緋弾のアリア〜傭兵からの転生者〜   作:SAMタイム

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イ・ウー
第二十四弾 不可視の銃弾


ブラドとの戦いが終わって数日。

俺はレキの部屋に泊まっている。

実際、レキの食生活に疑問を持って晩飯を作りに来ただけ。

流石に毎日カロリーメイトはダメだと思う。

しかし、何故か泊まっていけと言う。

出ようとすると、ハイマキに襲われる。

………何でだよ。

 

と言うわけで仕方なくレキの部屋に泊まっている。

まぁ、学校には絶対に部屋をずらして出る。

 

 

 

 

今日、学校に行くと、珍しく金次とアリアが一緒に登校して来た。

………本当に珍しい。

 

そして、実習で俺は強襲科に来ている。

誰も戦いに来ないので、実際暇だ。

 

と、そこへ、

 

「ちょっと」

 

「ん?」

 

一人の女子が近づいて来た。

そして、この人の変装を見たことがある。

 

「なんだ?」

 

「神崎・H・アリアって子はどこにいるかな?」

 

「そこにいるじゃないか。というか、わざわざ聞かなくても分かるだろ?金次の兄よ(・・・・・)

 

「あら?私の事を知ってるの?」

 

「さあな。でも、前に理子がお前に変装していた。だから名前も知ってるし、何故ヒステリアモードかも大体わかる。なあ、カナとやら」

 

「ふふっ。そこまで知ってるのね。流石は赤霧碧(・・・)と言ったところかしら」

 

「ほう?俺のことも知ってるか。お前らの親玉から聞いたのか。で?今日はアリアになんの御用で?」

 

「そうね。アリアを試したいのよ」

 

「試す?」

 

「ま、見てのお楽しみに」

 

「アリアの命が危ないと思ったら乱入するぞ?」

 

「ええ。教授(プロフェシオン)が今の赤霧を見てこいってね」

 

「イ・ウーにいる偽物見てりゃいいだろう」

 

「偽物と分かってて見る必要はないの」

 

「さいで」

 

「それじゃね」

 

そう言って、アリアの方に歩いていく。

アリアは突然現れたカナに驚いていた。

そして、何かを話した後アリアが紛糾し流れ的に戦うことになっていた。

蘭豹も酒に酔っているのかとても笑いながらM500をぶっ放す。

それが開戦の合図になり、アリアがアル=カタを仕掛けに行こうとするが、

 

「うぐっ!」

 

見えない弾丸に撃たれた。

そして、数発アリアに撃ち込まれる。

………恐らく、あの銃は『ピースメーカー』

俺が知ってる中で一番、早撃ち出来る。

 

「おいで、神崎・H・アリア。もうちょっと――あなたを、見せてごらん」

 

そう言ってカナはもう一発アリアに撃ち込んだ。

アリアは足払いされたかのように倒れる。

 

「蘭豹、やめさせろ! こんなのどう考えても違法だろ! また死人が出るぞ!」

 

そう入って来た金次が叫ぶ。

 

「おう死ね死ね! 教育のため、大観衆の前で華々しく死んでみせろや!」

 

「カナ!やめろ!」

 

「くォらこの遠山ァ!授業妨害すんなや! 脳ミソぶちまけたいんか!」

 

そう言って金次の足元に威嚇射撃する。

金次は何かないかというような感じで周りを見て、

俺を発見し、こちらに走って来た。

 

「梓!」

 

「なんだ?」

 

「今すぐカナを止めてくれ!アリアが殺される!」

 

そう金次が言う。

………と言われても試すだけって聞いてるしな。

 

「はぁ、分かったよ。蘭豹に言っといてくれ「最強が入った方が面白いだろ?」と」

 

そう言って俺は走り出す。

グロックとベレッタを抜いてカナに撃つ。

その弾は髪を振るっただけで弾かれた。

 

「あ、梓!?何やってるのよあんた!」

 

「選手交替だ。アリア。流石にお前でも勝てん。あの弾が見えてないのならな」

 

「な、なんですって!?」

 

「もう割り込み?赤霧君」

 

「カナ、俺の今の名前は赤霧じゃない。風切だ」

 

「そう?ごめんなさい」

 

「というわけでアリアとチェンジだ。殺す気が無いにしても金次が困ってるんでな」

 

「そうなの。全く、キンジったら」

 

そう言いながら発砲してきた。

俺は勘で避ける。

 

「あら?この『不可視の銃弾(インヴィジビレ)』が見えるのかしら」

 

「見えないさ。今のはただの勘だ。だが、もう見えた」

 

そう言って、俺も『不可視の銃弾』で撃つ。

それをカナは同じ『不可視の銃弾』で撃ち返してきた。

 

「それじゃ、まだ『不可視の銃弾』じゃないわよ?」

 

「やっぱりか。じゃこれで」

 

『赤霧の名の下に』

 

そうして雰囲気が変わる。

すると、蘭豹とカナの注意度があがる。

 

「大丈夫だ。殺しやしねぇよ。ただ『不可視の銃弾』を使えるようにしたいだけなんでな。」

 

そう言って『不可視の銃弾』を撃つ。

 

「くっ!」

 

「おっ?成功か」

 

「ええ」

 

そう言って欠伸をするカナ。

俺はため息をついて頭を叩く。

 

「こ、こらぁー! 何をやっているんですか! 逮捕します! この場の全員、緊急逮捕します!」

 

そこからは湾岸署の婦警がホイッスルを鳴らしながら近寄ってきていた。

 

「じゃあね」

 

「またな」

 

そう言ってカナがその場から離れて言った。

俺は蘭豹に捕まるのが嫌だったのですぐにかえった。

 

 

 


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