ファンデッキでも良いじゃないか。   作:skkコーポレーション

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2話のミス(とても大きい)をやらかしてその部分をごっそりカットしました。申し訳ありません。同じようなミスがあると思うので見つけたら、報告お願いします。そして、報告してくれた《豚の角煮》さん、ありがとうございます。
それではどうぞ。


3.俺がここにいる理由

俺、御坂真がこの【遊戯王ARC-V】の世界に来たのは、何となくで試した都市伝説の所為だ。

内容は、『エレベーターで異世界に行ける』

実際無理だと思っていたのだが、当時の俺はまだ高校生の癖に友達にウォッカを飲まされて酔っていた(ばれなきゃ犯罪じゃないんだよ)が故に、テンションがおかしくなっていたから、試してしまったのだ。

そう、試して〈しまった〉。

普段着である某ポケットなモンスターのアニメのDPに登場する格闘系ジムリーダー見たいな服を着て帰っていた俺はマンションのエレベーターに乗った時に、やって見たのだ。10階まであるエレベーターに一人だけで乗って、4階、2階、6階、2階、10階と移動。(人が乗ってきたら無効になるので辞めようと思っていたのだが、誰も乗ってこなかった。)そしてその後5階を押す。5階で若い女の人が乗って来たが、リアルの人か分からないのでスルー。因みに美人だった。そして1階を押して二人で無言のまま10階に向かう。(この時に「ん?」と思ったがこれがルートなのでこれもスルー。どんどん上がっていき、少し怖くなったが、辞めるのもなんか代償がありそうで怖くてキャンセルは出来ず…9階を通り過ぎ、10階に到達した瞬間……は何も起きなかった。でも何か違和感を感じながら周りを見渡すと、女性は消えており、チーンと間抜けな音を立てて開いたドアの向こうが明らかに場違いだ。なんか談話室見たいな、近未来的な家っぽい所の中にいた。この時のこの部屋が何を隠そう【遊勝塾】の待合室だったのだが、全く気付かなかった。

そしていつの間にか自分の腰にウェストポーチがあり、中には何かが入っている。取り敢えずエレベーターを出ると、すぐにエレベーターが霧のように消えて後には壁が「元からここにはエレベーターなどない。」と言わんばかりに存在していた。それで酔いが醒めてきて怖くなってきたので持ち物を確認。

ポケットにはスマホ、財布。スマホは繋がらず、財布の中身は大分残っている。(65000くらい)そして問題のウェストポーチの中だが……デュエルディスクが入っていたのだ。ARC-Vのリアルソリッドビジョンが単独展開できるエクシーズ次元モデルのデュエルディスク。そしてセットされているデッキは《U.A.》「カッコいいから」で使い続けていたデッキの一つで手札が良ければアニメ版のデュエルでワンパンも5回できるような火力を持つデッキ。

因みに他にもデッキはウェストポーチのホルダーにセットされており、中には俺が使っていた《U.A.》と同じような理由で使っていたデッキ達。合計で6つ。一部環境の覇を競った事のあるデッキもあったけどここではそれだけを説明させてもらう。その一部以外はバイト代にモノを言わせて集めたカードや、ロープライスで外道ビートを組みまくった兄や、同じく、バイト代で搔き集めた環境のデッキを使い続けたその友達に「無理だろ。U.A.じゃABCには勝てんわ。」とか、「何時までそれ使ってんだよ。お前○○○○とか持ってるだろ?それ使えよ。」とか「何で○○とか買わないんだよ。え?金がない?知らんわそんなの」とか言われ続けていたが、何でそんなのがデュエルディスクと一緒に有るのだろうと思った。そしてその3秒後に理由が分かった。

 

「おい!お前誰だよ!」

 

「え?俺?」

 

途端に部屋の電気が点灯し、入ってきた見覚えのある暑苦しそうな男に問い詰められる。無理もない。自分でも某ス○モさん(知りたきゃポケモンのアニメ見なさい)みたいな格好した男が居たら誰だよって聞く。

 

「あー、俺は……」

 

「ちょっと!何で君がここに居るのよ!?」

 

答えようとして答え方に迷ってたら突然ピンク色の特徴的な髪型のノースリーブの服を着た女の子に質問を被せられた。この子の存在でようやく気付いたのだ。

…これ、ARC-Vの世界だ。

 

「「はっ?」」

 

「ちょっとこっち来て!」

 

「えちょっ!?」

 

突然知り合い見たいな感じで聞かれたので、何も知らない男…柊修造と、そんな風に言われるとは思っていなかった俺が素っ頓狂な声を出し、少女…柊柚子は俺の腕を掴んで引っ張り外に出た。ここでやっと理解したのだが、これはアレだ。某不幸な上条さんの『知り合いのフリして不良に絡まれている女の子を、救出作戦』みたいな奴だ。

 

「ビックリした〜…それで、君は誰?取り敢えず悪い人には見えなかったから連れ出してきたけど、友達だと思ったら見間違いだったよ〜で突き出しても私は関係ないからね?」

 

「あ、ああ。俺は真。御坂真と言う。信じられないかとは思うが異世界から来てしまった。そんな人間だよ。」

 

柊柚子はこの世界の重要人物であり、榊遊矢を始めとする遊勝塾のメンバーと同じく、『デュエルでみんなに笑顔を』を信条としている人物。ヒロイン枠のキャラなので正直に話せば信用はしてくれなくとも話は聞いてくれるだろう……多分、きっと、メイビー。

 

「異世界?流石にそこまで行くと怪しさ満載で怖いんだけど…」

 

「…まぁその反応はわかる。……なぁ。」

 

「何よ?」

 

「迷信とかで…エレベーターで異世界に行けるっての…聞いたことないか?」

 

聞いてみた。知らないなら説明してそれで来た。知ってるならそれで来た。と言えば事足りる。胡散臭いのは最初から。多少胡散臭くても今更だから。

 

「エレベーター…?あー、学校でクラスメイトがなんか話してた気がするわ。」

 

「なら内容を説明するが…エレベーターに一人だけで乗って、特定の手順で5階まで行くと女の人が乗ってきてな。そのまま話し掛けずに1階のボタンを押すと10階まで上がってしまうんだ。」

 

「何故10階なのかはまだ良いとして…何で女の人が乗ってくるのよ。貞子とかと同じような意味で恐ろしいじゃない。」

 

「そうだな…今でも何で俺がそれを試したか自分でも分からないんだけどな。そのまま10階まで到達して開いたのがあの部屋……外に出たらエレベーターは消えるしいつの間にかデュエルディスクが同じくいつの間にか装着されてたウェストポーチに入ってるわ一緒にデッキも6個入ってるわで、ぶっちゃけわけ分からんのです助けてください」

 

「ずいぶん突然に助けを求めて来たわね…まぁ良いわ。困ってる人は助けたいもの。じゃあ私の友達で、しばらく旅に出てたのが、今日突然帰って来たけど、いつの間にか家が無くなってて途方に暮れて私を頼ってここに来たって設定で通すから来てね?」

 

旅装束にしては異常なほどに軽装だが、まぁ多分あの柊修造だから、言ってる事は破茶滅茶でも娘の言う事は信じるんだろうなぁ…

 

「わ、わかった。宜しく頼むよ。」

 

この後、太陽しn…ゴホッ!ゴホッ!…修造氏に設定を怪しまれつつも柚子がゴリ押しして通した結果、親も兄弟も居ない、血の通った家族は誰も居ないと言う設定も追加され、それに何故か涙した修造氏に家に泊まって行けと言われて柊家にお世話になる事となった。これが、この原作開始の、10日前の出来事である。




最初に言っておくと、本文に書かれてたデッキの数は気にしないでください。それだけです。

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