今回が初めての投稿となりますので至らぬ部分が多かれあると思いますが、よろしくお願いします!
プロローグ~犬と猿~
白い光の中、心地の良い気分の中で少女は目を覚ました。
(あれ?何だろうこの状況?私、どうなったんだっけ?)
少女は考えている。だが、そのうちに考えるを止めた。自分に関することが何も思い出せないのだ。自分が何者で、何がどうしてこうなっているのか全く思い出せない。
(わかんないや)
少女はそう呟いた。しかし声がでない。よく見ると体までがない。そこで少女は一つの事を思い出した。 自分は殺されてしまったということを。
死んだ経緯は分からない、ただ自分に向かってくる刃物のようなものをうっすら思い出しただけだ。
(私が死んだんだとすると…ここは死後の世界?死後の世界ってこんなんなんだ。…昔見た本の内容もこんなんだったっけ)
その話は、ある2人の兵士の話だった。彼らは赤軍、青軍の兵士で2人は相打ちで死んでしまった。そして2人は死後の世界で再開した。
まるで私が今いる様な世界で、記憶を無くした状態でだ。
2人は意気投合し会話していた。すると、その2人に声が聞こえてきた。
「2人は転生するが何か望みはあるか?」
その神様に2人は言った「ならば、2人が一緒の世界にしてくれ」と。
そして彼らの1人は猿に、また1人は犬になった。
彼らは幼い頃に出会い仲良くなった。彼らは歳を重ねるごとに強くなっていき猿は猿の群れのリーダーに、犬も犬の群れのリーダーになった。
彼らの群れは数が増えていきそれと同時に群れのすれ違いも多くなっていった。
そして遂に避けることの出来なかった縄張り争いが起きた。犬軍と猿軍は争い、それぞれの群れのリーダーも幼き頃の友と殺しあった。
またしても彼らは相打ちになり、2人は息絶えた。
そんな話だった。
(じゃあ、そろそろ私にも声が聞こえるかも…)
少女はそう思った。そして、タイミングを見計らったかのように少女の頭に声が響いてきた。
「誰だお前は?名前を教えろ」
少女は思った。なんてエラそうな神様なんだろう。まあ神様なんだから偉いのは当然か
(分かりません。記憶がないんです。)
と言うと、声の主は答えた。
「記憶がない?お前、もしかして人間か?」
(はい。そうですけど…そういう貴方はやっぱり神様なんですか?)
というと神は言った、
「神?違う違う。私は「リュウ」だ。」
(「リュウ」?もしかして、)
「ああ、お前の世界の物語に出てくる物を想像しているのなら間違いない。」
(じゃあ、…竜? ええぇぇ!?)
「何だいきなり!ビックリしたじゃないか、急に叫ぶな!」
と、竜は言ったが驚くなと言うほうが無理ではないか?竜が実在するなんて思ってもみなかった事なのだから。
まさか本物の竜だったとは…だが何故、竜が私に話かけてきたんだ?もしかして死人を案内する竜だったりするのだろうか?
「まあいい。その話は置いといて、だ。コレから先の話をしないか。」
やはり案内竜なのか?私を天国に案内してくれるのだろうか?それとも地獄か。
(コレからの話…ですか?やはり天国か地獄に連れて行かれるのですか?)
竜は答えた。
「お前が望むならな。」
…は?何の話だろう?天国や地獄以外に選択肢があるのか?
「私は竜だ。ただし死人を導く竜ではない。お前の住んでいる世界じゃない世界に居るだけのただの竜だ。」
ん?どういうことだろうか?ならば竜の方も天国か地獄に行くだけじゃないのか?
「お前は私の声が聞こえてた。今、私の声が聞こえるのは同じ竜種だけだ。」
(しかし、私には聞こえていますよ?)
「そうだ、それが不自然だ。だから…もしかすると、私はまだ生きているかもしれない。」
(はい?どういうことですか?)
「だから、私の声が聞こ(ry」
ちょっと説明が分かりにく過ぎるのでこちらで解説することにする。
とりあえず、簡単に説明するとこうだ。
死後の世界では、同じ種族としか会話が出来なくなるらしい。これは全種族の共通で人間は死ぬと人間としか会話出来ないし、竜は死ぬと竜としか会話が出来ない。
(これは知識の共有を防ぐためである。あらゆる生物は生まれてから数年間は死後の世界の記憶があるらしくテレビでやっている前世の記憶を持つ少年とやらは前世ではなく、死後の世界で会話した記憶が残っているだけだという。もし竜と会話をして異世界への行き方を教えてもらい。来世で広められたのではたまったものではない。という事で同種族としか会話が出来なくなったのだ。)
なのに人間である私に竜の声が聞こえた。という事はどういうことか。
竜が言うには、「私はまだ死んでないし、お前もまだ死んでいないのではないか。」ということだ。
君は今「はあ?」となったはずだ。まあ普通はそうなる。
そんな貴方のためにもっと分かりやすくまとめてみた!それがこちらだ!
会話できる=死んでない
はい!超分かりやすい!以上!
しかしこの竜…何が言いたいのかさっぱり分からない。私たちは死んでいない?死んだから此処にいるのではないのか?それともそろそろ死ぬのか?まあどちらでもかまわないのだが…
すると竜が衝撃の事を口にした。
「とりあえず私が言いたい事は1つ!、2人が力を合わせればまた生き返るかもしれないという事だ!」
何!?つまり私の人生をもう一度再開できるということか!?
その時私は思った。犬と猿の様にはならなかったな、と。
今回の内容はプロローグとなります。
最初はひとつにまとめる予定だったのですが、ひとつにまとめると文字数が多く読みにくいと思ったので2つに分けさせていただきます。
ということで、次回もプロローグとなり幻想郷キャラはまだ出てきません。
次回のその次くらいから本編に入っていくと思うので、しばいお付き合いください。