キラ・ヤマトの異世界転生記   作:エルシオンガンダム

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どうも!
今回は少し短めです。

それでは本編どうぞ。


第24話:ピーキー過ぎてry

 

 

首都高速道路

 

「本当にありがとうございます」

「いやこの位は大丈夫だよ」

あれからキラ達は夕食を取った後、中川の車で送ってもらうになったのだが、折角だからということで、少し遠回りしていくことになった。

「それにしても、中川さんの車はお早いのですね?」

「圭一は結構名の知れた走り屋なのよ」

「そうなんですか」

高速道路を外国製のスポーツカーが走るというのもあれだが、そこは流石おぼっちゃまということである。

そんなことを思っていると、

 

 

キーン・・・

 

 

「ん?」

「どうかしたのキラ?」

キラの耳に、なにやら一瞬聞いたことのない音が聞こえて来た。

「・・・なにかキーンて音が聞こえたような?」

「耳鳴り?」

「いえ、それとは違うんですよ」

頭に疑問符を浮かべるキラ。

 

キィーン・・・

 

「!?また聞こえた!」

「今のは私にも聞こえたわ!」

「私にもですわ!」

「え?」

「僕達にはなにも?」

今度は雪蓮とセシリアにも聞こえたようだ。しかも段々はっきりと聞こえるようになって来た。

 

キュイーン

 

「これは・・・モーター音?」

「でもこんなモーター音聞いたことないよ?」

ようやく二人にも聞こえて来たらしい。

しかし車に関しては本当にスペシャリストの中川でさえも、聞いたことのないモーター音だとわかったのだ。

だが、後の席に座っていたキラ達3人はそれだけでなく、なにか『気配』を感じたのだ。

IS学園に入学して、IS達と話していくにつれてIS達から発せられる、特殊な感覚や気配がわかってきたのだ。

「・・・なにか後から来ます」

「そのようですわね」

「でも、バックミラーにはなにも写らないよ?」

「多分、高速で迫ってきてるのよ」

「そんな!?いま250キロよ!?」

「高速道路を走る走り屋は大体300以上は出せるのが多いんだよ」

前の助手席に座っている明日奈は、速度メーターを見ながら叫ぶ。

「もうしかして、キラを狙う敵?」

「キラ君たちのことがバレた?」

「でもそれでしたら、なぜ飛んでこないのですか?」

「解らない。とにかくこちらに迫ってきていることは確かだ」

敵かもしれないと思った4人は警戒心を強化する

「だ、大丈夫なの?」

「わかりませんわ。もしもの場合は、首都高を降りてまぎれる他ありませんわね?」

「この先トンネルだから、そこで巻くしかないね」

そんなことを話し合いながらも、モーター音は段々と迫ってくる。

「・・・近い、来ます!」

『!?』

 

そしてその音の正体は、キラ達の視界に映りだした。

 

 

【BGM:AKIRAより 金田のテーマ】

 

「あれは・・・赤いバイク?」

「いや、F1カーにも近いけど?」

「・・・いや、あれは・・・ISだ!」

『え!?』

その赤いISはすぐさまキラ達の横に並ぶと、そのISの操縦者の姿がみえた。

とはいっても顔はバイザーで隠されているので見えないが、雪蓮と同じ桃色の髪をした女性だった。

すると、

「・・・・」

「・・・え?」

そのISの操縦者がキラを視界に入れていた。

「・・・・・・」クス

「!?」

少しの間キラを見ると、その操縦者はキラに向かって微笑んだ。

 

その姿が、あまりにも『彼女』に似ていた。

 

そして赤いISの操縦者は、すぐさま中川の車を追い抜きそのまま見えなくなった。

「今のは、一体?」

「キラを見てたようだけど?」

「どういうことでしょうか?」

「どうやら、敵ではなかったみたいだね?」

「本当によかった」

どういうことなのか解らなかったが、敵ではなかったとわかった瞬間キラ達は警戒心を解いた。

「それにしても、あれがテレビで言ってたIS?」

「全部が全部あれじゃないですけど、間違いなくISです」

「驚いたね、ISを操縦するとそういうことも解るのかい?」

「全員って訳じゃないわ、ちゃんとISを理解すればできる芸当よ」

「そうなんですか」

その後は世田谷に着くまで雑談をし、明日奈を降ろしてキラ達の家まで送ったのだった。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

とあるサービスエリア

 

 

「・・・あ!もしもし香取の姉貴?私だよ」

『あら『アーク』さん、どうですか調子は?』

「もう最高だよ!『神姫』だった頃よりも風になれた感じで!」

『ISのコアと融合して、人間と同じ肉体を手に入れたのですからね。それでいて能力は雪蓮さん達と同じなのですから驚きです』

「まあそれでも命は一つだからね、勿論大事に扱うよ」

『そうしてください。きっと彼女も喜びます』

「ああ・・・っとそうだ!さっき姉貴が言ってたキラって子供と会ったよ」

『そうですか・・・それで、キラ君はどうでしたか?』

「・・・それがさ、あの子私の笑い顔を見た瞬間、凄く悲しそうな顔をしてたんだ」

『アークさんをですか?』

「うん。そしたらさ、胸の辺りが苦しくなって、逃げるように離れちゃった」

『そうでしたか・・・・・・では、明日はキラ君とデートしてみては?』

「はあ!?あ・・・あの子と?」///

『ええ、キラ君はとっても優しい子ですから』

「姉貴それ答えになってないから!」///

『そうですか?』

「そうだよ!いくらなんでも直球過ぎ!」///

『・・・・そうですね・・・ですが、』

「?」

『先ほど言った通り、キラ君はとても優しい子です。きっと、貴方のためにもなりますよ』

「私の?」

『はい』

「・・・はあ・・わかったよ」

『ありがとうございます。ところで、アークさんは何時帰ってきますか?』

「今日は満足したから、このまま帰るよ」

『寄り道しないでくださいね?』

「はいはい」

 

 

「ふう・・・キラ・ヤマトか。あれは相当な修羅場を潜った目だった・・・よし!なにがあったのか知らないけど、明日もう一回会いに行くか!」

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

 

翌日

 

 

「ふにゃ~・・・おはよう」

『おはよう(ございます)』

朝リビングに、キラが目をこすりながらやって来た。

今リビングに居るのは、キラのメイドである真那、ヒロインであるセシリア、雪泉、雪蓮、冥琳、そして雪蓮達が連れてきた鈴であった。

「キラって本当に朝弱いのね?」

「うん・・・何時も真那さんに起こしてもらってるんだ」

「キラ様の寝顔が可愛すぎ、起こすのに少し抵抗がいりますが」

「そうですわね」

真那の言葉にセシリア達が共感する。長い付き合いの雪蓮と冥琳、IS学園の寮で何時も起こしているセシリアも、キラの寝顔が可愛く思えるのだ。

「そんなにキラさんの寝顔は可愛らしいのですか?」

「ええ、小学校の頃なんて寝ている間にケモノ耳をつけた時、本当に破壊力あったわよ」

「しかもそれに気付いたのが、夜お風呂に入る時だったからな」

「え?なんですかそれ?少し興味あるんですけど?」

「ケモノ耳を付けたキラさんの寝顔・・・見てみたいですわ!」

「バトルの時は凄く真剣なキラの寝顔って、見てみたいわね」

「その時の写真ならございますが、拝見いたしますか?」

「「「見せてください!」」」

「ちょっと皆!?」///

3人が見たいと言ったので、真那がその写真を取りに行こうとする。キラはそれを止めようとしたが、雪蓮と冥琳に阻まれ行けなかった。

そして1分後、真那がアルバムを持って戻ってきた。

「こちらがそのときの写真となります」

真那はセシリア達の前でアルバムを開く、そしてそこに写っていたのは、少しぶかぶかのパジャマを着ながら、モフモフのケモノ耳のカチューシャをつけて、幸せそうに寝ている小学生の頃のキラだった。

「「「か、可愛い!!」」」

「でしょ?」

「うぅ~恥ずかしい」///

子供の頃の自分の写真を見られたキラは、顔がトマトみたいに赤くなる。

「スポーツも出来て勉強も出来、さらにイケメンで優しくて可愛いところもあるとか・・・」

「しかも恋愛事にもちゃんと理解してるし、料理も出来る」

「それでいて強さと弱さを持っている」

「なによこれ!?完全に女の子が付き合いたい男性像そのものじゃない!?」

「そんなことないよ?僕なんて何処にでもいる普通の男だよ」

彼女達の指摘にキラは平然と答えるが、

「普通の男は銃弾避けたり素手で弾いたりしないから!?」

「それどういうことですか!?」

雪蓮が突っ込み、鈴はどういうことなのか尋ねた。

鈴の問いに雪蓮とセシリアが昨日の出来事を話す。

「あんた本当に人間よね?」

「よく言われるよ」

何時もの台詞を言うキラに女性陣は苦笑いする。

すると、

 

ピンポーン

 

リビングにチャイムが鳴り響いた。

「あっ!僕が出ます」

そう言ってキラは壁に付いているモニターで、外の人物を確認する。

「はい?」

『おはよう、昨日ぶりだね?』

「・・・え?」

 

 

 

 

 

そこにいたのは、昨日高速道路で見た、『彼女』に似た女性だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 





ふぅ・・・。

それでは次回も楽しみに待っててください。

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