※注意※
この小説にでてくる人物はみんな変人です!
過度な期待はしないでください。
キラ「作者あんまり嘘書かないでくれない?」
雪蓮「完全に私達に喧嘩売ってるわね?」
あれから、電車を乗り換えて立川に来たキラ達はやっと目的の場所に着いた。
「此処がですか?」
「うん」
「イツミテモオオキイナ。フタリデスムニハオオキスギル」
3人の前には少し大きめの家が建ってた。
キラは前に出て、インターホンを鳴らした。
『・・・はい?』
「こんにちは、キラです」
『!!』
キラが挨拶すると、家の中からドタドタと音が聞こえて来た。
ガチャ
「キラ君!!」
ガバ
「フミャ!?」
「「!?」」
突如玄関から、チャイナドレスを来た妙齢の女性が、キラに抱きついてきたのだ。
「キラ君!!キラ君!!」
「し・・・紫苑さん!?」
キラは紫苑と呼んだ女性の顔を見て固まった。
なぜならば、彼女は涙を流していたからだ。
「ご・・・ごめんなさいね」///
数分後、キラ達はリビングでお茶を飲んでいた。
「それじゃあ初めまして、私は紫苑よ。よろしくねセシリアちゃん」
「はじめまして。私はセシリア・オルコットと申しますわ。イギリス代表候補生として日本に来ましたわ」
「まあまあ!まだ若いのに国のために来るなんて、すごいわね」
「いえ・・・」
紫苑に褒められたセシリアは、余りにも嬉しくて恥ずかしくなった。
セシリアから見ても、紫苑はかなりの美貌の持ち主で、女である自分ですらも惚れてしまうほどである。
「今日は、本当にありがとうございます紫苑さん」
「良いのよ。私も、キラ君に会いたかったから」
「紫苑さん」///
紫苑に会いたかったといわれたキラは嬉しかったのだが、二人の前で言われて恥ずかしかったのか、顔をトマトのように赤くした。
「中間さんもお久しぶりです」
「ソウダナ」
「紫苑さんは、中間棲姫さんとお知り合いなのですか?」
「ええ、深海棲艦の方々は皆寂しがりやだから、時々私や高野さん達の所に泊まりに来るのよ」
「そうですか・・・」
紫苑の説明を聞いたセシリアは、中間棲姫をみて確かにと思った。
深海棲艦は第二次世界大戦で死んだ人達の怨念が集まり、さらに轟沈した艦娘たちの成れの果てといわれた存在。それならば、寂しいという思いがあっても可笑しくはないのだ。
そして、話しているところを見ると、紫苑も中間たちを思っていることが解った。
すこし会話をした後、紫苑はあることをセシリアに尋ねた。
「セシリアちゃん。専用機を持ってるらしいけど、どんな機体なの?」
「はい、ブルーティアーズと申しますわ。遠距離主体でビット兵器を所有しております」
「そうなの」
本来専用機のことは秘密にされているのだが、キラから『どうせテレビとかにも出るんだから大丈夫だよ』と言ったので、紫苑には話すことにしたのだ。
「折角だし、ここで見せてみなよセシリア?」
「え!?ですが外で勝手に展開してはいけないハズでは?」
「大丈夫だよ。いざとなればティアーズの展開記録データを抹消すれば・・・」
《やめてくださいキラ・ヤマト!!貴方がやったら他のデータまで消してしまいそうで怖いです!!》
「そんなことないよ。ただちょっとIS委員会に知られたくないだけだから」
キラは満面の笑みで言い放ったが、セシリアとティアーズは恐ろしく思えた。
「えっと・・・キラ君?」
「ダレト、シャベッテル?」
紫苑と中間は、キラがセシリア以外に言っているように思い、キラに尋ねた。
「ブルーティアーズですよ。彼女達も生きているから、念話っていうもので会話できるんですよ」
「凄いわね」
「ソレハ、ワタシタチニモデキルノカ?」
「ええ、後でお教えいたしますわ」
そう言って、キラ達は庭に出ることにした。
「それではいきますわ。ティアーズ!」
セシリアが叫ぶと、彼女の四肢とその周りに武装が展開された。
「これこそが、私の祖国イギリスが作り出した第3世代IS、ブルー・ティアーズですわ」
「これが・・・」
「IS・・・」
初めてまじかで見た二人は、興味津々でティアーズを眺めた。
「ティアーズ、貴方も自己紹介をしてくださいまし」
《解りましたマスター》
「「!?」」
二人は突如脳内に聞こえて来た声に驚いた。
《初めまして、ブルー・ティアーズと申します》
「これが、キラ君が言ってた念話?」
「はい」
「えっと・・・初めまして、私は紫苑よ」
「・・・チュウカンセイキダ」
《はい、宜しくお願いします》
二人はティアーズと軽く挨拶をすませ、キラに顔を向けた。
「そういえば、キラ君はどんなISなの?」
「僕はただの量産機ですよ」
「・・・オマエノコトダ。ドウセカイゾウデモシテイルンダロ?」
「・・・当たりですわ」
セシリアの言葉に紫苑と中間は苦笑いした。付き合いが長いだけに、キラが改造したと聞いてやっぱりと思ったのだ。
とりあえずキラもラファールを展開した。
「これが僕の機体です」
「肩と背部、胸部にも装甲があり、他にも色々改造しすぎて第2世代というのが怪しくなってきましたわ。ティアーズの調整もやっておりまして、しかも改造までしておりますの。怪我をしても調整をしておられるので、なんども止めておりますがやめようとしませんの」
「この子、結構強情なのよ。これだと思ったことは、決して引くことがなくて」
「なんとなくわかりますわ。少し前にも同じことがあり、もう一人の男である織斑さんをメタメタにするために、いろいろ試行錯誤しておられるのですわ」
「・・・イッタイナニガアッタ?」
「ええ、実は・・・」
それからセシリアは、二人になにがあったのかを説明した。
「ということですわ」
「そう・・・」
「マッタク、キララシイナ」
セシリアの説明に、二人は納得した。
二人もキラのことは知っているので、キラがブチギレたと聞いてキラらしいと思った。
「それで、キラ君のISも喋ることができるのよね?」
「はい。ただ・・・ラファールはちょっと恥ずかしがりやで」
「あらあら♪」
「ムカシノキラミタイダナ」
「いや、あれは僕が風呂に入ってる時に紫苑さん達が来たからですよ!!」///
「そ、そんなことが!?」///
キラのトンでも発言にセシリアが顔を赤くした。
「ほ・・・他にどんなことが!?」///
「セシリア!?」
「そうね・・・他には」
「紫苑さん!!」///
それからキラは、紫苑とセシリアを止めるのに数分かかり、中間はそんな光景を見て微笑んでいた。
夕方
「ただいまぁ!」
「お帰り、璃々」
夕方になり、紫苑の娘である璃々が帰ってきた。
「お帰り璃々ちゃん」
「あっ!おにいちゃん!!」
璃々はキラを見るなり抱きついてきた。
「久しぶりだね璃々ちゃん」
「ふみゅ~♪」
キラは抱きついてきた璃々の頭を優しく撫で、撫でられた璃々もまた気持ち良さそうにしていた。
「あっ、中間さんと・・・お姉ちゃんだれ?」
「はじめまして、セシリア・オルコットと申しますわ」
「私璃々!よろしくねお姉ちゃん!!」
「は、はい!!宜しくお願いしますわ!!」///
お姉ちゃんと言われて嬉しかったのか、セシリアは笑顔で璃々と挨拶を交わした。
「よかったねセシリアお姉ちゃん♪」
「き、キラさん!!」///
キラにも言われてセシリアは恥ずかしがった。
「あらあら、仲が良いわね」
「ソウダナ」
キラとセシリアのやり取りを見た紫苑と中間は、まさに子供を見守る母親だった(片方本当に母親だが)。
「そうだお兄ちゃん、お姉ちゃん!今日ね?帰る途中で変なおじさんが話しかけて来たの」
『!?』
璃々の放った一言に、キラ達は凍った。
「だ・・・大丈夫だった!?」
「うん!」
「璃々、どんな人だったの!?」
「ふえ?えっと・・・髪の毛が金色で、赤い服を着てて、サングラスかけてた!」
「それで?」
「ソノおじさんがね?璃々に『私の嫁さんになってくれ!!』て言ってきたの!」
「完全に変態ですわ!!」
セシリアの突っ込みと同時に、キラ達はその男に対する殺意がこみ上げてきた。それもそのはずだ。こんな小さな女の子が、それも知人の子が変な男に私の嫁になってくれと言い寄られたら殺意を抱くのも当然である。
「そのあと、警察の人が来たの!そしたらそのおじさん『冗談ではない!』って言ってどっか行っちゃったの」
それを聞いて紫苑は誰よりも安堵したのだった。
「そうだお兄ちゃん!お姉ちゃん!中間お姉さん!一緒にスマブラやろ!!」
「良いよ」
「ワカッタ」
「・・・スマブラ?」
『!?』
セシリアのその言葉を聞いたキラ達は、ありえないと言いそうな表情になった。
「セシリア、もうしかして・・・スマブラ知らないの?」
「え?・・・ええ」
それを聞いたキラは、突如ワナワナと震えだした。
「わかった!!それなら僕が教えてあげる!!」
「へ?え・・・ええ!?」
それからセシリアは言われるがまま、キラたちとスマブラをやったのだった。
30分後
「必殺!超究武神覇斬!!」
ドーン!
「ソンナ・・・ワタシガ・・・オチルト・・・いうの・・・?」
「中間お姉さんそれ言っちゃだめな台詞だよ!!」
「6回連続キラさんが1位ですわ・・・」
「本当にキラ君は強いわね」
スマブラをやって30分、キラが6回目の勝利をもぎ取った。
「と言うよりもキラさん、いくらなんでも強すぎですわ!!」
「お兄ちゃん、戦略系ゲーム以外は本当に強いんだよ!」
「ええ、テトリスもぷよぷよも、果てにはプリ○セス○ーカーポケット大作戦でも最高点数になるのよ」
「アレハモウ、ニンゲンワザデハナイナ」
二人の言葉にセシリアは驚きながらも納得した。
キラは自分の機体やティアーズの調整もしているし、なによりもあれだけ高度な操縦テクニックを見ているので、パズルゲームが得意だと言われても頷けるのだ。
グゥ~
「あ・・・」///
セシリアがそんなことを思っていると、キラのお腹から空腹のサインが響いてきた。
「うふふっ♪そろそろ夕食の時間ね」
「す・・・すみません」///
「いいのよキラ君」
紫苑はスッと立ち、エプロンをつけた。
「それじゃあ今日は、セシリアちゃんやキラ君達のためにも、私が腕によりをかけて作ってあげるわ」
「本当ですか!!」
「ええ」
それを聞いたキラはよし!とガッツポーズをして、セシリアに璃々、中間棲姫も喜んだ。
その様子を見た紫苑も、微笑みながらキッチンに向かった。
「さてと、気合をいれなくちゃ♪」
目の前で喜んでいるキラたちをみて、紫苑もまたやる気に満ちたのだった。
ちなみに、紫苑はこの小説で1位2位を争うほどのチートです。