IS世界を舞う剣刃   作:イナビカリ

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第077話:蒼い雫の行く末

 ~束 Side~

 

 家に帰ってきたとーくんが相談したい事があるって言われたんだけど…

 正直束さんでも信じられない話だった

 

「…ISがセーちゃんに着いて行けなくなるなんてね~…」

 

クロエ

「兄様以外にそんな状態になる人がいるなんて思いませんでしたね…」

 

「ちーちゃんならとーくんと同じ人外だからそうなってもおかしくは無いんだけど…まさかセーちゃんまで…」

 

永遠

「本人に言うぞ!」

 

「ごめんなさいそれだけは勘弁して下さい!」

 

 ちーちゃんの耳に入ったら絶対アイアンクローだよ!

 

永遠

「冗談じゃ。…それでどうすればいいかの?」

 

「う~ん…とりあえず、セーちゃんの機体を一度見てみない事には何とも言えないね。とーくん、明日セーちゃんを連れて来て貰っていいかな?」

 

永遠

「分かった。それから束さんに一つ調べて欲しい事があるんじゃ。」

 

「何かな?」

 

永遠

「シャルル・デュノアについてじゃ。」

 

クロエ

「確かフランスから来た3人目の男性操縦者でしたよね?3人目がいるなんて私達も知りませんでしたけど…」

 

永遠

「そりゃそうじゃろ。あやつは女じゃからな。」

 

「女?…なるほど、その目的を知りたいんだね。」

 

永遠

「うむ、まあ、ある程度予想は付くんじゃが…」

 

「予想って?」

 

永遠

「わざわざ性別を偽ってまで学園に来たという事は目的は織斑に接触する事じゃろ。ワシの事は知らんかったからターゲットにはなってはおらんみたいじゃが。」

 

「なるほどね…いっくんのデータ…つまり【白式】のデータを盗むのが目的って事だね。」

 

永遠

「うむ…じゃが予想通りだとして、何故そんな事をするのかが分からん。」

 

「その裏付けが欲しい訳だね。分かったよ。」

 

永遠

「面倒ごとを増やしてしもうてスマン!」

 

「気にしなくていいよ♪いっくんを狙ってるなら束さんも黙ってはおけないからね!」

 

永遠

「頼む!」

 

クロエ

「兄様、申し訳ありませんが、私は明日から家を空けますね。」

 

永遠

「どうしたんじゃ?」

 

クロエ

「【ラインバレル】の研究成果がもうじき完成しそうなんです。」

 

永遠

「【ラインバレル】の?と言う事は再生能力の事か?」

 

クロエ

「はい。その仕上げをしてきます。」

 

永遠

「………」

 

クロエ

「どうされました?」

 

永遠

「………ちゃんと睡眠は取るんじゃぞ。」

 

クロエ

「分かってますよ!!」

 

「あははは…」

 

 あの後、目を覚ましたクーちゃんを束さんととーくんの二人でタップリ説教したからね~…

 

 ~束 Side out~

 

 

 

 ~永遠 Side~

 

 学園に来るとワシは朝一でセシリアに…

 

永遠

「セシリア、スマンが今日はワシの家に来てくれんか?」

 

セシリア

「え!?どうされたんですか?」

 

永遠

「実は昨日お主の機体の事をあの人に相談したら一度見て見たいと言われてな。それでお主を連れて来て欲しいと頼まれたんじゃよ。」

 

セシリア

「そういう事ですか。…分かりましたわ。」

 

永遠

「…という訳で織斑先生、外泊許可を貰えんかの?」

 

千冬

「………」

 

 丁度、織斑先生が教室に来たからそのまま頼むことにした

 

千冬

「まあいいだろ。オルコットの機体の事は聞いていたからな。アイツに一度見て貰った方がいいだろう。ついでに、後二人も一緒に許可しておいてやる。」

 

セシリア

「…分かります?」

 

千冬

「分からいでか!お前達はいつも一緒にいるからな。お前だけ行かせたら絶対にごねるだろ!」

 

本音

「えへへ~…」///

 

千冬

「褒めてないぞ!」

 

 …まあ、後二人と言えば本音と簪の事じゃよな…

 

千冬

「その代わり後で報告しろよ。」

 

永遠

「あいよ。」

 

千冬

「よし!それではHRを始める!織斑、号令!!」

 

 後で簪にも話をしとかんとな…

 

 ~永遠 Side out~

 

 

 

 ~セシリア Side~

 

 わたくしは簪さんと本音さんと一緒に、いつも集合場所にしている校門前に向かっていました

 簪さんを誘うと二つ返事で行くと答えてくれました

 

セシリア

「永遠さ~~~ん♪」

 

永遠

「ん?来たか。」

 

「お待たせ♪」

 

永遠

「そんなに待っとらんよ。では行くかの。」

 

 永遠さんはそう言いながら【ラインバレル】を展開しましたわ

 

永遠

「さて、今回は【転送】を使って一気に行くぞ。」

 

セシリア

「わたくし達も連れてあの距離を飛べるのですか?」

 

永遠

「問題ない。」

 

「よかった♪」

 

本音

「じゃあ早速行こ~う♪」

 

永遠

「行くぞ!」

 

 永遠さんはわたくし達を掴むと転移しました

 

 ………

 ……

 …

 

永遠

「着いたぞ。」

 

本音

「あっと言う間だね~♪」

 

永遠

「そうじゃな。…さて、家に入るぞ。束さんも待っとるからな。」

 

セシリア&簪&本音

「は~い♪」

 

「いらっしゃ~い♪待ってたよ~♪」

 

セシリア&簪&本音

「お邪魔しま~す♪」

 

 家に入ってきたわたくし達を束さんが出迎えて下さいました

 

「早速だけどセーちゃんのISを見せて~♪」

 

セシリア

「はい!」

 

 わたくしは家の奥にある永遠さんの機体が保管してある部屋に行くと【ブルー・ティアーズ】を展開しました

 

「うわ~…話には聞いてたけど随分派手に壊されたね~…」

 

 【ブルー・ティアーズ】の損傷具合を見て、束さんは驚いていました

 

セシリア

「申し訳ありません…わたくしが未熟なばかりに…」

 

「セーちゃんのせいじゃないよ♪…さて、早速調べてみるかな。」

 

 束さんは【ブルー・ティアーズ】にアクセスして調べて下さいました

 それから暫くすると…

 

「…リーちゃんの言う通りだね。この子の性能じゃセーちゃんに追いつけなくなってるよ。」

 

永遠

「やはりそうじゃったか…」

 

本音

「そんな~…」

 

「じゃあ、このまま【ブルー・ティアーズ】を修理しても…」

 

「うん。セーちゃんにとっては足枷にしかならないね。」

 

セシリア

「………【ブルー・ティアーズ】…」

 

 …わたくしはどうすればいいのでしょう…

 

「………セーちゃん…この子を預けて貰っていいかな?」

 

セシリア

「え?」

 

「このまま直してもまた同じような事になる。だから、束さんがこの子を強化するよ。」

 

セシリア

「よろしいのですか!?」

 

「いいよ~♪」

 

「待って下さい!?」

 

永遠

「どした簪?」

 

「セシリア忘れたの?代表候補生の機体を勝手に改造する事は出来ないんだよ!」

 

セシリア

「そうでしたわ!?」

 

「え?何それ?そんな決まりがあるの?面倒臭いな~…」

 

セシリア

「すみません…」

 

 束さんからすれば確かにそのような決まりは面倒な事ですわね…

 

永遠

「ふむ…セシリア、簪…それはつまり許可があれば改造しても構わんという事かの?」

 

「え?うん、そうだけど…」

 

永遠

「じゃったら許可を貰えばいいじゃろ。」

 

セシリア

「ですがどうやって許可を貰うんですか?」

 

永遠

「んなもん束さんが改造すると言えばくれるじゃろ?」

 

セシリア&簪&本音

「え?」

 

「なるほど~♪それはいい方法だね♪」

 

「で、でも!そんな事したら束さんがココにいる事がバレちゃう!?」

 

永遠

「別に何処にいるかは言う必要無かろう。イギリスの開発した専用機をISの生みの親、篠ノ之束が直々に改造する。それだけでもイギリス政府の連中は納得するはずじゃ。向こうが信じんようなら直接束さんが話せばいいだけじゃし。」

 

「そ~そ~♪と言う訳でセーちゃん連絡してみて♪」

 

セシリア

「は、はい!!」

 

 わたくしは言われた通りイギリスで訓練をしていた時の教官に連絡しました

 

教官

『…はい。』

 

セシリア

「お久しぶりです。セシリア・オルコットです。」

 

教官

『オルコットか!久しぶりね。どうしたのこんな時間に?』

 

セシリア

「実は【ブルー・ティアーズ】の改造許可を頂きたいのです。」

 

教官

『え!改造?いきなりどうしたの?【ブルー・ティアーズ】に何かあったの?』

 

セシリア

「はい、実は………」

 

 わたくしは機体が着いて行かなくなった事を話すと、教官は驚いていました…

 

教官

『…確かにあなたの成長速度はココにいた時から凄まじかったけど…まさか着いて行かなくなるなんて…』

 

セシリア

「…それで許可を頂けませんか?」

 

教官

『ん~…改造するって貴方がするの?整備関係に関しては一般程度の知識だったわよね?』

 

セシリア

「その通りです。ですから改造するのはわたくしではありません。」

 

教官

『じゃあ誰がするの?イギリスの機密の塊でもある貴方の機体を改造するって事はその相手にバラすって事になるのよ?そんな事も分からない貴方じゃ無いでしょ?』

 

セシリア

「改造するのは篠ノ之束博士です。」

 

教官

『………今なんて言ったの?』

 

セシリア

「【ブルー・ティアーズ】を篠ノ之博士が強化・改造してくれると言ったのです。」

 

教官

『し、篠ノ之博士が!?貴方博士と接点があったの?』

 

セシリア

「はい、色々ありまして…それでどうでしょう?許可を頂けませんか?」

 

教官

『ちょ、ちょっと待ってて!?今政府に確認するから!?』

 

 教官は大慌てで政府に連絡に行ったみたいです

 暫く待っていると、電話の向こうから数人の声がしてきました

 

教官

『待たせたわね!政府の方に連絡したら直接確認したいって言って来たのよ!』

 

セシリア

「いえ、大丈夫です。」

 

 教官に変わって政府の役人らしい男性が話してきました

 

役人

『話は聞いた。本当に篠ノ之博士が君の機体を手がけてくれるのか?噂ではあの博士は大の人間嫌いで有名だが?』

 

セシリア

「わたくしが試験を受けに行った時にお会いしました。それ以上はプライバシーに関わるので申せませんが。」

 

役人

『何故会った事だけでも報告しなかった?』

 

セシリア

「織斑千冬先生に口止めされていましたので報告する事が出来ませんでした。その件に関しては申し訳ありません。」

 

役人

『むぅ…ブリュンヒルデにか…それなら仕方ないか…』

 

セシリア

「納得していただけて良かったのですが、こちらの申請はどうなるのでしょうか?」

 

役人

『…本当に篠ノ之博士なのか?』

 

セシリア

「信じられないのでしたら代わりましょうか?」

 

役人

『そこにいるのか!?』

 

セシリア

「いますけど、少々お待ちを…束さんお願いします。」

 

「はいは~い♪もすもすひねもす~♪皆のアイドル♪篠ノ之束だよ~♪」

 

役人

『ほ、本当に篠ノ之博士だったんですか!?』

 

「そだよ~♪それでどうするの?束さんとしては君達の許可が無いといじれないなんて決まりは迷惑でしかないんだけどさ。」

 

役人

『は、はい!その件に関してはIS委員会の方で決まった事なので私達にはどうしようもないのですが…』

 

「別にそんな事どうでもいいよ。束さんが聞きたいのはセーちゃんの機体をいじっていいのか、いけないのかだけだよ。」

 

役人

『も、申し訳ありません!勿論許可は出します!博士に手を加えて頂けるとは光栄です!』

 

「最初からそう言えばいいんだよ!それからセーちゃんの機体を改造する条件をいくつか出すからね。」

 

役人

『はい!何でしょうか?』

 

「まず、セーちゃんから束さんの事を尋問しない事。もしすればイギリスのコアを全て使用不能にするからね。」

 

役人

『わ、分かりました!』

 

「次に、改造した機体はコアも含めてセーちゃんの所有物にする事。代わりに新しく造ったコアを1個あげるよ。」

 

役人

『は、はい!!すぐに【ブルー・ティアーズ】と使用されているコアをセシリア・オルコット個人に譲渡するように手配します。後日、彼女にその書類を送ります。』

 

「それでいいよ。じゃあ新しいコアはそうだね…セーちゃんがそっちに戻る時にでも持たせておくよ。」

 

役人

『はい!よろしくお願いします!』

 

「最後に、もしセーちゃんから機体を奪おうとしたり、許可無く調べようとしたら…どうなるか分かってるよね?」

 

役員

『も、勿論です!!』

 

「よろしい、じゃあね!」

 

役員

『はい!失礼します!』

 

 束さんが出ると本当にアッサリ話が済みましたわね…ですが…

 

セシリア

「束さん…よろしかったのですか?その、新しいコアの事…」

 

「別にいいよ。一つ増えた所で大して変わらないしね。【ゴーレム】用に造った予備の分を一つ渡すだけだよ。」

 

セシリア

「何から何までありがとうございます!」

 

「うん♪」

 

永遠

「良かったのぉセシリア。」

 

セシリア

「はい♪」

 

 これも永遠さんや束さん、皆さんのお陰ですわ♪

 

 ~セシリア Side out~

 

 

 

 ~簪 Side~

 

永遠

「さて【ブルー・ティアーズ】の対処も決まった事じゃし、夕食にするかの?」

 

「そうだね♪」

 

セシリア&簪&本音

「はい♪」

 

 永遠はそう言って夕食の準備に向かった

 そう言えば今になって気づいた事があった…

 

「あの、クロエさんがいませんけど、どうしたんですか?」

 

 そう、クロエさんがいなかったんだ

 

「クーちゃんは今、束さんが以前使ってたラボの一つに行ってるんだよ。【ラインバレル】の再生能力の研究がもうすぐ完成しそうだからその仕上げに行ってるんだよ。」

 

セシリア

「それは良かったですわ!束さんの夢に一歩近づいたと言う事ですわね!」

 

「フフッ♪そうだね♪ありがとう♪」

 

永遠

「出来たぞい!」

 

本音

「わ~い♪待ってました~♪」

 

永遠

「では、いただきます。」

 

セシリア&簪&本音&束

「いただきま~す♪」

 

 それから私達は他愛無い話をしていたんだけど…

 

「そうそうとーくん!調査が済んだよ!」

 

永遠

「一晩で終わるとは流石は束さんじゃな!」

 

「フフン♪当然だよ♪」

 

 …調査って何の事だろ?

 

セシリア

「あの…何の事ですか?」

 

永遠

「デュノアの事を調べて貰ったんじゃよ。」

 

「デュノアって…シャルル・デュノアの事?何かあったの?」

 

永遠

「デュノアは女じゃ。」

 

セシリア&簪&本音

「ええっ!?」

 

「本当だよ。本名はシャルロット・デュノア。デュノア社の現社長の娘だよ。」

 

「何でそんな子が男のフリをしてIS学園に?」

 

永遠

「その理由を調べて貰ったんじゃ。あの娘が学園に来た目的はおおよそ分かるが理由が分からんかったんじゃ。」

 

本音

「目的って?」

 

永遠

「恐らく織斑に接触して【白式】のデータを手に入れるつもりなんじゃろう。」

 

「それってデータを盗むって事!?」

 

「そうだよ。そしてその行動の理由はデュノア社の経済状況が原因だね。今あの会社は経済危機に陥ってるからね。そこからのし上がる為に世界で唯一の男の操縦者のいっくんのデータを手に入れようとしたんだね。後は広告塔として使う為だね。」

 

セシリア

「その為に自分の娘を男装させて送り込んだんですか!?」

 

 それはいくら何でも酷すぎる…

 

「あの子は愛人の子だよ。」

 

永遠&セシリア&簪&本音

「え?」

 

「シャルロット・デュノアの母親は父親の妾なんだよ。それにすでに死んでるね。母親の死後、父親が引き取ったけど、今のデュノア社を取り仕切っているのは社長の妻、つまり本妻の方なんだよ。彼女を送り込んだのはその本妻の方だよ。」

 

永遠

「デュノアはその事を知っとるんか?」

 

「多分知らないね。自分を送り込んだのは父親だと思ってるよ。」

 

永遠&セシリア&簪&本音

「………」

 

「…永遠…どうするの?」

 

永遠

「…一つ分かっとるのは、織斑はデュノアの正体に気付いとる。…いや、アイツは知っとるんじゃろう。」

 

セシリア&簪&本音&束

「え!?」

 

永遠

「実は昨日の事じゃが………」

 

 永遠は昨日の医務室前の事を話してくれた…

 詳しくは【第075話:御剣の理と二大奥義】を読んで!

 

永遠

「………という事じゃ。」

 

「確かにいっくんは知ってるね。いくらいっくんでもとーくんに注意された直後に男女の区別がつかないなんて事は無いだろうからね。」

 

「…でも何を考えてるんだろう?自分を騙して近づいてきた相手を庇う様な事をしてるみたいだけど…」

 

永遠

「これ以上は明日にでも本人に問い質すしかないのぉ。」

 

セシリア

「本人と言うのは織斑さんですか?デュノアさんですか?」

 

永遠

「どちらもじゃ。織斑が何を考えておるのかも、デュノアがどうしたいのかも本人に答えさせる。いざとなったら織斑先生にも協力を頼む。そうすればあやつらも喋るじゃろう!」

 

「そうだね♪こういう時のちーちゃんはホントに役に立つからね♪」

 

永遠

「何か言い方がおかしい気がするが…まあいいか。」

 

 デュノアさんの話を終わらせると夕食を食べ始めた

 その後、温泉に入ると突然束さんが…

 

「所で皆!実は見て欲しい物があるんだ!」

 

永遠

「見て欲しい物?」

 

「うん!実はね、遂に今日、第5世代型の1号機が完成したんだよ!!」

 

セシリア

「本当ですか!?」

 

「遂に完成したんですね!?」

 

本音

「おめでとうございます♪」

 

永遠

「良かったのぉ~!」

 

「皆ありがとう♪」

 

永遠

「………あれ?…ところでその機体…何処にあるんじゃ?…家の中にそれらしい物は無いんじゃが?」

 

セシリア&簪&本音

「え?」

 

永遠

「よくよく考えてみると、ワシは第5世代を造ってるところ見た事無いんじゃよな?」

 

セシリア&簪&本音

「ええ!?」

 

「あ~…それはね~…」

 

 束さんはバツが悪そうにしながら下を指さした

 

永遠

「下?………まさか…穴掘ってその中に研究施設造ってたんか!?」

 

「…テヘッ♪」

 

 テヘッて…

 

永遠

「…はぁ~…何時の間にそんなもん造ってたんじゃ…」

 

「実は~…とーくんからデータを貰ってすぐに…畑仕事に行ってる間に…パパッと…」

 

永遠

「そんな前から………地面を掘るなら一言言ってからしてくれんか?」

 

「…ごめんなさい…」

 

永遠

「まあ、もう造ってしまったもんを今更どうこう言うつもりは無いが、なら新型はそこにある訳じゃな?」

 

「うん♪皆庭に出て♪」

 

 私達は言われた通り庭に出ると…

 

「さあご覧あれ!!」

 

 束さんがそう言うと地面が音を立てながら開いて行った

 そして下からせり上がって出てきた物は…

 

永遠&セシリア&簪&本音

「!?」

 

 それは、巨大な白いドラゴンの様な機体だった

 

「これが束さん作、第5世代1号機!その名も【ワイバーン・ガイア】だよ♪」

 

 な、何コレ…!?

 

 ~簪 Side out~

 

 




 次回『第078話:起動!ワイバーン・ガイア!!』


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