これからも頑張っていきます!!
~永遠 Side~
ワシはセシリアを抱き上げたままピットに戻ってきた
セシリアを下ろすとワシ等はISを解除したんじゃ
永遠
「セシリア、大丈夫か?」
セシリア
「はい、この位何ともありませんわ。」
永遠
「…そうか、次の試合は出られるかの?」
セシリア
「…無理ですわね…機体のダメージが大きすぎますわ…」
永遠
「…そうか…なら織斑先生にお主が棄権する事を伝えておくぞ。」
セシリア
「お手数お掛けします。」
永遠
「気にせんでいい…そもそも、ワシが…」
セシリア
「永遠さんのせいではありません!それにこれは、それだけ永遠さんが本気で戦ってくれたという証明ですもの!」
永遠
「…ありがとう…セシリア…」
セシリア
「感謝するのはこちらの方ですわ♪約束を守っていただきありがとうございます♪」
永遠
「カカッ、お主はほんに良き娘じゃのぉ…」
セシリア
「と、永遠さん///」
この後ワシは向かいのピットにおる織斑先生にセシリアが棄権すると伝えたんじゃ
~永遠 Side out~
~一夏 Side~
千冬
「織斑…さっき火ノ兄から連絡が来た。オルコットは機体のダメージが大きいから棄権するそうだ。」
一夏
「棄権…」
千冬
「まあ、あれ程の攻撃を受けたんだ、当然といえば当然だな。」
そんな奴とこれから戦うのかよ…
一夏
「なあ…千冬姉…俺、勝てるかな…」
あんな…あんな化け物みたいな奴に
千冬
「…織斑先生だ…まあ今はいいか…お前は何を言ってる…」
一夏
「千冬姉!」
もしかして千冬姉は俺が勝てることを信じてくれてるのか!
そうだよな!俺には千冬姉と同じこの【雪片弐型】があるんだ!
千冬姉と同じ武器を使って負ける訳がない!
そう思っていたら…
千冬
「…お前が勝てる訳ないだろ?」
一夏
「ち、千冬姉…」
箒
「千冬さん!?」
何で…何でそんな事…
千冬
「…何故そんな事を言うんだ…と言いたい顔だな。理由は簡単だ。この一週間のお前を見てれば期待出来る訳無いだろ。」
一夏
「え!?」
千冬
「…どうやらお前には、一週間前の火ノ兄とオルコットのメッセージが届かなかったようだな…」
一夏
「メッセージってなんだよ!あいつらは俺を…」
千冬
「俺をさんざん馬鹿にして無視しただけ…か?」
一夏
「うぐ!…そ、そうだよ!違うのかよ!」
箒
「千冬さん!どういう事ですか!?」
千冬
「…お前まだいたのか…自分で出て行くと思ったんだがな…」
箒
「あ…」
千冬
「フンッ!…一夏、お前気付いてないのか…ならさっさと出ろ!試合をしながら火ノ兄が教えてくれる筈だ。」
一夏
「何で今教えてくれないんだ!」
千冬
「それでは意味が無い!…だが二つ程教えてやる。一つ目はあの二人がお前を無視したのはワザとだ。」
一夏
「え?…ど、どういう事だよ?」
千冬
「その通りの意味だ。二つ目は火ノ兄がお前を無視する前に言った言葉はワザとじゃない。後は自分で考えろ!」
一夏
「俺を無視したのがワザとで…その前がワザとじゃないって…」
千冬
「あの時は私もお前の言った事に呆れ果てていたからな…」
一夏
「!?…それじゃあ、千冬姉も俺を腰抜けって言うのかよ…」
千冬
「言われる様な事をお前は口にしたんだ!もっと考えてから物を言え!」
一夏
「うっ!」
千冬
「言われたくなかったら、そうではないと周りに認めさせるんだな!分かったらさっさと
一夏
「…字が違わなかったか?」
千冬
「…気のせいだ!」
深く聞かない方がいいな…
一夏
「…じゃあ、行ってくる…織斑一夏、【白式】行くぜ!!」
1週間前の事、力づくでも聞き出してやる!
~一夏 Side out~
~永遠 Side~
さて、次の試合じゃな…こいつを使うかの…相手は役者不足じゃが…
永遠
「セシリア、すまんがこれを預かって貰っていいかの?」
そう言ってワシは腰に差しとった軍刀をセシリアに渡した
セシリア
「永遠さん…これって【ドットブラスライザー】ですわよ!」
永遠
「そうじゃ、次の試合、ワシは別のISを使おうと思うてな。」
セシリア
「別のって…他にもありましたの!?」
永遠
「ああ、じゃが相手が役者不足かもしれんな。」
セシリア
「かも、ではありませんわ!完全な役者不足です!…今の織斑さんでは永遠さんに勝つのは不可能ですもの。一撃当てられれば十分だと思いますわ。」
永遠
「やはりそんなとこか…」
セシリア
「ええ、この一週間は篠ノ之さんに剣道を教わっていたそうですが、殆どサンドバッグになっていただけらしいですわ。」
永遠
「それは本人がさっき言うておった…篠ノ之もそれしかしとらんらしい…と言うかサンドバッグになっとったんか…他に何かしていたとか聞かんかったか?」
セシリア
「わたくしはそれしか知りません。恐らく何もしていないと思いますわ。」
永遠
「やはりそうか…馬鹿かアイツは?って馬鹿じゃったな。奴には危機感ゆうもんが無いんじゃろうか?」
セシリア
「無いと思いますわ。馬鹿ですから。」
永遠
「ハァ…一週間前にあれだけ危機感を与えたというに…」
セシリア
「わたくし達がワザと無視して煽った意味がありませんでしたわね。」
永遠
「恐らく、と言うか絶対に気付いとらんな…少しでもやる気にさせようと思ったんじゃが無駄じゃったか…ハァ、こいつを使うのが可哀想になって来たのぉ…」
ワシは一振りの日本刀をセシリアに見せた
セシリア
「それがISですの?と言うかまた刀ですわね。」
永遠
「そうなんじゃよ…次の試合はコイツの初陣じゃ。出来ればお主の様な実力者が初戦の相手がよかったんじゃが…相手があんなしょぼい相手とはな~…」
セシリア
「でしたら何故わたくしとの試合で使わなかったのですか?」
永遠
「それでは不公平じゃろ!お主の機体や戦闘映像は調べれば出てきおったからな。逆にワシのデータはあの模擬戦しかないからの。あの時と同じISを使わんとお主が情報面で不利じゃろ!」
セシリア
「永遠さん…そこまで考えて下さったのですね…」///
永遠
「うむ。じゃから織斑との試合で使うしかないんじゃよ。どうせ人前に出すんじゃったら試合の時の方がよいからのぉ。」
セシリア
「その考えはわたくしにも分かります。どうせなら大勢の前で見せたいですから。」
永遠
「そういう事じゃよ。…さて、そろそろ行くかの。」
いつの間にか織斑がアリーナで待っとるからな
永遠
「どうやら、
セシリア
「その様ですわね。それでは大丈夫だと分かっていますが頑張ってください♪」
永遠
「おうよ!」
ワシは前の試合と同じように歩いてピットからアリーナに出て行くと、織斑がワシを睨んできおった
ワシは無視してISを呼ぶ準備を始めた
永遠
「さあ、ゆくぞ…今日がお前の初陣じゃ!出陣するぞ!【戦国龍】!!!」
ワシはそう言うと、刀を抜き頭上で大きな円を描いたんじゃ!
~永遠 Side out~
~一夏 Side~
火ノ兄は前の試合と同じようにISを纏わず歩いて出てきた
俺は上から睨みつけたけど、アイツはまるで気にしていなかった…
そして、火ノ兄がISを展開しようとした時、俺は違和感を感じた…その理由はすぐに分かった
前の試合、火ノ兄のIS…【ドットブラスライザー】は待機状態が軍刀って言う刀だったけど…でも今は、違う刀を持っていた
…どういうことだ?そう思った時!
永遠
「さあ、ゆくぞ…今日がお前の初陣じゃ!出陣するぞ!【戦国龍】!!!」
火ノ兄がそう叫んで刀を抜くと、さっきと違って頭上で円を描いた
そして、さっきは円から光が出たのに今回は炎が出てきた
炎が火ノ兄を包むとその炎は丸い球体になって俺のいる高さまで上ってきた
そして、炎が弾けるとそこには!!
<オオオォォォーーーンッ!!!>
一夏
「な、何だコイツ!?…赤い龍だと!?」
俺の目の前に炎のような赤い戦国武将の鎧を纏った龍のISが現れたんだ!?
な、何だ!このとてつもない威圧感は!
会場の生徒達もその姿に驚きを隠せないみたいだった
そして、龍は声を上げて吠えた…
<オオオオオオオォォォォォォォーーーーーーンッ!!!>
アリーナ中に龍の咆哮が響き渡っていた!!
~一夏 Side out~
次回『第038話:出陣!戦国龍!!(後編)』