~セシリア Side~
わたくしはイギリスの代表候補生セシリア・オルコットと申します
本日はここIS学園でわたくしは入学試験を受けに来た次第ですわ
しかし、なんだか少し騒がしいですわね?入学試験とはこんなに騒がしいものだったのかしら?
セシリア
「さて、後は模擬戦だけですわね。…まだ時間はありますわね。」
少しその辺りを散歩でもしてきましょうか
~セシリア Side out~
~永遠 Side~
永遠
「あ~やっと面接まで終わったのぉ…」
ワシは今廊下を歩いとる
筆記試験も終わり、昼飯を食った後、服の採寸と面接まで何とか無事に終わって後は最後の模擬戦だけじゃから、それまで暇つぶしに散歩しとるんじゃよ
ワシがボ~っと歩いとると…
?
「きゃっ!」
永遠
「おっと、すまん、こちらの不注意じゃった、大丈夫かの?」
?
「は、はい!こちらこそすみません。」
永遠
「む!」
?
「え?…お、男?」
ワシがぶつかったのは金髪ロールの女子だったんじゃが、この娘、ワシを見た途端に目を丸くしおった
?
「な、何故ここに男性がいるのですか!?」
永遠
「ヌオ!お、落ち着かんか!ワシは試験を受けに来ただけじゃ!」
?
「試験ですって!…はっ!あなたが今噂になっている世界で初めての男性操縦者ですわね?」
永遠
「ん?違うぞ。ワシは二人目じゃよ。」
?
「え!?ふ、二人目!他にもいたんですの!」
永遠
「そうみたいじゃな~…一人目のせいでいい迷惑じゃ…おっと、これは失礼をワシは火ノ兄永遠と言う者じゃ。そちらの名を教えて貰えんかのぉ?」
う~~~む、この娘のリアクション、さっきからオーバーすぎる気がするのぉ
~永遠 Side out~
~セシリア Side~
わたくしとぶつかったのは今話題の男性操縦者でした
ですが、ブリュンヒルデの弟ではなく、二人目との事でした
まさかもう一人いたなんて思ってもみませんでしたわ
永遠
「ワシは火ノ兄永遠と言う者じゃ。そちらの名を教えて貰えんかのぉ?」
それにしても変な喋り方ですわね?しかし、向こうが名乗ったのならこちらも名乗らないといけませんわね!
セシリア
「これはご丁寧に、わたくしはセシリア・オルコット。イギリスの代表候補生ですわ。」
永遠
「オルコットさんじゃな。お主もワシと同じように試験を受けに来たのかのぉ?」
セシリア
「ええ、後は模擬戦だけですわ。まあわたくしの実力なら合格間違いなしですが!」
永遠
「ワシも後は模擬戦だけでの、試合までまだ時間があったんでブラついとったんじゃよ。」
わたくしと同じ理由ですわね
セシリア
「…そうですか…あの一つ聞いてもよろしいですか?」
永遠
「何じゃ?」
セシリア
「あなたのその話し方は何ですの?」
永遠
「ん?…何と言われても…昔からこの喋り方じゃからな~…ずっと一人じゃったから気に留めた事が無いのぉ…」
セシリア
「え?…あのずっと一人…というのは…」
一人ってどういう…
永遠
「まあ、大した事では無いんじゃが、ワシは5才の時から島で一人で暮らしとるんじゃよ。」
セシリア
「な、なんで…」
ホントは聞いてはいけない事…でも聞きたいと考えてしまった
永遠
「5才の時に両親が事故で死んでの、親戚もおらんからどうしようかと考えとったら、ワシの家には先祖代々所有しとる小さな島があると知ったんじゃよ。」
セシリア
「…その島で今まで一人で…」
永遠
「そうじゃよ…まあ1年前から二人ほど同居人が増えたがな。」
セシリア
「あの…年はいくつですか?」
永遠
「?…15じゃが?」
セシリア
「15歳…では14歳までの9年間は一人で暮らしておられたんですのよね?…その間どのように暮らしてたんですか?」
永遠
「どのようにって…最初の頃は島に生っとる果物や魚を釣ったりしとったな。それから畑と田んぼを耕して少しずつ大きくしたんじゃ。今は野菜や米を作って暮らしとるんじゃよ。」
なんですのこの人!わたくしも両親は既にいませんが彼の人生はわたくしとは比べられないほど凄まじい人生ですわ!
なのに…なんでこの方は自分の過去を話してもこんな風に笑っていられるんですの?
~セシリア Side out~
次回『第018話:父と母の謎』