IS世界を舞う剣刃   作:イナビカリ

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第013話:新しい日常

 ~永遠 Side~

 

 …オカシイ…

 束さん達がこの島に墜落してすでに2週間、確かロケットの修理には1週間必要だと言っていた筈じゃが…

 

「とーくん、今日の夕飯は~?」

 

クロエ

「兄様、今日は私が作りましょうか?」

 

 何故まだいるんじゃ?

 

 ………

 ……

 …

 

 仕方ない、一度聞いてみるかの

 

永遠

「束さん、ちと聞きたい事があるんじゃが。」

 

「ん~、な~に~?」

 

永遠

「もう2週間たつがロケットの修理は終わっとるのか?」

 

「え?………あっ!…忘れてた…」

 

クロエ

「束様!?」

 

永遠

「つまり…まだ何もしとらんという事かのお?」

 

「ア、アハハハハッ…そういう事………だって、だって!とーくんが悪いんだよ!あんな凄いIS持ってるんだもん!ずっと中のデータを調べるのに夢中になってたんだもん!」

 

永遠

「人のせいにするでない!…まさか、何もしとらんとは思わんかった…」

 

「…ごめんなさい…」

 

クロエ

「?…ですが、急にどうしたんですか?そんな事を聞いて?」

 

永遠

「ん?…いや、束さんがロケットの修理に1週間かかると言っておったのに、2週間もここにおるからな…どうなっとるのか気になったんじゃよ。」

 

「ガーーーン!?とーくんは束さんたちの事が邪魔なの?」

 

クロエ

「そ、そんな!嘘ですよね?」

 

永遠

「いやいや、何故にそうなる!てっきり修理が終わったらすぐに出て行くと思っとったから聞いただけじゃぞ。」

 

「ああ、そういう事。…確かに最初はそのつもりだったんだけどね~…この島って結構居心地が良くてついつい長居しちゃってるんだよ。…それに、せっかくクーちゃんに兄妹が出来たのにすぐに離れ離れにするのはね~…」

 

 確かにそうじゃな~…

 

クロエ

「束様~…」

 

永遠

「確かに束さんの言う通りじゃな。ワシもせっかく出来た妹と離れるのは忍びないしの。」

 

クロエ

「兄様~…ううっ、私などの為に…お二人共…ありがとうございます…」

 

永遠

「泣くでない。ワシも考え無しに聞いてしもうた。二人共、申し訳ない!」

 

「いいよ別に。とーくんが聞いて来たのは当たり前の事だし。」

 

クロエ

「その通りです!…それで束様、実際どうするんですか?」

 

「う~~~ん?束さんとしてはまだあの3機のデータを全部見てないし、とーくんが良ければまだしばらくはお世話になりたいんだ。」

 

 なるほど、ワシ次第という訳か…って考える必要もないのぉ

 

永遠

「ワシは構わんぞ。好きなだけ居てくれても。」

 

「ワ~~~イ!やった~~~♪」

 

クロエ

「兄様、ありがとうございます♪」

 

永遠

「じゃ、晩飯にするかの。」

 

束&クロエ

「は~~~い♪」

 

 今の生活も悪くはないのお♪

 

 ………

 ……

 …

 

 その日、ワシは変な夢を見た…

 

『お~い!』

 

永遠

『んがっ?誰じゃ!』

 

『私よ私!』

 

永遠

『…げ!お主は天照!』

 

天照大神

『げ!とは何よ!神様に向かって失礼しちゃうわ!』

 

永遠

『何の用じゃ?わざわざ人の夢にまで出てきおって!』

 

天照大神

『スルーしないでよ!…まあいいわ。あの3機を起動させたわね?』

 

永遠

『したが…それがどうしたんじゃ?』

 

天照大神

『実はね、あの3機には仕掛けをしておいたのよ。』

 

永遠

『何じゃと!』

 

天照大神

『言っておくけど危険な物じゃないわよ♪貴方を転生させた時に私がつけておいたおまけデータよ♪』

 

永遠

『おまけデータ?』

 

天照大神

『そ♪それを出す為の条件があの3機を全て貴方が起動させる事♪そっちのデータも好きに使っていいからね♪』

 

永遠

『一体何のデータじゃ!』

 

天照大神

『それは見てのお楽しみ♪じゃあね~♪』

 

永遠

『………(碌なデータじゃなさそうじゃし束さん達には黙っとくかの。)』

 

天照大神

『ちなみに一緒に住んでる二人にもこの事は伝えてあるからね~♪』

 

永遠

『へ?………ちょっと待てーーーっ!!」

 

 ワシは叫びながら目を覚ました…

 

永遠

「…何じゃ今の夢は…まさか本当に…」

 

 ドタドタ…

 

永遠

「ん?」

 

「とーくーーーん!!」

 

クロエ

「兄様ーーーっ!!」

 

 束さんとクロエが慌てながらワシの部屋に入って来た…まさか…

 

永遠

「…な、何じゃ?」

 

「とーくん!今変な夢見たんだけど!」

 

クロエ

「私もです!」

 

永遠

「…本当に伝えおったのか!あの神は…」

 

「どういう事?」

 

永遠

「実は………」

 

 ワシはさっきの夢の内容を話した…

 二人は当然驚いとったが、追加データの事を聞いた途端に目の色を変えおった

 

「…追加データ…面白そうだね…よし!早速確認するよ!!」

 

クロエ

「はい!!」

 

永遠

「…はぁ~~~…」

 

 ワシ等はそのまま3機が置いてある部屋に行ってISにアクセスすると…

 

「おお!確かにデータが追加されてるね~!え~っと…このデータ群は何て読むのかな?…【G・U・N・D・A・M】?」

 

永遠

「【ガ、ガンダム】じゃと!?」

 

「【ガンダム】?…これそう読むんだね!…さて中身は~っと………」

 

永遠

「よりにもよってこれか…」

 

「凄いよとーくん!!この多種多様の機体のデータはこの3機のデータ量を上回っているよ!」

 

クロエ

「本当に凄いですね!」

 

「…ね~とーく~ん♪」

 

永遠

「…ハァ…好きにせい…」

 

「やった~~~っ!!」

 

 あのボケ神めえええぇぇぇーーーっ!!

 

 ~永遠 Side out~

 

 




 次回『第014話:発見』


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