IS世界を舞う剣刃   作:イナビカリ

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第126話:不死鳥の帰国

 

 ~三人称 Side~

 

 【イグニッションプラン】の事件発生から時間を遡って夏休みに入ってから数日後…

 束から新しいコアを受け取ったセシリアは飛行機でイギリスへと帰国していた…

 

 ~三人称 Side out~

 

 

 

 ~セシリア Side~

 

 フ~…やっと着きましたか…

 【ハルファス】で飛べばもっと早く着いていたのですが仕方ありませんわね…

 さて、空港に迎えが来ている筈ですが…

 

「お嬢様~!!」

 

 そう思って周りを見渡していると見覚えのあるメイドがやって来ました

 

セシリア

「『チェルシー』♪お久しぶりですわね♪」

 

チェルシー

「ハイ!お嬢様もお変わりの無い様で安心いたしました♪」

 

 彼女は『チェルシー』…わたくしが幼い頃からオルコット家に仕えてくれていたメイドでわたくしの良き理解者でもあります

 ですが…フフフ…確かに見た目は変わっていないのかもしれませんが色々と変わりましたのよ?

 何しろ恋人が出来たのです!!!

 後でその事を教えたらどんな顔をするのか今から楽しみですわ♪

 

チェルシー

「お嬢様、それではお屋敷へ戻りましょう。」

 

セシリア

「そうですわね。」

 

 わたくしはチェルシーの用意していた車に乗って懐かしの我が家への帰路につきました…

 

 ………

 ……

 …

 

 それからわたくしは屋敷へ到着したのですが…

 

黒服

「………」

 

 屋敷の前に怪しげな黒服の集団が待ち構えていました

 わたくしが車から降りると…

 

黒服

「セシリア・オルコットさんですね?」

 

セシリア

「そうですが…」

 

 黒服の一人が話しかけてきました

 どうやらわたくしを待っていたようですね

 という事はこの人達は…

 

黒服

「お帰りをお待ちしておりました。私達はイギリス政府からの使いの者です。貴方を政府へ案内するよう指示を受けました。いきなりで申し訳ありませんがご足労をお願いします。」

 

 やはり政府の人達でしたか…

 しかし本当にいきなりですわね…

 理由も分かりますが帰って来た日くらいゆっくりさせて欲しいですわね…

 ですが仕方ありませんわね…束さんが手がけたわたくしの新型【ハルファス・ベーゼ】…それに新しく提供されたISコア…

 それらが早く見たいのでしょう…尤も【ハルファス】はわたくし個人の物となっていますから取り上げる事は出来ませんけどね…

 それに、【ハルファス】をわたくしに譲渡する代わりに新しいコアが用意されたのですから文句の言いようがありませんけどね…

 ですが、それはそれとして…

 

セシリア

「すみませんが少しお時間を頂けませんか?荷物も置きたいですし、父と母に挨拶をしたいんです。」

 

 政府の気持ちも分かりますがせめてそのくらいはさせて貰いませんと…

 

黒服

「あ…そ、そうですね…こちらの都合ばかり言ってすみません…勿論構いません。準備が終わるまで私共は待たせて貰いますので。」

 

セシリア

「ありがとうございます。」

 

 彼等の許可を貰うとわたくしはチェルシーと屋敷に戻りました

 そして、荷物を置くと両親が眠る墓所へと向かいました

 ちなみに黒服の方達も着いて来ています…逃げたりしませんのに…

 

 ………

 ……

 …

 

セシリア

「お父様…お母様…セシリアは無事帰ってきました。」

 

 わたくしは父と母のお墓の前で帰って来た事を報告しています

 

セシリア

「向こうでは色々な事があったのですがまず一つご報告します。」

 

 わたくしは一息つくと…

 

セシリア

「恋人が出来ました!!!」

 

 永遠さんの事を話しました

 すると…

 

チェルシー

「………え?」

 

 フフ…案の定チェルシーも驚いてますわね♪

 

チェルシー

「お、お嬢様?恋人と言うのはもしかして…」

 

セシリア

「もちろん、以前お話しした永遠さんの事ですわ♪告白したら受けて下さいましたの♪」

 

 3人一緒でしたが…今はコレは言わなくてもいいですわね…

 

チェルシー

「そ、そうですか…それは良かったですね♪」

 

セシリア

「はい♪」

 

 チェルシーも喜んでくれてよかったですわ

 きっと…お父様とお母様も…喜んで下さいますよね?

 

 ………

 ……

 …

 

セシリア

「それではお父様、お母様、今日はこのくらいで失礼します。…それから…何時か永遠さんも連れていますね。」

 

 永遠さんだけでなく簪さんと本音さんにも会って下さいね…

 

セシリア

「それではまた来ますね。」

 

 わたくしはそう言ってチェルシーと墓所を後にしました

 そして、墓所を出ると…

 

セシリア

「お待たせして申し訳ありません。」

 

黒服

「いえ、お気になさらず。」

 

 墓所の前で待機していた使いの人達と合流しました

 両親に会いに来たわたくしに気を使ってここで待ってくれていました

 そして、わたくしはチェルシーを先に帰すと彼等の車に乗って政府へと赴きました…

 

 ~セシリア Side out~

 


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