~束 Side~
束
「ふわ~~~よく寝た~~~。」
クロエ
「おはようございます。」
束
「クーちゃん、おはよ~。今何時?」
う~ん、久しぶりにグッスリ眠れたな~
クロエ
「9時少し前です。」
束
「とーくんは?」
クロエ
「書き置きによると、永遠さんは、もう畑に向かわれたみたいですよ。後、朝ご飯を用意してあるとも。」
束
「そうなんだ。束さんにも見せて。」
ええっと『二人ともおはよう、畑仕事に行くので11時頃には戻ってきます。朝ご飯を用意しておいたから食べてください。追伸、作業はご飯を食べてからするように!』か…
束
「…ご飯食べよっか…」
クロエ
「はい。」
束さんの行動が読まれてる
~束 Side out~
~クロエ Side~
さて朝ご飯も食べ終わりましたから、宝探しを始めましょう!
宝物とは勿論、昨日教えてもらった3機のISの設計データの事です♪
ですが…
束
「う~~~ん?一体どこにあるんだよ~~~!」
クロエ
「見つかりませんね~~~…」
いくら探しても見つからないんですよ~…
束
「何処かにあるはずなんだけどな~…」
永遠さんが嘘をつくとも思えないですし………ん?
クロエ
「………あれ?」
束
「どしたのクーちゃん?」
クロエ
「束様、此処にロックの掛かったデータがあります。」
束
「え!ホント!?」
もしかしてこれでしょうか?
束
「確かにロックが掛けられてるね!でもこんなもの束さんにかかればお茶の子………あれ?」
…束様?
束
「………開かない…」
クロエ
「ええっ!?」
そんな!束様でも開くことが出来ないなんて!
束
「あーもー!ムカつくーーー!これどうやって開けるのさ!」
クロエ
「お、落ち着いてください!必ず開く方法があります!」
そうです!必ず開け方があるはずです!
きっと………あ!
~クロエ Side out~
~束 Side~
私は今必死にこの宝箱の鍵を開ける方法を考えてるんだ!
すると…
クロエ
「………もしかして…」
束
「クーちゃん何か思いついたの?」
クロエ
「このロック、永遠さんじゃないと開かないんじゃないんですか?生体ロックみたいになってるのかもしれません。」
束
「え?」
………とーくんが?
……宝箱の?
…鍵?
束
「それだよ!このデータ、とーくんじゃないと開けないんだ!」
それなら束さん達が見つけられなかった理由も分かる
束
「考えてみたらこのISは神様がとーくん用に造った機体。中のデータもとーくんが頼んだ物、だとしたら、とーくん以外が勝手に調べられないようにしていてもおかしく無い!」
きっとそうだ!お宝を手に入れるための鍵はとーくんだよ!
束
「ならやる事は一つ!とーくんを「ワシがどうかしたか?」…って、とーくん!?」
永遠
「何をそんなに驚いとるんじゃ?データは見つかったのか?」
とーくんグッドタイミング!
束
「とーくん!丁度いい時に戻って来たね!手伝って!?」
永遠
「は?手伝うって、ワシはお主らほど電子機器に強くは無いぞ。」
束
「そんな事は分かってるよ!いいからこっち来て!」
永遠
「落ち着かんか!クロエ、どういう事じゃ?」
クロエ
「実は先程から探してるんですがそれらしい物はまだ見つかってないんです。ですが、ISの中に鍵の掛かったデータを見つけたんです。」
永遠
「ならその中に入っとるのか?」
クロエ
「私達もそう思って、鍵を開けようとしたんですが全く開かないんです。」
永遠
「束さんでもダメなんか?」
クロエ
「はい、それで色々考えた結果、永遠さんが鍵になっているという結論に辿り着いたんです。」
永遠
「ワシが鍵!?」
クロエ
「はい。」
束
「という訳でとーくん!この鍵開けて!」
永遠
「いや開けろと言われてもどうやれば…」
クロエ
「とりあえず、ISに触れて『開け!』って念じてみたらどうです?」
束
「そうだね、まずはそれでいこう!」
永遠
「いやいや、そんなおとぎ話みたいな事…」
束
「物は試しって言うでしょ!」
永遠
「はいはい…(開け~開け~)………やっぱり開かん…」ガチャ「あれぇ!?」
束
「開いたーーーーー!」
ホントに開いた!クーちゃん天才だよーーー!
クロエ
「冗談だったのに………」
永遠
「冗談じゃったんかい!?」
束
「とにかく開いたんだからいいじゃん!…さて、まずは【ドットブラスライザー】からっと………!?」
これは!?
クロエ
「束様?」
束
「フッ…フフフフフッ…アハハハハハハハハハッ!!!」
永遠&クロエ
「どうしたんじゃ(ですか)!?」
束
「凄い!…凄すぎるよ!クーちゃんも見てごらんよ!…これはお宝だよ!宝の山だよ!アハハハハハハッ!!!」
永遠
「落ちつかんかーーー!?」
ドゴンッ!
束
「アイターーーーー!!!」
グオオォォーッ!き、昨日より強い一撃!
永遠
「一体何を興奮しとるんじゃ?」
束
「興奮するよ!するに決まってんじゃん!これ見てしない方がおかしいよ!」
とーくん分からないの!
永遠
「そ、そうなのか…」
クロエ
「………フ、フフフ…」
永遠
「…ク、クロエ?」
クロエ
「…束様の言う通りですよ…この【ドットブラスライザー】の設計データ、そしてLBXと言う手の平サイズのロボット達のデータ…凄すぎますよ!」
さすがクーちゃん分かってる~
永遠
「…そう言われてもワシはお主らの様な科学者では無いからのお…」
クロエ
「そうですけど…凄く興奮するんですよ~!」
束
「分かる!すっごく分かるよクーちゃん!」
永遠
「とにかく一度落ち着け!…それで中のデータが目的の物だったんじゃな?」
束
「うん、そうだよ!」
永遠
「まあ、お主らの反応からそうだとは思ったが…で、これはお主らの役に立つのかのお?」
束
「モチロンだよ!…それにしても…【ドットブラスライザー】って元は手の平サイズのロボットだったんだね。」
クロエ
「驚きましたね~。」
束
「それを人間サイズか~…」
永遠
「造れそうか?」
束
「ううん、ISとして造るにはすぐには無理だよ。中に入る人の事も考えないといけないからね。…それでもこのデータは凄く役に立つよ!これだけでも束さんの夢に1歩どころか100歩は近づくよ!」
永遠
「束さんの夢か…確かISで宇宙に行く事、じゃったか?」
束
「そうだよ!それが束さんの夢なんだ!それを世界中の馬鹿共が勝手に兵器にしちゃったんだよ!ホント腹立つ!」
永遠
「確かにのぉ…じゃがな束さん、ワシは造ったお主にも少しは問題があると思うぞ。」
束
「え!」
とーくんなんでそんなこと言うの?
~束 Side out~
次回『第010話:説教』