ふしぎのくにのありんすちゃん ~ALINCE IN UNDERGROUND LARGE GRAVE OF NAZARICK~ 作:善太夫
ありんすちゃんがいつものようにナザリックの見回りをしていると、何だか肌寒くなってきました。
もしかしたらコキュートスが近くにいるのかもしれないと思いましたが、いませんでした。
もしかしたら『冬』が近づいてきているのかも知れません。もしも二○一五年の冬のように長かったら嫌ですね。
ありんすちゃんはひさしぶりにくしゃみをしました。するとありんすちゃんはまたまたどこかに転移しちゃいました。
ありんすちゃんは何やら初めて見る都市の高い建物のテラスにいました。
見るとエルフの男がグラスを片手に等身大の鏡の前に立っています。男は上半身裸で鏡の前で様々なポーズを取ってウットリとしています。
「……この国が落ちたら、私が法国に行って奪い返すか。……女であればものにしてやろう。……楽しみだな」
何だかエロい人みたいです。
ありんすちゃんはエロいエルフの王だからエロフ王だと思いました。
やがてエロフ王はありんすちゃんに気がつきました。
瞳がアウラ、いや、マーレに似ています。
もしかしたらマーレも大人になったらエロフ王みたいになるのかもしれません。ありんすちゃんはガッカリです。
「……力を感じる……強者か。……が、しかし……」
エロフ王はありんすちゃんをまじまじと見ています。もしかしたらありんすちゃんの可愛らしさに驚いているのかもしれませんよ。
仕方ないですよね。
だってありんすちゃんは5歳児位の女の子にすぎないといっても、将来のお嫁さんにしたいランキングのトップだって言っていましたから。ルプーが。
気を取り直したエルフ王はありんすちゃんに話しかけました。
「お前は一体何者か……?」
「ちゃるちぇ、ありんちゅよ」
ありんすちゃんは胸を張って答えます。ありんすちゃんの中では「シャルティアでありんす」とちゃんと言えているみたいですが……
「ふむ。名前など良い。見たところ人間種みたいだが……だがまだ子供か……残念だな」
エルフ王、いや、もうエロフ王で統一しましょう。この人物、エロい事しか頭に無いようですから。
「……その……ありんちゅとやら……お前には母親がいるかな?」
「……母親でありんちゅか? うーん……うーん……」
ありんすちゃんの生みの親は至高の方の一人ペロロンチーノです。つまりありんすちゃんの母親はペロロンチーノといってもよいですよね?
「ぺろろんちいのちゃまでんちゅね」
「そうか、そうか。ペロロンチーノか。さぞかし美人だろうね。楽しみだ」
何だか一人でもりあがっています。
ありんすちゃんはエロフ王の相手をするのに飽きてきちゃいました。
ありんすちゃんは大きなあくびをしました。
すると周りの景色がぼやけ……ありんすちゃんはナザリックに戻っていました。
エロフ王はその夜、ペロロンチーノという美女の妄想に悶々としたそうです。
※ ※ ※
ナザリックに戻ってしばらくして、ありんすちゃんはアウラに会いに第六階層に行きました。
あのエロフ王の事の後、そういえばエルフが第六階層にいた事を思い出したから見にいこうと思ったのでした。
ありんすちゃんがアウラとマーレが住んでいる建物に近づいてみると何やら中からキャッキャウフフ聞こえてきました。
窓から覗いてみるとマーレが三人のエルフに裸にされている所でした。
ああ、ガッカリです。
だって、マーレにはあんな大人になって欲しくありませんでしたから。
ありんすちゃんはプンスカしながら帰りました。