※第2章のepilogueを作る兼ね合いで、ついでに第1章も作成しました。
※内容自体は第12話のラストシーンと変わりませんが、若干の変更がされています。描写に関する部分の変更なので大した影響は出ていないと思います。
※最後の語りを少し変更しました。
次の日、わたしはいつも通りの待ち合わせ場所でさやかちゃんと仁美ちゃんと合流した。
「おはよう。まどか」
「おはようございます。まどかさん」
「うん! 二人ともおはよう」
「それじゃ、まどかも来たことですし……いつも通り行きますか!」
そうして三人で登校していると、向こうから学校へ向かっているほむらちゃんの姿が見えた。
するとほむらちゃんと目が合って、わたしは嬉しくなって手を振って名前を呼んだ。
「おーい、ほむらちゃ~ん!!」
わたしの呼び掛けにほむらちゃんも嬉しそうに手を振って、わたし達の元へ来てくれた。
「おはよう。朝から元気ね」
「そりゃあ、さやかちゃんはいつだって元気ハツラツ。風の子、元気な子だからね~」
「あら居たのね、さやか。色が保護色になって気がつかなかったわ」
「なんだと~、ほむらだって暗かったら何も見えないくせに」
「誰の性格が暗いって?」
「言ってねぇよ!!」
「まあまあ、さやかちゃんもほむらちゃんも……」
軽い言い争いをする二人だったけど、そこにはこの前までのようなギスギスした雰囲気は感じられなかった。良かった……ちゃんと仲直り出来たんだね、さやかちゃん。
「まどかはピンクだから割りと何処にいても目立つよね~」
「ティヒヒ、じゃあさやかちゃんはわたしより地味なのかな?」
「言うねぇ~、そこまで言うのなら……まどかをあたし色に染めてやる~」コチョコチョ
「あははは!! やめてよ~」
さやかちゃんにくすぐられて抵抗していると、仁美ちゃんがほむらちゃんに話しかけているのが見えた。
「暁美さん」
「何?」
「勇気出せたのですね」
「あなたのお陰よ、その甲斐あってこうしてまた彼女達と仲良く出来たから」
「私はただ背中を押しただけに過ぎませんわ」
「それでも感謝している。ありがとね『仁美』」
「はい、ほむらさん」
こうしてわたし達はまたほむらちゃんと仲良くなれて、もっと親しい関係になりました。
またみんなの笑顔を…そしてほむらちゃんの笑顔を見られるようになってよかった、と思うと……それはとっても嬉しいなって思ってしまうのでした。
でも、このときのわたしは知らなかった……ほむらちゃんのことを何も……
どんな願い事で魔法少女になったのか、何のために魔女と戦い続けているのかも……
何故そんなにわたしなんかのことを気にかけてくれるのか、彼女は何を考えて生きているのか……
そして、時折見せる笑顔の裏に潜む影……内に秘めている闇の正体を……
あの事件があるまでは…………
???「これがお菓子の魔女のグリーフシードか……魔法少女の生命線となるものを忘れるなんて、案外アイツらも抜けてるのかねぇ?
まっ、どっちでもいいや。それにしてもあの二人を殺さなくて本当に良かったのかぃ?」
??「問題ないわ。あちら側にはまだこちらの知らない手札が残っている」
???「あの青い奴のこと? 見る限りアイツは大した素質も持っていなさそうだけど」
??「念には念を入れたいものよ。それに今はまだ好機ではないと告げているからね……」
???「そうかい、ならいいや。じゃあ次の作戦は?」
??「そうね……風見野にいるあの子にでも協力してもらおうかしら?」
☆ to be continued…… ★