異世界召喚されたと思ったら意外とチートだった   作:日々はじめ

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幼女っていいですね。(達観)

あっ!もちろん紳士的な意味です!


第一章 突然の異世界life
第1話 異世界召喚されたと思ったら意外とチートだった


 異世界召喚。

 それは、今いる世界から別の世界へ行き生活しなければならないということだ。

 勝手に召喚された挙句そこで生活をしろ、なんと横暴だろうか。

 普通の人間ならそう思いジャンル『異世界召喚』というものを嫌って手を出さないに決まっている。いままでの人生を楽しんできてそれなりの幸福得ていてまた今の生活に納得している人はなおさらだ。

 だが、聞いてほしい。

 さきほど、普通の人間といった思うが逆に考えてみてくれないだろうか?逆と言ったら今の生活に満足していない人たちを指すだろう。さて、今の日本に今の生活に満足している人は年々どうなっているだろう。例えるならば寂れたバス停で来るはずもないバスを待っている気持ちの人はどれぐらいいるだろうか。答えはいたって簡単で単純だ。

 そう、今の日本には異世界召喚に胸を躍らせる人数が上昇しているのだ。

 

 「自分もこういうのに巻き込まれたい」「ヒロインとイチャイチャしたい」「自分でもかっこつける世界に憧れる」「幼女hshs」「ちくわ大明神」

 

 ・・・。最後のは放っておいてほとんどの人がこう思っているだろう、いや、違いない。なぜなら!異世界だぞ!異世界と言えばケモ耳は必須、んん、ケモ耳hshs意外ありえないですぞwwwそして、奴隷もいるだろう。奴隷と言えば心を痛くなるが俺は思う。しかぁーし!人に対して恨みなどの気持ちを持っている小さい女の子を我が家に招き入れ「ひどいことすればいいじゃない!エロ同人みたいに!」的なことを考えているときに頭にポンと手を置いて「いままでつらかったね」そう言って慰めてあげたい!そして、そこからデレデレストーリーもいいじゃないか!

 ビバ異世界。

 

 さて、なぜこうも異世界召喚について語っているというとだな。

 

 「ここどこだ」

 

 短く切りそろえられた髪を手でかきむしりながらいつも怖いと言われている細目をさらに細めて身長170㎝前後の体を地面に直立させたまま俺こと神木重は呟いた。

 いや!さっきあんなにも語っておいて異世界召喚っていうのは気づいているんだよ!けど、いきなり知らない土地に飛ばされたらこういうに決まっている!うんそうだ!

 

 「まさか・・・本当に異世界召喚されるなんてな・・・。自分でも信じられないけど目の前の光景を出されたら信じるしかねぇわな、うむ。俺賢い」

 

 目が覚めた場所は洞窟だった。血なまぐさい匂いと真上から滴る水滴は俺は目覚めたのだ。

 ・・・普通異世界召喚とかってこういう洞窟とかで起きねぇよな。

 辺りには見たこともない石が散らばっており俺を上から眺めている龍に話しかけた。

 

 「なぁー、ここってどこだ?」

 

 こいつは馬鹿ではないだろうか。

 龍の第一印象はそれだった。普通ならば我の姿を見たものは恐怖のあまり気絶するか、攻撃を仕掛けてきて返り討ちにあうかのどちらかだった。

 しかし、こいつは違う。

 我が持つ索敵スキルを掻い潜りいつの間にか縄張りで眠りをかましあまつさえ話しかけてきたのだ。

 

 「・・・お主は我が怖くないのか?」

 

 問いかけてみたら目の前の奴は吃驚したのだろう。そこで我は気づき思う。

 『あぁ、なるほど姿がうまく見えてなかったのか。ならば早く逃げるが好い。もう我は人間を殺したくないのだ。』

 しかし、それは杞憂に終わった。少年は声を高らかにし言った。

 

 「うぉぉ!!龍喋る!俺驚く!ここ異世界!」

 

 妙なことをぬかしている。

 龍は呆気からんとしていると。

 

 「俺は神木重!」

 

 俗にいう自己紹介というやつだろうか。人間界に伝わるという。

 重は続ける。

 

 「早速で悪いんだけどここについて教えてくれない?」

 

 龍は静かに笑った。自分に対しこれだけの友好的な接し方をしてくれたものがおっただろうか?いや、いなかった。ならば、自分もそれなりの返答せねばなるまい。そう思った龍は答える。

 

 「我は四龍のへファイスだ、いいだろう興が乗った。話に応じよう」

 

 ほぇー、こいつなんか強そうだなぁと重は体長20mありそうなへファイスを見ながら思う。

 へファイスは犬のお座りするような格好で座る。

 なにこれ思った以上にかわいい。

 見た目はというと赤い毛並みに覆われ目は金色に光り輝きいかつい龍。あっ説明これで完璧。やっぱ俺賢い。

 

 「ここは肆の魔窟の最深部だ」

 

 待ていきなりわからないことを聞かされたぞ!なんだよ肆の魔窟って!!ここについて教えてとお願いしたけどせめてわかりやすく!

 俺は冷や汗を流す。

 へファイスはそんな様子を見て悟った。

 

 「・・・お主まさか」

 

 何も知らずにここに来たっていうのか。

 ここの魔窟は四つあるうちの中で最難関。それを知らずにここに来たとなると怪しいとともにもっと重を知ってみたいという気持ちに襲われた。

 

 「だって!眼覚めたらここにいるんだよ!けど、あれか肆の魔窟っていうぐらいだからほかにも魔窟ってのがあるのか?」

 「ほぅ頭の回転はいいのか、阿呆かと思った我が浅はかだった。うむ、重の言う通りだ」

 「まて、前半聞き逃せないことがあるぞ・・・」

 

 重が抗議してこうとするが我は目で静止続ける。

 

 「壱の魔窟、弐の魔窟、参の魔窟、肆の魔窟とそれぞれ難しければ難しいほど数字は大きくなる。」

 「・・・つまり」

 

 重は震えた口調でここって最難関?と口に出しので首を縦に振った。

 

 「うぇぇぇぇぇ!!!」

 

 またも、洞窟内に大きな声が響き渡った。

 それから重は自分は何も知らない趣旨を伝えた。

 

 「俗にいう記憶喪失というやつか」

 「俗にいう異世界召喚というものです、へファイス様」

 

 へファイスは首を傾げた。

 

 「いせかいしょうかん?」

 

 そういうと重は立ち上がり宣言する。

 

 「ふっふっふ!聞いて驚くな我はここの世界の住人ではないのだ!驚いた?ねぇ驚いた??」

 

 長い沈黙が続く。

 ・・・えっ。待って何この空気へファイスなんか思った以上に真顔だし、ボクコワイ。

 

 「何を言い出すかと思いきや戯言もすぎるぞ」

 

 凄みがすごいよヘファちゃん!だってほんとのことじゃん!

 

 「ほんとなんだって!!!信じてよ!!」

 

 俺は真剣な目をして訴えかける。

 

 「・・・嘘は言っておらんのだな」

 

 え、嘘か本当か見分けれたりしたりするの?異世界ってほんとなんでもありなんやな。

 

 「まぁ、良い。ではここの世界について少しばかり話をしてやろう。」

 

 そこからというもの長い長い話が続けられた。

 俺はというと硬い地面の上で胡坐をかき耳を澄ますことに専念した。

 この世界<ヴェルト>と呼ばれており<魔人族>・<人間族>・<妖精族>・<獣人族>と四つの部族に分かれておりそこに魔窟が一つずつ存在するようだ。主に魔族は凶悪そうな見た目とその強大な力ゆえに恐れられ人間族はひ弱そうな見た目のためこの世界に存在する魔物たちの恰好の餌であり獣人族は幼いころから高い身体能力に恵まれ妖精族は魔法に特化した部族である。

 

 「へぇー、魔法とかあるんだ。使える魔法ってどこで確認するんだ?」

 「心中でまたは口でステイタスとつぶ」

 

 へファイスが言い切る前に重は動く。

 

 「ステイタス!!」

 

 そうすると目の前に四角いウィンドウが表示された。

 おぉ!これが俺のステータスか、どれどれ?

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 Name カミキシゲル

 

 年齢 15

 

 種族 人間

 

 魔法 なし

 

 魔力 E

 

 所有カード なし

 

 スキル 魔眼

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 いろいろと言いたいことがある所有カードとスキル魔眼について聞いてみたいところだがまずひとこと言わせてほしい

 

 「魔力Eってだめやん!!!」

 

 あぁ、なんて絶望的だろうか異世界に来て魔法使えないって。

 

 「・・・重、今何といった?」

 「えっ?だから魔力がEだから絶望的だなって」

 

 そういえばこの状況にほんとなれたな、見た目こんないかつい龍なのに、普通に話してる。

 

 「それは測定不能というやつだな」

 

 ・・・えっ?

 

 「だから魔力量が尋常ではないということだ」

 

 おぉ!絶望なんて知らん!なんやチートやん!!

 俺はガッツポーズをかます。

 

 「あ、所有カードと魔眼について聞いてよろし?」

 「ふむ、魔眼というのは知らんが所有カードというのはな」

 

 『所有カード』

 それは、龍や生き物に認められたらその力を継いだカードをもらえるというものだ。

 武器にもなるし、姿を顕現させることもだき、挙句の果てに人間の姿をさせる3つの機能付きだそうだ。

 武器にした場合その生き物が持つ能力を象徴とした属性を使えるようになりまた身体能力の向上にも努めることができる。

 ありのままの姿を出して、戦わせたりする。そういうのが世界ではやっているらしい。

 最後に人間の姿。

 これは、一定の魔物ランクに達していなければ出来ない。

 ランクはDからsssまで存在し、sssは指で数えれば事足りる数しか存在しない。

 

 「ちなみに、我はsssだ」

 

 へファイスは少しドヤ顔だ。

 

 「はいかわいいかわいい」

 

 そう、あしらってみると・・・、「なっ!かわいいとはどういうことだ!」と怒ってきたけど無視した。

 

 「へファイスはなんでこんなところにいるんだ?」

 

 空気が変わった。

 そう実感できたのはへファイスから負のオーラが漂い始めたからだ。

 

 「我はここに閉じ込められている」

 

 耳を疑ったこんなかわいい生き物をこんな薄汚い洞窟に閉じ込めると?はっ、なんてやつらだ。

 「どうする?」「処す?」「許されんな」「ヘファちゃんモフモフ」「お前らいい加減にしろ!」「うっせぇ!これが黙ってられるか!!」「そっ、それもそうか・・・」「判決は!?」「「「「「「「ギルティ」」」」」」」

 ・・・頭の中の悪魔たちがうるさい。

 

 「そりゃまたなんで」

 「先ほども言った通り我はsssランク、力を恐れたのだろう」

 

 はぁー、そういう系か。へファちゃんも苦労してんだなぁ・・・。

 

 「出ることって許されないのか?」

 「・・・試練」

 

 へファイスが口にした試練。

 俺はその言葉を聞き問う。

 もしかして・・・。

 

 「試練という名の呪いが掛けられていてそれをクリアしなければ出られない、と」

 

 そう推測してみると当たっていたのかへファイスは感心していた。

 

 「その通りだ、試練の内容は我しか知らない。それを教えることもできない。普通の奴ならば我の力を目当てに戦いを挑んでくる馬鹿どもしかおらんのだ」

 

 重は周りに散らばる死体を見ながら納得する。

 

 「・・・つまり今まで独りだったと」

 「そうだ」

 

 ボッチっていうやつか、俺も一時期経験してたから辛さがわかるしこのまま慰めても逆効果だよなぁ、うーん俺がボッチだった時に一番言ってもらいたかった言葉ってなんだっけっか・・・。

 そこまで考え答えに辿り着く。

 あっ!これしかない!

 

 「なぁ、へファイス!」

 「なんだ?重」

 

 俺が昔言ってもらいたかった言葉、今言いたい言葉。

 

 「俺と、友達になってくれよ!」

 

 これ以上にない笑みを浮かべながらへファイスに言った。

 一人が辛いなら二人で支えあえ、そうすればいざというとき倒れない。

 俺の恩師はそう言っていたのを思い出した。

 

 へファイスの目には驚きと様々な感情が渦巻いているのがわかった。

 

 「重、お主はほんとおかしな奴だ」

 「まぁ、異世界から来ましたし!」

 

 「重。お主は我が怖くないのか?」

 「いやいや、こんないいやつを閉じ込めたほうが怖いね」

 

 「重、お主は・・・」

 「そんな、御託はいいからさ俺と友達になってくれよ!」

 

 手を差し伸べる。

 それがへファイスを拘束から外し自由へ駆けるための切符だ。

 

――――――喜んで。

 

 へファイスがそう言うと洞窟内にファンファーレが鳴り響いた。

 

 <試練クリア 炎龍との仲を固めよ(しかし、危害を加えようとしたり炎龍が認めなければ失格となる)>

 

 俺の目の前にはそう書かれていた。

 

 「・・・えっ?」

 

 俺は吃驚した。

 当たり前だ、ただ俺がしたかったことをしただけで最難関の魔窟をクリアしてしまったのだから。 

 突如としてへファイスが光に包まれた。

 

 目の前には一枚のカードがあり触るとポリゴン上の青い結晶をまき散らし消えてしまった。

 

 「っ!?」

 【そう、驚くな。ステイタスを見てみろ。】

 

 直接頭の中にへファイスの声が響き言われた通りステータスを開く。

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 Name カミキシゲル

 

 年齢 15

 

 種族 人間

 

 魔法 なし

 

 魔力 E

 

 所有カード 【炎龍】sss

 

 スキル 魔眼

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 なるほど、そういうことか。

 つまり、カード化したら触ると消えてステータスに反映されるということだな。

 

 【我を武器にしたければ、武器同調(ウェポン・トレース)。姿を顕現させたければ同調(トレース)と言えばよい。人間の姿にしたければ普通に頭の中で念じてみればよい。】

 

 「・・・まぁ、武器とか気になるけどやっぱりここから出るのが先決だよな。」

 

 と、なれば人間の姿が望ましいか。

 頭の中で念じた。

 

 カードが突如として現れ光に包まれる。

 

 「嘘だろ・・・」

 

 俺は目を疑った、いや疑わざるを得ない。

 

 「どうした、重?」

 

 目の前の10歳前後に見える女の子が言った。

 

 「お前幼女枠だったのかぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

 三度目の大きな声が響き渡る。

 

 そう、へファイスの見た目は女の子だった。

 元の姿の赤い毛は髪の毛に受け継がれておりサラサラのロングヘア―となって、あの金色の怖い目はくりっとしたまんまるとしたかわいい目に変わり果て、その体は黒を主体としたワンピースで覆われておりまるでロリコンキラーといわんばかりの容姿となっていた。

 

 「これから楽しくなりそうだ」

 

 誰にも聞こえない声で呟く。

 

 「ふむ、重これからどうする?世界最強クラスの私を得て何を成す?」

 

 はっ、決まっているじゃないか。

 

 「旅しようぜ!」

 

 これから始まるんだ、俺の若干チート気味の異世界での生活が!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから少し時がたち。

 

 「なぁ、ヘファちゃんや」

 「我のことか?どうした」

 

 俺は地上に向かっているとき魔物に襲われると思いこんでいた。しかし、期待を裏切ってか魔物の魔の字も感じられないほど静かだった。

 おかしい…。

 

 「なんで魔物が襲ってこないんだ?」

 「我がいるからだろう」

 

 お前のせいかーい!と突っ込みを入れたくなってきたがここにきてようやくはっきりとする。

 今、仲良く手をつなぎ歩いているこの幼女がこの魔窟にいる魔物たちが手を出したら死ぬと、そうわからせるほどの実力の持ち主だということに。

 

 「…これ若干チートってレベルじゃ無くね?」

 

 あっ、絶対そうだ。うむ、オレかしこい(震え声)。




ヒロイン登場しました。
次回は魔眼についてわちゃわちゃさせる予定です!

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