[2]魔法科高校の世界にチート転生者がきたようです   作:型破 優位

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みなさん、リゼロにジブリール来て欲しいんですね……。

ヒロインいないのは確かにきついものもあるし……。

プロット練り直すか……。

一応活動でアンケート取りますね。


ブランシュ襲撃

(佑馬君、講堂の舞台袖に来てくれないか。)

 

「と、呼ばれたので来てみました。」

 

「はやっ!?」

 

公開討論当日、心話によって呼び出された佑馬はジブリールとともに転移で摩利の後ろに移動してきた。

 

「いつからいた……と聞いても良いかな?」

 

「呼ばれたときです。」

 

「どうやってきたんだ?まさか瞬間移動とかいわな」

 

「瞬間移動であってます。」

 

そのまさかを即答で答えた佑馬に。

 

「……うん、もう慣れたよ……。」

 

諦め気味にそういう摩利。

 

切り替えるように、今度は風紀委員長として切り出す。

 

「さて、今回呼び出したのは校内の巡回をしてもらうためだが、討論会を見たいと思っていたりするのか?」

 

「ありません。」

 

一応討論会に興味があるかどうかを確認して、やっぱりな、という表情をして、佑馬とジブリールに指示を出す。

 

「ならば校内の巡回を頼む。この討論会の裏で何をやっているのかわからないからな。」

 

「わかりました。」

 

「それでは頼む。連絡はいつも通り心から言うが……そっちからも話せるなら最初から言ってくれても良かったじゃないか……お陰で酷い目にあいかけたぞ。」

 

そういえば、と思い出したように、そして、嫌なことを思い出すように言う摩利に。

 

「聞かれなかったので。でも、自分があの時確認を取らずにバラしていたら、既に酷い目にあってますよ。」

 

「はは……否定できないな……。」

 

確認をしなかったほうが悪い、とバッサリ切られ、さらに善意で言わなかった、とまで言われた摩利にもはや言う言葉はなく。

 

「気を取り直して、頼んだぞ。」

 

「了解。」

 

その言葉とともに、二人は虚空に溶けるように消えた。

 

「……本当に出来るんだな……。」

 

◆◆◆

 

「さて、確実に襲撃は来るんだけど、出来るだけ捕獲魔法を使おうと思う。」

 

「襲撃がくるのですか!わかりました……が、出来るだけでございますよね?」

 

「ああ、出来るだけだが、生徒は絶対だ。」

 

校内をブラブラと歩きながら、襲撃されることを知っている佑馬はジブリールと計画を立てる。

 

気持ち、というか明らかに楽しそうな表情を浮かべたジブリールを微笑を浮かべながら見て、しっかりと確認を取る。

 

「今回、生徒はどちらかといえば被害者側だ。捕獲魔法だけで十分だ。後は出来るだけと言ったが、任せる。」

 

「わかりました♪」

 

話すことも終わったので、のんびりと校内を巡回するも、さすがにまだ動きを見せない襲撃犯。

 

「まぁ、視えてるんだけどね。」

 

だが、佑馬は実技棟にいる怪しい人影を見据え、口を吊り上げて時が来るのを待った。

 

……巡回をしてるのにそれを見逃す佑馬を職務怠慢で訴えるものは誰もいない。

 

◆◆◆

 

校内を巡回という名目でブラブラしている佑馬とジブリールだが、実技棟から爆発音が鳴り響いた。

 

「よーし、ジブリール手加減してこいよ?」

 

「勿論でございます。」

 

軽く一礼して何処かに転移していったジブリール。

 

「さて、実技棟に向かいますか。確かレオとエリカがいたっけ。」

 

さっき眼で確認していた佑馬はレオとエリカがいたのを視ていた。

 

そして現在、応戦しているのも視えている。

 

すぐ転移をして、作業員のような格好をしているテロリス三人に囲まれているレオの前にとんだ。

 

「何もないとこからこんにちはーっと。よ、レオ。」

 

「よ、じゃなくて、これは一体なんなんだ?」

 

「テロ。」

 

と、一言だけ言って作業員らしき服を着ている、佑馬の突然の登場に戸惑っていたテロリストの眼を一通り見る。

 

その瞬間、テロリスト達は力なく崩れ落ちた。

 

「え、今何したんだ?」

 

「幻術かけた。」

 

「どうやったのか聞いてもいいか?」

 

「それはまた後日。」

 

この場で説明するのも面倒なので、適当に流してレオとは反対側を視る。

 

「さすがというべきか、向こうは教師が制圧してるな。」

 

最高レベルの魔法科高校と目されている第一高校ともなれば、教師陣も一流の魔法師ばかりでテロリストをあっという間に制圧していく。

 

「レオ、ホウキ!って援軍が到着していたか。」

 

「これは佑馬がやったのか?」

 

教師達がいたほうからエリカが、別の場所から達也と深雪がやってきた。

 

「めんどいから眠らせた。俺が解くまで起きないから、文字通り永眠させることも出来るぜ?生きてるけど。」

 

「どんな幻術かけてんだよ!」

 

「鎮圧し終わったら解いてやれよ。」

 

「佑馬さんは言わないと本当に放置しそうですからね。」

 

佑馬のあまりにやりすぎな幻術にレオは思わず大声を、達也と深雪は冷静にそう言った。

 

「わかったって。さて、図書館に今から行くんだが、皆来る?」

 

「実験棟と悩んでいるたんだが、なんで図書館なんだ?」

 

佑馬の言葉に、待ったともとれる意味で達也が問うが。

 

「それは……。」

 

一瞬間を開けて、虚空に消えた瞬間。

 

「この人に後で聞こうか。」

 

達也達の後ろから、カウンセラーの小野遥を連れて現れた。

 

「……いつから気づいていたのかしら?」

 

「俺から隠れるなら、八雲よりも気配を隠すのを上手くならなきゃ話にならないぜ?」

 

少し警戒の色を見せながら問う遥は、佑馬の言葉を聞いて目を見開かせ、黙ってしまった。

 

「さて、達也、どうする?」

 

「……わかった。図書館にいこう。」

 

「んじゃ、とびまーす。」

 

佑馬は、達也がそう言った瞬間、転移で達也とレオ、エリカを図書館に飛ばした。

 

「うお、これが瞬間移動か!?」

 

「すごぉい!」

 

「お兄様、何かわかりましたか?」

 

「……分からん……。」

 

感動とも呼べる声を上げるレオとエリカに対し、技術者の顔で思案顔をする達也に問う深雪。

 

その目の前では、三年生が応戦していた。

 

「さて、こんなとこで時間食ってる暇はないし、すぐ終わらせよう。」

 

そう言った瞬間、一筋の光があたりを包み。

 

「はい、終わりっと。」

 

佑馬の目の前に、光の縄で縛られ気絶しているテロリスト達がいた。

 

「「「「……え?」」」」

 

その場にいる全員が、その光景に目を疑うも、それを行った本人は何も気にする様子はなく、図書館に入っていく。

 

「何が起きたかわかりませんが……お兄様、今のは視えましたか?」

 

「悪い深雪。俺も全く視えなかった。」

 

今起きたことに戸惑いを隠せないまま、図書館に向かう一同。

 

三年生は今の光景を見て、ただ呆然と立ち尽くしていた。

 

◆◆◆

 

図書館内は静寂に包まれていた。

 

つまりは、ここにいた職員達は無力化されたということになる。

 

常に『眼』を使っている佑馬は、既に二階の特別閲覧室に四人、階段の上り口に二人、階段の上に二人いるのを知っていたが、それを知っていたのは佑馬だけではなく。

 

「二階特別閲覧室に四人、階段の上り口に二人、階段を上り切ったところに二人……だな。」

 

「すごいね。達也君がいれば、待ち伏せの意味が無くなっちゃう。実戦では絶対、敵に回したくない相手だね。」

 

「敵に回した瞬間死ぬぜきっと。」

 

「それを言うのなら佑馬もなんだが……。」

 

「え、佑馬君も気づいていたの?」

 

「まぁそうだね……というか、エリカとレオはさっきから遊びたそうだね。」

 

いろいろ言いたいことがあるように言う達也だが、佑馬は特にそこには触れず、先程からうずうずしているエリカに向かってそう聞いた。

 

「え、わかっちゃった?」

 

「おー怖え。好戦的な女だな。」

 

「あんただってさっきから落ち着きないじゃない。」

 

「あー、わかったって。いってらっしゃい。」

 

「待ってました!」

 

「佑馬サンキュー!」

 

佑馬が許可をだした瞬間に飛び出すレオとエリカ。

 

「パンツァァー!」

 

レオは雄叫びを放ち、エリカは警棒を持って突撃していった。

 

「音声認識とはまあレアな物を……」

 

「お兄様、今、展開と構成が同時進行していませんでしたか?」

 

「ああ、逐次展開だ。十年前に流行った技術だな。」

 

「はい、話はそこまで。特別閲覧室に飛ぶよ。」

 

そのレオみて兄妹が話を進めるが、それを遮るように佑馬が口を挟む。

 

「ああ悪かった。頼む。」

 

その言葉を確認してからエリカとレオを残して特別閲覧室の前に飛んでいった。

 

◆◆◆

 

閲覧室には四人のテロリストがいた。

 

ハッキング用の携帯端末を閲覧用端末に接続している途中だ。

 

そして、その場所に静かにある三人が現れる。

 

そのうちの一人とそこに現れたうちの一人は見覚えがあった。

 

「司波君……。」

 

その女子生徒、壬生紗耶香は達也に声をかけるも達也は無言のまま。

 

――他の三人が操作していた装置を全て分解した。

 

「「「なっ……!」」」

 

「これでお前達の企みは潰えた。」

 

銀色の拳銃型CADを右手に構え、淡々とした口調で終わりを告げる達也。

 

「ここは達也と深雪に任せた。俺はちょっとジブリールのとこ言ってくるわ。」

 

「ああ、任せろ。」

 

佑馬は紗耶香と達也が知り合いと言うこともあり、少しジブリールがやりすぎてないか気になったため、転移でその場をはなれた。

 

◆◆◆

 

「さて、ジブリールは何処だ?」

 

とりあえず1-Eにとんだが、ジブリールがいる気配がない。

 

ここにではなく、学校に。

 

まさかと思い、念のためサイオンを学校の半径50kmまで広げて探知をすると。

 

「あ、これはやばい。」

 

その光景を見て、佑馬はすぐに飛んだ。

 

ジブリールが工場で大虐殺を行っているのを見て。

 

転移して見たのは赤い血の海と怯える一人の男、そしてジブリール。

 

「さて、貴方はしっかりと楽しませてくれるのでございますよね?」

 

「ヒィ!来るな!」

 

曇りのない綺麗な笑顔が一層と男の恐怖心を煽り、涙すら流している。

 

「……ジブリール、いくらなんでもやりすぎだ。」

 

「あたぁ!?」

 

脳天に軽くチョップを入れて、ジブリールが頭を抑えながら軽く涙目になって顔を上げる。

 

「佑馬……任せるって言われたので、途中でめんどくさくなって……。」

 

「まぁいい、とりあえずこの男は殺す必要はない。」

 

男を見ながらそう言うと、ジブリールも渋々といった感じで従った。

 

「さて、命を助けられたわけだが、一応対処はさせてもらう。……十師族の人に手回ししてもらうから、ジブリールはそいつ見ていてくれ。」

 

男に向かって一言言ってから、ジブリールに向かってそう言うと、眼を瞑って摩利に連絡を取る佑馬。

 

「ここだぁ!」

 

その瞬間、その男の両目が妖しく光、ジブリールの顔から表情が消える。

 

そして……

 

「な!?」

 

ジブリールは佑馬に襲いかかった。

 

「は、はは。ハハハ!こいつはもう我々の仲間だ!」

 

そこで、再びジブリールは佑馬に襲いかかった。

 

◆◆◆

 

「いいぞ!もっとやれ!やってしまえ!」

 

一人頭が狂ったように叫ぶ男を横目に、ジブリールと佑馬は第一高校生の到着を待っていた。

 

「あの……あの方は何をやっておられるので?」

 

「ああ、幻術をかけていてな。恐らく自分の都合が良いように物事が動いている夢を見ているんだろ。」

 

男のいきなり始まった不審な言動の理由を佑馬に聞くジブリールだが、答えを聞いた瞬間に可哀想なものを見る目でその男を眺めた。

 

「さて、これは本当にやりすぎだな……。」

 

「申し訳ございません……。」

 

辺り一面に広がる血の海を見て、ため息をつく佑馬と申し訳なさそうに謝るジブリール。

 

「仕方ない、分解しておくか……ジブリール、ちょっとその男を担いで飛んでくれ。」

 

「わかりました。」

 

佑馬の指示に従い、恍惚な表情をしている男を担いで飛ぶジブリール。

 

それを確認すると同時に佑馬も空を飛び、右手を床に翳す。

 

右手から魔法式が展開され、それが発動した瞬間。

 

床に広がる血が一滴残らず綺麗さっぱり無くなった。

 

「えーっと……分解でございますか?」

 

「そそ。これで証拠はなしっと。」

 

「その……本当に申し訳ありません。」

 

再び頭を下げるジブリールに、佑馬は笑いながら近づき、頭を撫でながら、

 

「次気を付けろよ。」

 

と、一言だけ言った。

 

「……はい。」

 

ジブリールはその言葉に目を瞑って頭を撫でられながら、頷いた。

 

その後、佑馬の報告を受けて十文字克人が車を用意し、男は連行。

 

佑馬とジブリールは克人が乗ってきた車に乗り込み、中で事情を聞かれながら高校へと帰っていった。




次から九校戦編。

気がついたら決着がついちゃった奴です。

紗耶香と桐原はこれが無くてもくっつくと思うので、しっかりとくっつけておきます。

リゼロはアンケート取ってノゲノラが終盤にかかったら書こうかなと。

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