東方~儚き命の理解者~   作:shin-Ex-

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第78話!

なんか今回は・・・・意外な事になっていきます。なんでこうなったかな~?

「そう言う割に嬉々として書いてたよな?」

「楽しそうだったよね~」

まあ否定はしません。それでは本編にいきましょう。

「本編どうぞ」


第78話

side ミコト

 

「・・・・おかしい」

 

「・・・・ああ。おかしいな」

 

博麗神社で宴会の準備をしているさなか、突然、霊夢と魔理沙がわりと真剣な表情でそう呟いた。

 

「おかしいって・・・・何がだ?」

 

俺はそんな二人に尋ねる・・・・まあ答えはわかっているのだがな。

 

「そんなの決まってるでしょ!いくらなんでも宴会が多すぎるわよ!」

 

「全くだ!もうこれで10回目だぞ!」

 

・・・・やはりこれか。まあ予測はついていたが。流石に三日置きに10回も宴会が行われればおかしいと思われて当然か。

 

「・・・・確かに少し不自然ではあるな」

 

「少し!?そんな次元じゃないわよ!明らかに不自然だわ!」

 

「霊夢の言うとおりだ!コイツは絶対に異変だぜ!」

 

「そ、そうか・・・・・」

 

二人は俺に凄い形相で詰め寄ってくる。あまりの迫力に少し気圧されてしまった。

 

まあそれはともかくとして・・・・やはりもう誤魔化しきれないか。流石にこれだけ宴会が続いてしまったのだから仕方がないのだが・・・・・

 

「まあ二人共落ち着けよ。確かにコイツは異変かもしれないが別に悪い異変ではないんじゃないか?二人だって宴会好きだろ?」

 

「確かにそれは否定しないわ。費用は他の皆が出してるから私はタダ酒が飲めるし。でも・・・・・・宴会のたびに場所を提供するのが嫌なのよ!おかげで毎回準備と片付けが大変なのよ!準備はともかくとして片付けは基本ミコト以外誰も手伝ってくれないし!」

 

霊夢は肩をワナワナと震わせて怒りながら叫んだ。

 

・・・・まあ確かにそうだな。準備の方は手伝ってくれる人はいるけど宴会が終わると皆そそくさと帰って大体俺と霊夢の二人(まあクラマとシラマに手伝ってもらうが)でやってるんだよな。

 

・・・・・それに関しては本当にすまないと思っている。

 

「しかも宴会のたびに妖怪が大量に来るせいで参拝客が寄り付かなくなるし!」

 

・・・・いや、参拝客の数はそんなに変わっていない(元々あんまり来ない)んだが・・・・・それは言わないでおこう。これ以上霊夢を怒らせると流石に手がつけられない。

 

「ま、まあ霊夢の言い分はわかるが・・・・魔理沙はどうしたんだ?お前だって宴会好きだろ?宴会のたびに結構はしゃいでるし」

 

「確かに宴会は好きだが・・・・・私はずっと幹事をやらされてるんだぜ!宴会のたびに段取りや余興を考えて・・・・・いい加減頭が痛いんだよ!もう余興のネタが無い!」

 

魔理沙は頭を抱えて唸った。

 

・・・・うん。本当にマジでごめん魔理沙。そういうの考えるのって大変そうだもんな・・・・俺じゃあ絶対に無理だ。

 

ちなみに魔理沙が感じになった理由は厳選なるくじの結果が。何十人もいる中で引き当てるとは・・・・・くじ運が悪いにも程がある。一部の奴(特に霊夢、アリス、パチュリー)は日頃の行いが悪いからと容赦なく言い放ったが。

 

「まあ・・・・うん。大変だな」

 

「「他人事みたいに言うな!!」」

 

「すまん」

 

まあ霊夢の件に関しては他人事ではないのだが・・・・俺も片付けの負担背負ってるし。

 

「もう我慢できないわ・・・・この異変を解決するわ!」

 

「おう!いい加減宴会から解放されたいからな!」

 

やっぱりこういう流れになるか・・・・・どうしたものかな?

 

「まあ二人の気持ちはわかったが・・・・異変を解決するにしてもどうするんだよ?手がかりなんてないだろ?」

 

「・・・・・それ本気で言ってるのミコト?」

 

霊夢がジト目で俺の方を見てきた。

 

・・・・やはり無理があるか。なにせ・・・・

 

「どう考えてもこの霧が関わってるに決まってるでしょ!」

 

霊夢は両手を広げて言った。

 

現在博麗神社・・・・というより幻想郷中に霧が立ち込めていた。あいつが霧をだしたのはおよそ1ヶ月前・・・・・すなわち宴会が始まった時期からだ。

 

宴会と霧が関わっているなど一目瞭然だ。

 

「・・・・まあ冗談だ。流石にそれくらいはわかっている」

 

「こんな時に冗談なんて言わないでよ。笑えないわよ?」

 

「ごめんごめん」

 

「はあ・・・・」

 

霊夢は呆れたようにため息を吐いた。

 

・・・・やっぱりあからさまに不自然すぎるか。いくらなんでも無理がありすぎる。

 

「でも・・・・本当にこの霧何なんだぜ?なんか怪しい妖気を感じるし・・・・明らかに普通の霧じゃあないぜ」

 

魔理沙は霧を見つめて思案顔になる。

 

「まあとりあえず・・・・恋符「マスタースパーク」!!」

 

魔理沙はポケットからスペルカードを取り出してマスタースパークをぶっぱなした。

 

マスタースパークによって霧は吹き飛んだがそれは僅かのあいだだけですぐに空いた空間を霧が埋め尽くす。

 

「・・・やっぱダメか」

 

「当然だろ。いくら吹き飛ばしたところでこの濃さのきりじゃあ焼け石に水だ。吹き飛ばすとしたら全ての霧を一気にでないと意味がない」

 

「だよなぁ・・・・・でもいくらなんでもそこまでの威力はマズパでも無理だぜ」

 

「というかどんなスペカでも無理よ。この霧は幻想郷中に広がっているんだから。それぐらい考えるまでもなくわかるでしょ。やっぱりこの霧を出している元凶を叩かないと・・・・・というわけで紅魔館に行くわよ!」

 

霊夢は俺と魔理沙にきっぱりと言い放った。

 

「??なんで紅魔館だよ?」

 

魔理沙は首を傾げて霊夢に尋ねた。

 

「思い出してみなさい。前にもレミリアが霧を出して異変を起こしたでしょう?だから今回の異変も多分レミリアの仕業よ。というかう間違いないわ」

 

ひどい言いがかりだな。今回は珍しく勘が働いていないようだな。

 

確かにレミリアは異変を起こした前科持ちだが・・・・・いくらなんでも短絡的だろ。魔理沙だって俺と同じように考え・・・・

 

「そうだな!今回の異変の元凶はレミリアだ!間違いないぜ!」

 

・・・・まさかの霊夢に同調か。やはりこの二人は仲のいい類友ということか・・・・・

 

「そうとわかれば行くぜ霊夢!ミコト!」

 

「ええ!」

 

「ちょ~と待った~!」

 

霊夢と魔理沙は紅魔館に乗り込むべく飛び出そうとしたらそれを止めるゆるい声が聞こえてきた。

 

「竜希」

 

二人を止めたのは竜希であった。

 

竜希の近くには幽々子と妖夢、さらにレミリア達紅魔館の住人がいた。

 

「全く・・・・さっきから聞いていれば随分好き勝手言ってくれてるわね?」

 

レミリアが霊夢と魔理沙を恨めしそうに、責めるような目で睨んできた。まあろくな証拠もないのに犯人だと疑われて(決めつけられて)しまったのだから仕方がないな。

 

「なによ。レミリアは前科持ちなんだから疑うのは当然でしょ?」

 

「どの口がそう言ってるのかしら?疑うという次元を通り越して決め付けていたじゃない」

 

今度は咲夜が睨みながら言う。かなりご立腹の様子。

 

「まあ否定はしないわ。というわけでこの霧を消しなさい」

 

霊夢はレミリア達に宣言した。

 

「無理よ。だって私達はこの霧になんの関わりもないもの」

 

「おいおい、嘘はよくないぜレミリア?」

 

「嘘じゃないわ。まごうことなき事実よ」

 

「・・・・あくまでシラを切るの?」

 

「シラなんて切ってないわ。私達は無実よ」

 

「「・・・・・」」

 

霊夢、魔理沙の二人と紅魔館組の面々のあいだに火花が散る。まさに一触即発だ。

 

そんな中・・・・

 

「はいは~いストップ」

 

竜希が手をパンパンと叩きながら双方の間に割り込んで仲裁に入った。

 

「少し落ち着こうよ~。そんなに怒ったりしたら可愛い顔が台無しだよ~」

 

竜希はにへらとゆるい笑顔を浮かべながら言った。だが・・・・

 

「「「うるさい!黙れ!」」」

 

皆は竜希に向かって怒号を放つ。まあ気持ちはよくわかる。なんか今のむかつくし。

 

「・・・・ねえよ~むちゃん。俺泣いてもいいかな?」

 

「自業自得です。あの場面であんなふざけたことを言ったんですから」

 

「・・・・マジで泣きてぇ」

 

竜希はガックリと肩を落とした。というか妖夢・・・・最近少し竜希に辛辣になってないか?まあおそらく愛情ゆえになんだろうが。

 

「そんなことよりも話を進めたら竜希?」

 

「そんなこと・・・・そんなことか・・・・アハハ」

 

幽々子が笑顔で竜希に言うと竜希は乾いた笑い声を上げた。

 

・・・・流石にちょっと同情するかな?

 

「・・・・まあいいか。とりあえず話を戻すけど霊夢ちゃんたちは証拠もないのにレミリアちゃんたちを疑っちゃダメだよ~。事実レミリアちゃんたちは犯人じゃないんだからさ~」

 

「どうしてそんなことが言えるのよ」

 

「アハハ~。だって俺達・・・・というかよ~むちゃんと幽々子さんはレミリアちゃんたちに疑われちゃってるからね~。今回の異変の元凶なんじゃないかって」

 

「・・・・え?」

 

「どういうことだぜ?」

 

霊夢と魔理沙は首を傾げて竜希に尋ねた。

 

「霊夢ちゃん達と同じだよ。二人は前回の異変の元凶だから今回の異変もそうなんだってレミリアちゃんたちに思われてるってわけ」

 

「・・・・・あんた達ね」

 

「・・・・私と霊夢のこと言えないじゃないか」

 

霊夢と魔理沙はジト目でレミリア達を見た。対してレミリア達は何食わぬ顔をしている。

 

「まあそのことは一旦置いておきなよ。それよりも今は・・・・異変の元凶を突き止める方が先決でしょ?その為にレミリアちゃん達と一緒に来たんだからさ~」

 

再び竜希が二人を宥める。

 

「とりあえず、レミリアちゃん達紅魔館組は今回の異変の元凶じゃあないよ。もしそうだったとしたらわざわざ調査なんてしないでしょ?んで同じ理由でよ~むちゃんと幽々子さんも違うね。進行形で調査してるわけだし~」

 

どうやらレミリア達紅魔館組と幽々子たち白玉楼組も宴会と霧のことを怪しんで調査しているようだ。まああからまさにおかしいから当然といえば当然か。

 

だが・・・・そうなるとマズイな。

 

「だったら一体誰が異変の現況だって言うのよ?」

 

「それを聞くためにわざわざ博麗神社まで来たんだよ~」

 

「聞くために?どういうこと?」

 

「それは・・・・・ね!」

 

「!?」

 

ガキン!

 

突然竜希が刀を抜刀して俺に斬りかかってきた。俺は鈴を剣に変えてかろうじてそれを防ぐ。

 

「竜希!?」

 

「お前何やってるんだよ!?」

 

突然の事に霊夢と魔理沙は表情を共学に染めて大声を上げた。

 

「アハハ~、流石ミコちゃん。いい反応してるね~」

 

「・・・・・なんのつもりだ竜希?」

 

「なんのつもりもなにも・・・・・今回の異変の関係者に話を聞こうと思ってね」

 

竜希はニヤリと不敵な笑みを俺に向けてきた。

 

「異変の・・・関係者?あんた何言ってるの?」

 

霊夢は戸惑いながら竜希に聞いた。

 

「あのね霊夢ちゃん。どう考えても不自然なんだよ。ミコちゃんはすっごく頭が良くて察しもいい。それなのに今回の事態を不自然に感じる素振りを一切見せていなかった」

 

「・・・・買いかぶりすぎだ。俺はそこまで察しはよくない」

 

「またまたそんな~。俺はミコちゃんの親友だよ?ミコちゃんの能力ならしっかりと把握している。ミコちゃんならもっと早く気づいていることが自然なんだよ」

 

「・・・・・」

 

「それにさ~・・・・いつものミコちゃんならもっと積極的に異変を解決しようとするのにあまりにもおとなしすぎる。『命を理解する程度の能力』っていう調査にうってつけの能力があるにも関わらずだ。それをさっきだって霊夢ちゃん達とレミリアちゃん達が争いになりそうになったときは・・・・止めようとせずにまるで我関せずって感じにじっと様子を見ていた。ミコちゃんにしてはおかしすぎる」

 

「・・・・・」

 

「そしてなにより・・・・・俺はミコちゃんの親友だからな。ミコちゃんが・・・・何かを隠しているっていうのがよ~くわかるんだよ」

 

「・・・・・」

 

「さて・・・・どうなんだ?一夢命?」

 

竜希は真剣な眼差しで俺を見てきた。

 

・・・・本当、面倒な親友を俺は持ってしまったようだな。

 

竜希には・・・・・下手な隠し事はできない。

 

でもまあ・・・・・こっちも簡単に白状するわけにはいかない。

 

せいぜい・・・・・抗わせてもらおう。

 

「・・・・混符「アンビバレンス」」

 

俺はスペルカードを発動して竜希に向かって弾幕を展開した。

 

「おっと」

 

竜希はバックステップをとり、それを軽々と回避する。

 

「ちょ、ミコト!あんた何やってるのよ!」

 

「・・・・わるい霊夢。少し下がっていてくれ。皆もな」

 

俺は霊夢と・・・そして皆に向かって言う。

 

「え?それって・・・・・」

 

「本当に・・・・ごめん」

 

俺は手に持った剣を銃に変化させ・・・・・

 

「竜希・・・・・知りたければ力づくで聞いてみろ」

 

竜希に突きつけながら言い放った。

 

「まいったね~、本当はやりあいたくはなかったけど・・・・・まあミコちゃんが今どれくらい強いのかを知るいい機会かもね」

 

竜希もまた刀の切っ先を俺に向けてくる。

 

「・・・・いくぞ竜希!」

 

「・・・・来なミコちゃん!」

 

俺は竜希に向かって引き金を引いた。




あとがき座談会のコーナー!IN東方!

今回のゲストは魔理沙さんです!

「よろしくな!」

はいよろしくお願いします!それでは進めていきましょう!

「というか・・・・なんか本編ではミコトと竜希が弾幕ごっこ始めちまったんだが・・・」

「本当になんでこうなったんだろうね~?」

それはまあ・・・・昨日仕事中に唐突に思いつきまして・・・・

「採用したという訳か」

ええ。まあおかげで未定だったこの章の結末までの繋ぎができましたのでよかったと思っています。

「そうか・・・・ただそのおかげで俺は生命の危機に陥ってしまったけどな」

「え?どうゆうことだ?」

「魔理沙・・・・俺が竜希に勝てると思ってるのか?コイツは幻想郷どころかあらゆる世界で最強になれるほどの力を持ってるんだぞ」

「・・・・どんまいミコト」

「アハハ!でもまあ別に必要以上に怪我させるつもりはないから大丈夫だよ~」

「・・・・・必要分は痛めつけるってことかよ」

ま、まあこの話はここまでにしましょう。それよりも他の話を。

「そうだな。なんかミコトが異変の関係者っていうことらしいが・・・・どういう事なんだ?」

「それは・・・・・今は言えない」

「どうしてだ?」

「・・・・すまない」

「・・・・まあ言いたくないなら今は言わなくてもいいぜ。でも・・・・その・・・・」

大丈夫ですよ魔理沙さん。別にミコトさんは悪意があってやっているわけではありませんので。

「まあミコちゃんだからね~。好んで悪いことはしないさ」

「・・・・そうだな。信じてるぜミコト!」

「・・・・・ありがとう魔理沙。それとゴメンな」

「もう気にしなくていいって!」

まあでもなにもはなさないというのもあれですからね。一つだけ・・・まあ話すまでもなくわかっているとは思いますがミコトさんは彼女を助けるために協力してるんです。

「彼女って・・・・まああの子だよね」

「ミコトどういう関係だ?」

「まあちょっとな。話が進めばわかるさ」

「そうか」

さて、今回はここまでにしますか。

それでは・・・・


「「「「次回もまたきてくれ(きてね~)(きてください)!!」」」」



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