さて!今回は異変の起こした人物との邂逅です!
「それはいいんだが・・・・・今日2回目・・・・バカテスの方の小説含めると3回目の投稿だぞ?なんかハイペースじゃないか?」
「たしかにそうだね~。一体どしたの?」
ええ。実は明日少々出かける用事がありまして、それで小説の投稿は出来そうにないんですよ。だから今日のうちにいけるところまでいっちゃえと思いましてね。
「それでか。大丈夫なのか?」
まあ大丈夫ですよ。結構余裕持って書いていますんで。
「それならいいけどね~」
さて、では本編にいきますか。
「それでは本編どうぞ」
side ミコト
俺たちの目の前に現れた女性。彼女は一体・・・・・何者だ?
「ゆ、幽々子様・・・・・」
(・・・・・え?)
妖夢が女性の名を呼ぶ。
(彼女が・・・・・・幽々子だと?でも・・・・・どうして?)
「ご苦労だったわね妖夢」
「いえ・・・・・・申し訳ありません。私は・・・・・」
「いいのよ妖夢。あなたは十分頑張ってくれたわ。ここから先は・・・・・・私自らお客さんをもてなすわ」
瞬間、彼女は俺達に向かって夥しい殺気を放ってきた。
「「「っ!!」」」
その殺気に反応して霊夢、魔理沙、咲夜は身構える。
「うわっ、すごい殺気~。流石は今回の異変の首謀者ってところだね~」
ただ一人、竜希だけは変わらずにヘラヘラしているが。まあ竜希にとってはあの殺気は気にするほどのものではないということなのだろう。本当人間離れしてる奴だ。いや、というよりは人間やめてるって言ったほうがいいか?
「・・・・・下がって皆。あいつは私がやるわ」
そう言って霊夢は一歩前に出る。
「ちょっと待ってくれ、霊夢」
そんな霊夢に俺は声をかける。
「なにミコト?」
「・・・・・・彼女の相手は俺がする」
「え?」
「だから霊夢も魔理沙達と一緒に下がっていてくれ」
そう言って俺は霊夢を制して前に出ようとする。だが・・・・・・
「ダメ!」
霊夢は俺を後ろから抱きしめて止めた。
「ダメ、ミコト・・・・・・行っちゃダメ」
心なしか・・・・・いや、間違えなく霊夢の声は震えている。震えた声で・・・・・弱々しい声で俺を止める。
「霊夢、なんで止めるんだ?確かにミコトは命がないやつとは相性が悪いけどミコトならあいつの能力は効かないんだろ?」
「そうね。それにミコトはあの3人組と戦ってない分私達よりも消耗が少ないわ。だったらミコトが行ってもいいんじゃないかしら?」
魔理沙と咲夜が霊夢に言った。
「・・・・・違う。そうじゃない」
「え?」
「私が・・・・・・ミコトに行って欲しくないの」
「・・・・・霊夢?」
「能力が効かない?それでも弾幕に当たれば怪我をするかもしれないし死ぬ可能性もゼロじゃない。私たちよりも消耗が少ない?それでもあいつがミコトよりも強かったらそんなこと関係ない」
・・・・・・確かにその通りだな。
「ミコトが死んじゃう可能性がゼロじゃないって言うなら・・・・・・私はミコトに行って欲しくない。もう・・・・・ミコトが死んじゃいそうになるところなんて私は見たくないの」
霊夢は抱きしめる腕の力を強めていった。
今の霊夢の命からは、強い悲しみを感じる。命に現れるほどの強い悲しみを。
あの時、紅魔館で俺が死にかけた時、俺は霊夢に・・・・・・こんなにも強い悲しみを与えていたのか。
でも・・・・・それでも俺は・・・・・・
「・・・・・ごめん霊夢。それでも俺は・・・・・・行かなきゃならないんだ」
「・・・・・なんで?どうして?ミコトが行く必要なんてない。私が行ってあいつを倒す。それでいいでしょ?ミコトが行かなきゃいけないの?」
「・・・・・・さっき、霊夢自身言っていただろう?能力が効かなくても弾幕に当たれば怪我をするかもしれないし死ぬ可能性もゼロじゃないって。それは霊夢にも言えることだろう?俺だって・・・・・霊夢には危険な目にあって欲しくないんだよ」
「ミコト・・・・・」
それは心から思ったことだ。霊夢が俺に危険な目にあって欲しくないと思うのと同じように、俺だって霊夢に危険な目にあって欲しくない。だって霊夢は・・・・・一緒に暮らす大切な人なんだから。
「それに・・・・・・他にもあるんだ」
「え?」
「俺には彼女と戦わなければならない理由がある。だから・・・・・譲れない。俺は彼女と戦う」
「でも・・・・・」
霊夢はまだ納得していないという表情をしている。
「・・・・・・霊夢」
ギュッ
「!!」
俺は霊夢に向き直って正面から霊夢を抱きしめた。
「・・・・・・大丈夫だ。俺は・・・・・・
俺は『絶対』という言葉を使った。普段なら絶対に使わない言葉。俺が大嫌いな無責任な言葉。だけど・・・・・俺は敢えてこの言葉を使った。霊夢を安心させる為に。そして・・・・・自分に言い聞かせる為に。
「霊夢・・・・・俺は絶対に帰ってくる。無傷で勝って、ここに・・・・・霊夢の隣に帰ってくる。だから・・・・・・・俺を信じてくれ」
「ミコ・・・・ト・・・・・わかったわ。私はミコトを信じる。その代わり・・・・・絶対に帰ってきてね」
「・・・・・ああ」
俺は霊夢から手を離した。そして彼女のいるところまで歩いて行った。
side 魔理沙
霊夢の奴・・・・・・ミコトに抱きしめられるなんて羨ましいぜ。でも・・・・・
(まさか霊夢があんな事考えていたなんてな)
なかなか異変解決の為に動こうとしなかったという割にいざ異変を解決しに行動を起こすといつもに比べてやけに張り切っているというかやる気になっているなと思ったけど・・・・・・そういう理由だったのか。
動こうとしなかったのは異変を解決しに行けば絶対にミコトがついてくるとわかっていたから。
やけにやる気になっていたのは自分の力だけで異変を解決してミコトにできるだけ戦わせようとしない為。
どちらもミコトが危険な目に遭わないようにする為に・・・・・
(霊夢、やっぱりお前はミコトのことが・・・・・・好きなんだな)
あの霊夢が人を好きになるか・・・・・・未だに信じられないな。・・・・・・まあそれは私にも言えることか。私もミコトが・・・・・・好きなんだからな。ただ・・・・・
(なんだろう?あの霊夢は・・・・・・・なんか少し怖いぜ)
side 咲夜
・・・・・やっぱり霊夢もミコトのことが好きなのね。だからあそこまでミコトの身を案じているのでしょうね。
(本当に・・・・・・不思議な人だわ)
一夢命。レミリアお嬢様と妹様に希望を与えてくれた人。レミリアお嬢様と妹様に愛されている人。そして・・・・・・私が愛する人。
彼には不思議な魅力がある。なんなのかは具体的には言葉にできないけれど不可思議な魅力が。
私もお嬢様も妹様もその魅力に当てられた。そしてそれは霊夢も例外ではないのでしょう。むしろ共に住んでいる分だけ私たちよりも深く魅力を感じているのかもしれない。そしてその分だけ、彼への愛情も深まっている。
でも・・・・・・だからなのでしょうね。霊夢のミコトに対するあの愛情は・・・・・・・少し重く、歪に見えてしまうのは。
霊夢はまるで・・・・・・狂ったかのようにミコトを愛しているように見えるのは。
side 竜希
(・・・・・やっぱりそういうことか)
ミコトは霊夢に対して『特別』な感情を抱いている。自覚しているかどうかはわからないが間違いなく『特別』な感情だ。
あの感情は神楽に向けた感情と似ているが少し違う。神楽に向けた感情とは違い・・・・・・安定した感情だ。以前のミコトからは考えられない。
それ自体はきっといいことなんだろう。だけど・・・・・問題はやはり
(ミコト自身・・・・・か)
そう。問題はミコト自身だ。以前のミコトにあって今のミコトにないもの。それのせいでミコトは今危険な状態にある。とてつもなく危険な状態にだ。だから俺は、もしもの時ミコトを・・・・・
(頼むから・・・・・俺にお前を斬らせるようなことにはならないでくれよ?)
side ミコト
霊夢達から離れ、俺は彼女の前に立つ。
「あなたが私の相手をしてくださるのね?」
彼女は扇子を口に当て、俺に微笑みを向けて言った。
「ああ。自己紹介したほうがいいか?」
「ええ。よろしく頼むわ」
「俺の名前は命。一夢命だ」
「そう。いい名前ね~。私の名前は・・・・・いえ、名乗る必要はないわね。なにせあなた達は私を探していたようだから」
・・・・・彼女を探していた、か。
「なあ、あんたに聞きたいことがあるんだがいいか?」
「いいわよ。何かしら?」
「まずなんで幻想郷から春を奪ったんだ?」
「それは・・・・・あれよ」
彼女は扇子で大きな木を指した。
「あれは西行妖という桜の木なの。だけど毎年春になっても花が咲かなくてね。私はあれが咲く姿がとっても見たいの。だから妖夢に頼んで幻想郷中の春を集めてもらっていたのよ」
なるほど、あの3姉妹が言っていた花見というのはあの桜でということか。
「そうか・・・・ならどうして咲く姿が見たいと思ったんだ?」
「どうしてって言われても・・・・・あんなに大きな桜の木なのよ?きっとすごく綺麗な花を咲かせてくれるに違いないわ。美しいものを見てみたいというのは当たり前の感情じゃないかしら?」
・・・・・まあ確かに普通はそうだろうな。基本的に桜が嫌いな俺だってあの巨大な木からそんな風に桜が咲くのかは見てみたい。だが・・・・・彼女は本当にそれだけが目的なのか?
「・・・・・・」
「あら?納得していないのかしら?嘘はついていないのだけれど?」
確かに嘘ではないだろうな。だが・・・・さっき言っていた事以外にも理由があるような気がする。だがまあ聞いたところで教えてくれるとも思えないし、これ以上このことを聞くのはよしておこう。
「それじゃあもう始めてもいいかしら?」
そう言って彼女は戦闘態勢に入った。
「・・・・・・いや、もうひとつだけ聞きたいことがある」
「あら?まだあったのね。まあいいわ。あなた美人だからもうひとつだけなら答えてあげるわ」
「ありがとう。それじゃあ聞かせてもらおう。あんたは・・・・・・・
一体誰なんだ?」
あとがき座談会のコーナー!IN東方!
今回も前回と同じくゲストなしでお送りします!
「え?なんで?今回は幽々子ちゃんが出たでしょ?」
いや~まあそうなんですけど・・・・・ちょっと色々とありましてね。
「それってミコちゃんが最後に幽々子ちゃんのことを誰かって聞いたから?」
まあそうですね。
「それってどういうことなの?なんでミコちゃんはそんなこと聞いたの?」
「それはまた次回でわかることだ。今回話すべきことじゃない」
「ふぅん、そっか。じゃあ聞かないでおくよ」
そうしてください。さて、それを除くとすると今回話すべき話題は霊夢さんのミコトさんに対する愛についてですね。
「そうだな。本編の俺は気がついていないようだがな」
「そだね~・・・・・・・というかさ、霊夢ちゃんのミコちゃんへの愛ってすっっっごく重くない?」
そうですね。はっきり言って狂愛に近いですから。
「そういえば前に霊夢がヤンデレだとかどうとか言っていたな」
ええ。霊夢さんはミコトさんに依存しているが故に何が何でもミコトさんに傷ついて欲しくないと思っているんですよ。その結果あのように重たい愛を持つことになってしまったんです。
「今回はそのことに魔理沙ちゃんと咲夜ちゃんが気がついたみたいだね」
ですね。お二人にとって今の霊夢さんはそれだけ異常に見えるとということです。もちろん人を愛するという感情自体は良いものなんですが・・・・・・霊夢さんのは若干行き過ぎてしまってるんですよね。このままストッパーがない状態が続けば本当に以前話したバットエンドルートに入っちゃいます。
「それは・・・・・少々マズイな」
「いやいや、ミコちゃんもあんまり人のこと言えないんじゃないの?」
「ん?どういうことだ?」
「どういうことって・・・・・何主?もしかしてこの座談会の場でもわかってないってことになってるの?」
ええ。そうですよ。ミコトさんのあれは物語の根幹に関わっていますからね?
「あれ?あれってなんだ?」
「それは・・・・・まあうん。前にも言ったとおりやっぱり自分で考えることだよ」
「前にも言った?じゃあ前お前に言われた最悪な変化と同じということか?」
「そだよ~」
「そうなのか・・・・・・一体なんなんだ?」
はいはい。考えてもおそらく今はわからないと思いますんで今回の座談会はそろそろ締めますよ。
「ああ。わかった。それじゃあ・・・・・」
「「「次回もまたきてくれ(きてください)(きてね~)」」」