東方~儚き命の理解者~   作:shin-Ex-

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第23話投稿です!

「話が思いついていないという割には意外と早かったな」

まあ苦戦はしていますよ。でもなんとか自分の中で形にすることができました。

「そうか。今後は大丈夫そうか?」

ええ。大体大筋は出来ましたのでおそらく大丈夫です。ハーレムに誰を入れるのかも決まりましたしね!

「そこを力強く言うのかよ・・・・」

まあ気になっている方は結構いるでしょうからね!重要ですよ!さて、そろそろ本編に行きましょう!

「では本編どうぞ」


第23話

side ミコト

 

部屋に入ってきた少女は永琳と話をしている。

 

(なんで俺はあの子を神楽と?)

 

長い黒髪にピンク色の服、赤く長いスカートの少女。たしかに髪の色と長さは神楽と同じぐらいだ。だがそれ以外の点では神楽と似通った点は見られない。それなのになぜこの子に神楽面影を見たのかわからなかった。

 

「わかったわ。ありがとう永琳。・・・・・・って霊夢。あなた来てたの?」

 

「今更気がついたの?」

 

「別にいいでしょ。ところで知らない人がいるけどその人は?」

 

「今うちに住んでる同居人よ」

 

「・・・・・・・・」

 

「?ミコト、どうしたの?」

 

「あ、いやなんでもない。はじめまして、俺は一夢命。ミコトって呼んでくれ。君は?」

 

「私は蓬莱山輝夜。この永遠亭の主よ」

 

『かぐや』か・・・・・神楽とは一字違い・・・・って何考えてんだよ俺は。

 

「輝夜が永遠亭の主なのか。これからよろしくな」

 

「え?よろしくって何が?」

 

輝夜は俺がよろしくと言ったことに疑問を感じたようだ。

 

「姫。彼はこれから一週間ここに居ることになりました」

 

「どうして?」

 

「それは・・・・」

 

永琳は輝夜に俺がここで世話になる理由を説明し始めた。

 

「それじゃあミコト、私は今度こそ帰るわね」

 

「輝夜に挨拶していかなくてもいいのか?」

 

「別にいいわよ。輝夜には用はないし。それじゃあまたね」

 

「ああ。また」

 

霊夢は部屋から出て神社に帰っていった。

 

「へえ、そういうこと」

 

「はい」

 

霊夢が出て行ってすぐに説明が終わったようだ。

 

「ミコト」

 

「なんだ?」

 

「永遠亭の主としてあなたを歓迎するわ。これからよろしく」

 

「ああ。よろしくな輝夜」

 

「ええ。ところで霊夢は?」

 

「霊夢なら輝夜が永琳と話しているあいだに帰ったよ」

 

「全く。私に一言挨拶もなしに帰るなんて・・・・」

 

「まあ霊夢だからな」

 

「・・・・・そうね。納得だわ」

 

今ので納得するのか。まあ言ったのは俺だが。

 

「と、そうだ永琳。これから一週間世話になるんだ。何か俺に手伝えることはないか?」

 

流石に世話になるのに何もしないというのは俺の矜持に反する。

 

「そうね・・・といっても今あなたは左手がないから手伝えることなんてたかが知れてるんじゃないかしら?」

 

・・・・・それを言われると痛いな。実際左手がなくていろいろ手間どたっりすることがあったし。この手じゃあ料理とか掃除とかやりにくそうだと容易に想像がつく。

 

「だったら私に少し付き合いなさい。暇なんでしょ?」

 

俺がどうしたものかと思っていたら輝夜がそう言ってきた。

 

「そうね。ミコトの診察をしようにも準備が出来ていないし、今ミコトができることは特にないから姫の相手をしてちょうだい」

 

「わかった。俺でよければそうしよう」

 

「なら付いてきて。私の部屋に行きましょう」

 

「ああ」

 

俺は輝夜について部屋を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side 霊夢

 

私は今永遠亭を出て神社への帰路についている。

 

(・・・・・ミコト)

 

ミコトのことを考えながら。別にこれから一週間ミコトがいなくて寂しいって思ってるわけじゃあ・・・・・・ないわけではないけど。今考えているのは別のことだ。

 

『か・・・ぐら?』

 

ミコトは輝夜を見てそうつぶやいていた。その時のミコトの表情は今まで私が見たことのないものだった。目を見開いて驚いたようにそして・・・・切なそうな表情をしていた。

 

(・・・・・『かぐら』)

 

おそらく人の名前だろう。ミコトは輝夜をその『かぐら』とかいう人と見間違えたのだろうか?まあ私はミコトではないのでミコトがどう思ってのかわわからない。ただ・・・・・『かぐら』はミコトにあんな表情をさせられる人ということだけはわかった。外の世界で誰からも愛されなかったというミコトを・・・・

 

(一体何者なの?)

 

私の中で『かぐら』という人物に対する興味が大きくなっていた。

 

(ミコトは・・・・聞けば答えてくれるかしら?)

 

私はそんなことを考えながら神社へ帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side ミコト

 

俺は今輝夜の部屋で輝夜と向かい合って座っていた。

 

「それで・・・・俺は何をすればいい?」

 

「なんでもいいから話をして。何かあるでしょ?」

 

なんでもいいからと言われても・・・・・正直困るな。ここは俺が疑問に思ったことを聞いてみるか。

 

「なあ輝夜。聞きたいことがあるんだが」

 

「何?」

 

「輝夜って・・・・あのおとぎ話の『かぐや姫』なのか?」

 

「おとぎ話?どういうこと?」

 

「と、知らないのか」

 

「ええ。どんな話?」

 

「ああ。そのおとぎ話っていうのは・・・・」

 

俺はおとぎ話のことを簡単に話した。

 

「・・・・・という話だ」

 

「・・・・・そう。その話からしてそのお話の『かぐや姫』は確かに私ね。話の内容もだいたいあっている」

 

やはりそうだったか。蓬莱山輝夜という名前からもしやと思ったが。

 

「でも・・・・・違うところもあるわ」

 

「月に帰っていないってところか?」

 

「それもだけど・・・・まだあるわ。私は・・・・月から追い出されたのよ」

 

「・・・・・そうか」

 

「理由は聞かないの?」

 

「聞いて欲しいのか?」

 

「そういうわけじゃあないわ」

 

「なら聞かないさ」

 

「そう・・・・」

 

俺と輝夜のあいだにしばし沈黙が続いた。

 

「そういえばあなたはその話をどこで知ったの?」

 

輝夜の問いかけにより沈黙は破られた。

 

「あのおとぎ話は外の世界で伝わっていた話なんだよ。外の世界では結構有名なんだ」

 

「ということは・・・・・ミコトは外来人なの?」

 

「ああ。幻想郷には二週間ほど前に来た」

 

「そう、どうして博麗神社に住んでるの?」

 

「幻想郷に来た時に最初に会ったのが霊夢でな。俺が幻想郷で暮らすと言ったら厚意で神社に住ませてくれることになったんだよ」

 

「へぇ。じゃあ・・・・・なぜ幻想郷で暮らそうと思ったの?外の世界に帰りたいとは思わなかった?」

 

「・・・・・・・・外の世界に帰りたいとは全く思わなかったよ。今も同じだ。帰るつもりはない」

 

「・・・・・そう」

 

「理由聞かないんだな」

 

「あなたと同じよ聞いて欲しくないことを聞くつもりはないわ」

 

「そうか」

 

「・・・・・ミコト、あなたに幻想郷に住む先人としてこれだけは言っておく・・・・・・幻想郷はあらゆるものを受け入れてくれる」

 

「え?」

 

「外の世界で何があったかわ知らない。でもこの幻想郷はあなたを拒んだりしないわ」

 

俺を拒まないか・・・・確かにそうだな。幻想郷の人たちは外の世界のやつらと違って俺を否定しないし虐げたりしない。紫だって俺を警戒してもこの世界で生きていくことを否定しなかった。

 

「だから・・・・何も心配しないで生きていきなさい」

 

「・・・・・そうか。輝夜」

 

「何?」

 

「ありがとう」

 

俺は笑顔を浮かべて俺に気遣ってくれた輝夜に礼を言った。

 

「べ、別に・・・・お礼を言われるようなことじゃないわよ///」

 

輝夜はなぜか頬を赤く染め目をそらした。

 

(な、なによあの笑顔・・・・・反則じゃない)

 

「どうした、輝夜?」

 

「な、なんでもないわよ!」

 

輝夜は顔を赤くしたまま言ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あのあと、俺は輝夜と色々な話をした。永遠亭に住んでいる永琳、鈴仙、そしてまだ会っていないてゐという子のこと。俺の能力についてや先日の異変であったことなど本当に色々だ。そんな話をしているとき

 

「姫、失礼します」

 

永琳と鈴仙がやってきた。

 

「永琳、鈴仙。何か用?」

 

「ええミコトに聞きたいことがありまして」

 

「俺に聞きたいこと?」

 

「ええ。ミコトの能力で命を探知することができるかしら?」

 

「できるぞ。その能力がどうかしたのか?」

 

「ちょっと探して欲しい子がいるのよ」

 

「探して欲しい子?」

 

「はい、因幡てゐっていうここで住んでる子なんですけど・・・・・異様に帰りが遅いんです」

 

鈴仙の言葉を聞き外を見ると辺はもう暗くなっていた。輝夜との話に夢中になっていたため気がつかなかったようだ。

 

「いつもはこの時間にはとっくに帰ってきているのだけど今日は遅すぎるわ。あなたの能力で今どこにいるのかわからないかしら?」

 

「輝夜から聞いたがそのてゐっていう子は鈴仙と同じ兎妖怪だよな?」

 

「はい。そうです」

 

「ならわかると思う。やってみよう」

 

俺は能力を発動して命を探った。広範囲に渡って探ってみると鈴仙の気配に似た命を見つけた。おそらくそれがてゐだろう。しかし・・・・・

 

「・・・・・てゐって子らしき命は見つけた。でも少しまずいことになっているかもしれない」

 

「どういうこと?」

 

「その子の周囲に複数の命を感じた。兎妖怪の命と別の妖怪の命だ。そして兎妖怪の方の命はかなり弱っている」

 

「それって!」

 

「多分兎妖怪は別の妖怪に襲われて傷ついているんだと思う。そしててゐはその子達をかばって動けない状況なんだろう」

 

「永琳、鈴仙!」

 

「はい!」

 

「ええ、すぐに行きましょう!ミコト!案内をお願い!」

 

「ああ!」

 

俺は輝夜、永琳、鈴仙を連れててゐのいるところへと急いだ。




あとがき座談会のコーナー!IN東方!

今回のゲストは永遠亭の主、蓬莱山輝夜さんです!

「よろしくお願いするわ」

はいよろしくお願いします。

「早速だけど質問いいかしら?」

なんでしょうか?

「私はミコトのハーレムに入るのかしら?」

「また直球だな」

「別にいいでしょ!気になったんだから!」

「いや、別に悪いとは言っていないんだが」

結論から言って輝夜さんはミコトさんのハーレムの一員です。というか今回の章は輝夜さんメインですからね。これで輝夜さんがハーレムの一員じゃなかったらある意味詐欺でしょう?

「まあそうね」

まあまだ確固たるフラグは建っていませんが。さて、他に聞きたいことはありますか?

「そうね、強いて言うなら・・・・・・この小説の私ってニートなの?」

「・・・・・・輝夜」

「な、何よその目は!」

「・・・・・いや、気にするな」

「気になるわよ!」

まあまあ落ち着いてくださいよ。輝夜さんは二次創作でよくあるようなニートではありませんよ。ただまあ出不精ではありますけど。

「それってニートとどう違うのよ」

結構違いますよ。まずこの小説の幻想郷ではゲームやらパソコンは普及していませんからね二次でよくあるようなネット、ゲーム廃人ではありません。そして永琳たちの手伝いをしたりしています。つまりあまり外には出ないけど屋敷の中の仕事はきちんとしているのでニートではないです。それに全く外に出ないわけでなくたまに人里に出向いて子供達に昔話を聞かせたりしていますしね。これは公式の設定通りでもあります。あと妹紅さんとは相変わらずですしね。

「そう。ならいいわ」

「輝夜は二次では結構マイナスイメージが強いことがあるからな」

「この小説ではその心配をあまりしなくていいみたいで安心したわ」

まあそれでも掃除とか料理が苦手という面がありますけどね。まあその辺はミコトさんと一緒に一週間暮らすわけですから改善してもらおうと思います。

「つまりいづれそういう話が出てくるということか?」

予定にはありますね。

「そう。その時はお願いね。ミコト」

「ああ」

さて、そろそろここで締めますか!今回は久しぶりに次回予告を入れましょう!

次回

てゐの下へ急ぐミコトたち!

果たしててゐはどうなるのか?

そしてミコトは紫と邂逅する。

二人が話すこととは・・・・・

次回 東方~儚き命の理解者~ 第24話

「「「次回もまた来てください(来てくれ)(来なさい)!!」

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