東方~儚き命の理解者~   作:shin-Ex-

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さて、話をしようか。

「いきなりなんだ、主」

いえ、まあネタですよ。お気になさらずに。

「・・・・・まあいい。それより主。今回は魔理沙の戦いがメインのはずだよな?」

ええ。そうですよ。

「・・・・・なんかそのシーン短くないか?」

え~、まあそれはなんといいますか、私って本当にバトルシーン書く才能ないみたいでして・・・・

「感想でももう少し長いほうがいいって言われてただろ」

頑張ってはみたのですがすみません。私にはあれが限界です。

「・・・・・もう少し頑張れよ」

・・・・・はい。

「さて、それと今回は注意喚起があるんだろ?」

はい。今回はオリジナル要素が濃く出ていますね。紅魔館の話から大きく逸脱しています。

「正直オリジナルの話の方が魔理沙の話より目立ってるしな」

はい。読書の方はその辺注意してくださいね。それでは本編どうぞ!


第15話

side ミコト

 

「コート穴だらけになっちゃったわね」

 

咲夜に連れられお嬢様のもとへ向かっていると霊夢が話しかけてきた。

 

「まあ仕方ないさ。あれしか方法が思いつかなかったからな」

 

「まさかコートでナイフを防がれるとは思わなかったわ」

 

「思いつきでやったんだが・・・・なんとかなるものだな」

 

「思いつきでって・・・・・失敗したらどうするつもりだったのよ」

 

「・・・・・痛かっただろうな」

 

「たぶんだけど・・・痛かったじゃあすまないわよ?」

 

「まあ成功したんだからいいだろ。コートはあとで直すし」

 

「ミコト・・・・あなたって本当に外見とイメージ違うわね」

 

「そうか?」

 

「ええ。会ったばかりの私もそう思うわ」

 

霊夢と咲夜、2人に言われるとは・・・・そういや神楽とあいつにもよく言われていたな。

 

「と、そういえば咲夜。聞きたいことがある」

 

「何かしら?」

 

「金髪で白黒の服を着て箒を持っている魔法使いの女を見なかったか?」

 

「見なかったけど・・・・知り合いかしら?」

 

「ああ。一緒に来たんだが、途中からはぐれてな」

 

「そう・・・もしかしたらあそこかしら?」

 

「心当たりがあるの?」

 

「ええ。多分だけど・・・・・・・図書館にいるわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side 魔理沙

 

私は今霊夢たちと分かれて紅い屋敷をひとりで探索している。理由はもちろんこの異変の犯人を私の手で倒すためだ。霊夢には美味しいところは持って行かせないぜ!まあ本当はミコトも連れて行きたかったんだけど・・・・霊夢と何か話しているみたいだから仕方なく1人で探索することにした。そんな私の前に大きな扉が現れた。

 

「お?何かありそうだぜ」

 

私は扉を開いて中に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

扉を開いた先には大きな本棚がたくさんあった。

 

「図書館か」

 

私は本棚にある本を眺める。なかなか興味深い本がたくさんあるぜ。

 

「ちょっと借りてくぜ」

 

私は本に手をのばそうとすると・・・・

 

「悪いけどうちは本の貸出はしていないわ」

 

声のする方を向くとそこには女が2人いた。ひとりは私と同じくらいの背で紫色の髪をしていて顔色の悪い女。もうひとりは赤い髪にコウモリみたいな翼をはやして頭にも同じような翼に似たものをつけた女だ。

 

「お前たち誰だ?」

 

「私はパチュリー・ノーレッジ。この図書館の主よ」

 

「私は小悪魔と申します」

 

「そうか」

 

名前を聞いて私は再び本に手を伸ばした。

 

「話を聞いてなかったの?ここは貸出してないの」

 

「そう硬いこと言うなよ。少し借りるだけだぜ」

 

死ぬまでな。

 

「ダメよ。ここの本は私のものなんだから貸さないわ」

 

「融通が利かないやつだぜ」

 

「融通が利かなくて結構よ。さっさと・・・出て行って」

 

紫色の奴が私に向かって弾幕を放ってきた。

 

「おっと」

 

私は箒に乗って躱した。

 

「いきなり攻撃してくるなんて、物騒なやつだ」

 

「人の本を勝手に持っていこうとするやつに言われたくないわ」

 

「ちゃんと借りるって言っただろ?」

 

「私は許可してない」

 

そう言ってまた弾幕を放ってきた。今度は赤いのも一緒にだ。

 

「甘いぜ!」

 

私は弾幕を躱してあいつらに弾幕を放った。ふたりはそれを飛んで躱す。

 

「火符「アグニシャイン」!!」

 

紫色はスペルカードを使ってきた。

 

(これは火の属性・・・・こいつも私と同じ魔法使いか)

 

私は襲い掛かる火を躱した。

 

「やるな!でも負けないぜ!」

 

私は先ほどよりも規模の大きい弾幕を放った。

 

「くっ!」

 

「きゃあああ!」

 

「小悪魔!」

 

紫色には躱されたが赤いのには当たった。

 

「赤いのは早くも退場のようだな」

 

「ここからが本番よ!火&土符「ラーヴァクロムレク」!!」

 

紫色のが新たなスペルカードを発動してきた。

 

(火属性と地属性の魔法を同時に発動できるのか)

 

「二つの属性を同時に発動できるなんてやるな!でもそれじゃあ私は捉えられないぜ!」

 

私はまた弾幕の隙間をぬって躱した。

 

「くっ!速い!」

 

「今度はこっちから行くぜ!恋符「マスタースパーク」!!」

 

私は紫色のに向かってマスタースパークを放った。紫色はかろうじてにだが躱す。

 

「残念ね外れよ。まさかそんな魔法を使えるなんて思わなかったけどそれくらいなら躱せるわ!」

 

躱されたか。あの紫色中々やるぜ。

 

「遊びはここまでよ!これで決めるわ!日符「ロイヤルフレア」!!」

 

紫色のは先ほどよりもはるかに規模の大きいスペルカードを発動してきた。流石にこれを躱すのはきついぜ。・・・・・仕方ない。霊夢と響に勝つために作ったとっておきだったんだが使わせてもらうぜ!

 

「どう?いくらなんでもこの弾幕は躱せるかしら?」

 

「躱す必要はないぜ。打ち消させてもらう!魔符「スターダストレヴァリエ」!!」

 

私はスペルカードを発動した。私の弾幕が紫色の弾幕とぶつかって互いに打ち消しあった。

 

「うそ!」

 

「これで終わりだ!」

 

私は箒に乗って紫色のに突っ込んだ。

 

「きゃあああああ!」

 

紫色はもろに受けて吹き飛んだ。

 

「むきゅう・・・・」

 

紫色は気絶している。当分起きそうにないな。

 

「やっぱり弾幕はパワーだぜ!さてと・・・」

 

私は本棚から本を数冊手にしてしまった。

 

「悪く思うなよ。ちょっと死ぬまで借りてくだけだからな」

 

私は気絶している紫色に言った。

 

「さて、そろそろ元凶を探しに行くか」

 

私は図書館を出て再び異変の元凶を探しに行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

side ミコト

 

「ねえ。まだ着かないの?」

 

霊夢が咲夜に聞いた。まあ咲夜との勝負が終わってからもう15分も歩きっぱなしなので聴きたくなる気持ちはわかるな。

 

「もう少しよ」

 

「それさっきも聞いたきがするんだが」

 

「大丈夫よ。あと5分ほどで着くわ」

 

(まだ5分もかかるのか。少し広くしすぎじゃあないか?逆に不便だろ)

 

俺がそんなことを思っていると・・・

 

「!!」

 

何かの気配を感じた。

 

「どうしたのミコト?急に立ち止まって」

 

「・・・・・霊夢、咲夜止まれ。・・・・・何かいる」

 

「「え?」」

 

俺がそういうと前方に無数のそれが現れた。それは黒い人型のような何かだった。

 

「ちょっと!なによあれ!あれもあんたたちが出したのなの!?」

 

「違うわ。あんな趣味の悪いもの私たちはこの屋敷に置いてないわ」

 

(こいつらのこの気配・・・・・人間なのか?それにしては気配が薄い。それに・・・・)

 

なんだ?こいつらを見ていると何故か・・・・・嫌な気分になる。

 

「・・・・・・ホシイ」

 

「え?」

 

「ホシイ・・・・ホシイ・・・・ガホシイ」

 

「こいつら何言ってるの?」

 

「あなたたち何者?誰の許しを得てこの屋敷にいるのかしら?」

 

「・・・・・・ホシイ」

 

咲夜の声が聞こえていないのか。それとも聞こえているにもかかわらず無視しているのか。こいつらは答えない。ただ同じ言葉を繰り返す。

 

「・・・・・ホシイ・・・・ガホシイ」

 

気味が悪い。なぜこんなにこいつらを見ているとこんなに嫌な気分になる?

 

「どうやら言葉が通じないようね」

 

「そうみたいね。だったら・・・・・消えてもらいましょう」

 

そう言って咲夜は奴らに向かってナイフを投げた。ナイフに当たった奴は弾けて消えた。

 

「っ!本当になんなのよこいつら!」

 

「霊夢、話はあとにしよう。こいつらは得体がしれなさすぎる。気配もおかしい。倒したほうがいい」

 

「そうね。こんなやつらを紅魔館にのさばらせておきたくないわ」

 

「わかったわ。こいつら全員滅してやる!」

 

こいつらを倒すべく俺たちは戦闘態勢に入った。すると奴らはこちらに向かってきた。しかも腕の形を変形させて刃のようにしている。

 

「ホシイ!・・・・・ホシイ!」

 

「さっきから欲しい欲しいって何が欲しいっていうのよ!」

 

霊夢が奴らに弾幕を放った。当たった奴は消滅するが如何せん数が多すぎる。奴らは勢いを衰えずに向かってくる。

 

「はっ!」

 

俺は向かってくる奴らを刀で攻撃する。

 

「霊夢、咲夜!ふたりで向かってくる奴を弾幕で倒してくれ!近づいてきたやつは俺が倒す!」

 

「「わかったわ!」」

 

そう言って咲夜はナイフを投擲し霊夢はスペルカードを取り出した。

 

「霊符「夢想封印」!!」

 

霊夢と咲夜が放った弾幕は敵の大多数に命中し消滅させた。当たらなかった奴らは俺が刀で叩き伏せる。そんな戦い方を約3分ほど繰り返し。

 

「これで最後だ!」

 

俺は最後の一体を滅した。

 

「全く。しつこかったわ」

 

「弱いくせに数だけはいとものね。鬱陶しかったわ」

 

「そうだな。あいつらは一体なんだったんだ?」

 

「さあ?わからないわ。でもどうせ考えてもわからないんだから先に進みましょ。咲夜、案内しなさい」

 

「ええ。わかっているわ」

 

俺たちが再びお嬢様の下へ向かおうとすると・・・・また先程のやつらと同じ・・・・だが大きい気配を感じた。

 

「・・・・・ホシイ」

 

「「「!!」」」

 

声のする方向を向くとそこには黒い大きな靄のようなものがあった。その靄は俺に向かって近づいていき俺を覆い尽くした。

 

「ミコト!」

 

霊夢が俺の名を叫んだ。しかし靄に包まれた俺は意識が落ちていくのを感じ返事できなかった。

 

「・・・・・ホシイ・・・・・・『アイ』ガホシイ」

 

・・・・・そうか。なんで俺がこいつらを見て嫌な気分になったのかわかった。こいつらは、こいつらの存在は・・・・・・・・・・・・・・・・・俺に似ているからだ。

 

俺は意識を完全に失い倒れた。

 




あとがき座談会のコーナー!IN東方!

本日のゲストは紅魔館の図書館の主、動かない大図書館のパチュリー・ノーレッジさんです!

「・・・よろしく」

「ん?パチュリーなんか拗ねてるか?」

「別に・・・・私よりもあの変な黒いのの方が目立ってるからって拗ねてないわ」

((拗ねてるな))

「というより主。あれは一体なんなの?原作ではあんなのでないでしょ?」

ああ~あれですね。まあ一言で言うとオリジナルの敵です。今後の展開で重要な存在になる予定です。詳しいことはまだ言えませんが。

「そんなことして大丈夫か?ちゃんと今後につなげられるんだろうな?」

大丈夫ですよ!・・・・きっと。

「あなたって本当に行き当たりばったりね」

まあまあいいじゃないですか!それよりほかに聞きたいことはないんですか?

「私は今回ミコトに会ってないんだけど、ミコトのヒロインにはならないの?」

そうですね。パチュリーさんはミコトさんのヒロインではありませんよ。

「じゃあ前に行っていたオリキャラのヒロインか?」

それは・・・・え~と。

「なんで言い淀むんだよ」

実はですね、オリキャラ以外にも東方以外のキャラを出すつもりなんですよ。

「オリキャラ以外で東方以外のキャラ?どういうことよ」

あ~まあわかりやすく言いますと・・・・別の原作からあるキャラを幻想入りさせるつもりでして。

「それってクロスオーバーになるってことか?」

まあといってもあちらの原作の設定のキャラではありますがあちらの話が関わってくることはありませんがね。これまた私の独自の判断と設定を付けますし。

「私はそいつのヒロインになるの?」

はい。小悪魔さんと共にそうなる予定です。まあメインヒロインではありませんが。

「一体誰を幻想入りさせるんだよ?」

具体的な名前は出せません。ただヒントとして二つ言っておきます。どこかで見たことある、と私の趣向です。

「それってヒントになるの?」

多分ですけどなると思いますよ。読者の中には気づく方もいると思います。

「そんなものなのか?」

そんなものです。ただまあその方が幻想入りするのはかなり先になるのでひょっとしたら予定が変わるかもですが。

「そう。まあ楽しみにしておくわ」

はい。それでは今回はそろそろ締めましょう。




次回
意識を失ったミコトは昔の夢を見ていた。

ミコトはどのような仕打ちを受けてきたのか?

そしてとうとうお嬢様、永遠に紅い幼き月と対面する!

彼女とと対峙する霊夢。果たして結果は?

次回 東方~儚き命の理解者~ 第16話

「「「次回もまたきてくださいね(きてくれよ)(きなさい)!」」」

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