とある一族の落ちこぼれ   作:勿忘草

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パラレルガタバルメイン回です。
ブレブレな心というキャラになっています。



『未来の鼓動』

「悪い夢を見たな……」

 

そう言って首を鳴らす。

俺がいるのは宇宙船用に生命運動を変えた機械惑星『ビッグゲテスター』の寝室。

それは非常に大きくかつて戦ったナメック星人の宇宙クルーザー以上だ。

そのナメック星人は俺との戦いの中で死んだ。

悪の塊なんぞ、更生するかしないかはわからない。

一度死んでみたり、己の意識を変える出来事がない限りは。

 

「おいおい、重役出勤か?」

 

出勤も何も予定としては待機でしょうが。

この人も生命反応でサイヤ人を確認したら拾う様に部下に指示を与えた結果、拾う事が出来た。

本機が上陸しなくても、小型の偵察機でできるからな。

 

「そう言ってやるな、顔色が悪いところを見ると何かしらあったんだろう」

 

もう一人の人がからかっている相手をいさめる。

この人も同じように死にそうだった所を回収した。

それ以外には離反しようとしていたり、ある星での生活を営んでいたもの。

北の銀河を荒らしまわっていたもの。

それで合わせて合計、自分を含めて11名。

そこに先兵になる人や頼りになる人のスカウト。

それらを繰り返すことで大所帯となった。

 

「とりあえずは昨日と同じように散開して奴らの動きを見張る事」

 

この星に人造人間という奴らが現れた。

気は感じ取れなくても肉体から発せられる静電気等の電磁波が普通の人間とは違う。

技術班の解析の結果、元は人間だった存在に有機質のナノマシンなどを使用。

そうすることで人間の機能を持った超人が生まれる。

その代わり、ナノマシン等の静電気がこのように感知される。

気がわからないなら、違う方向性のアプローチをかける。

 

「しかし、あれだけどうのこうの言われた奴が今や……」

 

そんなつぶやきが聞こえたがメインルームに入っていく。

もう、すでに指示を待っている人たちもいた。

 

「今日の任務は引き続き人造人間の監視だ、抑える際のメンバーは……」

 

人造人間を同時で二人抑えらえるメンバーとなると考えないといけない。

そう考えると……。

 

「俺は単独で中央都を」

 

俺ならば確実にあいつらを抑えることはできる。

二人がかりでも悠々と超サイヤ人でな。

 

「ナッパさんとターレスで東の都を、ブロリーはスパーニと一緒に西の都へ、ラディッツさんとターブルで南の都へ

各自、命の危険性を感じたら即座に離脱して俺に知らせろ」

 

基本的には人命を守るための戦い。

近づけさせなかったり、大猿になってでも食い止めるという算段だ。

戦闘力の差はあれど質量差で拘束すればいい。

修行を積んで強くなっているだろうから、ズタボロになりはしないだろう。

ブロリーと俺に頼るだけのメンツではない。

 

「人類崩壊を防ぐためにもこうするしかない、こっちのカバーの遅れで死んだ面子もいるんだからな」

 

ナメック星人のピッコロ。

三つ目族の天津飯。

地球人のヤムチャとチャオズ。

こちらが抑えるのが間に合わずに命を落とした奴もいる。

 

「しかしカカロットは……」

 

ラディッツさんが苦い顔で言ってくる。

俺だってできれば同族を殺したくはない。

しかしやむを得ない事情があった。

 

「あんな死相が出ている状態で放っておけば病に伏せて死んでいる」

 

カカロットを一目見た瞬間、危ないと思った。

ピタルに行って、間に合うかはわからない。

瞬間移動で渡すことはできてもカカロットが気を消しているとそうはならないからだ。

まだ、自分が速くに来ておけばこうはならなかったんだけどな。

 

「たとえ恨まれてもまだ……可能性を残しているだけましだ」

 

ナメック星のドラゴンボールを頼ることになるだろうが、殺すことにした。

今、安置室にて犠牲となった人々、全員の死体は厳重に保存している。

ゾンビや骨だけというのも問題だからな。

 

「さて……奴らに日課を行うか」

 

そう言って俺がゲテスターの機能で隠した部屋へと向かう。

そこには二人の男が横たわっていた。

唸りながら体をよじらせている。

まるで大きな芋虫だ。

 

「うぅ……」

 

呻きながらなんとかこちらに顔を向ける。

弱弱しい目だ。

見ていると爽快な気分になる。

 

「パワードレインをしたことでお前らの戦闘力は……」

 

ゲテスターでこいつらの戦闘力を俺が吸い取った。

顔面を蹴ってやる。

面白いように跳ね回る。

 

「すでに5しかないんだもんな」

 

もはやただの地球人と同じほどだ。

サイヤ人として威張ってたお前らがこうなると滑稽で仕方ない。

ビッグゲテスターを手に入れたのはティビグラを出て3年後。

それから2年かけてラディッツさんとナッパさん以外のサイヤ人たちを集めた。

その日から今までこのように虐げる毎日を行っている。

生かさず殺さず、自分たちがやってきたことの思いを知らせるように、執拗に痛めつける。

自殺もできないように設定された部屋だ。

 

 

「お前……」

 

何とか声を絞り出そうとする。

俺はそれに反応して、冷たい目で見降ろして近づいていく。

その目はまるで養豚所に並んでいる豚を見るような目だ。

 

「おいおい……お前らが散々教えてくれたことだ、『弱い奴は人にあらず』だろ?」

 

頭を掴んで引き上げる。

俺から座り込んでこいつらの目線に立つ事は無い。

何故ならば俺の方が強いからだ。

それこそドレインをする前からな。

 

『飛ばし子』になってから、さまざまの星を旅していた。

ティビグラで何年も過ごし、肉体がサイヤ人の限界を早い段階で超えた。

それこそ進化ともいう程に。

星の中心に至り、普通に動けるまで丸10年かけていた。

その為、星から出た時自分は本当に居るのかと不思議に思ったくらいだ。

この地球に来るまで鍛錬をし続けてきた。

その過程の中で超サイヤ人にも目覚めた。

己を苛め抜き、お前らの言葉を実践するために……

 

「喋ろうとしてんじゃあねえよぉ!!」

 

『弱肉強食』という一つの考えをな。

拳を顔面に叩き込んで歯をへし折る。

もう頬骨にも罅は入っている。

身体のありとあらゆる箇所に損傷がある。

ゲテスターの機能で死なない程度にはしている。

死なれてしまうとつまらないからな。

 

「実の兄弟や親にずっとこんなこと……この場面を見たらどう思う!?」

 

今まで自分たちはこっちを虐げてきたくせに……

立場が変わったらこんなことをほざいてくる。

俺は耳をほじくりながら聞いていた。

 

「きっとお前らが威張り散らしていたサイヤ人や、お前らを快く思わない人がこの姿を見たらこういうだろうぜ」

 

耳から指を抜いて、息を吹きかける。

下らんことを聞く気にもなれない。

お前らを何年も虐げてきたのは唯の暇つぶしだ。

ひと思いに殺さないのもお前らが面白おかしく、救いの声を上げるのを聞くため。

絶望に染まり涙を流した顔をさらに蹴り上げ、殴り、さらに醜くして笑うため。

その気になれば、象が蟻を踏み潰すように軽々とやれる。

 

「『いいぞ、もっとやれ!!』ってな」

 

だがそれでは地獄に落ちた、こいつらが威張り散らして虐げたサイヤ人たちは納得しない。

何倍もの責め苦を与えてやれというだろう。

こいつらに苛立たされたりした人間も、怒りを晴らしてくれと、恨みを込めて執行しろというだろう。

殺すよりもひどい生きながらの地獄を感じさせてやれと。

 

「悍ましい処刑方法もあるんだぜ」

 

そういって手に気を宿して刀のようにする。

今から行うのは生身の人間の肉を削いでいくという処刑方法。

その激痛たるや、悲惨なものだろう。

だが……

 

「お前ら相手には躊躇なんてない」

 

そう言って俺は腕を無造作に振り下ろす。

肉は削がれて血が出ている。

良いぐらいのぎりぎりだ。

噴き出すほど切ったらあとが面白くない。

 

「あがが……」

 

痛みでびくびくと震えている。

まだまだ、こんなものでは終わらせない。

ゲテスターに出血を止めておくように伝える。

 

「毎日、お前らの肉を削いでいってやる……」

 

手を構えたまま微笑む。

明日からもこの処刑が続くことだけを告げて部屋を出ていく。

次にやることは……

 

「ゲテスター、人間レベルを下げている惑星はあるか?」

 

人間レベルとは全宇宙を総合して算出される人類のレベル。

今、この宇宙船の搭乗者だけでも平均はそこそこある。

俺が強さ、知能の総合では5ほどある。

邪悪な行為をやめれば7にはなれそうだと言われた。

 

「『1に満たない惑星が11あります』」

 

そんなにもあるのか。

何年も繰り返すこの行為に終わりはない。

俺の望む理想郷が出来上がるまでは。

 

「そうか……その中でも人間レベルが個別で高い男女は抽出できたか?」

 

俺はどうせ0に近い数字だと思っている。

人間レベルは惑星の風土などに比例する。

ナメック星は発展こそない牧歌的な星だがその実高い、

つまり1にも満たない星なんて期待はできない。

 

「おおよそ5名ほどですね11の惑星の人口は1200でしたので、1%ほどでしょうか」

 

やはりその程度か……むしろ多い方だな。

今まで数える事、50の惑星から人間レベルが高い存在のみを選別。

それ以外を力に変え、その後の星は神聖樹の養分へする。

見事なまでに無駄がない。

何年間もの間、こうやって星の死を与え続けている。

 

「そいつらは生かして別の惑星に飛ばせ、あとは俺のエネルギーに変える」

 

それこそが俺の行う邪悪な行為。

弱い存在の淘汰、間引き。

知能レベルのみが突出して高い生命はいかしたりなどはするが両方見込みなし。

そう判断された存在を対象とする。

子供でも関係はない。

かつては自分がやられたこと。

本来ならやるべきではないが大きな野心のための行為。

 

「死ぬまでに第7宇宙のレベルを格段に上げたい」

 

この目で繁栄された宇宙が見たい。

その為に成長を望んでいれば1に満たない星が平均レベルを上げるまでどれだけの期間がかかる?

ましてや優れた星が衰退されないとどう断言できる?

俺が死んでからもそれが実現されるとは限らない。

 

「だからこそ摘み続ける、下げている存在を……」

 

それが実現されれば邪悪なこの行為も打ち止め。

これが終わった暁には、優れた文明、人、技術が溢れた銀河が出来上がる。

 

「礎の為ではあるが……」

 

きっと間違いなく地獄に落とされるだろう。

この行為を善と言えば、何が悪なのか問わねばならない。

今、自分が奴らにやっている処刑も受けよう。

死んでから償う日々が始まる。

 

『弱肉強食』こそが絶対の掟。

弱い存在には一瞥もせずに振り返らない。

だが実現した時は間違いなくこれだけは言える。

奴らの犠牲無くして繁栄はしなかったと。

 

「だが時に疑問がある」

 

母の俺の見る目が変わっている事に。

強いサイヤ人だから喜ぶかと思った。

だが悲しい奴を見る目で俺を見ている。

恐れを同時に抱いているような感じだ。

 

「強ければそれでいいんじゃないのか?」

 

あの目を見るたびに、自分の中にある絶対の掟が揺らいでいく。

同時に何が足りないのかを知りたい。

そんな時、コールが鳴り響く。

 

「どうやら動き出したようだ」

 

人造人間が向かったのは中央都。

ちょうど俺の担当区域だ。

俺はそれを追いかけていく。

ブロリーたちの影も見える。

無事、担当の場所へ向かったようだ。

 

「遅い奴らだな」

 

風を切り裂き、時には音を置き去りに。

最高速度で向かい、人造人間の眼前に俺は居た。

 

「あんたが邪魔をしている奴らの元締め?」

 

自分以外のメンバーが幾度となく邪魔をしている。

担当もバラバラに毎度の様に行っている。

それだからか、すごい偶然だが今までこいつらに俺は遭遇しなかった。

 

「お前ら…」

 

俺は質問に頷く。

それと同時に懐まで接近して、二人の頭を掴んで地面へ放り投げる。

着地をするときに地上に降り立って奴らの体勢が低い状態を確認して言い放つ。

 

「頭が高いぞ」

 

その言葉で怒りに燃えたのか、起きあがって二人がかりで攻撃を仕掛ける。

その程度でどうにかできるとでも思っているのか?

 

「殺してやるよ!!」

 

弱いのになんて無礼な物言いをする馬鹿どもだ。

超サイヤ人の状態になって圧倒するか……。

フルパワーを、特別に拝ませてやる。

 

「ハアッ!!」

 

俺の気は膨大なものに膨れ上がる。

髪の毛は茶色。

上半身は大猿の状態。

超サイヤ人と大猿を組み合わせたオリジナルの変身形態。

ズノーの星でかつて聞いた『超サイヤ人4』を細分化した状態ともいえる。

 

「さらに大盤振る舞いしてやるよ」

 

この先に行きついた超サイヤ人を見せてもいい。

そう思った俺はさらに力を開放する。

茶色だった髪や体毛はオレンジ色になっていた。

この気の奔流で実力差がわかるだろ?

 

「だから何?」

 

そう言って死角から蹴りを繰り出す。

まあ、二人がかりだからな。

背面と全面同時攻撃でも何でもどうぞ。

当然死角からの蹴りなんて全然問題ない。

当たれば勝てるだろう、しかし……

 

「甘いな!!」

 

千里眼で丸見えだ。

ヒョイっと軽々と避ける。

手をクイクイとして手招きをする。

 

「はあああああっ!!」

 

「なあ、もっと本気で来いよ……」

 

指一本ですべての攻撃を受け止める。

そして指をねじらせて腹部にめり込ませる。

 

「がっ……」

 

腹を抑えてうずくまったところを顎を指で突き上げる。

その威力で体が宙に浮いたところで……

 

「壁に当ててやる」

 

額を指で突いてやると、そのまま吹っ飛んでいき壁に当たってめり込んだ。

 

さて、これだけの差があるがどうするんだ?

指一本で女の方の人造人間を圧倒する。

逃げろとジェスチャーを送って促すが……

 

「ひいいいいい!!」

 

それよりも前に俺を化け物でも見るような目で見て怯えたような声を上げる。

それが始まりか俺から蜘蛛の子を散らしたように子供も大人も逃げていく。

助けたというのに……

 

「そらそら!!」

 

攻撃を放っていく男の人造人間。

それを片手ですべて捌いていく。

上空へ打ち上げられて人への被害は皆無。

だが、こちらに礼もせずにさっきの奴らと同じように怯えた目で逃げようとする。

 

「おい!!」

 

何のためにこんなことをしているんだ。

お前らを救うためだぞ?

なのに……

 

「助けてやったんだぞ、礼ぐらい言ったらどうなんだ!!」

 

その言葉にすくむも逃げていく。

こいつらは何様のつもりなんだ……

そのやり取りを見ていた人造人間たちが笑い始めた。

 

「何がおかしい!?」

 

何か笑える部分があったか?

普通に考えても、助けられたら礼を言うのが普通だ。

すくんで逃げだす方が失礼だろう。

 

「きっと、あんたの強さをみんな頼っているだけさ」

 

その言葉に腹が立つ。

強くなければ守れない。

強くあらねばならない、弱者であっては誰も見てはくれない。

そう信じてきた自分にとって強さを頼られているというのはこれ以上ない名誉だ。

それなのに笑って言われると、怒りがふつふつとわいてくる。

 

「黙れ!!」

 

俺はその口を閉じるように言う。

そんな事があるわけないと、ありったけの声で沈黙させようとする。

しかし男の方の人造人間が、女の方の言葉を引き継いで言葉を投げかける。

 

「誰もお前を慕ってなんていない」

 

その言葉に一瞬、目の前が真っ暗になる。

皆のあの信頼が嘘なわけがない。

あの慕っていた態度がまやかしなわけがない。

 

「黙れ、黙れ、黙れー!!」

 

俺は二人の言葉を否定するように攻撃を仕掛ける。

認めたくない思い。

あの目を見てしまった疑惑。

それが入り混じり不信感を抱かせて、きっぱりと否定ができない。

 

「さて、揶揄えたし帰るか……」

 

目の前で光を当てられた。

視力を一時的に奪われる。

視界が良好になるころには奴らは去っていた。

 

「俺が間違っていたのか……」

 

絶対の掟が、心の中で崩れ去っていく。

強ければいいんじゃあないのか?

どうすれば慕ってもらえる?

どうすれば……

そんな自問自答が延々と続く。

俺は呆然としたまま宇宙船に戻っていく。

 

「ゲテスター、今から今まで壊した星々を再生させるならば幾らほどかかる?」

 

計画を一度白紙にする。

奴らの言葉が胸の中のモヤモヤとして残っている。

俺の行動が間違いだったのかどうかを知るために己の志した繁栄すらも投げ捨てる。

犠牲になったやつらからすればいい迷惑だ。

 

「『戦闘力を還元さえしていただけたら2年ですべてを終わらせられます』」

 

星を創造するためのビッグバンを引き起こす気のエネルギーが必要だ。

それには俺の戦闘力をビッグゲテスターが放出して能動的に引き起こす。

そして星の大きさはそのビッグバンの力に比例する。

 

「どれほどの還元をすればいい?」

 

ただ、星を作るだけではない。

俺の野心の目的。

その状態まで星の環境を整えれば、あるいは……

 

「『あなたが望む水準を全ての星々の環境にあてはめたら現在の戦闘力の3分の1を失います』」

 

1億8000万から1億2000万か……。

惑星の環境が低い分、神聖樹の恩恵を受けられなかったから今まで手に入れた吸収以上の吐き出しだ。

だが……

 

「それで構わない、力は修行で手に入る」

 

あとは再生後、ナメック星に行って償うための行動をすればいい。

許されはしないだろう。

だが、知らないといけない。

どうすればあの目をされずに済むのか。

恐れられることなくいられるのかを。

 

「『人の上に立つこと、その事柄と最強の戦士であり続けることは必ずしも一致しておりません』」

 

そういう事か。

無敗で居たからこそ、『弱肉強食』の理念に憑りつかれていたからこそそういう考えに至らなかった。

強ければみんながついてくると思っていた。

 

「『知りたいのならば、時を越え出会うしかないでしょう』」

 

一体どうやって時を越える?

俺はタイムマシンを持ってはいないぞ。

まさかお前がそれをしてくれるのか?

 

「誰にだ?」

 

そうでなくても画期的なアイデアがあるのだろう。

もしくはそういったものを開発している奴から奪うか同乗するかだ。

同乗するのも重量オーバーにならないように体を小さくできる装置でも開発してもらおう。

ただ、一体時を越えたとして誰に出会うんだ?

 

 

「『過去の貴方……トランクスと孫悟飯が出会った時代の貴方にです』」

 

確かに己を見れば何かがわかる。

分からなくても収穫は必ずある。

ただ、あいつらがタイムマシンを持っていたのか。

とりあえず、俺たちの世界から何年前に飛んだのかをあいつらに聞いて乗せてもらおう。

 

「ゲテスター、俺はとりあえずみんなに打ち明けるよ……」

 

自分の償い、残酷な行為を。

ただ、その行為をして後悔したかと言われればそれは無い。

それが正しいと信じて疑わなかったから。

見つめなおすために、奴らの言葉を覆すため。

もう、あの目に罪悪感や不信感を抱かないために。

俺は過去の己に会う事を決意した。

 

.

.

 

だが俺は知らなかった。

自分が邪悪だと感じていたことは普通にブロリーたちもやっていたことだってことを……。

ターブルや母さん、スパーニは償うといえば頷いていたが逆にそれ以外は『えっ、お前普通だろ?』という反応だった。

俺は今までの自分の行動が善なのか悪なのかを信じられなくなっていた。




邪悪に書きたかったけど現代がいい奴すぎて下種野郎にしにくくなっている……
本来、破壊神や界王神が行う領分に首を突っ込んでいるというのがパラレルガタバルが行っていた惑星の間引き行為。
ターレス+クウラの手段という無駄のなさで力を底上げしていました。
原作の超ではビルス様は破壊をしない、界王神は低いのを長い目で見るというので放置と神らしいことができていないという。
さりげなく見ると惑星は戻すがあいつらの処刑はやめると言っていない模様。

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