原作とは違って色々と展開が変わるかもしれません。
落ちる宇宙の順番も変わります。
全員が仕上げを終えてカプセルコーポレーションに居た。
ウイスさんのおかげでキューブに入る。
老界王神様と界王神。
ビルス様とウイスさん。
それ以外に代表選手の10名。
俺、ピオーネ、カカロット、ベジータ。
悟飯、ピッコロ、亀仙人様。
サラガドゥラ、ブロリー、フリーザ。
経験則と強さのバランスをとった。
間違いなく第7宇宙が誇る最強の10名。
「それでは行きますよ」
そう言って大会会場である『無の界』まで向かう。
一体どういった場所なのか。
ルールの詳細確認も必要だ。
「相手の消滅宇宙から来た戦士も要チェックだ」
雰囲気がきっとまるで違うだろう。
古代からの存在。
それが何かしらの因果によって脈々と受け継がれたもの。
その強さは言葉通り、通常とは次元が違う。
「とは言っても突然変異に毛が生えたもので特殊能力の特化型の可能性もありますがねぇ……」
フリーザがこっちの呟きを聞いていたのか、言葉を返す。
今回のルールではそちらの方が厄介なのだが。
「まあ、我々が負けない方法は……」
親指で悟飯を指す。
それに気づいて不穏だと感じたのか、顔つきを変える。
「あの孫悟空の息子と、知恵者であるナメック星人」
聞こえていたのかピッコロもこっちを見ている。
話し合っている事にどこか警戒心がある。
悪人であることは変わらないからだろう。
「彼らの作戦を信じ、戦い抜くことです」
こちらは戦っていく際、無策になっても十分だろう。
しかし長時間のバトルロイヤルなのだ。
温存だったり、効率だったりは作戦が出来ていないと効果がない。
「全力で相対する分には問題は無いですが、搦め手を喰らわない方法はそう言った警戒心のある知恵者が必須」
頭に血を上らせたりしやすいものや、猪武者では勝ち進むのに問題がある。
そう伝えたいのだろう。
確かに相手の作戦にはまってしまうと実力差を跳ね返しかねない。
「それに関してはベジータさんや孫悟空には不向きです」
それには概ね同意だ。
あいつらは相手の策だったりを考えはしない。
喰らってから考える。
そう言った意味では狂戦士であるブロリーの方がましじゃないかと思う節がある。
「仮に相手に目をつけられたりして指名されても滅多なことがない限りは跳ねのけて、できる限り私か貴方は陣営にいた方がいいでしょう」
最悪2対1で目をつけられる。
しかしチームの瓦解を防ぐには何とかそのうちの一人を落とせば状況は悪い方へは転がらない。
「ただ、感情で動くこともあるがそれは計算に入れておいてくれ」
冷静ではいられない事もある。
そうなった時は申し訳ないと断りを入れておく。
「当然、入れておきますよ」
貴方は激情にかられやすいですから。
そう言われると苦笑いしかない。
「そろそろ着きますよ」
そう言われて『無の界』へ入る。
どうやらこの到着を待っていた破壊神、界王神が見ている。
遅刻ではないが、できれば一番乗りがよかったな。
既に第3宇宙、第10宇宙、そして第9宇宙が来ていた。
「しかし……」
肌で感じ取れる強者の匂い。
第9宇宙の中に混じっている女性。
第10宇宙でこちらを射殺さんばかりの眼光を放つものが一人。
「貴方に会えて嬉しいわ」
そう言われて握手をしてくる。
ミシミシと音を立てる。
見た目は人間だが握力がまるで動物のそれ。
「第6宇宙の対抗戦での戦いで貴方を知って私の血が騒めいた」
あれを見ていたのか。
そして手を離して下がる。
だがその速度も異様なもの。
「私の名前はモギ、消滅宇宙である第13宇宙からキューブでここに移動した、古代獣人型星人の子孫」
消滅宇宙の一つから来た存在。
ビルス様とやりあっていたせいで感覚が麻痺しているのかもしれない。
ベルガモを遥かに凌駕したエース。
だが、ピオーネと同じ消滅宇宙の存在でありながら底知れぬ恐怖を感じる事は無い。
ピオーネだけが例外的なのかもしれないと再認識した。
「貴方と心行くまで戦いたいわ」
そう言って下がっていく。
手に汗を握るような眼。
獣が標的をロックオンしたときに見せるものだ。
第10宇宙の青年。
その青年はこちらを睨んでいた。
呟きが聞こえる。
「たとえこの魂が濯がれようと俺はお前を許さない」
あの痛苦をお前にも味あわせてやる。
俺の全てで貴様の魂を壊してくれる。
手から禍々しい力を噴き出させる。
「まだ、勝負前だぞ」
そう言われて気を収める。
邪悪な眼差し。
殺意に満ち溢れた気の流れ。
「地球人とは思えないぞ」
サイヤ人でもない。
異星人にしては人型として整っている。
地球人という認識でいいのだろう。
「貴様をこの手で終わらせる……」
俺を殺す気満々の殺意。
それをぶつけてくる。
それで俺はピンとくるものがあった。
なるほど、お前の正体は……
「どうやら、到着か」
そう言うとほかの宇宙もぞろぞろとやってくる。
シャンパ様たちの第6宇宙。
バーダックさんは紫色の肌を持たみょうちくりんな見た目の青年と並び立っていた。
そしてカリフラやキャベたちがこちらに歩いてくる。
キャベはベジータに懐くように話しかける。
満更でもなさそうだ。
こっちでは無くカリフラとケールはブロリーに話しかけていた。
秘密兵器があるのが聞こえたが一体なんだ?
そんな中第11宇宙が降りてきた。
ディスポとトッポ。
流石の存在感だと思う。
しかし次の瞬間、息を呑んだ。
「……」
無言ながら威圧感がある。
灰色の男こそが今ここにいる他宇宙の戦士でも最強ではないのか?
俺はその男に向かっていく。
「むっ…」
流石に無礼と受け取られたか、トッポが前に出る。
こちらとしては知りたいだけ。
興味をそそられたのだ。
「わが宇宙最強のジレンに向かうのはやめてもらう」
そうは言うがどうしても気になる。
俺は体を沈めて……
「手間は取らせない」
脇からすり抜ける。
トッポもその速度に反応が遅れる。
すると次はディスポが立ちはだかる。
「お前みたいな雑魚がジレンに近づこうなんて身の程知らずもいい所だぜ」
むっ……
そう言われたら腹が立つな。
少し力づくでいいから通らせてもらうか。
そう思っているとディスポを退ける。
ジレンが俺の前に立った。
「どうやらお前は……この俺が出なければならん戦士だな」
その言葉に『プライド・トルーパーズ』が驚愕の表情を浮かべる。
そして俺の手を握る。
今は外に出さずに閉じ込めているのだろう。
底知れぬ熱さを感じる。
「この大会……一筋縄ではいかないようだ」
そう言って輪の中へ戻っていく。
手が痺れていた。
あいつ……隔絶された世界にいる。
ナンバー2のトッポとの差がとてつもない。
あいつ1人残っていれば第11宇宙は勝ち残れる。
そういった確信があるのだろう。
皆が自信ありげに胸を張るわけだ。
全員が集まり、大神官様から話を聞く。
ルールについての詳細は以下の通り。
『術以外での道具の使用を禁止』
つまりポタラでも『合体』というものが『術』であれば容認。
『魔封波』の瓶も『術』のための道具なので問題は無い。
『いかに瀕死でも回復する道具の使用を禁止』
それは仕方ない。
それを有りにするとつまらない勝負になる。
現に不死身の奴らの戦いは気骨が萎えていた場面もあった。
『殺害禁止』
これを有りにするとそのまま武舞台ごと消し飛ばすといった傍若無人な行為も許される。
もしくは技の当てる場所や威力の考えをしなくていい。
血生臭い叩きになること請け合いだ。
『飛行系の術の禁止、羽根を持つ人は例外』
場外ルールである以上、これは重要だ。
これを禁止しないと気絶だったりさせないといけないので必要以上に痛めつけられる。
殺害の危険性も上がるのだ。
羽を持つ人は自分の母星と同じ重力がかかるらしい。
『リングアウト以外は敗北ではなく、瀕死でも最後の一人に残っていれば勝者となる』
死んだふりも有効になるのか。
まあ、そんな事に騙されないでポイポイと場外に落とせばいいだけだ。
相手がそこから力を発揮するタイプなら面倒だがな。
「それでは未来と現代の両全王様よりお言葉があります」
トランクスが付き人の状態で向こうにいる。
そして全王様たちは楽しみだから盛り上げてほしい。
ただそれだけを告げる。
そして全員が固まった状態となって……
「100タックの一本勝負、『力の大会』を始めます!!」
その言葉と同時にあわただしくなる。
第11宇宙、第6宇宙、第9宇宙の3つの宇宙の動きはさほど無い。
それ以外の宇宙が動いている。
第3宇宙のナリラーマが回っているのを第9宇宙のバジルとヒットで止める。
こっちはカカロットとベジータが離脱。
ピオーネと俺、サラガドゥラ、ブロリー、フリーザは動かない。
初めは危機を全員で分担する。
そう思っていた、しかし……。
「『神裂斬』!!」
刀の気が降り注ぐ。
対戦宇宙の奴らも回避をしていく。
だがこれは……
「狙いは貴様だけだ、ガタバル!!」
俺の名前を知っている人間。
そしてこの技……
「悪い、あいつと戦ってくる」
そう言って離脱をする。
フリーザやブロリー、ピオーネも仕方ないといった感じだ。
申し訳ない。
「こっちへ来い」
皆から離れたところで相対をする。
俺は正体をズバリと言い当てる。
「何故、魂が漂白されずに転生できた……『ザマス』!!」
あの技だけでは無い。
殺意が漲った眼。
どうやっても因縁がなければああはならない。
あの殴打によって死ぬ前に自分たちの時間軸に逃げる事は出来なかったはず。
何が起こった?
「未来で死んだのは事実、地獄で待って、ある老婆を脅して一日だけ戻った」
占いババ様の事だ。
そしてその後死んだ肉体はボロボロだが朽ちていなかった。
そのまま『時の指輪』を使い、時代へ戻って界王神のポタラによって第10宇宙の天才児の肉体を奪った。
そのせいでこの時代でもない死者というイレギュラーで生まれることができた。
「殺すのはルール違反だ、だが私はお前を殺す」
お前を殺してしまえばそれだけで十分だ。
そう言って駆けてきた。
「じゃあ心置きなく……」
フルパワー超サイヤ人4で相対する。
ペース配分が重要。
しかし早くみんなの場所に戻らないといけない。
「はっ!!」
手を前に出してザマスを吹き飛ばす。
それを片手をつき、難なく着地。
さらに気弾で勢いをつけて肘打ちを放つ。
「……『我が身に勝手に委ねる』」
肘打ちの肘に腕を絡みつかせる。
そのままクラッチして叩きつける。
呻く声がある。
「ぐっ!!」
前転をして逃れる。
ローリング・ソバットを放ってくる。
それを手のひらで受け止めて後ろに跳躍。
その勢いを逆用して延髄切りを入れる。
「なぜこれほどの差が……」
そう言って片膝をつく。
悪いが…
「あの時の俺とは一味違うんだよ」
そう言うとムキになって蹴りを打ってくる。
それを回避してアッパー。
「ぐっ……『聖なる逆鱗』!!」
光球を投げてくる。
それを両手で受け止める。
仲間が来ていないのはなぜなんだ?
「落とす機会だというのにな!!」
ザマスへ投げ返す。
それを跳躍でかわしてくる。
「はあ!!」
フライング・ニールキックで頭に一撃を喰らわされる。
そして抱え込もうとタックルをしてくる。
「フンッ!!」
タックルを切って逆に抱え込む。
そして跳躍してカチカッチン鋼の床に頭から激突させる。
「ぐわあああああ!!」
頭が割れて血が出てくる。
さらに追撃で抱え込んだ背中からボディスラムで叩きつける。
「うぐぅうう!!」
ゴロゴロと転がる。
もう終わりだ。
子供とポタラをしたという事は肉体や気の量のアンバランスさなどを考慮しなかった。
戦闘力が上がったようだが、そう言った部分が原因で総合力は同等なのだ。
「終りだ」
もう少し合体相手を選んでおけばこんな無様な状態にはならなかっただろう。
復讐鬼になったお前はきっとビルス様に鍛えてもらう前、あの頃の俺でもゆうに勝てただろう。
「私は何処で……間違えた?」
そう言って俺の一撃を喰らいザマスは落ちていく。
そして全王様の裁きで特別な例だが消滅させられた。
「随分と楽しんでいるじゃない」
そう言って俺の周りには女性戦士が4名。
四面楚歌の状態となっていた。
「私たちは愛の戦士!!」
そう言って思い思いのポーズをとる。
気を上げている。
戦闘態勢に入ったか。
「貴方…落とさせてもらうわ、『愛の突進』!!」
グルグルと回って突撃してくる。
それを跳躍で避ける。
「ヤッチャイナー拳!!」
切れのある一撃と気弾。
受けていけばいくほどに威力の上がる奇妙な系統の拳法だ。
すると後ろからも気配がする。
「ハアアッ!!」
ラッシュをしかけてくるから『委ねて』掻い潜る。
掠る事は無いがこうも間髪を入れずに来られるとはな……
「まだまだぁ!!」
気弾で跳躍した自分を捉えてくる。
下に降りていくときに回転していく。
相手との距離をわずかに開ける。
流石に4連続攻撃は動きっぱなしになってしまう。
「集団でタコ殴りにすることが愛というのかい?」
少しばかり憎々しげに言ってやる。
すると何気なしに笑いながら屁理屈を述べ始める。
こいつらの言う愛の形とは何を意味しているのか?
「『愛の鞭』という言葉があるでしょう、だから……受ければいいのよ!!」
そう言って攻撃を放って来る。
回避をするが縦横無尽に苛烈な攻めを繰り広げる。
ザマスでほぐれたし……
「こっちに喧嘩売ってただで済むと思うなよ?」
超フルパワー超サイヤ人4で敵を見ながら構える。
お前らの言う愛とは何なのか。
その答えを見せてくれ。
前回のラスボスが弱体化という様式美発動。
今回のゴクウブラックの方のザマスがそのままポタラもなしに復活できたら強かったのですが、生にしがみつきすぎた結果です。
ロゼにもなれないブラックなんて問題しかない。
作戦が崩れてしまっていますが、原作と違いあそこに今はピオーネとブロリー、フリーザ、サラガドゥラがいるので安心しかありません。
指摘などありましたらお願いします。
名前の由来
第9宇宙:『モギ』:ヨモギ(通称:ハーブの女王)
第1宇宙:『ケルブー』:PC機器『ケーブル』
第5宇宙:『デンド』:石楠花の学名『ロードデンドロン』
第8宇宙:『アレキサ』:宝石『アレキサンドライト』
第12宇宙:『ケージン』:鮭の珍しい存在『鮭児』