闇に潜む影   作:クリュネル

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約一ヶ月ぶりの投稿です~

なかなか時間って作れなくて、
書くのが大変だけれども読んでくれる人がいることを支えに
少しずつ書いていきま~す

今回から冒険編に移行していきます!
仲間も増やしていき最終的には原作のように進めていこうと考えています。
まぁ原作のその後等も自由に書いていくと思いますが

どうぞ最後までお付き合いください!


運命の回り道
最弱の旅立ち


セツナ side

 

 

僕はもう一人じゃない

 

それをキノが教えてくれた。

それだけで今まで溜め込んでいたことが

少し軽くなり気持ちの整理がつき、

感じるものが多くなってきた。

 

 

今まで後悔、不安や恐怖しか感じなかった

筈なのに、安らぎを感じれるようになった。

 

それを与えてくれたのは紛れもなくキノだ。

 

出会ってまだ、二日しか経っていないが

キノからは敵意も憎悪も感じない。

 

それどころか、僕に暖かさをくれる

冷えきった僕はその熱に頼りきっているのだと思う。

 

そんな中、

 

「セツナ、これからどうするんだい?」

 

「...ん...うんと、キノは?」

 

「私はって何が?」

 

「キノはどうしたいの?」

 

「セツナに着いていくだけ、かな...」

 

「そっか...じゃあさ、一緒にどこに行きたい?」

 

「どこでも良いかな」

 

二人は世界を知らない。

キノはこの森、セツナは生まれ育った町

そこの外を知らなかったのだ。

 

でも、セツナは知っている

世界は広い事を、

そしてポケモントレーナーに自分もなれる事を

 

「それならさ...一緒に世界を見てみようよ

 僕がトレーナーになって、君は僕のパートナーとしてさ」

 

「パートナー...」

 

「うん、そうしたら何時までも一緒に居られるから」

 

「そうだね...私はセツナが死なないように見てないとね」

 

「ふふっ、そうだね...僕が死んで居なくならないようにしないと」

 

そう言いながら、手を差し出す。

キノは少し首を傾げて僕の手を見つめている。

 

「どうしたのキノ?」

 

「...私、その手取って信じても良いの?」

 

「僕らは同じなんだから手を取って良いんだよ

 信じるかとかはキノ次第だけどね」

 

「じゃあ、宜しくセツナ」

 

「うん、キノ」

 

 

手を取り合いキノが微笑む、

それを見ていると、それだけで胸の辺りが

少し熱くなった。

 

セツナ side out

 

 

キノ side

 

 

私は小さい時から親に

 

「人は私達ポケモンを道具のように使う、

 だから近づくな」

 

そう言われて育った。

 

だから、セツナが手を差し出してきて躊躇った

信用がまだできておらず、そもそも

握手は対等な関係の者同士が行うことなのだから

 

だから手を取って良いのか、信じても良いのか

聞いた、その答えは

 

「僕らは同じなんだから手を取って良いんだよ

 信じるかとかはキノ次第だけどね」

 

その言葉は私自身が望んで、求めていた答えと同じで、

人の考え方と対になる筈の答えだった。

 

セツナは面白い人だ

自分を省みず、自分を貫いて進んでいるのだろう。

 

愚直に真っ直ぐで脇目も振らず

歩みを続けるのだろう。

 

想像でしかないけれどそうとしか考えられない、

今までの言動を見ていれば感じる。

 

セツナの優しさを

 

だから、セツナの理想の先を見てみたい

 

「宜しくセツナ」

 

手を取り合い自然と微笑みを浮かべる。

 

その後、セツナが持っていたモンスターボールに入る

これでセツナもポケモントレーナーとなり、

私はそのパートナーになった。

 

ボールから出て、森の出口へと二人で

歩いていく、

 

この先何があるのかはまだ誰にも判らない

 

唯一つ、この日この時を境に使役する側とされる側の関係だった筈の

ポケモンと人の考え方が歪み始める




いよいよ次回から冒険スタートです!

二人の関係も面白くなるように、
冒険と上手く絡めて書いていきます。

これからも暇潰しに読んでもらえると嬉しいです。
宜しくお願いします!

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