光と影に咲き誇る英雄譚   作:トラソティス

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久しぶりの小説投稿です、元気にしてましたか?作者は元気にしてます!さて、ここからは覚えてると思いますが、騎馬戦の続きです!どうぞ!


38話「騎馬戦決着!」

『さあさぁ!又もやお前ら好みの展開だぁぁーーーー!!一位と二位の争いが、今始まろうとしてるぜ!!何方が一位になるんだろうな!?ワクワクな展開だぜ!!』

 

『お前は静かに実況できないのか…』

 

声を荒げるマイクに対して、少し静かにしてほしいと願わんばかりの相澤は不愉快そうな顔で呟いた。

 

(それに…注目するのは緑谷と轟だけじゃない……)

 

相澤は心の中でそう呟くと、チラッとあるチームの方を向いた。それは…

 

 

「あんま煽るなよ物間!それお前の何時もの悪い癖なんだから!」

 

「ん?ああ、大丈夫さ拳藤。煽っといて自分がやられるなんてのはよくある展開だけど、ヒーロー科の僕に限ってそんな事ないから。それにいるもんねぇ…恨みを買われたヒーローが、敵に仕返しされるって話…」

 

茶髪のポニーテールの髪型をしており、いかにもリーダーシップのある頼もしい姉貴派のB組の委員長、拳藤と呼ばれる女性は物間に注意するものの、物間は大丈夫だよ〜みたいなノリで流した。

 

「おい爆豪!一先ず落ち着け!な?な?!お前蛇女ん時もそうだったけど煽られると頭の中真っ白になって爆発して行動引き起こすのやめろよマジで!俺らのP取れるもんも取れねえぞ!!」

 

切島は爆豪を落ち着かせるように大声を掛けると爆豪は怒りを押し殺すための行動なのか、思いっきし掌同士を爆破させた。激しい爆音が鳴り響き、暫くして立つとプスプスと燃え尽きたような焦げた音が爆豪の耳に伝わる。

 

「っっしっ!安心しろ切島ぁぁ〜…俺は、至ってすこぶる快調だぁぁ〜〜…!!つぅわけで行くぞテメェらぁ!!」

 

「マジで頼むぜ爆豪…」

 

目が完全にイかれてて、如何にも大丈夫そうには見えない爆豪に切島は冷や汗を垂らすのであった…

 

 

 

 

 

 

「随分と荒れてますね…」

 

斑鳩は半分爆豪の粗暴に呆れてるのか、日本茶を啜り飲みながら冷や汗を垂らす。

 

「で、でも大丈夫だよ!爆豪くんは確かに口は悪いし暴力的だし、みみっちいし、ガキ大将だしそのうえ単純で繊細なところがあって意外な一面がある将来有望不良の人だけど、それでも私たちと一緒に命懸けで戦ってきたんだもん!今回もなんとかなるよ!」

 

「飛鳥…爆豪のことを褒めてるつもりなのかもしれないが、ほぼアイツの悪口になってるからな?まあ…だからと言って間違ってはないが…」

 

飛鳥の言葉に、柳生は横目で飛鳥を見やる。飛鳥よ、爆豪がそれ聞いたら喧嘩になるぞ…

 

「フレー!フレー!A組イェーイ!爆豪くんやっちゃえ〜!あっ!障子くん突っ込んできてる!やっちゃえやっちゃえ!」

 

雲雀は大会のドキドキハラハラワクワク展開に興奮してるのか、完全に熱中している。

 

「雲雀は相変わらずだなぁ〜…ははっ!まあいいや…時間はあと半分…んでもって緑谷のヤツは皆に狙われる一向、そん時に轟がやってきて対立か…まあこうなる事は薄々は予想してたけどな……けど爆豪がP取られるのは予想外だったな〜…まっ!アイツならなんとかなるだろ!」

 

葛城は血気盛んに盛り上がり、地味に実況し見極めながら観戦を楽しんでいる。

 

 

そして…

 

 

多くのプロヒーロー達が見てる客席のなか、黒いハット帽子を被り、社会人の誰もが着てそうな礼儀正しい清らかな黒いスーツを着用しては、烏の仮面を被り、黒いゴーグルを付けてる謎の男は、仮面で表情こそは見れないが、何やら楽しそうに、ヒーロー達と応援席の少女達を見つめている。

 

「ホッホッ!いやはや、子供()とはいえヒーローの戦いは身近で見ると画風が違いますねぇ……それにしても、まさか『半蔵学院』の彼女たち『忍』学生も、ここへ在籍しているとは…!この事実を『彼』に伝えなければ…!『彼女』は忍を嫌悪し『あの人』のことしか頭にないのでなんとも言えませんがねぇ…」

 

小さな声で、隣の客席に聞こえない声でそう呟いた。その男が一体何者なのか、それは誰もが知る由もない、半蔵学院の彼女達ですら、今この男の存在に気付いてないのだから…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わり、会場では緊張する空気が漂っていた。修羅場の空間…緑谷と轟はお互い鋭い目つきで見合い、対立している。

 

「悪いが緑谷…そろそろソレ(1000万)を頂くぞ!」

 

「ううん、渡さないよ!その為にこのチームを組んだんだ!」

 

轟の威圧感溢れる冷たい声に、緑谷も負けまいと声を張る。

 

「そうかよ……まあ良い…どの道やることは変わらねえんだ…飯田!八百万!上鳴!頼んだぞ!」

 

「ああ!」

 

「ええ!」

 

「おう!」

 

轟の声掛けに、三人は反応する。

 

「飯田、お前はまず個性エンジンでスピードを上げてくれ」

 

「了解だ!」

 

前の騎馬の飯田は案の定、個性を使ってスピードを上げてきた。

 

「八百万、伝導性の良い武器と『アレ』を頼んだぞ」

 

「かしこまりましたわ!」

 

八百万は腕から細長い鋭利な棒を作り出し、轟はそれを手に持つ。

 

「上鳴は…」

 

「わーってるって!轟は自分のことに集中しろ!」

 

轟に言われなくても分かってるのか、上鳴は声を張った。そして…

 

「130万ボルト!」

 

上鳴は無差別放電を使って、そこらの騎馬に電撃を浴びせては行動不能にした。轟は八百万に作ってもらった『アレ』、帯電シートを包むように身を守った。緑谷チームは、常闇の黒影でガードするものの、背中のジェット機が故障した。放電が止むと、マヒでヨロヨロになった皆んなに轟は武器に氷を使って地面を擦るようにする。すると伝達性の武器のお陰なのか、氷が広範囲にいきパキパキと他のチームの足を凍らせていく。

 

「悪いが幾つか貰ってくぞ」

 

「あっ!取られたクッソおぉぉぉ!!」

 

拳藤を始め、他のチームのハチマキは轟に盗られてしまった。

 

「クソがぁぁ!轟の野郎!こっちはただでさえハチマキ失ってるのにこの仕打ちはねえだろぉぉ!ちょっと顔がカッコいいイケメンだからって直ぐ調子に乗りやがる!アイツ絶対に飛鳥達と何か深い交流があるだろぉ…クソ!アイツ後で絶対に呪ったる!」

 

「峰田ちゃん、障子ちゃんには申し訳ないけど、次そんなバカみたいなこと言ったら蹴落として失格にするわね?」

 

「あっ、スイマセン…」

 

峰田の言葉に蛙吹は思わず怒りの目線をむける。そんな二人のやりとりに、障子は冷や汗を垂らすのであった。

 

 

「アカン!強すぎるよ轟くん!取り敢えず飛ぶ?」

 

「ううん駄目だ!後ろのバックパックがイかれて動かない!これじゃ飛べないよ!」

 

「ベイビー改善の余地あり!」

 

相手が強すぎ逃げの一択を選択するお茶子だが、上鳴の放電の所為で緑谷のバックパックが故障してしまったため、動かなくなり飛ぶことが出来なくなってしまった。足のジェット機も峰田のもぎもぎで故障してしまった為、せめて飛ぶことが出来るのはお茶子の個性だ。だが自分を含めて4人分を同時に浮かすとなると、相当無理があるだろう…容量がオーバーしてしまう。そうなればこっちにはリスクが増えるだけ。

 

「ならば…牽制だ!」

 

常闇は黒影を使って轟に襲いかかる。しかし…八百万の個性『創造』により、装甲を作り出し的確に常闇の攻撃を防ぐ。

 

八百万百 個性 『創造』生物以外なら何でも創り出すことが出来る個性。分子構造まで把握していれば、創ることは出来るが、大きい物などでは創り出すのに時間が掛かるのが欠点。

 

「…!八百万さんの『創造』!思ったよりずっと厄介過ぎる!」

 

八百万の個性に眉をひそめ、まるで難題に立ち向かうような表情を浮かべる。だが…

 

「いや、それ以前に上鳴が一番厄介だ」

 

常闇は八百万よりも上鳴が厄介だと言う。

 

「もしあの装甲が『太陽光』ならとっくに破れていた…」

 

「……あっ!」

 

常闇の言葉に、緑谷は騎馬を組む際に話し合っていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

開始まであと僅かと言った時間で、緑谷は常闇を誘い出し、騎馬について話し合いをした。運良く常闇は誰とも組んでなかったらしく、上手く避けられずに済んだ。

 

「とにかく攻撃はしなくていいから、防壁に徹してくれると嬉しいんだ!だから、えっと…その…」

 

「フッ…面白いな緑谷……俺の個性は黒影。闇が深ければ深いほど攻撃力が増すが、どう猛になり制御が難しい……逆に日光下では制御こそは簡単だが、攻撃力は中の下と言った所だろう…」

 

「お、思ったよりも色々メリットとデメリットが存在するんだ…」

 

個性を教えてもらった緑谷は、納得して頷くと、常闇も頷いた。

 

「『あの時』蛇女子学園の校舎内には薄暗い部屋が幾つかあったしな…いや、真っ暗な場所もあった。だからあの時俺は青山を連れて一緒に戦いを望んだのさ…もし俺が闇の中で個性を発動してしまえば、敵どころか味方にさえ傷つけ最悪殺してしまう所だったしな…」

 

「そ、そんなに常闇くんの個性は危険なの!?」

 

「使い方次第では…と言ったところか…」

 

蛇女子学園の襲撃で、常闇はそんな危険な賭けをしながら戦ってたことを知り、緑谷は思わず声を荒げて驚愕した。まあ、当の本人が言うくらいだから、それほど常闇の個性は危険なのだろう…使い方次第では…

 

「まさか、そんな…あっ、じゃあこれを知ってるのは戦いで手を組んでた青山くんだけ?」

 

「いや、上手いことに青山に対しては言ってない…念の為にな……俺の個性について知ってるのはUSJで話した口田のみ、そして幸いなことに奴は無口だ。まず問題ないだろう…後は今言ったお前たちだけさ…」

 

「えっ、けど良いの?本当に…」

 

口田にしか言ってない貴重な情報を教えてくれた常闇に、緑谷は逆に申し訳なさそうに顔を伏せた。だが…

 

「何を今更…知らなかった上で『俺の個性に』攻撃不要と言ったのはお前だろ?この中じゃ滅多に見ない相当に特殊な選択だぞ?第一ここまで言ってるんだ、もう手を組んだと言っても良い…」

 

常闇は顔を伏せてる緑谷の肩に、軽くポンと手を置いた。そしてフッと口角を吊り上げ、不敵な笑みを浮かべた。

 

「よくよく考えてみろ、蛇女子学園に襲撃してきた敵連合との戦いも、お前の案が無ければ全滅してたかもしれない、お前の指導があったからこそ出来たのだ。だから、お前は上手く俺を使ってみせろ…お前なら出来る。俺はそう信じている。だから、託したぞ緑谷!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

んで現在に戻って。

 

「そうか!上鳴くんの個性は帯電…だからか!」

 

「ああ…奴の放電が続いてる間、攻めでは相性最悪だ。黒影が及び腰になってる…」

 

「モう嫌だ…!暴力反対!帰りタイ…グスッ!」

 

黒影にも感情はあるようで、及び腰になり、半泣きになっている。

 

「…今の状況から考えて、恐らく向こう側は常闇くんの個性については知られてないと思う……だから、ここから牽制する!なんとしても…1000万Pは守らなきゃ!」

 

緑谷は闘志をその目に燃やし、ハチマキに触れてそう言った。緑谷チームはここからどうするか…

 

 

 

 

一方、爆豪チームと物間チームは…

 

ボオオオォォォン!!!

 

爆音が鳴り響いた。それもとても強い衝撃で…それが出来るのは当然爆豪の個性だ。爆豪の個性なのだが…

 

「っ!!」

 

「へえ!すごい凄い!君、派手で良い個性を持ってるんだねぇ、ありがとう…お陰でこっちもとことん派手な攻撃を君にお見舞いすることが出来るよ」

 

なんと爆豪が逆に爆破をくらい、物間は掌を爆破させ殴ったのだ。しかも物間の使った個性は爆豪と同じ物で…

 

「嘘だろ!?爆豪と同じ個性…タダ被りか!?」

 

切島は信じられんと言わんばかりか、驚愕な顔で物間を見やる。

 

「チッ!調子に乗ってんじゃねえぞクソがぁ!!」

 

やられたらやり返す、倍返しの爆豪は思いっきり物間に殴りかかるが…

 

ガキィィン!

 

「っ!?」

 

「いやいや、調子に乗ってんのはA組の方だろ?まあ、君たちの個性よりも『僕の方が良い』んだけどさぁ…」

 

なんと今度は切島のように体を硬化させて、爆豪の攻撃を防いだのだ。そのためか、傷一つも付いてない様子だ。物間はニヤリと嫌味の笑みを浮かべると、爆豪の手を払い退ける。

 

「今度は俺の個性!?どーなってんだ?あの時の脳無みてぇに個性複数ある感じか!?」

 

「アホか、んな訳あるか…あんなキショい雑魚じゃねーだろ……お前、『コピー』したのか…」

 

「せいかーい!まあ、馬鹿でも分かるよね?」

 

爆豪の推測に、物間は鼻で笑い、上から目線で見下ろすようにそう言った。

 

 

物間寧人 個性 『コピー』 触れた相手の個性を5分間使いたい放題。ただし同時に複数の個性は使えない。

 

 

ドポン!

 

「な、んだ!白い液体?」

 

突然爆豪チームと物間チームの間から、白い液体が出てきた。振り返ってみると…そこには、のしのしと図体のデカいB組の生徒の1人が、頭から白い液体を出しながらこっちに向かってきてる。

 

「物間!終わったか!?」

 

「凡戸か!仕掛けてきたな!」

 

この白い液体は、凡戸と呼ばれる生徒の個性の仕業のようだ。

 

「んだこれ…動けねえ!」

 

切島の足に白い液体が付着し、身動きが取れない模様だ。そんな切島に芦戸は「私の個性で溶かすから待ってて!」と、片手の掌から液体を出す。怒りの目線を向ける爆豪に気づいた物間は、振り返ると手を軽く挙げた。

 

「あっ、怒らないでくれよ?煽ってきたの君なんだからさぁ…こういうのなんて言うか知ってる?自業自得って言うんだぜ?ホラ、宣誓でなんて言ったっけな〜…?皆の前で言った恥ずかしいの…えーっとねぇ……

 

 

まあいいや!お疲れ!」

 

物間は「じゃあね〜」みたいなノリで背を向けた。

 

「………」

 

散々罵られて馬鹿にされた爆豪は、冷や汗を垂らして、ガクガクと怒りを押し殺すあまり、震えが止まらない。爆豪が宣誓で言った言葉…それは……

 

 

 

 

『俺が一位になる』

 

 

 

 

トップを狙う者の言葉。ただ一つだった…

 

 

「……俺が取るのはただのてっぺん(一位)じゃねえ…完膚なきまでの一位だ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『残り時間約1分!轟、フィールドをサシ仕様にし、そしてあっちゅーー間に1000万奪取!……かと思ったよ!?五分前までの俺は!ガン逃げ地味ボロ野郎、狭い空間の中、5分間逃げ切っている!』

 

緑谷はこの5分間、ずっと逃げ切っていたのだ。轟の氷によって逃げる範囲は狭くなり、追い詰められたるように見えるが、騎馬の向きと立ち位置から考えて、飯田がつっかかってしまう。それに上鳴の様子からしてみれば、そろそろ限界に近い。ここずっと放電しているのだ、時間がないのも無理はない…

 

 

「やったぁ!すごいよ緑谷くん!このまま行けば二連続で一位だよ!」

 

「いっけ〜!頑張れ〜!」

 

飛鳥と雲雀は、緑谷と轟の対決に熱くなっている。まあ雲雀は元から熱くなってはいるが…

 

「今の順位ですと、緑谷さんが一位、轟さんが二位、物間さんが三位、鉄哲さんが四位ですね…」

 

「順位はA組とB組が半々と言ったところか…やはり斑鳩の言ってた通り、B組も侮れないな…」

 

斑鳩と柳生は、順位表を見てそう言った。一位〜四位までが優勝、となるとそれ以下は脱落となる。しかもあの将来有望不良少年たる才能マンの爆豪が0P。この状況での逆転はほぼ難しいだろう…

 

「爆豪はさておき、他のチームは轟の氷に巻き添えを食らって身動き取れない様子だな…この様子だと轟と緑谷は難なく進めそうだな」

 

「いやぁ、まだ分かんねえぜ?こういう最後側のほうに大逆転〜!みたいな展開だってあるかもしれないんだからさ!」

 

 

柳生の推測に、葛城はイヤイヤと手を振り最後まで勝負を見届ける。しかし、この葛城の言ったことが、まさか本当に起きるとは誰も思わなかったのである…

 

 

 

攻めでほぼ躱され、一方的にイライラが溜まる轟は、緑谷に思わず舌打ちをする。残り1分、相手が策士とはいえここまでやれることはそうそうない。まるで鼻から計算してたかのような…このままじゃダメだと思った時だった…

 

「轟くん、『残り1分弱』…『俺は後は使えなくなる』が…頼んだぞ!」

 

「飯田?何する気だ…?」

 

飯田は覚悟を決めた顔で、轟にそう言った。何の意味か分からない轟は、首をかしげるしかなかった。もうこっちにはこれ以上策はないと言うのに、他にどうしろと?思い浮かんでくる疑問を抱いてると…

 

 

 

 

 

 

「行くぞ!必殺!『トルクオーバー レシプロバースト』!!」

 

 

 

 

 

その瞬間。

 

 

「え?」

 

気がついた時には、緑谷のハチマキ1000万Pは無くなっていた。

 

 

「は?」

 

それは緑谷チームだけでなく、轟自身や、観客席の皆…そしてあの飛鳥たちでさえ何が起きたか全く分からなかったのだ。

 

 

『は…?……

 

ハアアアぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!?何が起きたんだ!?え?え!?轟選手まさかの大逆転!1000万P獲得!そして緑谷出久はまさかの0Pへと急転直下ぁぁ!!』

 

「お、お前…何した?」

 

マイクも突然のことに驚き、轟も訳がわからなく、今の状況においつけなかったのか、冷や汗を垂らして飯田に問う。

 

「トルクと回転数を無理やり上げて爆発力を生んだんだ。しばらくすると足がエンストして動けれなくなるが……因みにこれは戦闘としても使ったことがある…そうだな…あの時、『詠』さんと戦った時だな…知ってるのは斑鳩さんくらいで他の人やクラスメイトにはまだ知られてない、所謂裏技さ…」

 

プスプスと嫌な音を立て、もう動くことすら出来ない飯田は、それでも緑谷に態勢を向ける。

 

「言っただろう?緑谷くん…僕も君に…挑戦すると!!」

 

覚悟。その二つの言葉に尽きる飯田は、揺るがない闘志を宿した目で、緑谷を見つめてそう言った。

 

 

 

 

 

 

「まっ…まさか、あんな超秘があったとはな…」

 

「い、飯田さん、あの技は…あの時の!」

 

 

柳生は飯田にこのような超秘があったことに驚き、斑鳩は詠との戦いに見せた技を見て柳生と同じく驚いた。

 

「ええっ!?緑谷くん0P!?不味いよそれは!というか飯田くん速すぎるんだけど!目で追えなかった…」

 

「す、すごいや凄いや!雲雀も全く追いつけなかったよ!」

 

飛鳥と雲雀は突然のことに驚きを隠せず、思わず大声を上げてしまう。それは無理もない、忍である彼女たちですら飯田のスピードを見切ることが出来なかったのだから…

 

「す、スゲェ…凄えけど……まずアタイの言ってたことが本当に起きちまうなんてのは驚いたよ……二重の意味で…」

 

葛城なんかは自分で言ってたことが本当に起きたことで、信じられんという顔をしてる。実際は予想はしてたが、こういう展開で逆転されたことに驚いてるんだろう。

 

 

 

「まずい!!早くみんな!P取り返さないと!」

 

突然のことに頭が付いて行けない緑谷は、混乱しながらも、なんとかその場を逆転させようと必死になる。

 

「しかし、上鳴が放電してるなか攻めでは防がれる!諦めて他の騎馬を攻めてPを盗った方が良いんじゃないか!?」

 

しかし常闇は緑谷の意見には愚策だと思ったのか否定する。

 

「ううんダメだ!残り時間1分を切ってるし、これは轟くんにしか対策してない!それに少ない時間の中では無理だ!逆に間に合わないよ!」

 

常闇の案にも愚策だと思った緑谷は、声を張り上げ否定する。それは無理もない、ほぼ自分たちが有利だった立場が今崩れ、逆転された。今の自分たちの状況はまさかの大ピンチへと陥った訳なのだ…

 

「……よし!こうなったら…!」

 

するとここでお茶子が走り出す。後ろの騎馬だった為か、走り出すと緑谷は思わず態勢を崩しそうになり、揺れてしまう。

 

「取り返そうよデクくん!絶対に!!!」

 

「麗日さん…!」

 

お茶子の言葉に緑谷は落ち着き冷静さを取り戻す。

 

「私もこの人の案に賛成です!Pの散り方を把握できてない今、こちらの方が効率いいかと!」

 

隣の発目もニヤリと不敵な笑みを浮かべて頷く。

 

「……仕方ない!行くぞ!」

 

観念したのか常闇は納得するしかなく、全力で走り出す。

 

(そうだ…そうだよ!自分だけじゃない…三人分の思いを、僕は背負ってるんだ!!)

 

緑谷は咄嗟に腕を力ませ、個性『ワン・フォー・オール』を使おうとする。

 

 

 

そして、それを観てる飛鳥も…

 

「緑谷くん…!」

 

また……

 

(負けるな!頑張れ!)

 

 

思いを込めて…

 

 

 

 

「おおおおおおおおおぉおおおぉぉぉぉぉおおおおおぉぉ!!!」

 

それぞれの思いを宿して、緑谷は轟のハチマキを掴もうとする。

 

「!?」

 

そして…轟は緑谷の尋常ならぬ雄叫びに、威圧に初めて震え、思わず左を出して……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方で…

 

『残り1分を切ってんで現場!轟ハチマキ4本所持!ガン逃げヤロー緑谷から一位の座をもぎ取ったあぁぁ!!』

 

マイクの声に反応するかのように、会場もますます盛り上がり、観客の声が飛び交う。そんな煩い会場に物間は悠々と周りを見渡す。

 

「2位か…ちょっと出来過ぎだけど、まあキープに専念だな」

 

「客うるせえな〜…」

 

「まあまあそう言うなよ円場、調子に乗ってるとはいえ何処ぞのA組もこんな煩い声に耐え抜いてるんだ。僕らだってヒーロー科、これくらいは慣れなきゃ」

 

ワアアアァァァァァーーー!!と声を上げる客に対して耳障りなのか、眉をひそめる円場に物間はたしなめる。

 

「待てえええ!待てって!」

 

突然後ろから大声がした。この声は切島だったので、まだ来るのかと思い、やれやれとため息をつけながら物間は後ろを振り向く…

 

「君たちもしつこいなぁ…その粘着質はまずヒーロー以前に人として…」

 

「勝手すなああぁぁ爆豪ーーーー!!」

 

と、なんと爆豪は爆破を応用して上手く飛び、物間の方にまで近づいた。しかも1人で…

 

「円場!防壁(ガード)だ!」

 

「っし!任せろ!」

 

円場は空気を吸って思いっきりはくと、なんと何もない空中に壁が出来たのだ。その壁に爆豪は当たり止まってしまう。

 

「ハハ!見えねえ壁だ!ザマァ見やがれ!」

 

円場硬成 個性 『空気凝固』空気を固めて見えない壁を作ることが出来る。防御に向いてる個性だ。肺活量によって大きさが決まる。

 

だが…

 

パリイィン!!

 

バッ!

 

 

「なっ!?」

 

爆豪はその空気凝固を使った見えない壁を難なく壊して、物間のハチマキを奪った。

 

『おおーっとぉ!?ここで爆豪選手!物間選手からPを奪ってなんとか逆転成功!三位に上がり、物間選手は四位だぁ!!』

 

そして爆豪は瀬呂の個性、テープに体を巻かれて騎馬に戻る。

 

「取られた!?クソ!」

 

「落ち着け物間!大丈夫だ!Pは取られたのは仕方ないがそれでもまだ四位!このまま逃げ切るぞ!」

 

「ああ…!これさえ死守すれば…!」

 

さっきの余裕顔は無くなったのか、物間は冷や汗を垂らし、ハチマキを守るように手で握りしめる。

 

 

 

「ったく、無理すんな爆豪!攻めるときはちゃんと言え!」

 

「でもこれで三位!このまま行けば通過でき…「まだだ!!!」!?」

 

切島は安堵の息をつくと、爆豪はまだだと言わんばかりに物間を睨みつける。爆豪の言葉に一同は驚きの顔を浮かべる。

 

「俺が取るのは完膚なきまでの一位なんだよ!こんな生半端な結果なんざ要らねえんだよ!

 

行け!!!俺らのPも取り返して!1000万へ行く!」

 

爆豪の言葉に納得する一同は、頷き走り出す。

 

「しょうゆ顔テープ!!」

 

「瀬呂なっ!」

 

爆豪はまず瀬呂の名前を呼ぶと、肘からテープを飛ばす。しかし物間に当たることなく外れた。

 

「黒目!進行方向に弱い溶解液!」

 

「あ・し・ど・み・な!いい加減名前覚えてね!!」

 

次に芦戸の名前を呼ぶと、爆豪は脚を上げて、芦戸は掌から溶解液を発射させる。

 

 

 

熱闘で観客席が盛り上がり、飛鳥たちも固唾を呑んでる中、オールマイトは冷静だった。

 

(爆豪少年よ!君は…『言われずとも』、非常によく分かってるんだな!『あの時』に比べて、大分成長してるじゃあないか!)

 

あの時、それは緑谷と対決した初めての戦闘訓練にて敗北したあの日あの時…爆豪は大きな挫折を覚えただろう。しかしその一回の敗北が、彼を強くした。

 

(常にトップを狙う者と、そうでない者のその差を!!)

 

爆豪はなんと、掌を爆破させ一気に爆速をつけて、溶解液の滑りで加速、そして地面に貼り付けたテープが騎馬の支えとなる。

 

 

 

 

 

「物間のやり方は合理的で悪くはないが…ただ一つ惜しむのは…その執念の差を考慮してなかったことだな…」

 

 

相澤は、包帯で巻かれてる隙間から見えるその眼差しで、対立する物間と爆豪を見つめる。

 

 

『爆豪容赦なしいぃぃ!!』

 

 

結果、爆豪がいち早く物間のハチマキを全て取り、これで自分たちのPを取り戻すことが出来た。

 

『やるなら徹底!爆豪選手は完璧主義だな!!さぁさぁもう時間ももう僅かだぜぇ!!お前ら全員もっと盛り上がれえぇぇーーー!!』

 

『充分に盛り上がってるだろう…特にお前…』

 

「おいお前ら!今度はデクと轟んところだ!!」

 

爆豪は厳つい顔で緑谷と轟の方に振り向く。

 

 

 

 

 

現在、残り20秒

 

緑谷は右手で轟のPを取るように、轟は緑谷の右手を自分から守るように、つい咄嗟に…反射的に動き左手を出してしまった。しかし緑谷はそこが狙いではなく、轟の腕をどかすことが狙いだった。ワンフォーオール、折れない程度の力で、空を切るように崩す。すると轟は案の定左腕が払いのけられ、ますます動揺してしまう。いや、そもそも轟自身驚いてるのは、緑谷の気迫だった。敵の襲撃でさえ気圧されることのなかった轟は、緑谷の威圧を感じて、初めて気圧されたのだ。

 

「左……俺は…何をやってんだ……!」

 

自分で自分を言い聞かせた。決めたのだ、この戦い、そしてこれからの戦いでは絶対に左は使わないと、特に緑谷の戦いなら尚更使えないと……なのに、なぜ……

 

一方緑谷は、ただただイメージをしてた。卵が爆発しない地味でユニークなイメージを…調整、感覚…感じ取れたのはUSJの時の脳無に与えたあの時の一撃、あの時の感覚を元に、何度もなんども反芻してたのだ。

轟はハチマキを裏返してるためPを隠してるからわからないが、緑谷は知っている。1000万Pは最後にとった、だから一番上にあると。そして…轟の一瞬の隙を突いて緑谷は見事奪い取ってみせた。

 

「やった!とったぞ!これで…!」

 

緑谷は自分のPを取り返したことに、思わず歓喜の声をあげ、順位が映ってる大型モニターを見てみると…

 

 

「……は?」

 

一位は轟のままで変わらなかった…確かにPは取り返したはず…

 

「ちょっと!それ違うんじゃないですか!?」

 

ここで発目がそう言ったので、ハチマキを見てみると…

 

 

90P

 

そう書かれていた…

 

「なっ!!?んで…!?確かに1000万だったはず…なのに……」

 

間違えた?そんな筈はない。確かにあの時最後に取られたハチマキは、一番上に巻いていた。一体なぜ?それは簡単なことだった…

 

「やはり緑谷さんならそう来ると思い、万が一の時のために、ハチマキをすり替えておきましたわ!」

 

なんと八百万がすり替えていたのだ。緑谷たちが気付かない間に…その事に気付かれされた緑谷は心が痛む。

 

もう時間はない…ならばもう一度…

 

その時だった…

 

 

「テメェら全員死ねええぇぇーーー!!」

 

爆豪まさかの登場、しかも1人…

 

「かっちゃん…!まじかよ!」

 

しかし爆豪も今どういう状況か分からず、何方を狙えば良いか迷ってしまってる。

 

緑谷たちが再び動き出そうとしたその瞬間…

 

 

『終了ううぅぅぅぅ!!!』

 

 

タイムアップの声が掛けられた。そう、間に合わなかったのだ…もう……結果、緑谷たちは自分たちのPを取り戻すことが出来ず、そのまま失格に…

 

 

 

「ふぅ…一通りなかなか良い勝負だったな…」

 

「そうですね…そして流石と言ったところでしょうか、轟さんは難なく一位ですよね」

 

柳生と斑鳩は騎馬戦を見て、ホッと一息つく。この白熱の勝負の中、この冷静な彼女たちも流石にこの戦いでは夢中になってたようだ。

 

「爆豪!あいつ惜しかったなぁぁ!けどまっ、上位に入れたし良いんじゃねーかな?」

 

「皆んな凄かったねえ!雲雀も今度騎馬戦やりたーい!」

 

葛城と雲雀は誰が勝っても良かったのか、落ち込む様子や悔しい様子などは見受けられない。

 

「轟くんは凄かったけど…でも、緑谷くん達が……」

 

飛鳥は悔やむ様子を見せる緑谷に、残念そうな顔で見つめるのであった。

 

 

 

『ツーわけで早速上位4チーム発表していくぜぇ!!一位、轟チーム!』

 

「チッ…!…………クソが……」

 

一位になれたにも関わらず、轟は下を向いて舌打ちをする。

 

『二位!爆豪チーム!』

 

「だああぁぁぁぁ!!クソ!戦えんかった!」

 

爆豪はどうしても緑谷と轟の戦いに入りたかったのか、悔やんでいる。

 

『三位!鉄て…え!?あれ?心操チーム!?』

 

「お前らご苦労さん…」

 

心操…A組に宣戦布告した普通科のボサボサとした紫髪の男は、尾白、青山、B組の生徒と思われる生徒に向けてニヤリと笑みを浮かべた。

 

 

発表していくなか、緑谷は申し訳なさそうな様子で、皆んなに頭を下げる。

 

「みんな…ゴメン……皆んな僕を託してくれたのに……なのに……」

 

「緑谷…」

 

そこへ緑谷に歩み寄り声をかけたのは常闇だった。

 

「お前の策はどれだけ凄くても、時にはそれが通用しなくなることだってある……飯田の時のような事がな………しかしそれでもお前は取り戻さんと言わんばかりに諦めず立ち向かった…だが結果は取り戻せなかった…」

 

「………」

 

常闇の言葉に、緑谷は黙り込むしかなかった……これが現実、何をどう言われようと反論出来ないどころか、する気もない……自分の惨めさに、皆の期待に答えれなかった責任に、思わず目から涙が浮かんでくる。

 

「だが、それでも…『もう一本』は取れた」

 

「……え?」

 

もう一本?常闇の言葉に顔をあげて見てみると、なんと黒影がもう一本のハチマキを盗っていたのだ。

 

「お前が轟に見せた初撃、あの時轟は動揺し、対応が遅れた。上鳴の放電もだいぶ弱まっていた。その隙を突いてもう一本盗っていたんだ。誰も気付かなかったがな…」

 

つまり…

 

『4位!緑谷チーム!!まさかの彼処で大逆転成功だああぁぁぁぁ!!』

 

緑谷出久進出。

 

「うおおぉぉぉぉあああぁぁあぁぁぁーーーーーーーー!!」

 

嬉しさのあまり、思わず目から大量の涙が昇竜の如く溢れ出てきた。

 

 

「………」

 

そんななか、轟は自分の左手を見つめ、拳を強く握りしめた。自分は左を使わないと、心の中で決めたのに、なのにあの時、緑谷の威圧に思わず反射的にとはいえ使おうとしてしまった…轟はそのことをずっと悔やんでいた。

 

「クソ!……こんなんじゃ…親父の思う通りじゃねえか……!」

 

歯ぎしりをして、焔の戦いに見せた憎悪と怒りを込めた声で…

 

 

そのころB組の鉄哲チームは…

 

「……なぁ…俺ら何が起きたんだ?終盤ほぼ俺ら意識なかったよな?」

 

「……ああ…何なんだよアレ……何が起きたか全く分からなかったぜ……」

 

鉄哲と骨抜は、顔を真っ暗にして落ち込み、まだ状況が理解できてない様子でいる。勿論他の二人も下を向いて落ち込んでいる。

彼らに一体何があったのだろうか…?

 

 

『昼飯ほど休憩挟んでから午後の部だぜ!じゃあな!!ツーわけでイレイザー!午後のランチ一緒に…』

 

『寝る』

 

『ヒュウウゥゥーー!!!連れねえ!』

 

メシを誘うマイクに、相澤は寝袋を出して寝てしまった。その事に思わず奇声を上げてしまうマイクであった。あと私語やマイクが必要じゃない時は電源落とそう…

 

 

 

 

「ふぇー!アイツ彼処で大逆転するなんてやるな!」

 

「意外な展開ですね…」

 

葛城と斑鳩は、緑谷が四位に在籍出来た事に感心している。

 

「やったやったあ!!緑谷くん進出だ!」

 

飛鳥は自分のように嬉しくなり、思わずその場でピョンピョン飛び跳ねてしまう。

 

「………前から思ってたんだが、飛鳥…お前よく緑谷のことを褒めてるよな?緑谷にだけ感心してるように見えるんだが……」

 

と、ここで柳生が思わず横から口を開く。

 

「そ、そんな事ないよ!?///他のみんなも感心してるし、それに梅雨ちゃんや他のみんなが上位に入れなくて悔しいなー!って思う事だってあるもん!」

 

「そ、そうか…なんかスマンな……」

 

飛鳥は柳生に言われた事で、思わず頬を赤く染め、反論する。

 

「……でも、確かに……なんでだろ?」

 

飛鳥は自分でもよく分からず、思わず首を傾げてしまうのであった。すると…

 

「オイ、飛鳥…」

 

「ん?」

 

声をかけられたので、振り返って見ると、そこには緑谷と轟の姿があった。緑谷は気まずそうな感じで冷や汗を流している。

 

「お前、ちょっといいか?」

 

「え?あ…えっと、うん…良いけど……」

 

飛鳥は思わずぎこちない返事をした。心当たりがないのに急に呼ばれたので、少し驚いている。一体何を話されるんだろうか?

 

 

それと同時に…

 

「………」

 

炎を纏うその男は、黙って階段を降りていった。その時、後ろから声が聞こえた。

 

「やあ!やあやあ君も来てたのか連絡してくれよぉ!なっ!久しぶり!お茶でもしないかい?エンデヴァー!」

 

「……オール…マイト!!」

 

振り返ると、そこにはマッスルフォームの姿、No. 1ヒーロー オールマイトが立っていた。




No. 1とNo.2、対面!そして轟は緑谷と飛鳥を連れて?更に体育祭の最初に見えた謎の怪き人物とは一体?

次回は轟のお話ですね、次回もお楽しみに!

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