光と影に咲き誇る英雄譚   作:トラソティス

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今回は少なめです、スミマセン…!ですが、最後を見れば次は期待できると思うので…!!はい!キリのいいところが……少なくて………


22話「突撃!」

雲雀は春花に校内を案内された後、一人になった雲雀は、最上階にある超秘伝忍法書がある場所へと向かっていった。その場所には当然、ある男が居るのだが……話し声が聞こえた為、雲雀は耳を壁に当てて、話を盗み聞きする。

 

 

 

 

 

 

「どういうつもりだ……鈴音!裏切るつもりか!」

 

 

その男は、蛇女の投資者である学園のオーナー……道元であった。道元は、鈴音に激情している。

 

 

「仰る意味が分かりません……」

 

「とぼけるな……半蔵の連中に蛇女子学園の『居場所』を教えたことを、裏切りでないで何と言う!?」

 

「………」

 

 

 

 

 

 

時は遡り……

 

 

気配を出しながら、半蔵学院に寄った鈴音は、『立ち入り禁止』と書かれてる看板の前に立つと……

 

 

「何者だ!?」

 

 

声が聞こえた。その声は……霧夜先生であった。鈴音……いや、凛だと知った霧夜は、直ぐに刀を収める。

 

 

「ふふ、また会いましたね、霧夜先生」

 

「凛……何しに来たんだ?戦い…という訳でも無さそうだが……」

 

「私は霧夜先生の生徒よ?それに、今日はその話に来たんじゃない……貴方の生徒について話に来たのよ」

 

「!?!雲雀は…雲雀は無事なのか!?」

 

「それは……」

 

 

雲雀のことに霧夜は動揺すると、鈴音は紙が巻かれたクナイを投げる。霧夜はそれを普通に受け止めた。

 

 

「これは……」

 

「その中に答えが載ってあるわ……生徒が無事かどうかは、自分自身の目で確かめたら?貴方の大切な生徒たちと……ね?」

 

 

凛は微笑みながら、どこか怒りの感情を抑え込んでるようにも見えた。蛇女はどうなってるのやら……そんなことを考えながらも、霧夜は一刻も早く生徒たちに報告しに行くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

んで現在。

 

 

鈴音はしばし沈黙した後、立ち上がる。

 

 

「超秘伝忍法書は、入手しただけでは無意味……選ばれし者が手にした者にこそ意味を成すと以前にも申し上げた筈ですが?私はその手助けをしたまでです……」

 

「………わざと半蔵の連中を呼び込み、そして戦うよう仕向けたと?」

 

「御意……隠と陽。二つの超秘伝忍法書は悪忍のみならず、善忍…即ち半蔵学院の忍生徒たちを呼び込むのは必然…」

 

 

 

「え?」

 

 

鈴音の言葉を聞いて、雲雀は驚いた。その言葉、それはつまり半蔵学院の忍生徒たちがこの蛇女子学園に乗り込むという訳だ。それを知った道元は堪忍袋の緒が切れたのか、血相を変えて怒り溢れる表情で椅子に立ち上がり、鈴音を睨む。

 

 

「正気か貴様!?上層部にそのようなことが耳に入れば………」

 

「自らの欲望に溺れ、独断専行をしたのは貴方でしょう?」

 

「なっ……!?!」

 

「晒すなり、逃げるなりと……ご自由になさればいい!!止めは……致しませんので……」

 

 

鈴音はそう言うと、道元に背中を向け、その場を去ろうとする。しかし道元はそれを許さなかった。

 

 

「裏切り者の鈴音を捕らえよ!!」

 

 

その途端…10人位の忍びに包囲された。そして気の所為なのか、鈴音は口の端を僅かに上げた。

 

 

 

 

(皆んなが……ここに………?)

 

 

雲雀は心の中で心配そうに、そう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

半蔵学院にて……

 

 

飛鳥たちは準備し終えると、忍装束を纏い、霧夜先生の前に並ぶ。

 

 

「飛鳥、斑鳩、葛城、柳生、今回の忍務は雲雀の救出と、超秘伝忍法書の奪還、この二つだ。その為にまず、秘立蛇女子学園に乗り込むのだ!」

 

「「「「はい!」」」」

 

「最優先としては……雲雀、五人合わせて生きて帰ってこい……それがお前たち忍びとしての、最前線だ」

 

「「「「はい!!!!」」」」

 

 

霧夜の言葉に、四人は一斉に声を出すと、ムササビを纏って出動する。

 

 

 

 

斑鳩、葛城、柳生は出動すると、飛鳥はふと不安に思うことがあった。

 

 

(敵地……か……)

 

 

飛鳥はこの短期間で命懸けの戦いをして来た。

 

蛇女の襲撃、そしてUSJ襲撃の時。

 

 

(蛇女の悪忍との戦いでは、焔ちゃんには手も足も出なかったしな……)

 

 

その時の焔は、飛鳥の力よりも遥かに強く、足元にも及ばなかった。だがあの時…緑谷と轟の助けが来なければ、きっと殺られてただろう。

 

 

(それだけじゃない……あの時、死柄木って言う人達3人にすら……ろくに戦えなかった……)

 

 

敵連合のリーダー、死柄木弔。

心がない謎の改人、脳無。

ワープゲートの、黒霧。

 

この三人には、攻撃を与えることすら出来なかった。焔との戦いでは、ダメージこそ与えれなかったが、それでも攻撃はすることが出来た。一対一だからかもしれないが、死柄木たちの場合は集団で攻め、しかも相手の力(個性)が分からない故に、得体もしれなかった。だが……今は違う。

 

 

(私だって、いつまでも弱い私じゃないんだ………!!あの時とは違う……もう、あの時よりも強くなっているんだ!!)

 

 

自身に湧く恐怖を、心で振り払った。

 

 

「飛鳥!飛びます!!」

 

 

飛鳥は叫ぶと、三人と同じく出動した。

 

 

 

 

(私は一人じゃない……大切な仲間たちがいるんだ!!)

 

 

飛鳥は心の中で強く、そう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

飛鳥たちが去った後、霧夜と半蔵は夜空の月を眺めていた。

 

 

「霧夜よ、お主も行くのじゃろ?凛のことを……」

 

「半蔵様……やはり知っておられましたか…」

 

 

半蔵は、霧夜と凛のことを既に知っていたようだ。

 

 

「うむ、別に構わんがな……凛とお主の関係ごとなら……ただ」

 

「ただ?」

 

 

半蔵は、先ほどのように難しく、強張った表情を浮かべる。

 

 

「凛ならまだ良いのじゃが……不穏な気配を感じるのじゃ……まるでよからぬことが起こるようなの……」

 

 

半蔵はそう言うと……半蔵の足に、黒猫が近づいてきた。すると…木の影から人影が見えた。その人物は…

 

 

 

「大導寺…!?」

 

「霧夜先生……それに半蔵殿、恐らくその不穏な気とは、凛さんの気配ではない……」

 

 

見るからに高校生とは思えない身長に、圧倒的な強さを感じる、学ランを着た女性は大導寺と呼ぶ。

 

昔、大導寺は過去に凛とよく組み手をしていた。だが、大導寺は凛を倒すことなど出来なかった。その理由は、凛は「まいった」なんて言わなかったから……どれほど辛くて苦しい時になっても、必ず「まいった」とは言わなかった。そんな大導寺は、凛に一本取るまでは、卒業しないと決めたのだ。だが凛は重要な忍務に当たり、死んでしまったと思われていた。だから大導寺は、卒業しないまま、ずっと三年生として生きているのだ。

 

 

 

「事は単純ではない……それにその不穏な気配……それはとても禍々しい気なり……!」

 

「どういうことだ?大導寺?」

 

「それは……」

 

 

 

大導寺の次の言葉が、大きな戦いが始まるのだと知った。そして蛇女の全員が、外法を掛けられてると……

 

 

 

 

 

 

蛇女子学園side

 

 

 

雲雀は再び春花と共に、校内を見回し、案内をされる。勿論春花やここにいる蛇女の生徒全員には、鈴音が裏切ったことは知らせてない。

春花と雲雀は橋を渡ると、その真ん中ら辺に止まり、川を見る。川には水遁の術の訓練を受けている忍生徒たちの姿であった。

 

 

(訓練……)

 

 

雲雀はあることを、思い浮かんだ。それは……柳生と雲雀一緒に、水遁の術を学んだこと。

雄英高校の生徒たちとで、戦闘訓練をやったこと。ついでに爆豪が怖かったこと。とにかく色々だった。それでも雲雀にとっては、訓練が楽しいものだと思えてきたのだ。そんな事を考えてると……

 

 

「こらそこ!乱れてる!!」

 

 

上忍の一人がクナイを川に投げると、そこの川には赤い血が染まり、苦しい顔でクナイに刺された腕を、手で抑えてる。春花は何ともない表情で見ているが、雲雀はワナワナと体を震わせながら、心配そうに見つめてる。

 

 

「い、いくら何でも……こんなことしなくたって!」

 

 

雲雀がそう言うと…

 

 

「心配しなくてもいいわ、その子は下忍の下っ端で訓練を受けているから。訓練を受けている間は、体で覚えないといけないものよ」

 

 

春花はこれが当たり前と言わんばかりにそう言うと、雲雀は可哀想だと思う目つきで、その生徒を心配する。

 

 

「な、仲間が……ケガしてるのに、誰も助けようとしないなんて……」

 

「何言ってんだお前?」

 

「!?」

 

 

突然の声に雲雀は後ろを向くと、そこには焔と詠が立っていた。焔は雲雀の言葉が気に入らなかったのか、眉をひそめている。

 

 

「仲間っていうのは、お互いを高め合う存在だろ?交渉だけの仲間なんて、何の役にも立たん……」

 

「で、でも……!」

 

「ふふ、これだから裕福育ちのお嬢様はいけませんわ……」

 

 

焔の言葉に、詠も満面な笑顔でそう言う。詠は笑顔こそは良いが、言葉と笑顔が合わないためか、逆に怖さを感じる。

雲雀は何も反論できないのか下を向くと、そんな雲雀に心配してるのか、春花は雲雀の頭を優しく撫でる。

 

 

「ここの修行は厳しいわ……でも、だからこそ必死に上を目指すよう頑張るのよ。皆んなそうやってるのよ」

 

 

春花は雲雀にそう言うと、雲雀は春花を見つめる。

 

 

(上を目指して……そっか、皆んな思いは違えど……純粋に目標を目指して頑張ってるんだ……!!)

 

 

雲雀が空を見上げてると、春花は壁のスイッチを押す。

 

 

「午後は校舎内で座学よ……さあ、行きましょう」

 

「うん!」

 

 

春花がそう言うと、雲雀は頷き進んでいく。転んでスイッチのある場所に頭をぶつけてしまったが……

 

 

 

 

 

 

 

ムササビで飛行してきた飛鳥たちは、ムササビを外すと、視界が広がる山岳に行き、一通り景色を見てみる。

 

 

「彼処が……蛇女子学園ってわけか……!!」

 

「夜になるまで待ってみましょう……それまで様子を見てみるのも良いかもしれません……」

 

 

葛城と斑鳩がそう言うと、飛鳥と柳生は頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、雄英教師たちは……

 

 

「半蔵くんが言ってたけど、蛇女子学園の居場所は分かったそうだ。でも問題はここからだね」

 

 

校長の根津は考えるようにそう言うと、相澤はため息をつく。

 

 

「無理に出るより、大人しくしといた方が身のためなんじゃないですか?」

 

「それはそうだけど……でも向こうが何をしやらかすか分からないだろ?」

 

「オールマイトさん、森で居場所探した結果、『あの姿』になって仮眠室で休憩してる始末ですよ?」

 

「……………」

 

 

 

こんな感じで会議が行われている。オールマイトはトゥルーフォームで休んでいるそうだ。確かにそうなれば下手に出るより、大人しくしておいた方が身のためであろう……

 

 

「だけど、これは善忍と悪忍の全面戦争になり兼ねないよ?となると……戦争に於いて、裏の社会から崩壊されたら、表の社会も壊れ兼ねないということにもなるよ」

 

「しかしそれだと……」

 

 

校長の言うことも納得できるが、スナイプは異論する。

 

 

「はぁ……そもそも超秘伝忍法書をとって何がしたいんだ向こうの奴らは……?」

 

 

相澤は皆んなが聞こえない範囲で、舌打ちをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、蛇女子学園にて……

 

 

夜、焔たち選抜メンバーの五人は、学園のオーナーである投資者、道元の呼び出しに呼ばれ、最上階に向かった。当然、雲雀は呼ばれてはいないが、超秘伝忍法書があるかどうかを確かめるため、盗み聞きをする。

 

 

「焔、以下四名が仕り参りました」

 

 

焔と他の四人は、深々と頭を下げ、道元の前に並ぶ。

 

 

(やっぱりここに秘伝忍法書が……!絶対に取り返さないと!)

 

 

雲雀は心の中でそう言うと、気を隠しながらも、警戒して耳を壁に当てる。話し声が聞こえるため、ここだとバッチリなようだ。

 

 

 

 

「鈴音先生が裏切った!?」

 

 

焔と他の四人は驚きを隠せない様子でいる。自分たちを育て上げてくれた、あの鈴音先生が裏切るなど、あり得ないと……道元はそんな五人にお構いなく話し出す。

 

 

「鈴音は半蔵学院に、蛇女子学園の居場所を漏らしたのだ……」

 

「どうして?先生がそんなこと……?」

 

 

(あらあら……私が雲雀にそうしたように、同じことをしたってわけ?)

 

 

鈴音が自分たちを裏切ったことに、腹が立っている未来に、春花はニヤリと目を細める。

 

 

「不覚だった……!鈴音が半蔵学院の生徒だったなどと……」

 

「鈴音先生が!?元善忍!?!」

 

 

焔は大声を出してしまうくらい、衝撃だった。焔は正義そのものが嫌いだ…『その所為で苦しめられた』のだから……正直オールマイトという名前すらも聞くだけだ吐き気がする位だろう……

 

 

「半蔵学院の連中は恐らく、ここに奇襲をかけて来るだろう……だから、お前たちの力で迎撃し、攻めてくる善忍全てを、殲滅するのだ!」

 

 

「「「「「御意」」」」」

 

 

選抜メンバーの五人は、闘志を燃やして返事をするのであった。

 

 

「これは我々悪忍だけの問題ではない……悪忍そのものの全てが掛かってる……敗北は決して許さん!」

 

「無論!!」

 

 

道元の言葉に熱くなる焔は、拳を強く握りしめる。焔の威勢に、ニヤリと口の端を上げる道元。

 

 

「その意気やよし、もし仮にお前たちが敗北した折としては……即首切の術を発動させる」

 

 

 

 

首切の術 それは術者に、術を掛けられた者の生死を操ることが出来る。

 

 

「忍びの戦いは常に命懸け……この秘立蛇女子学園の代表者として、不満はあるまい?」

 

 

道元がそう言うと、皆は死の覚悟が出来てるのか、ニヤリと笑みを浮かべる。

 

 

「背水の陣 ってヤツね」

 

「ふっ…お戯言を……我々に敗北などない…!」

 

「せやな……」

 

「むしろ張り合い甲斐があるというものですわ」

 

「まあ何にせよ……私たちはこの首切の術には逃れられないんだから……」

 

 

未来、焔、日影、詠、春花は、既に勝ち誇った笑みを浮かべて言った。

 

 

 

 

 

 

「ま、まずいよ……このことを早く皆んなに知らせなきゃ!!」

 

 

雲雀は全ての話を聞くと、その場を去ろうとする…が。

 

 

「あら雲雀、何処に行くの?」

 

「え?」

 

 

その瞬間。雲雀はロープで体を縛られ、身動きが出来なくなり、捕まってしまう。

 

 

「な、何するんですか春花さん!?」

 

「悪いわね、貴方に邪魔されると厄介になるの……」

 

 

春花は悪意ある目でそう言うと、残りの四人も雲雀を睨む。

 

 

「貴方やっぱスパイだったのね……」

 

「これは拷問ものですわね……」

 

「…………

 

 

未来と詠は呆れた声でそう言うが、日影は無表情で何も言わない。

 

 

「全ては、自己責任だ……」

 

 

焔は雲雀を見下すようにそういった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

飛鳥たちは蛇女子学園に乗り込むと、天守閣へと繋がる通路を探している。勿論見回りに来てる悪忍全ては倒した。

 

 

 

「さて、ここからが問題だな……!増援が来る前に、早く辿り着くぞ!」

 

 

葛城がそう言うと、残りの三人も頷く。

 

 

だが通路が何処にも見当たらない……そんな状況に皆んなは焦っている。

 

 

「通路がない……?!」

 

「クソ!マジでどうすりゃいいんだこれ!」

 

 

葛城が沸騰すると、柳生はふと壁をジッと見つめている。そんな柳生に飛鳥は気付いた。

 

 

「どうしたの柳生ちゃん?」

 

 

すると……

 

 

 

「これは……雲雀の匂いだ……!!」

 

 

 

「!?」

 

 

あの時、雲雀は転んで頭を打ってしまったのだ。その際に匂いが付いてたのだろう。柳生はその壁に手を置くと、そこからスイッチが出てきた。

 

 

「これって……」

 

 

三人は驚いていると、柳生はそのスイッチを押す。するとその途端……何もない壁が動き出し、通路となった。

 

 

 

「隠し通路!?!」

 

 

三人は驚くと、柳生は「行こう」と言った。その言葉に、三人は頷き進んでいく。

 

 

「この先に雲雀さんが……!」

 

 

 

斑鳩はそういって進むのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雲雀は捕まってしまった為、牢獄に入れられてしまった。

 

 

「残念ね、でも此処で大人しくしててくれるかしら?」

 

「春花さん!お願い、此処から出して!春花さんたち戦いに負けると死んじゃうの?!」

 

「ええ、そうよ」

 

 

雲雀の問いに春花はそう返すと、雲雀は目をうるうるさせる。

 

 

「そんなの……可笑しいよ!!」

 

 

 

雲雀がそう言うと、春花は首切の術について話し出す。

 

 

首切の術とは、本来学校を逃げ出す者…裏切る者などと、そして学園の秘密を知らせようとする者に対して首切の術が発動される。だが、道元は違う。道元は術者であり、意のままに人の生死を操ることが出来るのだと……

 

 

「そんな……春花さんたちは、死ぬのが怖くないの…!?」

 

「当然よ?死を恐れるものは失敗を恐れる者……ね?『先生』」

 

「えっ!?」

 

 

雲雀は横を見ると、雲雀の牢獄の隣には、鈴音が捕まっていた。

 

 

「…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天守閣最上階、道元がいる部屋では…

 

 

「道元様!侵入者あり!!半蔵の忍生徒たちと思われております!」

 

「むっ…!やはりか……」

 

 

道元は、ふと超秘伝忍法書の隠と陽の二つを見つめるのであった。

 

 

(もしこの失態を上に知らされれば……今の地位どころか、私の命そのものも……こうなったら、この力で組織そのものを我が手中に………)

 

 

 

 

道元はニヤリと笑みを浮かべるのであった。

 

 

 

 

 

 

飛鳥たちが走っていくと、そこには大広間があった。

 

 

「ここは……?」

 

 

飛鳥が周囲を見渡した途端、10人くらいの忍びが登場し、飛鳥たち四人を囲い込む。そして……

 

 

「ふふふ、やはり来ましたか……半蔵学院のお嬢様方たち……」

 

 

「あ、貴方は!?」

 

 

斑鳩はその人物を見て驚愕した。それは、以前斑鳩と戦った、詠だった。

 

 

 

詠は斑鳩を睨みながら大剣を持ち、その場に立ち塞がる。

 

斑鳩は詠を睨みながら飛燕を持ち、その場に立ち向かおうとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなやり取りの中……飛鳥たちが見晴らしていた山岳では……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズズズ…ズズ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

闇とも思わせる、黒い空間が現れた。




今回は少し短めでした!さて次回はどうなるのやら……お楽しみに!いや、次は多分波乱を起こしてくれるはず!

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