東方無関録   作:諍 歌油

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どうも皆さん、久しぶりに投稿します。

ちょっと色々忙しくてしばらく投稿出来ませんでした。

しばらくするとまた遅くなるかも知れません。

では本編どうぞ。


だから僕は宴会に参加する

「叫太、そろそろ出発するわよ」

 

『はーい、もう少し待ってくれないかな』

 

「もうかれこれ三十分もまってるのよ」

 

『咲夜さん、僕だって色々準備があるんだよ?知らない人達に会う心の準備とか、余興でやるための手品の準備とか』

 

「分かったわ、けど早くしてよ」

 

『おお!!流石の咲夜さんだね。物分りが悪い僕の事をよく縛り付けてくる腋巫女とは大違いだよ』

 

「……それ、霊夢の前で言わないようにね」

 

 やあ皆さん久しぶり、僕だよ。

 

 なんで出だしから僕と咲夜さんが休日に出掛けようとしてる夫婦の真似事をしてるかと言うと簡単なことだ。

 

 これからこの前、僕が異変を解決したことを祝って宴会が行われるらしいんだ……いい所は霊夢ちゃんに持ってかれたけど。

 

 まぁそんな理由でこれから宴会に行くんだけど、その準備に僕が手間取っているからこうして咲夜さんにまくし立てられてると言う事だ。

 

 でも普通は逆じゃないのかな?

 

 僕は準備が終わっているのに咲夜さんが服選びやら化粧やらで時間がかかって僕が『もう一時間だよ』って言うと思うんだけど。

 

 でも、咲夜さんって自分の服とか持ってるのかな?いつもメイド服しか着てない気がするのだけど。

 

 まぁいっか、そんなどうでもいい事。

 

『よし、準備完了。お待たせ咲夜さん』

 

「もう、遅いわよ」

 

『悪かったよ。そんなに怒ってると可愛い顔が台無しだぜ?』

 

「お、怒ってなんかないわよ」(可愛いっていわれた!!今日の叫太は積極的ね)

 

 よしそれでは行こう、まだ見ぬ幻想郷の変人達を見に。

 

 ……………………………………………………………………………………………………………………………………

 

『博麗神社に到着っと、相変わらずボロっちいね』

 

「ボロっちくて悪かったわね」

 

『やあ霊夢ちゃん、相変わらず不機嫌そうな顔してるね。この歳で眉間に皺がよっちゃうよ?』

 

「会いたくない誰かさんに会ったのと、その誰かさんに私の神社を馬鹿にされたからこうなっているのよ」

 

『なんだって!!そんな奴が霊夢ちゃんのそばにいるのか、早くそいつをつまみ出さなければね』

 

「あんたはもう少し人の気持ちを理解した方がいいわ」

 

『生憎だけど、僕は都合の悪い情報はシャットアウトしているんだ。霊夢ちゃんもそのへんの人の性格とかを理解した方がいいよ』

 

「あんたの性格は理解する気が失せる程に気色悪いから理解したくはないわ」

 

「……あなた達って意外と仲いいの?」

 

『何を言ってるんだい咲夜さん?僕達は昔から仲良しだよ?ね、霊夢ちゃん』

 

「ええ、いきなり私の親友を包丁で串刺しにしたり、私に縛られたりした事を仲良しと言うならあんたの一方通行だけど仲良しよ」

 

『ほらね、僕達は仲良しだ』

 

「え、えぇそう見たいね」

 

 咲夜さんは何でか少し引きつった顔をしていた。

 

 なんでそんな顔をしてるんだろう?幻想郷に来る前は僕が友好関係を築こうとしたら皆に無視られたぐらいだからこの関係は充分に仲良しと言えるだろう?

 

「おーい、霊夢まだ宴会は始まらないのか?」

 

「魔理沙、ようやく主役が来たからもう始めるわよ」

 

『まりちゃん久しぶりだね、ひょっとして皆僕の事を待ってたの?』

 

「当たり前だぜ、お前は異変の首謀者を見事に倒したんだからな」

 

『まぁ最後にはいい所を持ってかれたけどね』

 

「あんたがぼさっとしてるから悪いのよ」

 

「まぁまぁ、そんな事よりも皆がお前の挨拶を待ってるぜ」

 

『そうだねじゃあ挨拶と行こうか』

 

 いやー、沢山の人の前で挨拶なんて緊張するなー。

 

 でも今度こそ僕の自己紹介が百点満点で披露できるからね、それに人間はプレッシャーがかかった時こそ力が発揮されるんだ勇気を持って行こう。

 

「人間賛歌は勇気のすばらしさ、人間の素晴らしさは勇気の素晴らしさ!!」

 

 ……どうやらツェッペリンさん?もいたらしい。

 

 ……………………………………………………………………………………………………………………………………

 

 ザワザワザワザワ

 

 おー皆ざわついてるな、やっぱり僕がどんな人か気になるのかな?

 

 ざっと見回すと妖夢ちゃんとその隣にかなり美人なピンクの髪の人、僕達の主人の吸血鬼姉妹に、けーね先生と他にも頭に角が生えた人や霊夢ちゃんとほとんど同じ恰好した緑髪の人に、変な目玉の帽子を被った幼女と背中に荒縄を背負った人、背中に羽が生えたカラスみたいな人、その隣には……犬?とかもいるね。

 

 これは気合いを込めて行かなくては。

 

「よーし皆集まってるな、これからこの幻想郷の新しい仲間の紹介だぜ。先に言うとかなりインパクト強いから覚悟しとけよ」

 

「ねえ霊夢、新しく幻想郷に来た異変を解決した奴ってどんな奴なんだい?」

 

「萃香か、口で説明するのは簡単なようで難しいわね。何よりも説明したくないし。この自己紹介を聞けば大体分かるわよ……その自己紹介が一番聞きたくないんだけどね」

 

 よし、最初のイメージが重要だからね派手に行こう。

 

『どじゃあぁあん』

 

「「「「え?」」」」

 

 おー皆驚いてる、まぁ能力で僕の姿を隠してからいきなり僕が出現したんだから当たり前だよね。

 

 掴みは完璧だ、後は問題の自己紹介。

 

『初めまして幻想郷の皆々様、僕は鳴無死野叫太って言いまーす。変な名前で聞いたことも無くてややこしいと思うけど皆よろしく。現在は紅魔館で雑用係として働いていて名前の通りかなり雑な扱いを受けてるけど毎日咲夜さんが慰めてくれるから特にきにしてないです。雑用な上にやけに仕事が多いから夜の十一時には完璧にディズニーランドに旅立ってるよ、だから僕にメールを送ったりする際には十一時以降はお勧めしません。あ、メールで思い出したけど幻想郷にも携帯ってあるのかな?僕の主人のレミリアお嬢様はいつも手紙で済ませてるからそこら辺分からないんだよね。もしかしてレミリアお嬢様って手紙とか書いてカッコつけてるのかな?って思ってあえて触れなかったけど、まぁ無かったら後で皆の住所をおしえてね。おっと勘違いしないでおくれよ、僕は別に君達の住所をしって何か悪い事をしようとしている訳ではない、ただ単に手紙を書きたいから聞いてるんだ……ってあれ?皆やけにポカーンとしてるけど大丈夫?馬鹿には難しすぎた?』

 

「どう言う奴か分かった?」

 

「……うん。正直分かりたくなかったけど」

 

 なんだよ皆、僕が必死になって考えた自己紹介を無視しちゃって。

 

 おかしいな今回の自己紹介は完璧な筈なのに、今回僕が意識したのさ原点への回帰。

 

 今までは自己紹介に色々なポイントがあると思って色々言って来たけど今回は違う。

 

 自己紹介とは自分を紹介する事だ、だから僕は今回は自分を紹介する事に重きを置いたのだ……若干話がそれた気がするんだけどそこら辺はまぁ大丈夫だろう。

 

 とにかく、今回の自己紹介は上手く行った筈だ。

 

「あんたのその自己紹介、どうにかならないの?」

 

『霊夢ちゃん……また僕の自己紹介は失敗したの?』

 

「この反応を見て分からないなら相当おめでたい頭してるわね」

 

『そうか……まぁどうでもいっか。とにかく皆宜しくね。あ、ちなみにお酒は飲めないからそこんとこ宜しく』

 

 どうやらまた僕の自己紹介は失敗したらしい。

 

 いつもの事だから対して気にしてないけどね。

 

 ……………………………………………………………………………………………………………………………………

 

『どうして僕の自己紹介はいつも上手く行かないんだろう』

 

「お前私と森で会った時にあんな感じだったか?」ゴク

 

『まりちゃん、あの時は初めて女の子に話し掛けられたから緊張しちゃったんだよ』

 

「……そう言えばそれで泣いてたな」

 

「あんたは普通と言うものが分からないの?」

 

『いや僕としてはアレで普通なんだよ。そもそもでその普通と言うものをした事が無かったんだもの』

 

「そう、それは残念ね」ゴク

 

『……所で霊夢ちゃんもまりちゃんも飲み過ぎじゃない?顔赤くなってるし』

 

「ん、そうか?いつもこんなんだぞ」

 

「そうね、まだ酔ってはいないわよ」

 

『……そう、飲み過ぎは体に良くないから程々にね』

 

「あんた、そう言う事言えたのね」

 

『そりゃあ僕だってそう言う事の一つや二つ言えるぐらいの心は残ってるさ。どう、見直した?見直したならその『あんた』ってのを止めて名前で呼んで欲しいんだけれど』

 

「その最後の一言が無ければそうしてたかもね。それにそんな心があるなら少しは咲夜の手伝いに行ったりしないの?」

 

『僕が行っても料理とか片付けとかそ、の他もろもろで足をひっぱるからね。僕なりの手伝いだよ』

 

「あっそう」

 

 自分から聞いておいてその発言は酷いな、霊夢ちゃんはもう少し優しさを持つべきだね。

 

「にしても遅いな、射命丸のヤツ」

 

『射命丸?』

 

「鴉天狗のインチキ新聞記者よ」

 

『へぇーそんな人がいるのか。全くインチキなんてしたらいけないじゃないか』

 

(それをお前が言うのかよ)

 

『で、なんでその人がここに来るの?』

 

「いや、いつもならお前みたいな変人の外来人が来れば必ず取材に来るんだよ」

 

 変人って……皆、僕の事を一体なんだと思ってんるんだよ。

 

「あ〜文なら来ないわよ」

 

『え?なんで?僕も射命丸って人に会いたいよ』

 

「それがあんたを見た瞬間「あそこまで変わり者だと流石の私も相手にはしたくないですね」とか言ってたから多分来ないわよ」

 

『そう……それは残念だ。射命丸って言う人とは気が会いそうだと思ったんだけど』

 

 多分あの時に見た犬みたいな人の隣にいた人だろう、そこ時に犬みたいな人をからかってた様子からして僕と気が合うと思ったんだけど。

 

「あんたがそんなに落ち込むなんて珍しいわね」

 

『だって幻想郷って美人か美少女しかいないでしょ?男としてはそんな女の子に会うなんて嬉しい以外の感情なんて湧かないよ』

 

「……最低ね」

 

『酷いな霊夢ちゃんは、男の気持ちを分かってないからそんな事が言えるんだよ。ねぇ、まりちゃんもそう思わない?』

 

「……その言い方だと私も男みたいになるんだけど。でも実際に会うと会わなくて良かったって思うぞ」

 

『え、そうなの?なら余計に会いたくなったよ』

 

「はい、それじゃご希望答えて」

 

 ん?なんだろう、今声がしたような気が?

 

「清く正しい射命丸があいにきましたよ!!」

 

 上を向いて見ると背中に黒い羽が生えた人が空を飛んでいた。

 

 ……あ、パンツ見えちゃった。

 




久しぶりに投稿すると文章思いつきませんね。

次回、色んな人と会います。

ではまた次回

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