『 お兄ちゃんへ
お兄ちゃんに手紙なんて書くのはじめてだよね。なんか変な感じだなー。そしてちょっと恥ずかしいや。
手紙、喜んでくれるかな?くれてるといいな。でもお兄ちゃんだもんね、嬉しくてたまんなくても小町には見せてくれないか。
いきなりだけど、お兄ちゃんはほんとにだめだめです。コミュ障だし、引きこもりだし、ひねくれてるし、おまけにかなりのシスコンだし?ぼっちをこじらせてるところを納得せざるを得ないよ。
でもね?そんなどうしようもないお兄ちゃんだけど、小町はお兄ちゃんを嫌だなーって思ったことは1度もないんだよ?
たしかにお兄ちゃんはみんなが憧れるみたいな理想の兄ではないと思うよ。それでもずっとお兄ちゃんの妹をしてる小町からしたらさ、実際はこんなもんだよねって思うし、お兄ちゃんのいいとこだっていっぱい知ってるよ?
ひねくれた態度のせいで相手には伝わりにくいけど、ちゃんと相手の心を考えれる優しいところ。お兄ちゃんはいつも違うって言うけど、他人のために自分を犠牲にしてまで手を差しのべれるところ。ほんとは妹の小町からしたら、お兄ちゃんにも傷ついてほしくないよ?でもそう簡単には他人のために自分を犠牲にするってことはできないことだと思う。それは対人に臆病なお兄ちゃんが持ってる立派な強さだと思うよ。その強さで小町のこともいっぱい助けてくれたね。えへへ、恥ずかしいね。こんなこと面と向かっては言えないや。
そして、お兄ちゃんはもうひとりじゃなくなったんだよ?小町以外にもお兄ちゃんが傷ついたら一緒に悲しんでくれる、お兄ちゃんが幸せなら一緒に喜んでくれる人がお兄ちゃんにはできたんだよ。雪乃さんや結衣さん、いろはさん、戸塚さんたちだってそうだよ。小町ね、お兄ちゃんが奉仕部に入ってほんとによかったな。お兄ちゃん変わったもん。もちろんいい意味でね。雪乃さんたちのこと、小町大好きだな。いろいろ悩んだりすることもあったけど、ほんとの意味でお兄ちゃんの"本物"になってくれたから。それはお兄ちゃんが1番分かってるか。
そんなお兄ちゃんもついに結婚だね。考えられなかったなー、あのお兄ちゃんが結婚だよ!?10年前の小町たちが聞いたら絶対信じないよ!
お兄ちゃん!ほんとにおめでとう!もう小町のお義姉ちゃんになったんだし、お義姉ちゃんって呼ぼうかな。お義姉ちゃんなら絶対お兄ちゃんを幸せにしてくれると思うよ。なんたって、お兄ちゃんが選んだお嫁さんだし、何より小町も太鼓判押してるからね!これなら小町も心置きなく送る出せるよ!
……ううん、嘘。やっぱりちょっと寂しいや。ずっと一緒だったもんね。お兄ちゃんが一緒にいない生活を考えると、さみしいよ。
…なんかしんみりしちゃったね!でもね、小町は大丈夫!お兄ちゃんの幸せを誰よりもお祈りしてたのは小町だから。
あっ、今の小町的にポイント超超高いっ♪
だからね、絶対幸せになってね。小町も絶対幸せになるよ?お兄ちゃん心配性だからね。安心させなくっちゃ!
お兄ちゃん!
小町の高校の卒業式なんて大泣きしてたね。
小町がひとりで泣いてるときは見つけだしてくれたね。
小町が悩んでるときには助けてくれたね。
いっぱいいっぱいけんかもしたね。
それでもすぐ仲直りしたね。
そんなお兄ちゃんに小町は1番伝えたいことがあるんだよ?1度しか言わないから、ちゃんと聞いてね。
うそっ、やっぱやめた!やっぱりこういうことは直接、伝えたいな。だからお兄ちゃん、ちゃんと直接伝えるからまっててね。
以上!小町でした!
じゃーねっ。 』
どもども!ハク真です!
いかがでしたでしょうか?
このお話は前々から考えていたもので、八幡の結婚、それに対して小町がいままでの気持ちを素直に手紙に記すというものを書きたかったんです!(必死)
八幡の奥さんですが、あえて小町にはお義姉ちゃんと書いてもらってます!
誰なのかはみなさんの想像にお任せってことで(ФωФ)
そしてそして!
もちろん小町が伝えたかったこと、みなさんならわかりますよね( *´艸`)
ではでは、また次のお話でお会いしましょう!
リクエストも絶賛募集中です!
ではっ。