おはようございます、誠です。
そうなのです、幻想入りは夢だったのです。
さて、今日も今日とて学校へと足を運びますかね。
・・・おっと、今日までの課題まだじゃんか、仕方ない帰って寝よう。
誠「と言う夢を見たんだ」
朝起きて紅魔館のベットの上だったから頬を抓って伸ばしてみたら夢じゃない事が判明した。
つまり今紅魔館に居るのは夢ではなかったらしい。
これは困った、学校に行く必要が無くなったのはいいが家族が心配して・・・
俺の家族に俺の事心配するような奴いなかったわ、あー悲しいわー辛いわー。
ん?廊下からコツ、コツ、と音がする。妖精はまず歩かないし美鈴は門番、レミリアとパチュリーはいつもの場所にいるだろうからこの足音は・・・咲夜さんか。
待てよ、もしかして咲夜様ではなくレミリアが直々に起こしに来てくれて暇だから付き合え的なノリでどこかへと連れて行かれる・・・的なシチュエーションを妄想する俺はやはり心が醜いのだろうかいや醜いのであろう、だから俺は友達と言える奴も少なく彼女なんて夢のまた夢なんだろうなうん。
レ「誠ー!起きたー?」
勢いよく開かれた扉の方を見ると、先程の妄想が見せている幻覚なのではないかと思える程に妄想と同じくレミリアが立っていた。
こ、これはアレですねギガロマニアックス的なアレですねふひひ!
いやいやそこまで俺は二次元大好きなオタクじゃな・・・いと思う。
レ「起きてたの?じゃあ顔洗って食事よ!先に行って待ってるから!」
じゃ、あとでね!っと小さく手を振り部屋を出て行ったレミリア。
・・・ですよね!食事ですよね!そんな朝っぱらから何を考えているんだ俺は!
さてと、とりあえず屋敷の見取り図と時計にしか使えないケータイ、後は何もいらんか。
よし行くとしますか。
顔を洗っている間に気付いた、俺は中学生なのに昨日酒を飲んだらしいが二日酔いってのにはなってないんだな。
確かに両親は酒が強かったらしいから不思議ではないのか?いや中学生なのに酒が強いとかあるのか?うむむ・・・
まあこの際そんな事は良しとしよう、考えるのも面倒になってきた。
身支度を済ませてダイニングルームへと向かう、途中忙しそうに働いている妖精メイド達とすれ違ったが特に何も話す事がないので、と言うよりも話せないのでそのまま見送った。
妖精メイドに働き方を教えた咲夜さん凄いなと思うよ、身振り手振りとか見本を見せて教えたのだろうか?ちょっと想像したら可愛かった、萌えた。
そうこう考えていたら到着しましたダイニングルーム、扉を開くと昨日のパーティなど無かったように片付けられている、どこまで完璧なんだメイド長・・・
昨日と同じ席に腰を下ろす、それと食事が目の前に現れた、いきなり現れると流石にビックリする。
誠「頂きます」
手を合わせていつものように頂きますをしてから食事に手を付ける、今日の朝食のメニューは・・・
・・・な、納豆・・・だと・・・!?
幻想卿に来て納豆が食えるとは思わなんだ、納豆は好きな方なのでありがたく食させて貰います。
レ「・・・そういえば」
食事を始めて数分くらい経った時に突然レミリアが思い付いたように話しかけてきた。
レ「誠は弾幕ごっこのルール知ってる?」
弾幕ごっこ、もといスペルカードを使用した弾幕決闘ルールとは、簡単に言うとシューティングバトルである。ゲームでは自分の使用するキャラクターに相手が放った弾幕を当てないようにしながら相手の体力を削る勝負、ここまではただのシューティングゲームだがここにスペルカードと言うお札を使用したルールが追加された勝負が弾幕ごっこである。
スペルカードは自分の得意技を書き記したお札であり、自分の得意技を放つ時に相手へカードを使うと宣言、そして自分の得意技を放っていいと言うルールだ。
ざっくりと説明をするとこんな感じだが実際はもう少し細かい取り決めがあるらしい、まあそこまで守る奴も少ないのでルールを完全に把握する必要はない。
誠「ええ、大体は把握しています」
そう答えるとレミリアは自分の懐から白紙のお札を取り出した。
レ「これがスペルカード、後で使い方も教えるから」
誠「ありがとうございます」
スペルカード、通称スペカを10枚貰った、はっきり言って見た感じただの紙だな。
レ「ところで誠、納豆は好き?」
誠「好きな方ですね、一週間に一回くらいは食べたいです」
普通の納豆もいいけどネギとかオクラ入りの納豆も美味しいよね!異論は認める。
レ「納豆は美味しいわよね!私の朝食は週に三回確実に納豆なの!」
誠「週三回とはお嬢様は納豆が大好きなんですねぇ・・・」
レ「美味しいじゃない納豆!」
誠「まあ美味しいのは認めますけど流石に週三回はちょっと・・・」
レ「え~いいじゃない納豆」
そこまで納豆好きなのかレミリア・・・
誠「そういえばパチュリーさんや美鈴さんはいらしてませんね」
レ「パチュリーは昨日のアレでダウンしてるわ。
美鈴は朝早くから門番の仕事をしているのよ。」
誠「仕事してますね美鈴さん、居眠りはどうかと思いますが」
レ「居眠りさえなければ完璧なのよねぇ・・・」
誠「私もそう思いますね」
紅魔館前、門。
紅「くしゅんっ!・・・うぅ・・・
誰かが私の噂でもしているんでしょうか・・・うぅ・・・」
食事が終わり、レミリアに紅魔館の中心部にあるホールへと連れて行かれた。多分スペカの使い方の説明とかその他についてだろう。
レ「スペルカードの書き方は簡単、覚えさせたい技をカード宣言した後にやれば
勝手に覚えてくれるの。さあやってみなさい」
いきなりそんな事言われても困るのですがねぇ、と顔で訴えたら少し時間をあげるからその間に考えておきなさい!との申し上げでした。
どうするか、相手が被弾しそうで尚且つ美しさを持たせるのが良いスペカを作るコツらしい。
そう言われてもねぇ・・・
とりあえずお試しとして数枚使ってみたが全然ダメなスペカになったので作り直す事にするか・・・
レ「まーだー?」
カリスマのオンオフが激しいですねレミリアお嬢様。
・・・!そうだ。
誠「お嬢様のスペルカードを手本として見せて下さいませんか?」
レ「いいわよ!」
やる気満々でキリっとした顔になり立ちあがったレミリアは懐から高々とスペルカードを宣言した。
レ「冥符『紅色の冥界』!!」
わざわざご丁寧にスペカ名まで叫んでくれました。
レ「どう?これが私のスペルカード!」
ゲームだと米が飛び交ってる感じだったのに実際目の当たりにすると結構避けにくそうな弾幕でした。
因みにこのスペカは最初に二発セットの弾とそれに合わせて飛ぶ装飾弾、それを撃ち尽くすと交差しながら飛んでくる弾幕を放つと言うなんとも避けるのが面倒な弾幕である。
レ「そして次はこれ!天罰『スターオブダビデ』!」
またもスペカを宣言したレミリアはレーザーのような弾で相手の逃げ場を無くしつつ、レーザーを曲げるために使う大弾から大き目の弾を撃つと言うスペカを放った、これは避けるのが簡単だったりする。
ゲーム画面は2Dだが、実際の戦闘は3Dで行われる。つまりこう言う結界系の弾幕は余程弾を張らないと無理なのだ、幾ら張っても間を潜られたら意味がない。
レ「さあ最後はこれよ!呪詛『ブラド・ツェペシュの呪い』!」
大盤振る舞いですねレミリアお嬢様、そんなお嬢様かわいいです。
このスペカはナイフを放ちナイフが通った道に弾幕がセットされ、時間が経つと弾幕が動き出すと言うスペカ。問題なのはナイフが一本では泣く複数であり、しかも投げる方向を毎度変える所であろう。ナイフからセットされる弾幕に翻弄されて被弾した人は多いだろう、俺もその一人だ。
レ「こんなところね、どう?参考になったかしら?」
渾身のドヤ顔を見せるお嬢様、すみませんでしたゲーム中にお嬢様の弾幕をぬるぬると避けてすみませんでした。
誠「参考になりました、ありがとうございます」
てな訳で考えていきますか・・・
やはり弾幕は数だな、偉い人だってこう言ったしさ。
『数撃ちゃ当たる』・・・てな。
そんなこんなでスペカが出来ました、その中の一枚がこれ。
誤射『射線上に入るなって以下略』
このスペカはまず相手に向かって直線に進む弾とそれ以外に俺の四方八方に大き目の弾を放つ、その弾は当然相手が回避してくるだろうから回避を始めた時に放った弾を爆発させる。すると中で圧縮されていた弾がばら撒かれて被弾すると言う弾幕である、こんな感じの弾幕あるかもしれないけど俺の発想じゃこんな感じのしか出ない罠。
どう見ても初見殺しの弾幕だな・・・
因みに元ネタはPSPで好評発売中のGOD EATER BURSTに登場するキャラクターのセリフ。
さて、とりあえずスペカが8枚出来た、これを使ってレミリアとでも練習試合をするべきか否か・・・
やはり試しておくべきだろうけど俺はこれ考えるので疲れたから後日に回すか、俺なまけもの乙。
レ「何枚出来たの?」
レミリアが後ろからひょっこりと顔を出してきた、近いですお嬢さま顔が近いです。
この仕草を見ると本気で年齢を疑いたくなる。
誠「一応八枚できました、内容はネタとしか見えないスペカから
戦闘向けのスペカまで様々なスペカを作成しました」
レ「ネタとしか見えないスペカってのが気になるわね」
誠「明日見れますよ、今日は疲れたので終わりにします」
レ「そうね、今日はこのくらいにしておこうかしら」
手を上に振り上げたレミリアは大きく伸びをし、ふわりと地から足を浮かせた。
レ「いい時間ね、私は夕食には少し早いけどダイニングルームに行くわ」
誠「私はもう少ししてから行きます、能力で気になった事が出来たので」
レ「わかったわ、倒れない程度にしなさいよ~」
そう言うとレミリアはホールを出てダイニングルームへと向かって行った。
さて、能力について気になった事は二つ。
一つは食事も出せるのか、二つ目は架空の物も出せるのか。
ここをはっきりさせておこう、それによって戦闘が楽になったりするだろうからな。
意識を集中させ想像する、とりあえずラーメンが食べたいのでラーメンを想像していく。
光る粒子が俺の目の前に集まり始め、光が消えた場所には暖かいラーメンが姿を現す。
こ、これは・・・!俺の大好きな醤油ラーメン!しかもネギ大盛りに大き目のチャーシューとメンマがトッピングされている!そして箸で麺を触ると少し固めの麺である事もわかる・・・!
これは俺が理想として願っていたラーメンではないか・・・この能力の便利さがまたもや証明されてしまった。
ただ気になる点は・・・香りがないのだ、完全に無臭である。
麺を箸で器用に挟むと、そのまま口へと麺を運ぶ。
歯ごたえは良し、だが味がしない。
・・・食べ物は味がなくなってしまうのか、この俺の能力は料理には向かないようだな。
料理の腕を鍛えれば成長したりするのだろうか?今度咲夜さんに料理を教えて貰おうか。
さて第二の課題、とりあえず簡単な物を出してみよう。
・・・そうだな、タケコプタ―とかどうだろう。シンプルで簡単だし確認もボタン一つで分かるからな。
タケコプタ―を創り出し、それを頭にセットして起動スイッチを押す。
すると。
キュイーンと言う歯医者などでよく聞くあの音が聞こえ始め、プロペラが高速で回転を始めた。
体にかかっていた重力が取れていくのが感じ取れる、足は地上から離れ空へと舞い上がる。
まさかの実験大成功、この能力は架空の物でも理解さえあれば出来てしまうらしい、便利な能力で凄く助かるな。
さてと、実験は終わったしそろそろ時間もいい頃合いだ、ダイニングで飯食うか~・
俺は足早にダイニングルームへと歩を進めた。
書いている間にPCが謎のクラッシュを起こし、書いた3000文字近くが消えた。
鬱だもうだめぽ・・・
と意気消沈して次の日書きなおそうとしたらなんと残っていました。
ブラウザのおかげかハーメルン様のおかげかとにかく一から書き直しせずに済みました。
さっすがハーメルン様!俺達に出来ない事を平然と(ry
では恒例のアレです。
次回予告
またも新しい朝を幻想卿で迎えた誠は顔を洗いに洗面所へと向かう、そこで落ちていた石鹸に足を滑らせて後頭部を強打、意識が薄れていき気が付くとそこには見知らぬ天井があった。こ、これはあれですねプラグスーツ着てエヴァ初号機とかに乗れるんですね分かります!一人で舞いあがる誠は起き上がって部屋を出ようとした、が扉が開かない!窓一つ無いこの部屋に閉じ込められたようだ。人の主人公フラグを邪魔する奴は誰であろうと許さない!さあこの部屋からの脱出ゲームの幕開けだっ!!次回「脱出ゲームの主人公がなぜに変な道具の扱いをするのだろうか、青鬼とか暖炉の火で館を燃やせば・・・」謎は深まるばかり!