真・女神転生TRPG 魔都冬木200X   作:龍委員長

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4.エンディング~クールダウン

衛宮邸 居間

 

佐伯:

 まずは、戦闘終了直後からです。

 皆さんがエアロスを倒すのとほぼ同時に、背後、玄関から見て奥の方からドサッという何かが倒れる音が聞こえました。

 振り向くと、美しいドレスを紅く染め、同じく紅く染まったレイピアを提げたアリアン・シンクレアと、真っ赤な水溜りに横たわるメシア教会異端狩りの姿があります。

 

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4.エンディング1

シンクレア邸 玄関ホール

 

アリアン(GM):

 「そちらも片付いたようですね。

  護衛など不要と思っていましたが、存外、なかなかの手練れでした。皆さんが戦力を引き付けてくれたおかげで助かりました。ありがとうございます」

 

宇佐(セイバー):

 「いえ、無事なのはよかったのですが・・・そちらは・・・」

 

アリアン(GM):

 「神の威光を振りかざしたのです。殉教の覚悟が無かったとは云わせません。彼が審判を乗り越える事を祈るのみです」

 

雪(三枝):

 「いや、教義的にはそうでしょうけど、法的にはそういうわけにはいきませんよ?」

 

替寺(蒔寺):

 「必要なら優秀な“業者”紹介するぜ?」

 

綾織、重三、宇佐は替寺の発言に慄いている。

 

メガーヌ(氷室):

 「その方がお互いのためでしょう。雪さん、殺人現場に居合わせて止められなかった自衛官、という肩書きが欲しいですか?」

 

雪(三枝):

 「! しかし!」

 

サーは、人の命をそこまで重く見ていないので何を議論しているのか解らない。

 

アリアン(GM):

 「お気遣いは感謝します。ですがそれは不要です。こちらにもそれなりの“ツテ”がありますので。

  それよりも、良いのですか? 長居していて」

 

GM(佐伯):

 アリアン・シンクレアがそう口にすると、遠くからサイレンの音が聞こえてきます。誰かが通報したのか判りませんがパトカーのようですね。

 

アリアン(GM):

 「ここには、メシア教徒と英国教会の信徒しか居なかった。そうですね?」

 

雪(三枝):

 「・・・っ」

 

宇佐(セイバー):

 「心遣い、痛み入ります。雪さん、行きましょう」

 

アリアン(GM):

 「あ、お待ちください」

 

重三(アーチャー):

 「なんすか? 早く行けっていったり、待てっていったり」

 

アリアン(GM):

 「少ないですが、心ばかりの謝礼です。受け取ってください」

 

GM(佐伯):

 合計2,800マッカ相当の現金が入った封筒がいくつかに分けて渡されます。

 

綾織(美綴):

 「こんな大金・・・」

 

※日本円で、約280万円。RPGの登場人物は、年齢や立場と所持金がつりあわないと思うんだ・・・。

 

アリアン(GM):

 「繰り返しますが、あなた方はここには来ていないし、何も見ていない。もちろん、私もあなた方のことなど知りもしない。いいですね?」

 

綾織(美綴):

 「あ、はい」

 

アリアン(GM):

 「それでは、2度とお会いしない事を祈っています」

 

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佐伯:

 というわけで、皆さん各400マッカずつ受け取ってください。今回の報酬です。

 

蒔寺:

 報酬の総額が、悪魔からの剥ぎ取りと大差ない件について・・・

 

※アゲハドレス:販売価格2,500マッカ

 

佐伯:

 ドロップのクリティカルまで考慮に入れませんて・・・

 では個々のEDにいきましょう。

 

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4.エンディング2 綾織

十六夜市外 高級レストラン

 

GM(佐伯):

 綾織さんは十六夜市には無いような高級レストランに来ています。氷川からの呼び出し・・・招待です。

 

綾織(美綴):

 え?!

 

GM(佐伯):

 ドレスコードがあるようなレストランで、高校生の綾織さんは学校の制服を着て行っているでしょう。

 氷川の名前を出すとすんなり案内してもらえます。そこには仕事の時に着ているのとは明らかにワンランク上のスーツを着た氷川が待っていました。

 

氷川(GM):

 「待っていたよ。さぁ、座ってくれ」

 

綾織(美綴):

 「あ、あのっ・・・今日はいったい・・・?」

 

氷川(GM):

 「お礼だよ。あの残虐非道な悪鬼を止めてくれた、ね」

 

綾織(美綴):

 「悪鬼だなんて・・・」

 

氷川(GM):

 「教会外の人間からすれば似たようなものだろう。ささやかだが祝いの席だ。辛気臭い話は無しにしよう。  さぁ、今日は私の奢りだ。堪能していってくれたまえ」

 

綾織(美綴):

 「(人死にが出ているのにお祝いだなんて・・・)」

 

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美綴:

 気味が悪い。

 

佐伯:

 まぁ、そういう雰囲気が出るようにしてますから。

 

蒔寺:

 死人が出たって話をしながら血が滴るミディアム・レアのステーキにかぶりついたりしてるんだろうなぁ・・・

 

三枝:

 悪者の典型だねぇ。

 

佐伯:

 (悪かどうかは何とも云えませんが)

 

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4.エンディング3 サー

十六夜市商店街 路地裏

 

サー(ライダー):

 「やほー、遊びに来たよー」

 

デモノイド(GM):

 「夜、静カニナッタ、アリガトウ」

 

サー(ライダー):

 「ぶい!」

 

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4.エンディング4 宇佐

十六夜市商店街 喫茶店

 

アンジェラ(GM):

 「お呼びだてして申し訳ありません」

 

宇佐(セイバー):

 「いえ。教会ではないという事は、先日の件なのでしょう」

 

アンジェラ(GM):

 「えぇ。この度は無理を言って申し訳ありませんでした」

 

宇佐(セイバー):

 「できることなら、身柄を確保して警察に突き出したかったですが・・・

  何より、被害が広がらなくてよかったです」

 

アンジェラ(GM):

 「えぇ。犠牲となった方たちのご冥福をお祈りしましょう」

 

宇佐(セイバー):

 「えぇ。

  ・・・」

 

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セイバー:

 氷川とは対称的ですね。

 

佐伯:

 まぁ、彼女からすれば身内ですからね。

 

ライダー:

 こちらはお通夜のような空気なのでしょうね。

 

蒔寺:

 そのうらでパーリー・タイムな女子高生。

 

綾織:

 喜んでんのは氷川だけだ! 綴はノッてねぇよ!

 

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4.エンディング5 重三

十六夜市 ゲームセンター

 

重三(アーチャー):

 「オザワさん、ちーっす。オザワさんは大丈夫だったっすか?」

 

オザワ(GM):

 「あぁ。こっちはなんともねぇよ」

 

重三(アーチャー):

 「よかったっす」

 

オザワGM):

 「そういやぁ、ゆり子の姐さんがずいぶんゴキゲンだったなぁ。

  嫌な奴が居なくなったとか何とか」

 

重三(アーチャー):

 「?」

 

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アーチャー:

 社としてはおそらくゆり子とメシア教会の対立関係には気付かないだろう。

 

佐伯:

 まぁ、オザワもぼかしてますしね。

 

蒔寺:

 そのゆり子とマキデはコネがあるワケなんだが・・・

 

佐伯:

 ではその替寺さんのエンディングにいきましょうか。

 

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4.エンディング6 替寺

十六夜市街

 

GM(佐伯):

 替寺さんが街中を歩いていると、突然路地から伸びてきた腕に引っ張られて路地に引き込まれます。

 

替寺(蒔寺):

 「うぉ?!」

 

GM(佐伯):

 替寺さんの腕を引いたのは1人の女性でした。ゆり子です。

 

ゆり子(GM):

 「あなたたちのおかげで、にっくき神の計画が少しだけど停滞してくれたわ。ありがとう」

 

替寺(蒔寺):

 「べつに、あんたを喜ばせるためにやったんじゃねぇ」

 

ゆり子(GM):

 「つれないのね・・・

  そうだとしても、私がお礼をしたいの。受け取って頂戴・・・」

 

GM(佐伯):

 と、ゆり子が両腕を替寺さんの首に妖しくからめた所でシーンは暗転します。

 

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三枝:

 ふわぁ・・・

 

美綴:

 替寺さん、フケツ!

 

替寺:

 でも、ヤクザだしそのまま誘いに乗りそうだよなぁ・・・

 

佐伯:

 これより先は、各々脳内でお願いします。まだお昼ですからね。

 さ、次は雪さんのエンディングに行きましょうか。

 

三枝:

 う、うん。

 

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4.エンディング7 雪

十六夜市 歓楽街

 

加藤(GM):(通信中)

 「報告ご苦労。奴らは表向きこそ全うな宗教法人だが今回のようなケースを各地で起こしている。今後も警戒を頼む」

 

雪(三枝):(通信中)

 「はっ。任務と平行し、監視します」

 

加藤(GM):(通信中)

 「うむ。交信、終了する」

 

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ライダー:

 メシア教会、いろいろな所に睨まれているようですね。

 

セイバー:

 あのような非道を行ういじょう当然でしょう。

 

佐伯:

 さて、最後はメガーヌさんですね。

 

氷室:

 あぁ。

 

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4.エンディング8 メガーヌ

十六夜市 郊外

 

GM(佐伯):

 メガーヌさんが人気の無い所を歩いていると、目の前に白いスーツを着た男性、ルイ・サイファーが現われます。

 

ルイ(GM):

 「盲目なる狂信者を止める事に成功したようだな。よくやった」

 

メガーヌ(氷室):

 「それはどうも。

  それで? 結局あなたは何がしたいのです?」

 

ルイ(GM):

 「いずれわかる。今は体を休めてくれたまえ」

 

メガーヌ(氷室):

 「いずれ、ね。その時が来ない方が良いような気がしてなりませんわ」

 

ルイ(GM):

 「さて、どうだろうね。今後も君の活躍に期待しているよ」

 

GM(佐伯):

 そう言い残すとルイ・サイファーはどこへとも無く去って行きました。

 

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アーチャー:

 今回はやけにNPCが怪しい行動ばかりとるな。

 

佐伯:

 えぇ。このキャンペーンはどれくらいの長さで、どんな終わり方をするのか、全然決まっていないので、伏線をどんどん張っていくスタイルです。

 さて、最後にマスターシーンを2つほど挿入します。

 

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4.エンディング9 マスターシーン

十六夜市 メシア教会

 

GM(佐伯):

 メシア教会内、ガブリエル大司教の私室です。大司教は部下から受け取った報告書に目を通しています。その顔は怒りにゆがめられています。

 

ガブリエル(GM):

 「おのれ・・・よもやネミトコが返り討ちに会うとは・・・だてに組織を率いる立場に居るわけでは無いという事か・・・。

  それよりも気になるのは、ネミトコの事を調べていたという連中か・・・ガイアの連中か? なんにせよ、神にそむく事の愚かさを教えてやらねばならんようだな・・・」

 

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4.エンディング10 マスターシーン

十六夜市 星の智恵教会

 

GM(佐伯):

 今度は星の智恵教会です。前回のED同様に、ナイ神父が祭壇に向かうように礼拝席に腰をかけています。

 

ナイ(GM):

 「思いのほか頑張ってくれたようだな・・・これでいい。

  たかが1~2万年ていどの浅い歴史しかない神が、この星の支配権を主張するとは愚かしい・・・」

 

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4.クールダウン

 

アーチャー:

 1~2万年を浅いとは、なかなか云うな。

 

三枝:

 それよりも、私たち大司教に狙われてません!?

 

ライダー:

 がいあ とは?

 

佐伯:

 ガイア教団というメシア教会同様の新興宗教です。ベースは仏教らしいですがさまざまな宗派を取り込んで真理を目指そうとする宗派で、周囲からは異端宗派扱いですね。

 取り込んだ宗派の神々を同格に扱うので、唯一神のみが神とするメシア教会とは犬猿の仲です。

 

セイバー:

 だから、大司教はガイア教団が異端狩りを妨害していると思ったんですね。

 

氷室:

 勘違いさせたままにするためにもメシア教会には媚びを売ったほうが良いか?

 

美綴:

 そうするとガイア教団と戦う事になるんだろ? どんな奴らか判らんが大丈夫か?

 

蒔寺:

 星の智恵教会も敵って事だろ? わけわかんねぇ・・・

 

佐伯:

 まぁまぁ、そのあたりは今後のお楽しみって事で。

 (あれ? 自分でハードル上げちゃった? これ?)

 

 それでは、シナリオクリア報酬として絆の貢献ポイントを3d10増やして良いですよ。

 

氷室:

 9+3+8=20 か。

 絆は3つしかないし均等に割り振ろう。

 

蒔寺:

 4+2+1=7 しょっぱい・・・。

 仲間に5振って30。絆レベル3にして、残り2はレベルあがらねぇけど1番ポイントが少ないオリヴィエにだな。

 

三枝:

 2+1+8=11 マキちゃんよりましだけど・・・。

 仲間に10振ってレベル4にして・・・ロキさんに+1と。

 

美綴:

 6+4+5=15 お、悪くないな。

 日下部園長(館長?)に10。仲間に5かな。

 

セイバー:

 4+3+1=8 微妙ですね。

 今回、貢献ポイントが増やせていない、鬼道、仲間、大司教に割り振りましょう。

 

アーチャー:

 10+7+9=26 ずいぶん得をしたな。

 セイバー同様、今回ポイントが増えなかった絆に割り振ろう。

 

ライダー:

 10+4+1=15 上下に極端な目ですね・・・。

 均等に割り振りましょう。

 

佐伯:

 はい。それでは今回はここまでです。おつかれさまでした。

 

一同:

 おつかれさまでしたー。




と、いうわけでセッション第4回をお送りしました。

本来、この後に「属性評価」という処理があります。
「属性評価」は各PCの言動が、以下で説明する6つの属性のどれに近かったかを参加者同士で投票するものです。
ですが、この作品は架空卓のため、参加者が作者1人です。
そこで、この属性評価の投票を読者の皆さんにしていただきたいと思います。


※投票は締め切らせていただきました。


評価の対象は
メガーヌ(氷室)、替寺(蒔寺)、雪(三枝)、綾織(美綴)、宇佐(セイバー)、重三(アーチャー)、サー(ライダー)
の7名です。

属性は以下の6種です。
シナリオ全体の印象でも、1シーンを切り取っての評価でもかまいません。

・ロウ    :秩序だっていた。一貫していた。規則をよく守った。理性的だった。
・カオス   :感情的だった。情熱的だった。芸術的だった。閃きに満ちていた。
・ライト   :博愛に満ちていた。正義を貫いていた。人を救い、癒しを与えていた。闇を払った。
・ダーク   :残虐。卑劣。非道。独善的。他人を苦しめた。自虐的だった。
・ニュートラル:上記4つに偏っていなかった。中庸。抑制が効いていた。控えめだった。
・ヒーホー  :(上記5つとは無関係に)コミカル。他人を楽しませた。笑いを取った。ギャグに走った。

の6種です。

投票場所は、活動報告内にありますので、作者のページからお願いいたします。

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