長月にダークソウル3を心行くまで堪能してもらう   作:ナガン

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次の話が不死街とは言ってない。
バッドエンドについての感想があったので、自分でも考えてみました。

文章量が思ったより少なかったから長月関連のイベント概略とアイテム文書いてみました。

が、フロム脳が足りない……!

後この話の"灰"はプレイヤーキャラとしては書いてません。

9/27 異界の少女シリーズのフレーバーテキスト修正


長月亡者化ルート

 どのくらい経ったのだろう

 

一日か、一週間か、一か月か、それ以上か。どうやら"灰"となった時点で、身体の成長は完全に止められたらしく、いつまでも痩せこけることはなかった。

自分の記憶も、感情も死の恐怖によって塗りつぶされ、鎮守府や姉妹たちの記憶がおぼろげにかすみ始めており、それが本当に自分の過去に起きたことなのか、実感が持てなくなっていた。

 

自分の勝手な妄想だったのかもしれない。私は元々この世界の住人で、記憶は現実逃避に見ていたただの夢だったのかもしれない。

 

 

 

これまでの行い全てが、虚構。

 

 

 

そうだったのだ。きっと、そう

 

 

 

 

 ああ、全てが億劫だ。

 

 

 

やがて何も感じなくなって、感覚なんてとうに消え去った。

 

 

記憶が燃えていくように劣化していく。それでも私はかまわなかった。

 

 どうせ、いらない

 

 どうせ私は

 

 

 

 

 

 それでも、心に残り続けるモノがあった。

 

 

 

 

       ×       ×       ×

 

"灰"はその景色を見て困惑した。

 

灰の審判者、グンダがひざまずいていた広場。それが見るも無残に穴ぼこだらけになっていたからだ。

 

埋もれていた石畳さえもが綺麗に破壊され、円形のクレーターが四つほど出来上がっている。どういう経緯でこうなったのかが"灰"には皆目見当もつかなかった。

 

辺りを調べていると、不意に"灰"は強いソウルをこの先に感じ取った。それに惹かれるようにそのまま足を進める。このソウルの持ち主がおそらく元凶だろうという安易な推測でだが。

向かう先にあるのは、『灰』のある意味始まりの地でもある、灰の墓所。

 

襲い掛かる亡者どもを軽く一蹴し、ソウルの気配をたどって行く。今まで感じてきたどのソウルとも違うそれは本当にわかりやすい目印となっていて、見失うことはなかった。

やがてたどり着いたのは、最初に目を覚ました石棺。そこに、緑髪の幼い少女の背中が見えた。

 

見間違いかと思った。しかし、確かにソウルの気配は少女からしていた。

 

 

 こんな小さな少女が……?

 

 

"灰"の足音に気付いのか、少女は勢いよくこちらに振り返る。

 

「くそ、くそ、くそ! どいつもこいつも邪魔ばかり!!」

 

"灰"の存在に気付いた瞬間、激しい悪態をついたかと思えば、煩わしさを込めた敵意を瞳に携えて少女は"灰"に殴りかかる。

 

 

 

素手で。

 

 

 

よたよたとおぼつかない足でこちらに駆け寄り、幼い拳での武術の欠片もないテレホンパンチ。

武器を持たずに突進してくるその姿に軽く混乱したが、それでも盾越しに伝わる少女の攻撃の衝撃は中々のものであった。

 

「さっさと、消えろ! 私の邪魔をするなぁ!」

 

少女はただひたすらに目の前に現れる盾を殴り続ける。盾崩しなどのからめ手を使う気配もなく、ただ近づいてきて拳を振るうことしかしない。殺意はあるのに、行動が伴っていない。

 

 

 亡者というのは、やはり支離滅裂だ。

 

 

"灰"は軽くため息をついて、何も考えずに『灰』の本能に従う。

少女の中にある『火』、そしてソウルを奪う為に、その凶刃を彼女に向けた。

 

拳に合わせた無造作な盾払い。それだけで少女の胸元は簡単にさらけ出され、無感動に、容赦なく心臓にロングソードが突き刺さる。

 

呆然とした少女の口から、鮮血が零れ落ちる。

 

「なんで……」

 

許せ、と形だけの謝罪とともに乱雑に"灰"は剣を引き抜いた。

 

だが少女は倒れなかった。胸を押さえて苦しみつつも、しっかりと両足で立ったままだ。

 

「どうして……? 私は、あそこに帰りたいだけなのに、どうして邪魔をする?」

 

鮮血をまき散らしながら、再び少女は"灰"に殴り掛かる。

 

そこでようやく、彼女はただ追い払いたいだけなのだと"灰"は気づいた。

 

何故と繰り返し呟きく少女のパンチ姿は不気味さよりも痛々しさを想起させる。流石に無感動でいられなかった"灰"の眉が吊り上り、躊躇いと疑問が胸中に湧き起こる。

 

 

少女は突如全てを失った。平穏とは言い難かった。しかし賑やかで楽しげな日常から一転し、狂気と絶望が渦巻くこの世界に放り出された。世界の全てが彼女の障害となって襲い掛かった。何もかも失って、何もかもが嫌になって、全てを投げ出して、それでも望郷の念は捨てきれなかった。だからこそ、自分が来た道をまた戻って、ここで立ち往生していた。

 

何故なら『始まり』より前には何もないから。

 

 

しかしそれは"灰"の知るところではない。

そして、少女にそれを語る理性はもうない。

 

とっくの昔にハッピーエンドの期限は過ぎていた。

 

"灰"は何もわからない。その痛々しい意志しかわからないからこそ、賽を投げてしまった"灰"は早急に少女を殺すことを決意する。

 

亡者状態から回復する手段はなく、世界に縛られ続ける亡者への救いはこれしかないのだから。

 

最早少女の拳は"灰"に何の恐怖も与えない。その一閃は突き出した腕ごと両断する勢いで深く胴を切り裂き、少女はそのまま力なく仰向けに倒れていく。

 

 

 

 まだ。生きているのか……!

 

 

 

初めて"灰"は感情を顔に出した。少女の尋常ならざる生命力に驚愕した。これ程の傷ならば、どんな亡者も即死のはずなのだ。それなのに、まだ確かに少女の胸が上下している。

 

「いたい、いたいよぉ……みんな……だれか……」

 

だがその生命力も無用の長物どころか、逆に少女を苦しめている。ただいたずらに死を待つ時間を増やしている。

 

顔を歪める"灰"の前で、少女は残った腕と足で、僅かに残った生命を削りながら石棺の方に這う。

 

 

 一体そこに、何があるというのか。

 

石棺の中は何も無い。空っぽ。それなのに少女は懸命に這い続ける。

 

「嘘じゃない……本当なんだ……」

 

 みんなとは誰だ。嘘とはどういうことだ。

 

 何を一途にそこまで求めるのだ?

 

そんな胸中を全て封じ込めて、"灰"は静かに剣先を彼女の首筋に当てた。これが最善だと信じて、振り上げる。

 

 

 

   あ……しれいかん きてくれt

 

 

 

 

 

 

 

地を殴った。

 

拳を叩き付けた。

 

殴り続けた。

 

だが地面(せかい)は何も言わなかった。雄たけびを上げて、気付けば涙が溢れていた。

 

少女は灰になった。正真正銘、これで死んだ。灰の上に漂うソウルがそれを証明している。

 

だがそれがホントに救いになるのか

 

シレイカン。私にそれはわからない。だが少女は最後に私にそれを重ねた。そして彼女は(しれいかん)に殺された。

 

 

 もう忘れられない。脳裏にこびりついた。

 

 

 

 

 安堵から驚愕と絶望に変わる、彼女の顔が!

 

 

 

最期まで彼女に、救いは無かった。

 

あんまりだ。何もかもを彼女は壊された。一切合財の容赦なく、不条理に、不合理に。

 

 こんな少女にまで、世界は自分の都合を押し付けるのか!

 

 

"灰"の中である激情が荒れ狂う。

それは、怒り。いたいけな少女に無理難題を押し付けた世界、火継ぎのシステムへの怒り。

 

 

 火継ぎの儀式の度に、こんな悲劇が毎回行われるのは間違っている。

 

 あっていいはずがない

 

 

 

 私は絶対に認めない

 

 

 

この後、火の時代は終わりを告げた。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

異界の守護者イベント概略

 

 1.踊り子と戦闘状態に入った段階で篝火"ロスリックの高壁"付近にいるので会話。

 2.数回話しかけると、そのまま黙り込む。※時間経過でいなくなるので注意!

 

 生存ルート

 

 3.踊り子を倒すと三日月の髪留め入手。倒した後ならば祭儀長の椅子の所に落ちている。

 4.髪留めを渡し、会話すると武器を譲渡できる。※篝火のアイテムボックス内の武器は渡せないので注意。

 

 ロードを挟むといなくなる。

 

 6.最初の火の炉のボス霧前にサイン。

 7.召喚すると、ジェスチャー「敬礼」を入手

 8.生存状態でクリアすると、譲渡した武器が最大強化の状態で手に入る。侍女から異界の守護者シリーズを買えるようになる。(※武器のテキスト分が若干変化している)

 

 亡者ルート

 

 3.時間経過でロスリックの高壁からいなくなり、灰の墓所のゲーム開始地点に移動 ※グンダの場所の地形が変化していれば確定

 4.近づくと襲われる。 ※素手だが、当たると100ダメ程度で結構痛い

 5.HPを1まで削ると、石棺に向かって這い始める。これ以降ダメージが入らない。

 6.近づいて"止めを刺す"または、ロードを挟むと死んでいる。

 7.遺体から「異界の守護者のソウル」を入手。侍女から異界の守護者シリーズを買えるようになる

 

 

各種アイテム

 

三日月の髪留め

 何の変哲もない光沢が美しい三日月の髪留め。

 

 それは月の名を冠した姉妹の絆そのものであり、

 持ち主の最後の拠り所でもある。

 

異界の守護者のソウル

 力を帯びた、異形のソウルの一つ

 

 使用することで大量のソウルを得るほか

 錬成によりその力を取り出すこともできる

 

 守護者は異界の人々の希望によって生まれたが

 それ故に狂気に耐えられなかった。

 

異界の守護者のセーラー服

 異界の守護者が身に着けていた服装。 

 月の名を冠する守護者の制服であるという

 

 月の名を冠する少女たちは、非力ながらも任務に尽力した。

 数多くの武勲は彼女にとって十分な誇りである。

 

異界の守護者のスカート 

 異界の守護者が身に着けていた服装。 

 月の名を冠する守護者の制服であるという

 

 月の名を冠する少女たちは、非力ながらも任務に尽力した。

 数多くの武勲は彼女にとって十分な誇りである。

 

12cm単装砲

 異界の守護者たる少女の武装

 それの再現である。

 

 砲とは高威力の弾丸を高速度で発射するものであるが、

 その機構の複雑さ故に、壊れやすい

 

 戦技は「砲撃」

 ソウルを弾丸として発射する。

 着弾するとその場に爆風を生み出す。

 その反動故、移動は不可能である。

 

 

12.7ミリ機銃

 異界の守護者たる少女の武装

 それの再現である。

 

 銃とは高速の弾丸を連続で発射するものであるが、

 その機構の複雑さ故に、壊れやすい

 

 戦技は「銃撃」

 ソウルを弾丸として連射する。

 その反動故、移動は不可能である。

 




こんなもん入れたら発禁確定やで

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