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ムロジムでの激戦を制し、2つ目のバッジを手に入れたサトシとソラト。
次のジムがあるキンセツシティを目指すため、まずは海を渡りカイナシティへ向かうサトシ達。
波に揺られながらも、ソラトのヒョウカに乗るサトシとハルカとマサトは今日も元気に旅に励む。
「うわーい! いけいけー!」
「ピカピーカ!」
「キュー!」
ポケモンに乗って海の旅をするのが初めてのマサトとピカチュウはヒョウカの頭の上に乗って舵を取っておりとても楽しそうにしている。
そんなマサト達に感化されてヒョウカもとても楽しそうである。
「マサト達、楽しそうだな」
「私も楽しいわ。ポケモンでの海旅っていうのも船の旅とは違ってちょっとワイルドで!」
ヒョウカの背中の甲羅に座っているサトシとハルカも会話に花を咲かせながら海の旅を楽しんでいた。
かつてサトシはオレンジ諸島にてラプラスに乗って旅をしていたため懐かしさも感じていた。
「これから向かうカイナシティってどんな町なんだ?」
「海に面した港町ね。色んな船が出入りするから色んな人や物が集まるのよ」
「へぇー」
これから向かうカイナシティはホウエンではミナモシティと並ぶ港町であり多くの人や物、そしてポケモンが出入りする町である。
ポケモンが好きな人も、そうでない人も集まる正に海の交差点である。
「それだけじゃないぞ」
と、そこで会話を少し離れた場所で聞いていたソラトが会話に入ってくる。
ソラトは1人でスイゲツの背中に乗ってヒョウカと並走するように泳ぎ進んでいた。ラプラスのヒョウカは大型のポケモンだが、流石に背中の甲羅に4人乗るのは狭いしヒョウカの負担になると判断したためである。
スイゲツの動きを体重をかけることで操作したソラトはヒョウカに近づくと、持っていた雑誌をヒョイッと投げてハルカに渡した。
「わたたっ!? えっと…ポケモンコンテストカイナ大会!?」
「ああ、近い内にカイナでポケモンコンテストが開かれるんだ。ハルカ、デビューにどうだ?」
「出る! 絶対に出るわ! よーし、気合出てきたかもーっ!」
手持ちにアゲハントが追加された事でポケモンコンテストへの意欲が燃えているハルカは、これから向かう町でコンテストが開かれると知り元気が爆発した。
デビュー戦となるが、基礎訓練はムロ島での修行期間に多少は行っているため最低限形にはなるだろう。
「よーし、それじゃカイナに向けて全速前進だぜ!」
「「おーっ!」」
「ピッピカチュウ!」
「と、その前に!」
「「「え?」」」
やる気と元気が出てきたサトシ、ハルカ、マサトとピカチュウが息を合わせて号令をかけたのだが…そこへソラトが待ったをかけた。
「そろそろ休憩だ。ヒョウカとスイゲツを休ませてやらなくちゃな」
「クゥー!」
「ラグ!」
まだまだ体力的に問題は無いのだが、いかなる不測の事態にも対処できるようにしておくために休憩は余裕のある内に取るのがポケモンでの海旅の基本である。
そのため陸に上がれる場所を探さなくてはならない。
「でもこの辺り、島みたいなのは無いみたいだけど…」
マサトがポケナビを使い周囲の地形を探り島を探してみるものの、それらしい地形は見つからなかった。
「島は無いが、代わりに面白いモンがあるんだ。きっと楽しいぞ。スイゲツ、ヒョウカ、ルートをやや左へ変更だ!」
「ラグラグ!」
「クーキュー!」
ルートを変更したソラトに連れられ先に進むサトシ達。
そして当たり前のようにそれを追う大きな影が海の底に潜んでいた。
ギコギコと安っぽい金属が擦れる音が響く船内にはゼェゼェと息を切らす3人の人物…ロケット団がいた。
今日も今日とてサトシのピカチュウを狙いコイキング型潜水艦のペダルを漕いで後を追っている。
「んぎぎぎぎぎ! まだまだぁ! 加速するわよー!」
「ひぃひぃひぃ…も、もう駄目だ…これ以上漕げない…」
「ニャーもだニャー…」
追いつけないほどの速度ではないが、ポケモンが泳ぐよりも進むのに負担がかかるコイキング潜水艦のペダルをムロ島から漕ぎ続けておりコジロウとニャースはもう体力の限界らしい。
ここまでほとんど休み無し、食事無しでペダルを漕いでいるのだから無理も無い。
「何言ってるのよ! 根性出しなさい!」
「そんな事言っても疲れたモンは疲れたんだよ…」
「休憩取らないと本気で無理ニャ」
「ったく、だらしないわね!」
「ソーナンス!」
「ほら、アンタも漕ぎなさい!」
ボールから勝手に出てきてしまうソーナンスにも手伝わせ、どうにかこうにかサトシ達を追跡するロケット団3人組。
今日こそピカチュウゲットなるのだろうか…。
そしてサトシ達一行は浅瀬に乗り上げた古びた難破船の所までやって来ていた。
難破船とは言うものの、どことなく整備されておりそこまでボロボロという印象は受けない。
それに小型船があちこちにあり、浅瀬には多くの人々が集まり賑わっていた。
「あれ、何だアレ?」
「あれはシーキンセツ。船の形をしたポケモン保護区だ」
「シー、キンセツ? 次のジムのある町が確かキンセツシティだったよな?」
「昔、ダイキンセツホールディングスって会社があってな。その会社で使ってた海底資源採掘場だったんだが原因は不明だが閉鎖されて放棄されたんだ。取り壊す予定が、ポケモンが住み着いたから自然保護区に認定されたんだとさ」
そう、この場所の名はシーキンセツ。
かつて大企業が海底資源を集めるために運営していた大型船だったのだが現在では放棄されて人の手を離れポケモン達が集まる自然の一部になっている。
「へぇー…それであの人達は何なんだ?」
「多分カイナシティから来た観光客だろ。カイナからも近いからな。俺達も休憩がてら見学してかないか?」
「えー、でも早くカイナシティに行きたいかも…」
「そう言うなよ。結局休憩は必要だし、珍しいポケモンが見られるかもしれないぞ?」
「僕行きたい!」
「面白そうじゃないか、行こうぜ!」
ポケモンコンテストの開催が決まっているカイナへ早く行きたいと思うハルカであるが、マサトとサトシは乗り気である。
確かにホウエン地方は海の広い地方であるため多種多様なみずタイプを含んだポケモンが生息している。
それがこの船に住み着いているのなら珍しいポケモンをお目にかかる可能性も高い。
保護区だからゲットする事はできないのだが、アゲハントの時のように次のポケモンゲットの目標を見つけられるかもしれないのだ。
「んー…そうね、もしかしたら可愛いポケモンに出会えるかもしれないし」
「それじゃ決まりだ。スイゲツ、ヒョウカ、頼む」
「ラグ!」
「クゥー」
スイゲツとヒョウカは浅瀬に身を寄せてサトシ達を降ろし、ソラトのボールの中へと戻っていった。
このままボールの中でしばらく休憩していれば体力が戻るだろう。
そしてこのままシーキンセツに入ろうとしたサトシ達の元へと1人の女性がやって来た。
「こんにちはアナタ達。シーキンセツの見学に来たのかしら?」
「はい! 俺、マサラタウンのサトシです!」
「私はハルカです」
「僕、マサトっていいます!」
「ソラトです」
「私はシーキンセツのガイドスタッフのナミと言います。よければ中をご案内しましょうか?」
「「「「お願いします!」」」」
サトシ達の元へやって来たのは観光のためのガイドスタッフであるナミというダイビングスーツを着て黒髪をポニーテルにした女性だった。
挨拶を済ませたサトシ達は折角なのでナミに案内して貰う事にした。
こうしてシーキンセツの船の中へ入っていくサトシ達だったが、それに着いてきたロケット団も近くまでやって来ており海底からシーキンセツを伺う。
「んあ? 何、あのボロっちい船は?」
「この辺りにあるボロい船と言えば確か…」
「ニャニャ? コジロウ、何か知っているニャ?」
潜望鏡を覗き込むムサシの言う船というワードに反応したコジロウが荷物の中から雑誌を取り出した。
雑誌を開けばこの辺りの海だったりカイナシティの情報が載っており、当然シーキンセツの事も特集されていた。
「あったあった。これだ、シーキンセツ」
「シーキンセツだニャ?」
「あぁ、昔大企業が使ってた海底資源採掘船だったけど放棄されてポケモン保護区になってるみたいだな」
ポケモン保護区と聞いて、3人の目がギラリと怪しく光る。
これは目の前に好物のポケモンフーズを釣られたゴンベとも言える状況だった。
「ポケモン保護区…ならそこにいるポケモンを丸ごとゲットして!」
「サカキ様に献上すれば…!」
「幹部昇進! 支部長就任! イイカンジは間違いナシだニャ!」
「ソーナンス!」
「それじゃあ、あのボロ船にいるポケモン達ゲット作戦を開始するわよ!」
「「応!」」
こうして本日のターゲットをサトシのピカチュウからシーキンセツのポケモン達へと変更したロケット団はその準備に入る。
だがこの時サトシ達はおろか、ロケット団も気がついていなかった。
シーキンセツに赤い影が迫っている事に…。
一方でナミの案内を得てシーキンセツを見学するサトシ達。
船内は電気が通っていないので薄暗いが昼間という事もあり外からの光もあるため全く見えないという事もなく皆で周囲を伺いながら足を進めていた。
「なんだか冒険してるって感じだね! ワクワクしちゃうな!」
男の子らしくマサトはこういった状況を最大限楽しんでいるらしくテンションが上がりに上がっている様子だった。
ナミはスタッフとしてマサトの素直な反応が嬉しく笑顔を浮かべた。
「ウフフ! それがシーキンセツの醍醐味なのよ。ただし禁止事項もあるからちゃんと守ってね」
「禁止事項ですか。ポケモン保護区ですし、ゲットは厳禁なんですよね」
「それもあるけれど、バトルは基本的に全面的に禁止なの。船全体が古びてて脆くなっているから下手をすると浅瀬から滑り落ちて海の底に沈んでしまうかもしれないから」
ポケモン保護区であるため保護されているゲットが禁止されているのは基本として、ポケモンバトルも全面的に禁止されていた。
確かにポケモンの住処として手入れや補修は最低限となっておりあちこちにガタが来ている。
もし大技がぶつかり合うようなバトルが起きてしまえば、ナミの言うとおり船が浅瀬から滑って海底まで沈んでしまう可能性も高いだろう。
「サトシ、ポケモンを見つけてもいきなりバトルを仕掛けちゃダメよ?」
「するわけないだろ! まったく…」
三度の飯よりバトル好きのサトシと言えども流石に保護区の中にいるポケモンに対してバトルを仕掛けたりはしないだろうが、ハルカが茶化すとサトシはむすっとしてしまいそんなサトシを見て皆でクスクスと笑っていた。
そのまま薄暗い廊下を進んでいると向かい側から小さな影が見えてきた。
近くにやってくるとその小さな影の正体が分かる。
「わぁ! クラブだ!」
「これがクラブね」
『クラブ さわがにポケモン
強力な武器であるハサミは攻撃の際にまれにもげるが、後からすぐ生えてくる』
そう、小さな影の正体は2体のクラブだった。
初めてクラブを見たハルカはポケモン図鑑を取り出してクラブを検索してデータを見る。
そんなハルカとマサトを横目にカニらしく横歩きで廊下を進んでおり人にも慣れているらしくサトシ達に驚く事も怯える事もなくすれ違っていった。
「クラブかぁ。俺も進化系のキングラーを持ってるけど、アイツ元気かなぁ」
「ピィッカ」
ホウエン地方に出発する前にマサラタウンのオーキド博士の下へと預けてきたのだが、サトシはキングラーを持っている。
カントー地方でゲットしてカントーリーグやうずまきカップといった大きな大会でサトシと共に戦った仲間の1人なのだ。
「サトシ、キングラーを持ってたんだね! いいなぁ!」
「へへっ! ん? また何か来るぞ」
再び薄暗い廊下の向こうから何かがやって来る。
クラブとは違い今度は少し大きいが、影だけでもとても丸いのが分かりコロコロと転がるようにこっちにやって来ていた。
「タマタマ!」
「今度はタマザラシか」
「わぁ! この子とっても可愛いわ!」
今度サトシ達の前に現れたのはボールのように丸っこいポケモン、タマザラシだった。
タマザラシの可愛さに骨抜きになってしまったハルカは再び図鑑を向けてデータを見る。
『タマザラシ てたたきポケモン
歩くより転がるほうが断然速い。食事の時間は仲間が一斉に手を叩いて喜ぶのでけっこううるさい』
「うーん、保護区じゃなかったらゲットしたかったかも」
「タマ?」
「ほらな、来て良かっただろ?」
「うん!」
最初はここへ来ることを渋っていたハルカだったが、初めて見るポケモン達にすっかり満足してしまっていた。
サトシ達はそのまま更に船内の奥へと進んでいく。
しかし廊下の先は浸水してしまっており、先に進めそうになかった。
「あれ、行き止まりだよ?」
「この船は半分浸水しててこういった場所も多いの。でもこっちの部屋から通り抜けられるから大丈夫よ」
廊下にあった扉を開けるとそこは客室だったが壁が崩れており通り抜けられるようになっていた。
「へぇー! こうやって移動できるなんて面白いな!」
「本当にダンジョンって感じだな。もしかしたらオヤジも来てたかもしれないな…」
「え? アラシさんが?」
「ポケモン冒険家だからな。各地の遺跡だけじゃなくて、こういった廃棄された施設にも行くと聞いた事がある」
どうやらアラシが来る可能性もある場所らしく、ソラトは目を細めて周囲を見渡す。
万が一にもアラシがいないかどうか探っているのだ。
「ソラト君のお父さん?」
「はい、こういう風貌をしたいい加減な男なんですが、どこかで見かけてないですか?」
ナミがソラトの話に興味を持つと、聞き込みのためにソラトは荷物からアラシの写真を出すとナミへ見せる。
写真を受け取ったナミは目を見開いた。
「この人! 少し前に来てたわよ!」
「なっ!? いつ頃来ましたか!? この後どこに行くかとか、聞いてないですか!?」
「見かけたのは数週間ほど前になるわ…遠目に見ただけで直接話した訳じゃないから詳しい事は分からないのだけれど…ただ、他のスタッフの話だと船内の戸棚にある本や雑誌、資料を気にしていたって聞いているわ」
まさか本当に来ていたとは夢にも思わず、ソラトは慌ててナミに問い質すが残念ながら行方に関する事は何も分からず仕舞いであった。
しかし代わりに気になる情報を手に入れた。
「本や資料を?」
「ええ。このシーキンセツがまだ海底資源採掘船として機能していた当時の本や資料が残っているの。ただ、大切な資料は全て廃棄時に回収されているから残っているのはあまり価値の無い物なんだけれど…」
ソラトは客室にあった棚にあるファイルや本を引っ張り出してそれを開いて見る。
「え、えーっと…ソラト?」
「俺は船内を色々調べてみる。後で合流するから先に行っててくれ!」
ソラトは資料を食い入るように見ており、アラシが何を調べようとしていたのかを探ろうとしている。
「お、おいソラト…」
「折角ポケモン保護区に来たのに…」
「サトシ、マサト。お兄ちゃんはアラシさんの事になると梃子でも動かないからそっとしておいてあげましょう」
「仕方ないなぁ…」
「じゃあソラト君、ゲットやバトルをしなければ好きにしててくれて構わないから、また後で会いましょう」
「はい!」
結局ソラトは部屋に残り資料を漁る事になり、サトシ達は先に進む事にした。
その後もサトシ達は多種多様なポケモン達に出会いながらシーキンセツの見学を続けていった。
「シーキンセツって楽しいね! 僕大満足!」
「沢山のポケモンを見てたらゲットしたくなってきちゃったぜ!」
「もー、2人ってば単純かも」
マサトもサトシもすっかり満足しており満面の笑みを浮かべていた。
一歩引いているようなハルカも、本当は多くのポケモンを見てゲットへの熱意とポケモンコンテストへのイメージが浮かぶようになっていた。
「そう言ってもらえると私達もシーキンセツの環境保護をしている甲斐があるわ。それじゃあそろそろ甲板に出ましょう―きゃあっ!?」
船内から甲板に出て一息つこうとした所、船全体が大きく揺れた。
サトシ達はたたらを踏んで堪えたがかなりの衝撃である。心なしか船が僅かに傾いたようにも思えた。
「うわぁっ!?」
「こ、この揺れは何なのー!?」
「甲板に出ましょう! 着いてきて!」
甲板に出れば何か分かるかもしれないと判断したナミは階段を駆け上り甲板へと向かう。
それに続いてサトシ達も甲板へ出ると、そこにはどことなく見慣れたコイキング型の潜水艦が船に突っ込んでおり外壁を破っている。
破った外壁から、潜水艦の左右にあるアームを進入させてポケモンを捕まえていた。
「あれは!」
「ちょっと! 何なのこれは!?」
「ちょっと! 何なのこれは!?と聞かれたら」
「答えてあげるが世の情け」
「世界の破壊を防ぐため」
「世界の平和を守るため」
「愛と真実の悪を貫く!」
「ラブリーチャーミーな敵役!」
「ムサシ!」
「コジロウ!」
「銀河を駆けるロケット団の2人には」
「ホワイトホール、白い明日が待ってるぜ」
「ニャーんてニャ!」
「ソーナンス!」
そう、このコイキング型潜水艦と言えばロケット団である。
いつもの通りの口上と共に潜水艦の上部ハッチを開けるとそこから飛び出してポーズを決めたロケット団は遠隔操作でアームを操作して潜水艦の内部へと捕らえたポケモン達を収容する。
それを見たナミが駆け出してロケット団へ非難を浴びせる。
「やめなさい! ここにいるポケモンは保護されているのよ!」
しかしそんな言葉1つでやめるくらいならば最初から手出しなどしないのがロケット団である。
「へーんだ! そんなの俺達には関係ないぜ!」
「ニャース、じゃんじゃん捕まえるのよ!」
「はいニャ!」
ニャースが持っているリモコンを操作するとコイキング型潜水艦が突っ込んで突き破った壁から船内にアームを入れてポケモンを捕獲していく。
そして捕まってしまったポケモンは漏れなく潜水艦内へと収容されてしまう。
「やめろロケット団! ピカチュウ、10万ボルトだ!」
「ピカ! ピーカチュウウウウウウッ!」
「「「おっと!」」」
ピカチュウの電撃が放たれるが、予想していたと言わんばかりにロケット団は素早く潜水艦内へ非難した。
電撃は潜水艦へ命中するが弾かれてしまう。
10万ボルトを弾いた事を確認するとロケット団は再びハッチを開けて船外へと出てきた。
「いつも通り、電撃への対策はできてんのよ!」
「ならこれはどう!? ニョロゾ、みずでっぽう!」
「ニョロッ!」
ナミがモンスターボールを投げて手持ちのポケモンであるニョロゾを繰り出すと渦巻き模様の中心からみずてっぽうを放つ。
みずてっぽうは命中するとグラグラと潜水艦を大きく揺らした。
「わたたたたたっ!? ちょっとニャース、どうなってんのよ!?」
「電撃対策以外はしてないのニャ!」
「って、みずポケモン捕まえるんだから水対策もしておけよ!」
「んニャ事言ったって時間が足りなさ過ぎるニャ!」
なんだかんだと言い争いをしている内に自ら弱点を露呈してしまうおマヌケロケット団。
電撃以外は対策していないと聞いたサトシとハルカはニッと笑ってモンスターボールを構えた。
「ジュプトル、エナジーボールだ!」
「アチャモ、ひのこよ!」
「ジュラ!」
「チャモチャモ!」
モンスターボールから繰り出されたジュプトルとアチャモはそれぞれ技を繰り出して潜水艦に命中させる。
「ぐぅううううっ!? くそ、こうなったらポケモンバトルでジャリボーイ達を黙らせるのよ! 行きなさいハブ―」
「応! 行け、サボネ―」
ロケット団がサトシ達に反撃しようとモンスターボールを手に取ったその時、コイキング潜水艦を押し退けるように勢いよく海面が盛り上がる。
海面から姿を現したのは更に巨大な潜水艦であり、船体にはマグマ団のマークが刻み込まれていた。
巨大な潜水艦に吹き飛ばされたロケット団のコイキング型潜水艦は先ほどのダメージもあってかバラバラに解体されながら吹き飛んでいった。
そのお陰で潜水艦内に捕らわれていたポケモン達は海に逃げ出す事が出来、ロケット団だけ空の彼方まで吹き飛ばされていった。
「「「ウッソだーっ!? ヤなカンジーッ!?」」」
まさかバトルする前に退場する事になるとは思わずロケット団も驚愕の表情で吹き飛ばされていってしまった…。
そして新たに現れたマグマ団の潜水艦のハッチが開き赤い装束の団員が現れシーキンセツへ乗り込んでくる。
「お前ら、マグマ団か!」
「いかにも! シーキンセツは我々が抑えた! 大人しく従え! さもなくば…!」
「誰がお前らの言うことなんか聞くか!」
「ピカ!」
「ジュルルル…!」
「ほう? ならば相手をしてやろう! 行け、ポチエナ!」
マグマ団の団員十数名に包囲されてしまうサトシ達だったが、負けん気の強いサトシはマグマ団の言うことなど聞かずにバトルの体勢に入り、ピカチュウとジュプトルも構えを取る。
抵抗するなばとマグマ団のしたっぱ達はモンスターボールを投げるとポチエナやゴルバットを繰り出した。
「サトシ君! あまり船にダメージを与えないようにしてね!」
「はい! ピカチュウ、でんこうせっか!」
「ピカ! ピッピッピッピッ!」
「チエッ!?」
船を気にしつつできるだけ衝撃が発生しないようにでんこうせっかで近くにいたポチエナを吹き飛ばし、続けてサトシは指示を出す。
「ジュプトル、はたく攻撃!」
「ジュラッ!」
「ゴルッ!?」
ジュプトルも頭の葉っぱを使いゴルバットをはたき叩き落す。
先手をサトシに取られたマグマ団だったが黙ってやられている訳もなく反撃のために支持を飛ばす。
「くっ! ポチエナ、かみつく!」
「ゴルバット、エアスラッシュ!」
ポチエナが牙を剥き、ゴルバットが翼から風の刃を飛ばす。
向かう先は攻撃の後で隙ができているピカチュウとジュプトルである。
「アチャモ、ひのこ!」
「ニョロゾ、みずでっぽう!」
「チャモー!」
「ニョロッ!」
だがそうはさせまいとハルカのアチャモとナミのニョロゾが援護してポチエナをひのこで吹き飛ばし、エアスラッシュをみずでっぽうで掻き消した。
「ハルカ、ナミさんありがとう! ピカチュウ、でんこうせっか! ジュプトルはリーフブレード!」
「ピカピッカ!」
「ジュルァ!」
援護によって無事に体勢を整えたピカチュウとジュプトルは再び攻撃を繰り出すとポチエナとゴルバットを叩き落した。
子供であるサトシやハルカに思いのほか苦戦してしまっているマグマ団のしたっぱ達は額に汗を浮かべる。
「よし、いいぞ!」
「くっ…! おのれ…!」
「…なに…してるの?」
「カ、カガリ様!」
手こずっているマグマ団のしたっぱ達の下へ、潜水艦から新たなマグマ団員が現れ、やって来る。
他の団員とは違いフードに付いている角が金色になっている、紫髪の物静かな女性だった。
「じ、実は抵抗してくる者が…!」
「…別働隊…破壊痕から船内にいる…任務…遂行中」
「そうでしたか! でしたらこいつ等を始末するためにも、カガリ様! 力を貸して下さい!」
「……」
会話内容から察するに、先ほどロケット団が破壊した場所から他の団員が侵入してしまっているらしい。
しかもここからはカガリと呼ばれた女性までバトルに加わるようだ。
カガリは無言でモンスターボールを取り出すとポケモンを繰り出した。
「バクーッ!」
現れたのはふんかポケモンのバクーダだった。
重い巨体が甲板をミシリと鳴らして現れると、背中の火山のように見えるコブから黒煙を噴出した。
「あのポケモンは…!」
「バクーダだよ!」
『バクーダ ふんかポケモン
ドンメルの進化系。背中に火山を持つポケモン。体内のマグマが増えると震えた後に大爆発する。』
ポケモン図鑑でバクーダを調べたサトシは油断のないように構えてジュプトルを前に出す。
このカガリと呼ばれた女性が只者ではないという事は、周囲の雰囲気からサトシにも伝わっていた。
「サトシ! バクーダはほのお/じめんタイプだから気をつけて!」
「任せろ! 行くぞジュプトル、リーフブレード!」
「ジュルァ!」
「…いわなだれ」
「バクバクッ!」
リーフブレードを繰り出すジュプトルに対してバクーダは虚空から岩を生み出し、ジュプトル目掛けて放つ。
だがジュプトルは慌てずリーフブレードで岩を切り裂いて逃れた。
切り裂かれたり、命中しなかった岩が甲板を突き破り船を壊していく。
「いけない! 船にダメージが…!」
ナミが心配する通り、今のいわおとしの衝撃で船が更に揺れて傾いた。
このままバトルが続けば最悪の場合、ナミが危惧する通り船が沈没してしまう可能性もある。
しかしそんな事はマグマ団には関係ないとばかりにカガリは再び指示を出す。
「…ふんか」
「バァアアアクゥウウウッ!」
ドカンッ!と大きな音と共にバクーダの背中が爆発すると、強烈な火山弾が噴射されて空へ飛び上がる。
そして飛び上がったふんかの火山弾は弾けるようにして落下し、サトシ達へと襲い掛かってきた。
「きゃああああああっ!」
「うわわわっ!?」
火山弾はいわなだれよりも激しく船の甲板を破壊していき、その1発がハルカとマサトに襲い掛かった。
「スイゲツ、まもる!」
「ラグッ!」
間一髪。ハルカとマサトに火山弾が命中する寸前に飛んできたモンスターボールからスイゲツが現れて間に割り込むと、緑色のバリアを発生させて火山弾を防いだ。
階段の方を見れば急いでやって来たのだろう、ソラトが息を切らして立っていた。
「お兄ちゃん!」
「ソラト!」
「無事のようだな、ハルカ、マサト。しかしまぁ…衝撃がするから来てみれば…マグマ団とはな」
突如乱入してきたソラトを見て、こてんと首を傾げるカガリ。その所作1つ1つがどことなく空ろな雰囲気を漂わせる。
「……だれ?」
「俺の名はソラト。あんたは?」
「…マグマ団幹部…カガリ」
「幹部と来たか。シーキンセツに何の用か知らないが、好きにはさせないぞ」
「…バクーダ…とっしん」
「スイゲツ、グロウパンチ!」
「バクゥウウウウッ!」
「ラグァ!」
好きにはさせないと宣言したソラトを敵と認識したカガリは再び静かな声でバクーダへと指示を出す。
ソラトも迎え撃つためにスイゲツに指示を出すと、闘気を纏ったパンチと凄まじい突進がぶつかり合いビリビリと周囲にまで衝撃が伝わる。
数秒鍔迫り合うスイゲツとバクーダだったが、結果的にスイゲツのグロウパンチが押し勝ちバクーダを押し返した。
「バクゥ…!」
「…予想外…バクーダ、ふんか」
「ブルァアアアアアウ!」
スイゲツの予想以上のパワーを感じたカガリは僅かに表情を動かすと再びバクーダに噴火を指示する。
背中の火山を再び噴火させたバクーダによって幾つもの火山弾が放たれる。
「サトシ、ハルカ! これ以上船が傷ついたらまずい! 撃ち落とすんだ!」
「分かった! ピカチュウは10万ボルト! ジュプトルはエナジーボールだ!」
「ピーカチュゥウウウウウウウ!」
「ジュルッ! ジュルァ!」
「アチャモ、ひのこよ!」
「チャモ! チャモーッ!」
ピカチュウの10万ボルト、ジュプトルのエナジーボール、アチャモのひのこによって空中に放たれたふんかの火山弾が次々に撃ち落とされていく。
火山弾を全て撃ち落としたサトシ達だったが、そこまではカガリも予想の範囲内。
「…予想内…バクーダ、とっしん」
「バクーッ!」
「スイゲツ、たきのぼりだ!」
上へ視線が逸れた隙に強烈なとっしんを御見舞いしようとするカガリだったが、上への対処をサトシとハルカに任せたソラトが迎え撃つ。
今度はグロウパンチによって上がった攻撃力を利用したたきのぼり。
いざ、スイゲツとバクーダがぶつかり合うその瞬間―
「うわっ!?」
「ラグ…!」
「…っ!?」
「バク!?」
―甲板の床が崩れた。
元々壊れている船で脆くなっていた上、いわなだれやふんかによる攻撃によって甲板は崩れかかっており今限界が来たのだ。
崩れた床の底へと落ちていくソラトとスイゲツ、カガリとバクーダ。
「ソラトーッ!」
「お兄ちゃーん!」
「カ、カガリ様っ!?」
抜けた床の底へと落ちていくソラトとカガリを心配し声をかけるサトシとハルカ、そしてマグマ団のしたっぱたち。
そんな声に反応する暇もなく、落下したソラト達は下層にあった水で満たされた場所へと落ちてきた。
ドボン!と水に落ちたソラトとスイゲツだが、幸い怪我もなくみずタイプを持つスイゲツからすれば何ら問題はない。
水中で体勢を整えたスイゲツはソラトを背に乗せて水面へと浮かんだ。
「ラグ」
「ぷはっ…助かったよスイゲツ。無事だな?」
「ラグラグ」
お互いに無事を確認するソラトとスイゲツ。
大丈夫だと把握すると周囲を見渡す。
この場所は広く、水底に目をやると沢山の椅子や机、他にも食器やトレイといった物が沈んでいた。シーキンセツが動いていた際はここは恐らく食堂だったのだろう。
そして水底を見て目を見開いた。
底の方ではカガリが一緒に落ちたバクーダの巨体の下敷きになっていた。バクーダは水に弱く体重も重いため泳ぐことができないのだろう。
ボールにも手が届かないのだろうか戻す気配も感じられない。
「スイゲツ!」
「ラグラッ!」
即座にソラトはスイゲツに掴まり底へと潜っていく。
一方でカガリは思わぬアクシデントでバクーダの下敷きになってしまいどうにか動こうと体をもがかせるものの300キロ以上の体重を誇るバクーダを退かせられない。
しかも突然水中へ落ちてしまったため空気を吸い込む暇も無かったためこれ以上は息が持ちそうになかった。
「…っ!」
息が持たずに口から酸素をごほっと吐き出してしまい、海水を飲み込んでしまう。
意識が朦朧とするカガリの元へ辿り着いたソラトはスイゲツのパワーでバクーダを抱えて退かして貰い自分はカガリを抱えて海上へ向かう。
「ぷはっ! はぁ…はぁ…オイ、大丈夫か!?」
「……」
「くそっ…! あっちの段差の上なら…!」
声を掛けるがカガリは意識を失っており返事が無い。
どうにか救命しなければと周囲を見渡したソラトは部屋の隅にあった段差の上を目指す。そこならば水が及んでいないため落ち着いて処置ができる。
段差の上に辿り着いたソラトはカガリを仰向けに寝かせて様子を見る。
「水を飲み込んでる…息も無い…! しっかりしろ!」
「バクゥ…」
「大丈夫だバクーダ、まだ間に合う! 必ず助ける!」
自分のトレーナーを心配するバクーダを安心させるため、そして自分に言い聞かせるためにソラトはそう言うとカガリに心臓マッサージを行う。
だが心臓マッサージを行ってもカガリは目を覚ます気配がなかった。
「…なら!」
ソラトはカガリの顎を持ち上げて気道を確保すると鼻を摘まみ、息を吸いカガリに口付けをした。
正確には人工呼吸。吸い込んだ息をカガリへ流し込む。
人工呼吸を終えると再び心臓マッサージをして、折を見て再び人工呼吸をする。
そして3度目の人工呼吸の最中、カガリはゆっくりと目を覚ました。
「……? ……っ!?」
「うわっと…!」
「げほっ…! けほっ…」
自分の状態が理解できていなかったカガリだったが、ソラトの顔が目の前にあり口に温かいものが触れていると気がつき驚きからソラトを突き飛ばす。
そして呼吸を取り戻したカガリは喉の奥から飲み込んだ水がせり上がってくるためそれを吐き出した。
バクーダは心配そうにカガリに寄り添い、スイゲツは突き飛ばされたソラトを受け止めた。
「どうにかなったな…気分はどうだ?」
どうにか救助に成功したソラトは壁に背を預けると溜息を吐きながらカガリに気分を問うが、当のカガリはソラトの行動が理解できず真剣な表情でソラトと目を合わせる。
「……なぜ?」
「ん? 何だ?」
「…なぜ…助けたの? …ボク達…敵同士なのに」
先ほどまで明確に敵対しており、更にはカガリはバトル禁止のポケモン保護区でバトルを仕掛けた悪党である。
それなのに自分を助けてくれたソラトは、カガリにとっては理解不能であった。
「確かにそうだけど…それは命を見捨てる理由にならないだろ」
「……」
「助けるさ。俺は、俺に助けられる命を」
それはかつて母を救えなかったソラトが自分に誓った事だった。
病に苦しむ母に対して何をしてやる事もできなかった。それでも自分に何かできる事があって、それで誰かが救えるのならば。
ソラトの決意の表情を見たカガリは理解はできないが納得はしたらしく、頷いて立ち上がった。
「……ターゲット……ロック」
「は?」
「…キミ…ターゲットロック…したから」
「ターゲットって、どういう事だ?」
「…キミを…
「意味が分からないんだが…」
イマイチ意図が読めないカガリの言葉に首を傾げるソラトだったが、何となく悪い意味ではないような気がしたため少しだけ警戒心を緩めた。
そしてその警戒の緩んだソラトを見てカガリは顔を寄せると、今度はカガリから口付けをした。
「…ん」
「!?」
突然の事で反応できず、背中を壁に預けていたため下がる事もできなかったソラトはカガリが下がるまでの数秒間動けなかった。
ソラトから離れたカガリは相変わらず無表情だったが、どことなく満足そうだった。
「な、何を…!?」
「…お返し」
顔を真っ赤にしているソラトを他所に、カガリは一言そう言うとバクーダをボールへと戻して新しいボールを投げた。
出てきたのはスバメの進化系であるオオスバメ。
オオスバメはカガリの両肩を脚で掴むとそのまま羽ばたいて上昇し、落ちてきた穴目掛けて飛び上がった。
「…何だったんだ」
「ラグゥ~?」
「茶化すな」
相棒であるソラトのキスシーンをおちょくる様にスイゲツがニンマリと笑うがソラトはそれをピシャリと遮りスイゲツをボールに戻した。
「頼むぞ、モウキン!」
「ヴォッ!」
とにかくソラトも上に戻らなければならない。
ソラトはモウキンを繰り出すと先ほどのカガリと同様、両肩をモウキンに掴んで貰うとそのまま飛び上がって甲板まで飛び出した。
空中から状況を確認すると、サトシ達はマグマ団のしたっぱ達とのバトルを継続していたようだが全て返り討ちにしていたようである。
ソラトはサトシ達の傍へ着地するとモウキンを空中へと放つ。
無事に戻ってきたソラトを見てハルカが駆け寄って笑顔になる。
「お兄ちゃん! 無事だったのね!」
「ああ、心配かけて悪かった。さて…」
ソラトより一足先に上に戻ったカガリだったが、これ以上戦う意思は感じられなかった。
「…データは?」
「はい! 別働隊により確保完了しています!」
「…なら…撤退」
「はっ!」
「……」
どうやらマグマ団は目的を達成したらしく、したっぱ達は次々と潜水艦へと戻っていく。
最後に残ったカガリは潜水艦へ戻る前にソラトをチラリと見ると無表情なその表情を僅かに赤くして甲板から跳んで潜水艦へと戻った。
全員が潜水艦内へ戻ったマグマ団はすぐさまに潜水して逃走する。
「くそっ! 待て!」
「止めとけサトシ。今はシーキンセツを守れただけで良しとしよう」
「……そっか。そうだな」
マグマ団を追おうとするサトシだが、既に潜水艦は潜水してしまいすぐに発進してしまうだろう。
今から追っても潜水艦は止められないと判断したソラトにそう言われ、サトシは追いかけるのを断念した。
「ソラト君、大丈夫!?」
「はい、ナミさん」
「船はどうにか大丈夫そうよ。皆、彼らを撃退してくれてお礼を言うわ。でも…残念ながら今日の案内は終了ね」
困ったように笑うナミ。
それもそうだ。どうにか沈む事はなかったが船は側面が破壊されており甲板はボロボロといった酷い有様である。
これはしばらくは修理と補修に忙しくなるだろう。
「でも、マグマ団は何をしに来たんだろう? データがどうとか言ってた気がするけど…」
ポケモンを狙ったロケット団はともかく、目的の見えないマグマ団に対してマサトが疑問を浮かべる。
確かに去る前にデータと言っていたが…。
「それも合わせて調査が必要かもしれないわね…。とにかく船から出ましょうか。カイナまで送っていくわ!」
「「「「ありがとうございます!」」」」
こうしてシーキンセツでの攻防は終わり、サトシ達はシーキンセツから去るとナミの船でカイナシティへと向かう事になったのであった。
「見えてきたわ。あれがカイナシティよ」
日が傾いてきた頃、サトシ達を乗せたナミの船はカイナまであと少しの所まで来ていた。
「カイナシティ! あそこでポケモンコンテストが開かれるのね!」
「頑張れよハルカ!」
「応援してるからね、お姉ちゃん!」
「ま、開催はもう少し先だ。それまでみっちり練習しなくちゃな」
ロケット団とマグマ団を撃退してシーキンセツを守り、とうとうカイナシティに到着したサトシ達。
そしてカイナシティで開催されるポケモンコンテストに燃えるハルカであった…!
to be continued...
カガリさん登場です。
正直オメガルビーで初めて見た時はインパクト強すぎて開いた口が塞がりませんでした。
ちゃんとカガリさんらしく描写できているでしょうか? ちょっと不安です。
因みに人工呼吸する時はソラト君と同じようにやってあげて下さいね。キスして空気送るだけじゃ意味無いので。
ところで、ソードとシールドの新情報来ましたね。
欝になりかけの時期だったのでサンムーンは買わなかったんですけど復帰しようかどうかかなり悩んでいます。