†ボンゴレ雲の守護者†雲雀さん(憑依)   作:ふぁもにか

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 どうも、ふぁもにかです。今回は凄まじく難産でした。結果、話が遠回しな上に無駄に長いという、産廃染みた36話ができあがってしまいました。どうにか改善したいが、私のしょぼい語彙でどう表現すればいいかわからない。いっそ36話事態をボツにしたくなったけど、今後のために必要なシーンだから削れない。そのような産物なので、適度に読み飛ばし推奨です。真剣に読まない方がいいと私は思います。



風紀36.†アドバイスを受けて風紀を守ろう†

 

 

Q.フゥ太&ビアンキと接触してから4日経ったけど、あれから死ぬ気の炎のサイズを大きくすることはできましたか?

A.毎日欠かさずボンゴレリングに雲の炎を灯す特訓を続けていますが、その、お察しください。

Q.と、言いますと?

A.何の成果も得られませんでしたぁぁぁぁッッッ!

 

 というわけで、今日も今日とて。僕は膨大なサイズの死ぬ気の炎をボンゴレリング上に灯せずにいる。うん。マズいよね、この状況。そろそろXデーが近いって。次、どこかで僕が( ˘ω˘ )スヤァとお昼寝したら最後、葉が落ちる音でも目が覚める雲雀さんスペックにも悟られずにスタンバッてる一般人(?)の入江くんがここぞとばかりに10年バズーカ飛ばしてくるって、絶対。

 

 うー。これ、本気で幻騎士との正面衝突も想定してシミュレーションしないとだよね。

 勝てるのかな? いや、無理だよね。まず負けが見えてるよね。純粋な近接戦で、10年後の雲雀さんと同レベルだった幻騎士に10年前の雲雀さん(+中身が凡人)が普通に戦って勝てるわけがない。

 

 それでも、膨大なサイズの死ぬ気の炎を生み出せない以上、僕が直接幻騎士と戦って時間を稼がないと、獄寺くんが。山本くんが。了平くんが。クロームが。ラル・ミルチが。草壁さんが。ランボが。イーピンが。死んでしまう。幻騎士に殺されてしまう。ゆえに。例え敗戦濃厚でも、僕に幻騎士との戦闘を避けるわけにはいかないのだ。

 

 …………仕方ない。やるしかないか。仲を深めた面々が次々と死んだことに絶望するツナくんなんて見たくないし、どうにか幻騎士の猛攻を凌ぎきってみせようか。

 大丈夫。ある程度時間稼ぎさえできれば、きっと幻騎士が第二形態に至る前に、10年後の入江くんが匣に炎を注入して、僕と幻騎士とを分断するようにメローネ基地を動かしてくれるよ。きっと。僕信じてる。だから、お願い。いくらお腹が痛くなろうが、空気を読んでね、入江くん?

 

 

 そんなことをつらつらと考えつつ、僕は並盛中の屋上から並盛町の光景を眺める。雲雀さんの体に憑依してからというもの、応接室や屋上からこうして並盛町の景色を見るのが心地いいって感覚があるんだよね。実際、風も気持ちいいし、普段の並盛町はギャグ時空ゆえに、原作と関わりのない並中生徒が時折校庭で常識に囚われない、若者の人間離れな挙動を取る様を観察するのも楽しいし、並盛中の屋上はかなりの快適スポットなんだよね。雲雀さんの実年齢が15歳を超えても未だに並盛中に留まっているのは、こうした理由もあるのかもしれない。

 

 

「おや。何やら悩み事がありそうな顔をしていますね。雲雀恭華さん?」

 

 などと、気晴らしに原作の雲雀さんの考察を深めていると、背後から声がかかる。幼い男の声。なのに、やたらと理性的で、年を取っていそうな口調。そして、今は雲雀恭弥に変装中にもかかわらず、『雲雀恭華』とのフルネームでの呼びかけ。

 

 

(あ、これ骸くんだね。間違いない)

 

 声の正体を察した僕が振り返ると、小学校低学年程度とおぼしき男の子が悠然と立っていた。男の子の顔の右半分がひび割れており、右目に六の数字が刻まれていることが、男の子に骸くんが憑依している最中であることを声高に主張している。

 

 

「あれ? 今日はクロームの体じゃないんだね、骸くん。どうしたの? 前に、僕にクロームを紹介したのは、今後もクロームを介して僕と接触するって意図じゃなかったの?」

「そのことについて、貴女に聞きたいことがありまして」

 

 今の僕は男装中だが、既に性別がバレている骸くん相手に口調を取り繕う必要はない。そのため、僕は割とフランクな口調で、骸くんに率直な疑問を投げかける。すると、骸くんは僕の反応をあらかじめ予測していたのか、スムーズに話を運びにかかる。

 

 

「クローム髑髏がいなくなりました。もう何日も経過しています。犬や千種にも探させていますが、まるで手掛かりがありません。彼女が僕たちに何も言わずに姿を消すなど、あり得ないのですが……恭華さん、何か心当たりはありますか?」

 

 まぁ、そうだよね。このタイミングでわざわざ僕に接触する理由の筆頭はクロームの行方だよね、どう考えても。だって今、クロームは10年後の世界にいるんだから。クロームが10年後の黒曜ランドでミルフィオーレの雨の6弔花ことグロ・キシニア主催の『クローム髑髏の試食(笑)』をぶち壊した後、ボンゴレアジトのツナくんたちと合流した以上、今の黒曜ランドにクロームがいるはずがないわけだ。

 

 さて、どうしようか。現状、僕は原作キャラに原作知識を明かさないように立ち回っている。ならば当然、今回も『知らない』とウソをつくべきだ。けど、骸くんにウソついても見破られそう……というか、骸くんのことだから、僕がクロームの行方を知っているとの確信を得た上で、敢えて尋ねてきてるような、そんな気がする。

 

 もしそうなら、ここでウソをついて、下手に骸くんの僕への心証を悪くすれば、そのまま戦闘に突入する可能性も否めない。もうそろそろ僕が10年後の戦場へ飛ばされそうな現時点で、無駄に消耗はしたくない。なら、ウソをつかずに言及を避けるしかない、か。

 

 

「ない、といったらウソになるね」

「やはり知っていましたか。それで、彼女はどこに?」

「悪いけど、今は言えないんだ。察してほしい」

「……」

 

 今、10年後の世界のことを話したら、怪しいなんてレベルじゃないしね。

 だから僕を無言で凝視するのはやめてほしい。プレッシャーをかけても僕からさらなる情報は引き出せないよ、骸くん!

 

 

「まぁ、あと1月もすればわかるよ。きっとクロームは無事だから、そう心配しなくていいんじゃないかな?」

 

 未来編が終われば、未来で戦ったマフィア関係者一同に、未来での激闘の記憶が伝えられる手はずとなっている。その対象に当然ながら、骸くんも入っている。骸くんの知りたいことはその時に『聞こえますか…今…あなたの…心に…直接…呼びかけています』といったノリでアルコバレーノたちが伝授してくれるはずだから、今は情報お預けでどうか我慢してほしい。

 

 

「ほう、そうですか。なら、クロームの捜索は取りやめましょうか」

「……ええっと。僕の言うこと、そう易々と信じて大丈夫なのかな?」

「ええ。懐中時計やモスカの件から貴女は大局が見える人だとわかっていますし、僕と貴女が敵対関係でない以上、貴女がクロームの心配はいらないと言ったのなら、その通りなのだろうと判断したまでですよ」

「そっか」

 

 もっと骸くんから追及されると想定していただけに、あっさり骸くんが引き下がったことに、僕は困惑ながらも骸くんの真意を探る。すると、骸くんはニコリと笑みを浮かべて僕の主張を受け入れる理由を告げる。

 

 う、ぐぐ。骸くんを騙している罪悪感が凄い。僕は大局的な視野に優れた人じゃないからね。中身はただの凡人だからね。『×大局が見える → ○未来を原作でカンペしている』なのが実態だからね。ホント、ごめんね。骸くん。

 

 

「……」

 

 閑話休題。それにしても、今骸くんと会えたのは巡り合わせがよかったかもしれない。

 何せ、僕は今、リングの炎のサイズを増大させられないことで悩んでいたのだ。

 骸くんに相談すれば、何か実りになる良いアドバイスをくれるかもしれない。

 

 

「骸くん。今、暇かな?」

「ええ。時間はありますよ」

「なら、ちょっと僕の悩みを聞いてほしいな。大事なことなんだ」

「恭華さんの悩みですか。クフフ、興味深いですね。場所は変えますか?」

「いや、ここでいいよ」

 

 骸くんから許可をもらったため、僕は悩みを話し始める。もちろん、マフィアのリングに死ぬ気の炎を灯せること、リングを装備した人の覚悟がないとリングに炎を灯せないこと、リングの炎は未来の戦いに革命を起こしうることといった、以前ディーノさんから聞いた内容を骸くんに教えた上でだ。

 

 

「クフフ、これが死ぬ気の炎ですか。幽玄で、落ち着きのある藍色の炎ですね」

 

 僕の話を聞いた骸くんが物は試しと、偶然所持していたマフィアのリングを装備し、早速霧の炎を灯す。どうやら今骸くんが憑依中の男の子には霧の波動が流れているようだ。

 

 

「僕の死ぬ気の炎はこんな感じ」

「ほう、恭華さんの炎は紫ですか。細やかに分裂する様が何ともかわいらしいですね」

「かわいい、かなぁ? まぁいいや。で、僕はもっと大きな死ぬ気の炎を灯したいんだけど……何かいいアイディア、ある?」

「……」

 

 続いて僕がボンゴレリングから雲の炎を灯してみせると、骸くんが独特な感性から雲の炎を評価してくる。そんな骸くんの感想を適当に流した後、僕は本題に入った。対する骸くんは目を瞑ってしばし沈黙した後、スッと開眼する。あ、これは期待できるかも。

 

 

「確認ですが、覚悟の強さが、死ぬ気の炎の大きさと比例するのですよね?」

「うん。そうだよ」

「なら、今の貴女に足りないものは必死さでしょうね」

「……必死さ?」

「ええ。恭華さん、貴女は面白い人です。僕と戦った時、三叉槍の穂先で傷つけられないように気を付けていたのは、三叉槍で切り傷をつけることが、僕が他者に憑依する条件だと知っていたからですよね? 他にも、モスカを使ったザンザスの謀略を見抜いたり、手掛かり1つ見つけられないクロームの行方を知っていたりと、貴女は大局的な視野に優れ、洞察力が鋭く、底知れない人です。だからこそ、貴女には必死さが欠如していると僕は考えます」

「……えっと、つまり?」

「そうですね。犬のやってるアドベンチャーゲームで例えましょうか。ゲームには負けイベントというものがありますよね?」

「うん。戦闘で全滅してもゲームオーバーにならずにストーリーが進む奴だよね?」

「ええ、それです。しかし、そのゲームを初見で楽しむプレイヤーは、攻略本などで情報を仕入れない限り、どの戦闘が負けイベントかわかりません。だから、ゲームオーバーにならないよう、必死に知恵を絞って負けイベントな戦闘に勝とうとします。……ですが、事前に負けイベントだと知っているプレイヤーは真剣に戦闘に挑まずにさっさと負けることでしょう」

「まぁ、時間の無駄になっちゃうからね」

「では、ここでこの現実世界をゲームだと考えてみましょう。現実世界では誰もが初見のプレイヤーで、未来の展開を的確に示し、プレイヤーに最善の選択を教える攻略本は存在しません。そのため、プレイヤーは次々と差し迫る展開に、わけがわからないながらも、己の持つ少ない情報を駆使して、必死になって対処します。ですが、恭華さん。貴女は違います」

「えッ?」

「貴女は非常に洞察力に長けています。まるで、現実世界というゲームには存在しないはずの攻略本の情報を入手しているのではないかと思えるほどに、物事を、今後発生する展開を見抜く力を持っています。そうなると、貴女は目の前の展開に、初見のプレイヤーほど必死になる必要がありません。どう対処すれば最善の未来が待ち受けているのか、貴女は既に見抜いてますから」

「……」

「覚悟とは、必死さだと僕は考えます。先が見えない、追い詰められている、だけど諦めたくない、どうしても成し遂げたいことがある。そんな時に、人は心に強い覚悟を宿し、窮地を全力で突破しようとします。ですが、貴女は物事を知りすぎているために差し迫る展開を前に必死になりきれません。それゆえに、死ぬ気の炎を大きくできないのではありませんか?」

「……なるほど、ね。未来視でもやってるんじゃないかってほどに僕が色々見える人だから、現実世界というゲームに必死になりきれないし、のめり込めない。だから、死ぬ気の炎を大きくできるほどの真に迫った覚悟を抱けない……ってことだよね?」

 

 骸くんの考察を一通り傾聴した僕は自分なりに解釈して骸くんに問いかける。

 要は、原作を、未来に起こる出来事を知っている僕は、ボンゴレ側に属した上で行動していれば、最終的に何とかなると知っている。ゆえに、原作を知らないツナくんたちと比べて、必死さが欠けている。雲雀恭華という当事者として『家庭教師ヒットマンREBORN!』という物語に関与しているはずなのに、物語の展開や裏事情を色々と知っているせいで当事者になりきれず、傍観者意識を抱いている節がある。骸くんの主張は、そういうことだろう。

 

 言われてみればその通りだ。今までで僕が本当に必死になったのは精々、大空戦でデスヒーターを解除できなかった時ぐらいだ。そもそも、僕はいつか雲雀さんの意識がこの体に戻ってきた際に、雲雀さんに体を返すことを前提に動いている。そういう観点からも、僕が傍観者意識を抱いているというのは、正鵠を射た指摘と言えよう。……原作知識の存在を知らないのに、こうも的確なアドバイスができる辺り、骸くんクオリティはやっぱり凄まじい。

 

 

「そういうことです。死ぬ気弾を喰らって、視野が狭い中でがむしゃらに何かを達成する、なんてことでも体験すれば、必死になる感覚を掴めて、死ぬ気の炎を大きくできるかもしれませんが……せっかくですし、死ぬ気になってみます?」

「え? 僕が死ぬ気に? んー、死ぬ気モードになったら沢田くんみたくなるんだよね? さすがに人前でパンツ一丁になるのはちょっと……」

「女性が死ぬ気になった際はトップレスとはならないそうですよ?」

「そうなの? というか、なんでそんなこと骸くんが知ってるの?」

「以前、ランキングフゥ太のランキングブックを全ページ閲覧した時に、『死ぬ気モードで下着のみになり、並盛町を徘徊した回数が多い女性ランキング』というものが凝ったイラスト付きでありましたから」

「どうしよう、ツッコミ所が多すぎるッ!」

 

 ランキングになるほど並盛町で女性が死ぬ気になったケースがあったのかとか。そもそも何の使い道のなさそうなランキングがなんでランキングブックに記録されてたのかとか。なんでこのランキングにフゥ太が気合いを入れてイラストまで付けたのかとか。

 

 

「クフフ、そもそも死ぬ気弾は持ってませんので、周りから痴女扱いされる心配はいりませんよ?」

「あ、なんだ。持ってなかったんだ。ホッとしたよ」

「僕の幻術が貴女に通じるのなら、例えば貴女よりずっと強い強敵が沢田綱吉たちを拷問している光景でも貴女の脳に焼きつけて、貴女の死に物狂いの覚悟を無理やり引きずり出すという感覚を体験させることもできるのですが」

「そ、それは全力で遠慮するよ」

「そうですか。残念です」

「残念がらないでほしいな、怖いからさ」

 

 骸くんの発想に僕は思わずブルリと肩を震わせる。一方の骸くんは相変わらずのニコニコ笑顔だ。よく見ると、口角がプルプルしている気がする。笑いをこらえているかのような口の結び方だ。

 

 

「ねぇ、さっきから僕で遊んでない?」

「何のことでしょうか? さて。僕から言えるのはこのぐらいですが、参考になりましたか?」

「あ、うん、凄く参考になった。ありがとう」

「どういたしまして。それでは」

 

 骸くんは僕の質問を軽く流し、別れの言葉とともに足早にその場を去る。

 からかわれた僕が怒る可能性でも考慮してさっさと退散した辺り、きっと骸くんはあの男の子に憑依した状態では大して戦えなかった、ということなのだろう。

 

 

(さて、骸くんから興味深い話を聞けたけど……原作知識の記憶だけ器用に消すとか、封印するとか、そんなことはできない以上、どうやって覚悟の炎を大きくしたものか……)

 

 再び静寂が戻った並盛中屋上にて。僕はため息を吐き、空を見上げる。雲一つない青空は、僕の悩みなんて関係ないと言わんばかりの爽やかな様相を醸成しているのだった。

 

 




雲雀恭弥→本作の主人公、かつボンゴレ雲の守護者。本名は雲雀恭華。今は凡人が憑依している。骸の頭のキレ具合を信頼しているため、此度の骸の指摘を素直に受け入れることにした。
六道骸→黒曜編のラスボス。今は体が復讐者の牢獄に囚われているため、今回は原作の標的81で登場した、ツナたちが山本の野球の試合を観戦している時に登場した男の子に憑依している。恭華のことを気に入っている骸は鋭い洞察力で恭華のことを分析した結果、本編で指摘したような恭華の傍観者スタイルに気づいた模様。

恭華「結局、今話で何がやりたかったの?」
ふぁもにか「骸に『┌┤´д`├┐<執念が足りんぞ』的な趣旨の発言をさせたかった」
恭華「……(反応に困るんだけど)」

 というわけで、36話は終了です。何だか自分でも何を書いているのかわからなくなるという恐怖の回でした。でも、難産だろうと乗り越えることができたので、きっと次話の更新時期は早まると思います。……少なくとも年内には37話が産声を上げることでしょう。そう、私は信じています。PRAY精神って大事ですよね? ね?


 ~おまけ(オリジナル匣兵器・解説)~

 No.5 雲ケムリ

 匣タイプ:ウェポン 属性:雲 設計者:ケーニッヒ

 煙幕を吐き出す雲の匣兵器。匣に投入した死ぬ気の炎の大きさや純度に応じて、煙幕の量や密度、色が変化する。ここぞという時の演出や霧シラスを使う際に便利なので、恭華は割と雲ケムリを愛用している。


 ~おまけ(没展開 もしも骸が偶然にも死ぬ気丸を持っていたら ※キャラ崩壊注意)~

骸「あぁ、そうだ。せっかくだし、お菓子いりますか? 最近見つけた駄菓子屋で買ったのですが、中々に美味しいですよ(水色&丸型の飴玉っぽいものを恭華に手渡す)」
恭華「へぇ。じゃあ、いただくよ――って、何これ。味がしないんだけど?」
骸「呑み込んだら、美味しさがわかりますよ」
恭華「ふぅん、変わってるね(ゴクリ)」
骸「あ、そうそう。死ぬ気弾はありませんが、死ぬ気丸なら持ってますよ? ちょうど今、恭華さんが服用したものが死ぬ気丸です。一錠服用すると、死ぬ気になれます」
恭華「え?(ちょッ、もう呑み込んじゃったんだけど!?)」
骸「さて。死ぬ気になった恭華さんの反応が楽しみですね」

 直後。恭華が気を失い、バタリと倒れる。そして。額に紫色の死ぬ気の炎を宿しつつ、恭華はサラシ&パンツ状態で勢いよく立ち上がる。

死ぬ気恭華「死ぬ気で幻騎士との戦闘に備えて特訓する!」
骸(幻騎士……?)
死ぬ気恭華「付き合え、骸! スパーリングだ!」
骸「え、いや、待ってください恭華さん。僕、この体じゃほとんど戦えな――」
死ぬ気恭華「問答無用!!(o゚Д゚)==O三」
骸「ぐふッ!?(←気絶)」

 没理由:沢田家光がバジルのために作った錠剤型の死ぬ気弾こと死ぬ気丸をなぜ骸が持っているかが謎すぎるから。死ぬ気丸を服薬した際に一度死ぬのかや、一錠で普通の死ぬ気モードになるかが原作で明かされていないから。骸が憑依中の幼い男の子が殴られるのはかわいそうだから。

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