†ボンゴレ雲の守護者†雲雀さん(憑依)   作:ふぁもにか

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ヒバード(最近めっきり出番がなくなったなぁ。この作品は雲雀さんが主人公なのになんで……)
内藤ロンシャン「まぁまぁ、マフィアサイドのキャラなのにアニメで存在を消された上にこの作品でもまるで出番を与えられないっぽい俺に比べればマシっしょ!」
ヒバード(内藤さん……!)

 どうも、ふぁもにかです。今回は展開をより盛り上げるため、雲雀さん視点を排除してお送りします。……ここ最近、凡人さんのフリーダムな独白の尺が減っている気がして少し寂しいぜよ。

P.S.
ビフォーな私「就活? あぁ、楽勝楽勝。ちょっと私が本気を出せば5月末には内定10社はいけるしさ。ふははは、私の本気に恐れおののくがよい! 我が仲間にしてライバルな就活生諸君!」
アフターな私「あ、Aくん内定取れたんだ。おめでとう! ……えぅ、どうしよう。全然内定ゲットできねぇ。これは就活を舐めてましたわ、マジごめんなさい」←イマココ



風紀29.†運を味方に風紀を守ろう†

 

 

「……ここ、どこ?」

 

 沢田綱吉陣営とザンザス陣営とのボンゴレリングを賭けた命がけの大空戦の最中、10年バズーカの効果で登場した10年後の雲雀恭弥は素直に疑問を口にする。が、周囲を軽く一瞥し、今の居場所が並盛中の校舎の屋上であるとすぐさま悟った。

 

 続いて、10年後雲雀は激しい戦闘音が鳴り響く上空を見上げる。すると、炎の推進力で空中に留まる沢田綱吉とザンザスの一進一退の攻防が視界に映し出された。

 

 

「ワォ、ボンゴレリング争奪戦の終盤か。懐かしいな」

 

 10年後雲雀は完全に理解する。今の自分が10年バズーカにより10年前の過去にいることを。と、ここで。10年後雲雀は己の足元に落ちていた、『風紀』と書かれた腕章に気づく。腕章はすっかり焦げちぢれ、10年後雲雀が触れようものなら塵と消えそうなズタボロ具合であった。

 

 

「へぇ、10年前の僕は運が良いね」

 

 もはや修復不能な腕章を見つめて10年後雲雀は口角を上げて意味深に呟く。

 一方。終始マイペースな10年後雲雀を凝視するレヴィアたんの心中は焦り一色だった。

 

 

(マズい、マズいマズいマズい! ただ立っているだけでこれだけの威圧感……ダメだ、私では10年後の雲雀恭弥を倒せそうにない。私の本能が敗北を認めている。だが、私はボスの期待を裏切るわけにはいかない! どうすれば、どうすれば――ッ!)

 

 レヴィアたんは冷や汗をダラダラと流しながら。焦燥に身を焦がしながら。必死に打開策を導かんと頭を働かせる。思考回路をガンガン回して、現状における最善手を導出しようとする。と、その時。レヴィアたんに天啓が舞い降りた。

 

 

「……」

 

 直後。レヴィアたんは動き始めた。10年後雲雀がレヴィアたんに興味を移す前に、少しでも屋上の扉へと足を運ぶ。闇に紛れ、なるべく足音を立てないように意識して、速やかに退散しようとする。が、ここで。レヴィアたんの背中に10年後雲雀が声を投げかけた。

 

 

「あぁ、君。一体誰の許可でここから退出するつもりかい?」

「ちッ、貴様に答える必要はない!」

 

 10年後雲雀の問いかけにレヴィアたんは苛立ち混じりに返答しつつ、屋上の扉へ一心に駆ける。10年後雲雀に気づかれた以上、足音なんぞに気にかけて逃げる意味がなくなったのだ。

 

 

「ふぅん、鬼ごっこ? いいね、君の戯れに少し付き合ってあげるよ。けど、その前に――」

 

 一方。10年後雲雀は脱兎のごとく逃走するレヴィアたんの背中に向けて、懐から取り出したトンファーの先端から銃弾を発砲する。

 

 

「おわッ!?」

「それは没収だよ。リング争奪戦で死者を出すと、後々良くないことになりかねないからね」

 

 銃声からとっさに横っ飛びで銃弾を回避したレヴィアたんに10年後雲雀は一息に距離を詰め、レヴィアたんの右指をトンファーで殴りつける。結果、レヴィアたんの右指に嵌められていた雷のボンゴレリングが宙に弾かれ、10年後雲雀はパシッと雷のリングを掴み取る。

 

 

「くそッ!」

 

 レヴィアたんは奪われた雷のリングを取り返そうとせずに逃げの一手を選択した。

 10年後雲雀は屋上を去るレヴィアたんを追わずに、屋上の一角に転がる、昏睡中のランボのリストバンドの凹みに雷のリングを挿入し、デスヒーターの解毒薬を投与させた。

 

 

「さて。やることはやったし、後は彼女で遊ぼうかな。どんな悲鳴を響かせるか、楽しみだ」

 

 苦しそうにうめいていたランボの表情が安らかなものに変化する中。

 10年後雲雀は逃走中のレヴィアたんを咬み殺すべく、速やかに行動に移し始めた。

 

 

 ◇◇◇

 

 

 10年後の雲雀恭弥の顕現という、非常に分かりやすいデデドンな絶望展開において。

 現状を切り抜けるためにレヴィアたんが閃いた作戦は単純明快。時間稼ぎ。その一言に尽きる。

 

 ボスはボンゴレリングを回収することと、沢田綱吉の守護者を皆殺しにすることを望んでいる。しかし、だからといって今の10年後の雲雀恭弥と戦う必要はない。

 

 

(5分だ、5分経てば10年バズーカの効果が切れ、10年前の雲雀恭弥に戻る。そうなれば、後はデスヒーターとレヴィ・ボルタで死にかけの雲雀恭弥のトドメを刺し、雷のリングを取り戻すだけの簡単な仕事だ。……たったの300秒、持ちこたえられないで何がボスの雷の守護者だ! レヴィ・ア・タン!)

 

 レヴィアたんは階段を駆け下り、校舎3階に移動する。10年後雲雀が追ってくる気配はあるだろうか。レヴィアたんは廊下の壁に背中を預け、ソーッと階段を覗く。と、その瞬間。レヴィアたんの体の正面に位置する窓ガラスが蹴破られた。ガラスの破砕音が派手に鳴り響く中。颯爽と校舎3階の廊下に着地したのは、10年後雲雀。

 

 

「なッ!? 窓からだと!?」

「見つけたよ」

 

 屋上の金網にムチの先端を巻きつけて降下する形で窓から侵入した雲雀は間髪入れずにトンファーでレヴィアたんの下顎を打ち上げる。

 

 

「ガアッ!?」

 

 レヴィアたんのまぶたの裏に星が散る中。レヴィアたんは脳を揺さぶられつつも、2歩、3歩と後方にたたらを踏みつつも、電気傘を3本、己の後方に投げ飛ばす。

 

 

「レヴィ・レールガン!」

 

 レヴィアたんがその場にしゃがみ込んだ直後。3本の電気傘が雲雀目がけて一直線に高速の電撃を解き放つ。威力が大幅に減衰するものの、雷撃の速さに重きを置いたレヴィ・レールガン。10年後雲雀はスーツを素早く脱いでレヴィ・レールガンの遮蔽とするべく前方にフワリと投げるが、レヴィ・レールガンはスーツを軽々貫いた。

 

 

(命中した!)

 

 レヴィアたんは思わぬ展開に喜色ばむ。10年後雲雀の実力ならばレヴィ・レールガンを見てから平然と回避するものと想定していたからだ。しかし、直後。レヴィアたんは衝撃に目を見開く。スーツのパサリと床に落ちる中、レヴィ・レールガンが直撃したはずにもかかわらず、無傷の10年後雲雀の姿があったからだ。

 

 10年後雲雀が何をしたのか。答えは簡単だ。スーツの裏側で、レヴィアたんの見えない所で、右の中指に装着していた雲のリングに雲の炎を灯し、雷撃の盾としていたのだ。雲雀の純度の高く、かつ膨大な雲の炎によりレヴィ・レールガンの威力が完全に殺されたのだ。なお、雲のリングは炎の大きさに耐え切れず砕け散っていたりする。

 

 ちなみに、10年後雲雀が堂々と雲の炎でレヴィ・レールガンを防御しなかったのは、レヴィアたんの動揺を誘いつつ、みだりに10年後の戦い方を見せびらかさないためだ。

 

 

「き、貴様! 化け物か!?」

「君が軟弱なだけだよ」

 

 理不尽だとの思いをそのままにレヴィアたんは叫ぶが、10年後雲雀は涼しげな表情を崩さない。私では、レヴィアたんでは10年後雲雀の足元にも及ばない。そのような現実をまざまざと見せつけられて、レヴィアたんのプライドは酷く傷ついていた。だが、だからといって絶望に足を取られている場合じゃない。

 

 

「おおおおおおおおおお!」

 

 レヴィアたんは10年後雲雀が割った窓の先へと跳び出す。3階からの飛び降りだ。無傷で済むと考えるべきではないだろう。だが、今はとにかく時間を稼ぐことが大事なのだ。規格外極まりない10年後雲雀を相手に5分間生き延びる心算ならば、私もまた規格外な逃げ方をしないとならない。だからこそ窓からの逃走を選択した。しかし。

 

 

「逃がさないよ」

「ぐぇ!?」

 

 10年後雲雀はトンファーから鎖分銅をバシュッと吐き出し、レヴィアたんの腹部に巻きつける。そして。トンファーを引っ張り、レヴィアたんの体を校舎3階内に引き戻す。腹部を強烈に絞めつけられたレヴィアたんはカエルが潰されたかのような声を上げ、さらに戻された勢いで廊下の壁に背中を強く打ちつけ、声なき悲鳴を響かせた。

 

 

「さぁ、耐久テストといこうか。君はいつまで保つだろうね?」

 

 そして。10年後雲雀による蹂躙劇が開催された。10年後雲雀の隙のないトンファーの連撃にレヴィアたんは対処できない。カウンターの反撃も。攻撃先を予測した上での回避も。怪我を最小限に留める防御も。何もかもできない。10年後雲雀の速く、重く、絶え間ないトンファーのラッシュにレヴィアたんはまるで抵抗できない。

 

 

(まだか!? 5分は、まだなのか!?)

 

 次々に刻まれる痛みにレヴィアたんの意識が徐々に遠のく中。レヴィアたんは心の中で必死に叫ぶ。5分経ってしまえば私の勝利は固い。いくらボロボロになろうと、気絶せず、10年バズーカの効果のなくなった雲雀恭弥にトドメを刺す力さえ残していれば私は勝てる。だが、その5分が遠い。こんなにも。こんなにも5分は長かったのか。

 

 

(ぅ……ボ、ス)

 

 レヴィアたんの戦闘スタイルはルッスーリアみたく近接戦闘型ではない。ゆえに、日頃から体を鍛え抜いてなどいないレヴィアたんが、10年後雲雀の攻撃に晒され続けていつまでも耐えられるわけがなく。レヴィアたんは必死に繋ぎ止めていた意識を手放そうとする。

 

 しかし、その時。ピタリと。唐突に10年後雲雀の攻撃が止んだ。

 不可解な現象にレヴィアたんが腫れ上がったまぶたを持ち上げて前方を見据えると。

 ボフンと。柔らかな音とともにピンク色の煙がレヴィアたんの視界を埋め尽くしていた。

 

 

(……ま、さか? まさかまさかまさか! 5分、経ったのか!? 10年後の雲雀恭弥の攻撃に耐えきれたのか!?)

 

 レヴィアたんは現状を理解し、歓喜にわなわなと震える。

 時間稼ぎの作戦は成功した。ならば、レヴィアたんがするべきことはただ1つ。

 

 

「死ねぇえええええええええええ雲雀恭弥ぁぁあああああああ!!」

 

 ピンク色の煙の中にいるだろう瀕死の雲雀に、今まで散々ボコられた恨み辛みを全て乗せた上で渾身のトドメを刺すことだ。レヴィアたんは電気傘の柄を砕かんばかりに力強く握りしめ、血走った眼で煙の中を見据えつつ、電気傘を突き刺した。

 

 

「――甘い」

 

 が、煙の中の雲雀恭弥は。レヴィアたんの電気傘を平然と紙一重で回避し、お返しだとばかりにレヴィアたんの顔面をトンファーで力いっぱいに殴りつけた。

 

 

「がはッ!? な、なぜ……?」

 

 もはや気力だけで意識を保っていたレヴィアたんはまるで糸の切れた操り人形のごとく床に仰向けに倒れ、疑問の言葉を最後にガクッと気絶する。

 

 

「君なら時間稼ぎに打って出ると思っていたよ」

 

 一方。レヴィアたんを咬み殺した雲雀恭弥は付近に転がる雷のリングを拾いつつ平然と呟く。

 その姿は瀕死とは程遠く。服こそ所々焼け焦げているものの。デスヒーターを解除し終え、レヴィ・ボルタによる重傷を治癒し終え、しかと復活した雲雀の姿がありありとうかがえた。

 

 

 ◇◇◇

 

 

「こ、これは!? なぜ雲雀殿の怪我がなくなっているのですか!?」

「こりゃあどういうことだ!?」

 

 観戦席にて。大型ディスプレイに映る無傷の雲雀に、バジルとDr.シャマルは驚愕する。てっきり10年後雲雀がレヴィアたんを完全に戦闘不能にできなかった時点で雲雀の敗北、あるいは死が待ち受けているものと身構えていただけに、衝撃が大きいようだ。

 

 

「やっぱりか。雲雀の奴、賭けに出たんだな」

「賭けだ、コラ?」

「あぁ」

 

 雲雀の意図を薄々察していたリボーンは帽子を目深に被り直しつつ、ニッと笑う。

 一方、リボーンの考察が気になったコロネロの問いにリボーンは現状を解説し始める。

 

 

「雲雀は10年後の自分にレヴィ・ア・タンの相手を任せるためと見せかけて、10年後の世界でデスヒーターや自分の怪我を治すために10年バズーカを使ったんだ。10年後の発達した医療技術なら、5分もあれば専用の解毒薬がなくてもデスヒーターを解毒できるかもしれない。重い怪我を治癒できるかもしれない。……そんな都合のいい可能性に、雲雀は賭けたんだ。そして、雲雀は賭けに勝った。実際に10年後の未来には解毒手段も怪我を完治させる手段もあった。だからこそ、雲雀は今ピンピンしているんだ」

「な、何と! さすがは雲雀殿!」

「はぁー。そこまで考えての行動かよ。全く、末恐ろしいガキだぜ」

 

 リボーンの解説のおかげでようやく理解の追いついたバジルとDr.シャマルは尊敬と畏怖と方向性こそ別だが、各々雲雀を称賛する。

 

 

「10年後の雲雀が屋上に落ちていたボロボロの腕章を見て、10年前の自分の怪我の状況を推察した上でなお、本気でレヴィ・ア・タンを倒そうとしなかったのも、瀕死の雲雀を完全に治癒できる目途が10年後の世界にあったからこそだな。そうじゃなかったら10年後の雲雀は遊ばずにレヴィ・ア・タンを速攻で仕留めていたはずだ。……とにかく、これで雲雀が復活だな」

「あぁ。朗報だぜ、コラ!」

 

 かくして。観戦席の面々は再び大型ディスプレイに映る戦況を見守り始める。

 雲雀の影響で衝撃展開に事欠かない大空戦は、まもなく佳境を迎えつつあった。

 

 




雲雀恭弥→本作の主人公、かつボンゴレ雲の守護者。本名は雲雀恭華。今は凡人が憑依している。10年後の世界でしっかり毒と怪我を治して復活を果たした。なお、治療手段は晴の匣兵器によるものである。詳しくは下記のおまけ参照。ちなみに。今回登場した10年後の雲雀さんも未だ憑依中。この辺の設定は未来編で深く触れたいと作者は画策中である。
リボーン→ツナを立派なボンゴレ10代目にするために、イタリアから派遣された凄腕の殺し屋。かつ、黄色のおしゃぶりを持つ呪われた赤ん坊:アルコバレーノの1人でもある。前回、雲雀が10年バズーカを使用した時点で今話の展開をほぼ正確に予測していた模様。先見力◎。
コロネロ→青色のおしゃぶりを持つ呪われた赤ん坊:アルコバレーノの1人。良くも悪くも物事を深く考えない脳筋系なので、自分で考えるよりも先に解説を求める傾向がある。
バジル→ボンゴレ門外顧問機関CEDEFに所属しているイタリア人の少年。今も着々とリアクション芸に磨きをかけている。素直な子って反応が一々面白くていいですよね。
Dr.シャマル→闇医者かつフリーの殺し屋なキス魔おじさん。この人、本当に昔のヴァリアーに勧誘されるほどの実力者だったのかと疑いたくなるほどのリアクション芸を見せている。
レヴィ・ア・タン→この度、哀れにも黒髪少女なレヴィアたん(23)となってしまったヴァリアーの雷の守護者。いくら手を抜いているとはいえ、10年後雲雀のトンファーラッシュに耐え抜くガッツを見せるが、最終的にはノックアウトされた。個人的に大空戦における敢闘賞を彼女にプレゼントしたい今日この頃。

 というわけで、29話は終了です。今回でヴァリアー編のピークは終了となります。今後はヴァリアー編をダイジェストかバッサリカットかで、1~2話ほど用いて終息させて、そのまま未来編へ突入する予定です。意外とヴァリアー編は話数を使いましたなぁ。


 ~おまけ(※10年後に跳んだ恭華さんサイドの状況を簡潔に描写してみた)~

 並盛町地下の風紀財団アジトにて。
 雲雀恭弥(大人)とともに廊下を移動する秋田勝(大人)。
 だが、次の瞬間。雲雀恭弥(大人)を中心にピンク色の煙が噴出する。

秋田勝(大人)「い、今の確か10年バズーカの煙! ということは、まさか……」
10年前の恭華さん「……ぅ(デスヒーターとレヴィ・ボルタにより瀕死)」
秋田勝(大人)「10年前の雲雀先輩が、って、うわ!? 凄くボロボロ!? どうしてこんな酷い怪我を――って、それ所じゃないですよね! 急いで治療しないと!」

 秋田勝は指輪から黄色のきらびやかな炎を発生させ、スーツのポケットから取り出したオルゴールのような形状をした匣の凹みに炎を差し込む。直後、匣がパカッと開かれ、中から1匹の匣兵器――晴ヒトデ――が出現した。晴ヒトデは雲雀に向けて球状に纏まった晴の炎を吐き出し、晴ヒトデの放出した一塊の炎は優しく10年前の恭華を包み込む。

秋田勝(大人)「あと少しの辛抱ですよ、雲雀先輩。晴の炎の活性属性と、ヒトデの再生能力を掛け合わせた晴ヒトデの優れた治癒能力なら、5分もあればほぼ完治できますから」
10年前の恭華さん「……そう。なら、任せたよ(消え入りそうな声)」
秋田勝(大人)「はい! お任せください!」

 かくして。みっちり5分かけて怪我や毒をきちんと直した10年前の恭華さんは過去の戦場へと舞い戻るのであった。

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