やはり俺のボーダー生活は間違っている   作:空気ゆーま

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米屋側の心情を書いてみました。

いや~いますよね~

笑うとよけいに怖い女子。

え?いない?
デスヨネー

では~どうぞ~



13話『米屋と謎の殺気』

米屋side in

 

俺は今、B級ソロの涼宮唯と戦ってる。

思ったより強かった。そしてなぜか遠くから槍を伸ばすと、死角からの突きすらもこちらを見ずに躱す。気味悪い。あの比企谷がもう一人いるみたいな感覚に陥る。最初の3点の差も着実に詰められ、今は4:4 1引き分けで同点になった。

いつもチャラい俺でも先輩の意地を見せたくなった。絶対に勝つ。

 

勝負が始まった。更地のフィールドだから、俺たちは正面に向かい合う。

俺は前に跳んだ。手にスナップをかけながら腕を前に突き出し同時に槍を伸ばす。俺の最高速度だ。

彼女はそれをスコーピオンで軽くいなす。当たるとは元々思っていないが少しイラっと来る。

このまま押し切る。まっすぐに突っ込み最高速度で連打する。彼女は顔をゆがめながらもいなしながら一撃も当たらせない。

軸足がぶれた‼ 勝てる。

『旋空孤月』渾身の一撃を放った。

右手のスコーピオンが弾けた。

勝った。

俺は体をひねり、すでに躱せる体制に無い涼宮の首に突進する。

首をひねっているが、俺の槍はそれじゃあ躱せない。そのとき俺は驚愕した。

槍の刃から出た、彼女の首を弾くはずの小さな刃が首に当たった瞬間はじけ飛んだのだ。

首を見ると、スコーピオン‼

彼女はこちらに銃を向ける。それじゃあ俺には当たらない。弾は俺の前を通り過ぎた。

運が味方したか。俺は首を跳ねる為に槍を横に…できなかった。

重い‼俺はそのまま前につんのめる。

やばい。本能で察した俺は槍を手放し、跳ぼうとする。

その瞬間、彼女の刃が俺を突き刺した。

『米屋 ベイルアウト 10本勝負4:5 勝者、涼宮唯』

 

いつも聞いているはずの無感情の機械の音声が今日はやたらと心に刺さる。

今までも何度も負けた。比企谷や太刀川さんからの負け数なら軽く2桁を超える。

相手がB級でも影浦さんのような化け物ならどうとも思わない。今まで知らなかった、B級の奴に負けたのが、悔しさをさらに大きくする。最後の油断がなきゃ勝てた。あの時ああすれば。そんな後悔が渦を巻く。

はぁ~今日は帰ろ。

俺はこの時初めて戦闘相手に恐怖を覚えたのだった。

 

米屋side out

 

 

比企谷side in

 

俺は戦闘狂の米谷が肩を落として出ていくのを見届ける。

声をかける義理はない。というよりこの場合はほっとくのが正解だろう。

 

「誰か、戦う人いませんか~?」

 

彼女は有名でないため強い人から声をかけられはしない。

B級は負け試合を自分からなんてしない。なぜか俺の後ろに立ってイラついてる影浦さんは、あまり彼女のことが好きではないらしい。

というかなんでこの人いるんだろ。

 

「こんばんは、影浦さんも見に来たんですか?」

 

「いや槍バカが変だったから見に来た。というか何なんだあいつ。」

 

この人はすぐ暴力沙汰を起こす癖に気に入った人にはとことん優しい。

分かりにくいがこういう人を優しい人というんだろう。

 

「どういうことですか?」

 

「いや、あいつからは殺気みたいなものを感じるだろ。それなのに俺が感じる感情がそれと違う気が…まぁ全体に向けられてる感情だからよくわからねえが、若干不快だな」

 

影浦さんは自分に向けられた感情を、感知できるサイドエフェクトを持っている。しかし自分に対する悪意もすべて感知してしまい、しかもそれがかなり不快に感じるらしい。サイドエフェクトで悩む人は大変だな。

 

それにしても俺もさっきのようなものは感じるが、体感するものはあまりない。さっきだったらもっとモワモワした不快さが来るのだがそれが来ない。俺のサイドエフェクトは便利だな。

まぁあいつに関しては、実証あるのみか。ちょこっと潰すだけ。

 

「影浦さん。俺ちょっと戦ってみます。」

 

「あぁ 太刀川より強いくせに、B級虐めるとかひでー」

 

影浦さんも問題ないようだし、殺るか。

 

「あのーすいません。A級ソロの比企谷です。戦ってください。」

 




さてこの後、比企谷はどうなるのか。

次回も戦闘回。

材木座の依頼解決はいつだ?

ではまた~(@^^)/~~~

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