デート・ア・ライブ 〜 零乃スペルカード 〜【リメイク中】 作:蹴翠 雛兎
お待たせして申し訳ない。m(__)m
では、どうぞ‼
「––––もしかして、今来たの?それならお出迎え遅いわよ?紫?」
「––––そうかしら?私からしたらちょうど、いいと思うけど?」
そういって、扇子を開く口元を隠す彼女がそこにいた。
––––八雲紫。
幻想郷の賢者にして、唯一のスキマ妖怪。
それが、彼女。
私は少し懐かしむように、目を向けた。
あれから、十数年くらいか…。
長いようで妖達には短く、短いようで人間には長い、その月日の間、私達は会ってなかった。
そんな風に思い返していた。
「紫、ただいま」
「お帰りなさい、ミデン」
ーーーーーーーーーー
「––––それで、こいつは誰なの?」
あれから、この巫女さん––––霊夢に自己紹介しようとしたんだけど、
にしても……。
うーん、なんか私、睨まれている?
「––––そういえば、霊夢、今のあなたは会ったことはなかったわね。ミデン、名前を紹介してくれるかしら?」
「えー、何でよ。紫、あなたが説明すれば、いいじゃない」
「ふーん。じゃあ、ミデン、あなたが、あの穴を治してくれるのね。ありがとう」
「なっ‼……」
うぅ……あの結界を直さなければ、いけなくなるのか。
しょうがない……
「私の名前は、ミデン・チルド。宝石から生まれた最強の妖精よ。よろしくね」
「最強の妖精って……」
巫女さんが、呆れている。
確かに私、今、羽無いから、妖精らしくないし。
それに、多分、うちの妹を思い浮かべたのだろう。
「確かに、あなたが思ったとおり、私はあなたより、弱いかもしれない。けどね、これでも、そこにいるスキマ妖怪と渡り合えるくらいには、強いって、私は自負しているの」
「紫と?」
霊夢は、どうやら、私の言葉を疑っているらしい。
さて、どうしたものかと、私が悩んでいると––––。
「霊夢、ミデンが言っていることは本当よ。それに、あなたは知らないだろうけど、事実、十九年前の吸血鬼異変では、パチュリー・ノーレッジとフランドール・スカーレットを相手に一人で余裕に倒している」
「……!?」
紫の言葉に、霊夢が驚いている。
……確かに、あの吸血鬼異変の主犯格のパチュリーとフランドールを倒したのは事実だけど……。
でも、正直、私、ギリギリの戦いしてたよ?
紫、少し話を盛ってない?
私は、そう目で訴えるが、当の本人はどこふくかぜ知らぬ顔。
……後で、紫に仕返ししようかな?
「嘘と思う?なら、戦ってみたらどうかしら?」
……よし。紫、後で、仕返し実行ね。
「けど、大丈夫なの?あなた、スペルカードルールのことを知っているの?」
霊夢が、少し心配顔をする。
確かに、私は長い間、幻想郷にいなかったけど……。
てか、なんか私、戦うっていう話になっているんだけど。
まあ、いいか。後で、紫に八つ当たり兼仕返しをすればいいし。
私はニヤリと笑うと、こう言い放った。
「ノープログレム、問題ないわ。いつでも