黒円卓の聖杯戦争   作:tonton

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「柝頭」

 

 

 

 人の闘争、その最古、もっとも原始的なものとは拳と拳のぶつかり合いである。

 “喧嘩”という言葉にある様に、闘争においてシンプルに、言い争う口論でもなく腕力による優劣の誇示。

 もし、今教会で繰り広げられている戦いを腕力の一つで表すのなら、それは一方的な筈であり、唸りを上げる拳圧は僅かにでも武を齧った者から見れば圧巻の一言である。

 だが――現実はその想定を凌駕する。

 こと、この“戦争”においては至極道理であるのだから。

 “魔を術とする者”達の闘争である“聖杯戦争”が、まさか物理的に殴り合うだけが全てなはずはないのだ。

 

 故に――

 

「轟っ!」

 

「わぁお、お見事御見事ーハイ、次いってみよー!」

 

「くッ」

 

 再度虚空から出現、飛来する短刀の群れを璃正は一つ、また一つと弾いていく。

 拳闘とは及びもつかない刃と拳のぶつかり合い。一種の曲芸染みた攻防は拳による蹂躙とは程遠い。

 

「セイ――ッ、破ァ!!」

 

 だが、璃正も冬木の土地で教会を預かる身である。

 後退が許されない以上、ただ防戦に甘んじている筈はなく、その瞳に悲愴感は欠片も窺えない。

 そして事実、攻勢に出ているのは相手、キャスターだが、璃正の並みならぬ功夫の前に攻めあぐねている様にも見える。

 

「――とに、さっきからちまちまチマチマ――――っ」

 

「は! それはお互い様だろうに」

 

 もちろん、攻めあぐねてるは璃正も同じだ。

 見るからに手札を隠しているだろうキャスターに対し、純粋に人である彼がどこまで食らい付けるのか。そこがこの戦いの焦点だが――

 

「いいわ。早々の決着がお望みっていうのなら……別に、勿体ぶる性分じゃないしね―――形成(イェツラー)――」

 

「! 来るかっ」

 

 両者の探り合いで、先に手札を切ったのはキャスターだった。

 もとよりこの戦闘の火蓋を落としたのも襲撃者である彼女だ。

 付け加えるのなら、騎士の矜持や戦の高揚といったものに意を割かない彼女であり――そしてだからこそ、その秘奥、宝具は惜しみなく振るわれる。

 

「短刀に針……それに鋸――成程、これはいよいよ、余計に見逃せんなっ」

 

 キャスターの宝具。冬木ハイアットで晒されたそれは当然、監督である璃正の元に情報として届いている。

 多数の“拷問器具を投射する宝具”という事だが、そのどれもがあのランサーに対して決定打を欠くという報告である。

 だがしかし、そもそも拷問器具というものは、人を“殺める”事より“害する”事を目的として練磨された具々だ。そこから推察するに、殺傷力という点ではランクは低いだろう――無論、ランクが低かろうと、切り捨てるには禍々しい力の塊である事には変わりない。。

 あくまで宝具は神秘の域に身を置いた具々。

 たかが人が生身で相対しようと、彼のランサーのような真似は到底できないのだから。

 

「――ッ」

 

 虚空に次々と出現し、血を欲するように飛来する器具達を前に討ち構える璃正。

 その目は投擲など軽く凌駕する速度のそれを冷静に見極めている。そしてそれ故に、だろうか、璃正は飛来する一部、細針の先端に鈍く光るソレを看破し――

 

「……毒液、か」

 

 咄嗟に手刀による迎撃から、手に持った物体を大きく取り回し迎撃した。 

 その得物、握られていたのは異臭と共に黒い煙を上げるストラ。

 肉体の隆起、気の発露によって弾けた司祭服の上部を除き、上半身の装飾で唯一無事だった紫色の帯。それは状況だけ見るのなら、キャスターの宝具の一端に触れ、害する毒を拒絶して見れた。

 

「おお、まったく器用なのも考え物――ね!」

 

 再度軽口の端々に歌う様に暗器を繰り出す乙女というのもあまりに現実味がない。が、璃正は手に持った煙を立てるストラを手繰り――次の瞬間槍を放つ様にしてそれらを迎え撃ってみせたのだ。

 

「なに、布槍術の真似事みたいなものだ―――種も仕掛けもある、年月を重ねれば誰であれこの程度は出来よう」

 

 宝具である毒をある程度とはいえ、煙を上げる程度に押し止める抗力とは装飾の域を超えている。ならば、それには何某かの秘術、なり神秘が施された彼の礼装なのだろう。

 事実、再度飛来する凶刃を次々と叩き落としているあたり相当の品と見て間違いない。

 もっとも、如何に神秘を内包しても、その用途はあくまで抗力に限ったものであるらしい。それはストラを操る璃正の手元からも察せられた。

 仮にそれが術者の意思により迎撃を行うオートマトンであるのなら、そのような真似事など無用であるのだから。

 

「じゃあ、イイ物みせてもらったお礼、たーっぷり返してあげる―――物理的にねっ!!」

 

 途端に上空に漂う魔力が目に見えて渦巻く。

 魔術とは相反する教会に所属する璃正ではあるが、その所属が現場寄りである為か、魔を肌で感じられる程非日常に身を置いて来た為か――どちらにせよ、彼の判断は迅速であり、虚空に魔力が陣を形成しだした瞬間にその場を大きく離脱していた。

 

「杭までだすか、何とも節操のない!」

 

「あら、杭は何もランサーの専売特許じゃなくってよ?」

 

「の、ようだなっ」

 

 魔方陣から次々と強襲してくる杭の群れ。

 ランサーの持つそれが木をただ削りだしたような荒々しさがあるのに対し、キャスターのそれは人を傷つける事に特化した拷問具らしく、洗練された刃の如き光沢を放っている。

 もっとも、両者凶悪である事には変わりないが。

 

「なんの――っ」

 

 対する璃正もストラを用いた布槍術、その武錬がさえる足さばきで直撃は避けるが――如何せん数が多い。

 キャスターの宝具は複数の拷問具を幾重にも投射する。

 その性質から見れば、彼女の宝具がこのまま杭一辺倒である筈が無く、防戦一方の璃正に飽いれば途端に拷問具が殺到するだろう。

 故に、そうなれば璃正になすすべがある筈もなく、過信と慢心している今こそが好機。

 ならばと、璃正は手に持っていたストラを、その秘術でもって分解、拡散し、四散した糸を手繰って進路を無理矢理確保する。

 そう、彼はここで初めてポジションを優勢に位置取りにかかった。

 

「背後、とった――」

 

 活歩――八極拳における歩法であり、日本で言う縮地に類する脚技。

 速度で言うのなら人の身でありながら、英霊の域に指を掛けるのではという程の練度をもち、璃正はキャスターの背後で既に引き絞った肉体を放っていた。

 キャスターはあくまで魔術を得手とする英霊であるのならば、この間合いは間違いなく璃正の優勢。

 ならば、この勝負は此処で――

 

「■■■!!!?」

 

「な、にっ!?」

 

 そして、拳がキャスターを捉える間近、両者を隔てる者が無い筈の空間に、いる筈の無い第三者の顔が出現する。

 

「アリス――」

 

 その顔は見覚えがあるどころではない。

 今朝教会に顔を見せに来た少女の顔、数刻も経たない前に目の前で話し、笑顔を見せていた少女はその相貌を恐怖と困惑に色濃く歪めている。

 当然だ。

 身に起こった不幸、日常を一相飛びに乖離した超常の闘争に巻き込まれれば、人の思考など理解を拒絶する。

 少女を通して目に移ったキャスターの悦に吊上がった笑みが視界をかすめる。

 己の不始末、もっと強く言い含めて家に帰せば――もしくは、教会員の一人でも監視に―――いや、仮定の話など非生産的にも程がある。

 大事なのは今この場で少女を救えるか否かであり、璃正とは己の力量など等の昔に完成し、知り尽くしている。当然土壇場での可能性を垣間見せる程の若さが無い事も、だ。

 となれば―――

 

「―――すまぬっ」

 

 思考と惑いは現実には一秒にも満たない、ある種無慈悲とも取れる程の即断ではある。

 だが、今まさにその手を振り下ろす彼の顔を見れば、その非を責められる者がどれだけいよう。

 苦渋に歪む顔、眉間に寄った深い皺は彼の苦悩を表し、普段細められた目はこれから起こる悲劇を脳裏に刻みこめと言わんばかりに見開かれていた。

 慈悲は請わないこれは罪だ。

 神に懺悔しよう。無辜の命を摘み取る咎を背負い、その罪過は未来永劫この肩に背負うべきものだと己に言い聞かせる様にして――だが、表情と異なり拳に迷いは一切乗っていない。

 後ろで嘲笑う様に、喜劇を悦ぶ傍観者のように顔を綻ばせるソレは間違いなく悪性だから。

 謝罪は短く、しかと少女の顔を捉えていた璃正の拳はその迷いの無さを示すように彼女の胸を貫き――

 

「いいえ、謝る必要なんてないわ」

 

 ―――寸での所で体を縫い付けられた。

 

「どんな聖人君子でもね、善人は戦場で早死にするのよ。持論だけどね」

 

「き――さまっ――この、外道が!!」

 

 吠える璃正の声すら愉快とカラカラ笑うキャスター。

 一瞬でも少女をこの手に掛けなかった事、安堵した己の偽善さを見せつけられた璃正の怒りは色濃く、叫ぶ憤怒の気はキャスターをかえって喜ばせるだけだったが――彼の心中を察せられれば止められるはずもなかった。

 

「例え貴方が任務の為に一般人の犠牲をやむなしと切って捨てられても、僅かに鈍った体は正直よね」

 

 つまりは、この童女姿の悪女は、璃正が少女を前に躊躇するか否かを見る為だけに彼女を晒しただけであり、とどのつまりは捕らえたのも、予想外の即断を見せた璃正の拳を止めたのも、全ては気紛れによるものに他ならない。

 

「ぐ、ぉ――っ」

 

 そして捕縛の効果か、展開した礼装とのつながりも断たれている。

 己の影を伝って地に縫い付けられる感覚は地面に足を取られたような奇妙さであるが――体はおろか気も碌に練る事も出来ない現状。

 それも先の衝突ではあのランサー達を捕らえて見せた影の魔術であるのだから、人である璃正にこれ以上抵抗する手段もない。

 できる事と言えば、精々足から影に食われる様に侵食される痛みを堪え、彼女の興を削ぐことだが―――

 

「無駄よ。例え断片でも、私の“ナハツェーラー”は人間如きに解かれるほど柔じゃないわ。ほら、誰も見ていない責めない貴方は良くやったわ。だから、ねぇ――素直に泣き叫びなさいよ」

 

 その耐え忍ぶ姿も彼女の娯楽とされ、自害も許されずにジワジワと足元から死を与えられる。

 まるで底の無い沼に沈められる様に、爪先から熱を奪われれ、既に膝近くまで感覚が死滅していた。

 強固な拘束の中で走らせた感知にも、近くに援軍の気配はなく、だからこそ完全に積みである。

 

「―――ご苦労様神父さま。来世はもう少し、賢い選択をお勧めするわ」

 

 この教会に璃正を除き、教会関係者はいない、キャスターの目論見通り事が進む不快に璃正の顔に弱気な色が滲み出し――

 

 

 ――空気を伝播してある筈の無い声が響いだ。

 

 

形成(イェツラー)―――辺獄舎の絞殺縄(ワルシャワ・ゲットー)

 

 

 宣言は間違いなく祝詞、宝具解放を示す口上だ。

 そして英霊の持つ具々の開放となればその変化は顕著であり、場を日の光を乱反射させるナニかが駆け巡る。

 

「っ、ぁぐ――」

 

 そして間を置かず漏れ出た苦悶の声。

 そこに目を向ければどうして絶叫を耐えきったのかという程怪異が現れていた。

 捕らえられていた璃正がその両足を切断され、出血も真新しくキャスターの影から離れた位置に倒れていたのだ。

 それだけでも異常極まる事態ではあるが――何よりおかしいのはその痛々しい傷跡から溢れる筈の血が止まっている事。正確には僅かに漏れ出ているが、あれだけの傷なら切断された瞬間に致死量と言ってもいい程血が海を作っていても不思議ではない。

 

「――私としましては、極力戦闘行為には介入したくはなかったのですがねぇ」

 

 そして、件の怪異の指揮者、穏行と間諜を代名詞とするそのクラスなればこそ、キャスターの目を掻い潜ることができた。

 よって、ここに攻勢に出たという事は気配、存在を明示したという事に他ならず、消極的な声はその言葉に反して確かに戦意を宿していた。

 

「っ―――アサシン!?」

 

 開けた教会前広場の上空、まるで天蓋に張った只管巨大な蜘蛛の巣を連想させる糸に四肢を這わせた痩躯の男。アサシンは彫りの深い目を愉快そうに、してやったと嗤っていた。

 

「無駄口は慎めアサシン。舐めて掛かっていい相手ではない――早急に片を付けるっ」

 

「ええ、心得ておりますよ綺礼。一先ず、彼女のお相手は引き受けましょうか……あまり長続きはしないのでしょうから、早々にお父上を避難させて下さると助かりますねぇ。私の処置では限界というものがある」

 

 会話を拾うに、彼らが現状を演出した事は疑いようはないだろう。

 璃正の不可解な出血が止まっている現象も、恐らくはアサシンの宝具、ないしスキルによるものとなれば――

 

「あら――死んだはずのサーヴァントが一騎……一体なんで――なんてこんなの問うまでもないか」

 

「まあ、確かに。こうなれば如何に愚鈍な者だろうと察しはつくでしょう。故に、如何でしたかな?私の宴はお気に召して頂けましたか」

 

「ハッ、その痩せ細った顔で微笑まれても、鳥肌が立つのよ!」

 

 にらみ合う間も短く、挨拶でもする様に杭を、針鋸短刀と今度は惜しみなく拷問具の数々を放つキャスター。

 だが、どういう訳か、アサシンは指先から伸びる宝具と思われる糸で積極的に防ぐでもなく、その痩身を空中で踊るようにして華麗に躱してみせた。それも一度や二度ではなく放たれた具々の悉くを、だ。

 

「――へぇ、非戦闘員系キャラだと思ってたら意外と動けるじゃない。ごめんなさいね、貴方の事舐めてたわ」

 

「いえいえ、この程度、認識を改めるものではありませんよ。お嬢さん」

 

「だから―――っ、それが寒いって言ってんのよっ!!」

 

 賛辞にも取れるキャスターの言葉に仰々しく礼を取るアサシン。

 先程の回避の動作といい、一々芝居がかった動作がキャスターの癇に障るようであり、拷問具の量は増加の傾向をゆく。

 一応、アサシンが対抗できている事を確認し、綺礼は投げ出されていた父、璃正を素早く回収して傷の具合を確認する。

 幸いにして、彼は魔道を納めるにあたって治癒系統の術も習得している。

 傷を瞬く間に完治したり、毒素を完全に浄化するような高等魔術を納めている訳ではないが、それでも止血程度の応急処置なら十分事足りる。後の本格的な治療は後続の教会員に任せればいいのだから。

 すまないと苦しげに言葉を漏らす父の姿に顔を歪め、綺礼は父の手を握り返し、乱れていた生気を整えていく。

 今出来るのはこの程度と出来る限りの治療を施し、その元凶、襲撃者であるキャスターを目に捉える。

 

「またせたアサシン。当初の計画が狂わされたが――」

 

「然り。ここで事を納めれば、まだ大勢は整えられましょう」

 

「計画、ね――いいじゃない神父様、貴方も中々悪いことしてるのねー割と好みよ、そういうの」

 

 愉快気に挑発するキャスターに対し、綺礼は黒衣の胸元から取り出す赤い十字架、の様な形をしたそれを両手に三本づつ、指の間に挟むようにして構える。

 

「戯言もそこまでにしておけよキャスター。神の御許での狼藉、これ以上は捨て置けん。父に代わって私が今誅罰を与える」

 

 用途不明の物体を手に持ち、ゆらりとした立ちは不気味にも見えたが――その姿が手の一振りによって一変する。

 爪の延長であるように赤い柄から銀色の刀身が伸びていったのだ。

 長さは大凡80㎝そこら、レイピアの様に細身の刀身は直刀であり、切るというよりも刺突やそれに類する用途に特化してると推察できた。

 まるで奇術のような光景、ではある。が、目にしたキャスターは驚く風でもなく、寧ろ感心ように口笛を一つ吹いた。

 

「へぇー……黒鍵(こっけん)、それも刀身の精製までできるなんて、若いのに苦労してるのねぇ」

 

 そう賛辞を贈るようにしたキャスターの表情には先程よりも遊びが消える。それだけにその黒鍵が刀身の細長さに反して、強力な武装であることを示していた。

 そして、遊びが無いのは相対する綺礼もおなじである。

 戯言は此処まで、先の言葉に他意もない、混じり気のない敵対宣言であると示すようにして、傍らに舞い降りたアサシンに魔力を回す。

 

「―――アサシンっ」

 

jawohl(ヤボール)――私としましても手の内を晒し続けるのは避けたいですしね。当てにしてますよ、綺礼」

 

 軽々と宙に飛ぶアサシンは再度上空に展開した蜘蛛の巣に手足を駆け、痩せ細った姿からは想像もつかない身軽さで翻弄するようにキャスターへ先攻する。

 対するキャスターは陣を展開したまま不動の構えであるが―――視界を過ぎるもう一つ影、黒鍵を交差手に構えながら弧を描くように距離を詰める綺麗を見てさらに魔力を高める。

 

 互いに両者下位の名を定められたクラス、キャスターとアサシン。

 両者は教会という異例の舞台を経て激突し、暗殺者と魔術師の名に沿い、戦としてはかつてないほど粛然として幕を切った。

 

 

 






 ども、12話目投稿しましたtontonです。
 今回は形成さんの活躍を掛けたので個人的には満足満足――遊び過ぎですかね?(苦笑
 璃正さんは前回から変わらずハッスルしておりますが――流石に英霊の相手は荷が重いという事でしょうか? という訳でバトンタッチ! 息子&表に顔を出さない面子その1アサシンがお相手します。
 一応次で教会襲撃篇は一応の形を終えますが――そこからある意味待望のシーンを書いていきますので、どうかお楽しみに(ニヤ
 では、今日はこの辺で、また活動報告、次回更新にて!
 

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