ソードアート・オンライン Dragon Fang《リメイク版》 作:グレイブブレイド
今回の主役はこの作品ではあまり出番がなかったキリトになります。
再構成前と共によろしくお願いします。
デスゲームの開始直後、俺たち元βテスターの大半は、生き延びるために自身の強化に専念していたため、多くの一般プレイヤーから憎悪を抱かれていた。
だけど、第1層のボス戦で、元βテスターでありながらレイドパーティーのリーダーを務めていたディアベルの死の直後に元ベータテスターへの憎悪がこれまで以上になってしまう。一般プレイヤーの中には第1層のボス戦でパーティーを組んでいたアスナをはじめ、元βテスターを庇おうとするプレイヤーもいた。しかし、彼女たちまで元βテスターだと思われ、憎悪の対象となった。
俺はカイトやザック、アルゴといった元βテスターや庇おうとしたアスナたち一般プレイヤーを守るため、自ら《ビーター》と名乗って嫌われ役を買って出た。
その場にいた元βテスターのプレイヤーのカイトとザック、名前も知らない灰色の髪をした外国人の青年からはそのことに猛反対されたが、この3人には頼れる相棒や仲間たちがいたため、巻き込ませるわけにはいかなかった。それから俺はビーターとしてソロで活動していくことにした。
しかし、それから数ヶ月経った頃、俺は《月夜の黒猫団》という小規模ギルドに所属することとなった。《月夜の黒猫団》とは、下層フロアに必要なアイテムを取りに来た時にモンスターたちに襲われて危ない状況となって助けた時に知り合った。そして、このことがきっかけでこのギルドに勧誘されることに……。
最初は入るか悩んだが、彼らのアットホームな雰囲気の中にいたくて、《月夜の黒猫団》に入ることにした。だけど、このときの俺は本来のレベルより20ぐらい低いレベルを言い、ビーターで攻略組のソロプレイヤーだということは黙っていた。
2023年6月5日
黒猫団には入って2ヶ月近くが経過したある日、いつも通りフィールドに狩りに行った際の休憩中に《月夜の黒猫団》のリーダーのケイタがあることを聞いてきた。
「キリトは《ビーター》って知っているかな?」
「えっ!?」
ケイタが言ったビーターという単語に反応してしまう。
――まさか、俺がビーターだということがバレたのか?
知らないフリをして恐る恐る聞いてみる。
「さ、さあ。ビーターって何だ?」
「数日前に街で聞いたんだけど、なんでも元ベータテスターでチート級の実力を持っているあるプレイヤーのことを言うらしいんだ。まあ、他の攻略組のプレイヤーたちからは嫌われているらしいけどさ」
「ちなみに、そのビーターって呼ばれているプレイヤーの名と姿はわかるか?」
「ん~、ビーターの名前と姿までは知らないな」
「そうか……」
名前と姿まで知られていないことに一安心する。
こんなことを考えていると《月夜の黒猫団》の紅一点で槍使いのサチの声がする。
「ケイタ、キリト!皆がそろそろ再開しようって言っているよ!2人も早くこっちに来て!」
「今いくよ。じゃあ行こうか、キリト」
「ああ」
俺とケイタはサチとテツオ、ササマル、ダッカーがいる元へ行く。
俺がビーターで攻略組のソロプレイヤーだと知ったら黒猫団の皆に嫌われるかもしれない。本当にこのままでいいのかと思うが、皆といると楽しいし、いつまでもこのままでいたいという思いがあって中々言い出せずにいた。
今日も皆が寝たことを確認すると、俺はこっそり宿を抜け出し、最前線の迷宮区まで向かう。
迷宮区への入口近くに来たとき、策敵スキルに反応があった。プレイヤーで人数は3人。迷宮区の中からこちらに近づいてきている。ここにいるプレイヤーは攻略組しか考えられない。ビーターである俺が会うと厄介なことになりそうだったため、近くにあった茂みに隠密スキルをフル活用して隠れる。
1,2分ほど待っていると3人のプレイヤーが迷宮区から出てきた。
迷宮区から出てきた3人には見覚えがあった。リーダーらしい片手剣と盾を持った灰色の髪を持つ外国人の青年、その青年と同じ色の髪に片手斧を持つ少女、ハネッ毛の黒髪が特徴の俺と同じ年頃でサウスポーの片手剣使いの少年だった。そして、3人ともモスグリーンのフード付きマントを羽織っている。この3人は第1層のフロアボス攻略の時から度々、攻略会議などで見かけるプレイヤーたちだ。
「疲れたよ~。ファーランおんぶして」
「子供か。もう少しで街に着くから我慢しろ」
「ファーランのケチ!リュウからも何か言ってよっ!」
「疲れたのは俺も一緒だからミラも頑張って」
父親や兄のように見える青年に、子供っぽさが残る少女、彼女を宥めようとしている少年。この3人はとても楽しそうにしているようにしているようにも見える。俺はそんな彼らが羨ましく思う。
それに、あの少女は何か妹と声質が似ている気がし、現実にいる妹のことを思い出してしまう。デスゲーム開始時は中1だったから今は中2か。元気にしてるかな。
彼らの姿が見えなくなるのを確認し、迷宮区へと潜る。
2023年6月12日
この日は今まで狩りで貯めたコルで《月夜の黒猫団》のギルドホームを買うことになった。ケイタはギルドホームの家を買いに行くため、第1層の主街区《はじまりの街》へ向かった。
「マイホーム買うのってこんなに感動するものなんだな」
「おやじ臭いんだよ!」
ササマルとダッカーのやり取りに俺たちの周りは笑いに包まれる。すると、テツオがある提案をしてきた。
「なあ、ケイタが家を買いに行っている間に少し稼ごうよ」
「家具を買うためだね」
「だったら、今日は少し上の迷宮区に行こうか」
「いつもの狩場でいいんじゃないか?」
「上の方が早く稼げるし、今の俺たちのレベルなら大丈夫だって」
俺は反対したが、サチ以外の3人が大丈夫だということで、いつもの狩場がある層より少し上の第27層の迷宮区に行くことになった。
第27層の迷宮区はトラップ多発地帯で、攻略組のプレイヤーでもマッピング中に死者を出してしまったところだ。そんなところにあるトラップに中層プレイヤーが引っ掛かったら大変なことになる。
そんな不安とは別に出現したモンスターは倒すことができ、コルも順調に貯まってきている。幸いにもトラップには1度も引っ掛かってない。
迷宮区に入ってから1時間近くが経過しようとしたとき、赤と黒の服をベースとした装備をしている5人のプレイヤーたちが近づいてきた。
全員が俺や黒猫団の皆と同じ年頃の少年で、その中には見覚えがある人物が2人いた。1人はワインカラーのシャツの上に、赤いアクセントカラーの黒いロングコートを着た明るい茶髪をした刀使い。もう1人は服装が刀使いの少年とはロングコートからジャケットに変わっただけの服装に、背が高めの黒髪をした槍使いの少年だ。
名前は刀使いがカイト、槍使いがザックだ。
この2人とはβテスターの時からの知り合いのため、俺のことは知っている。一瞬、黒猫団の皆に俺のことがバレるのではないかと思っていたが、カイトは悟ってくれたようで知らないフリをして話しかけてきた。
「お前たち見たところ攻略組じゃないようだが、中層プレイヤーか?」
「まあな。でも、今の俺たちのレベルなら余裕だって」
「そうそう。もう少しで最前線に行けるくらいだと思うぜ」
カイトが言ってきたことに答えたのはダッカーとササマルだった。
「だったら早く帰った方がいい。この層の迷宮区はトラップ多発エリアだ。実際に、この層に来た当初、攻略組でも死者を出したこともあるほどだ。そんなところにあるトラップに中層プレイヤーがかかったらどうなる?」
「そ、それは……」
ダッカーが言葉を詰まらせているとザックが話しかけてきた。
「なあ、アンタたちはどうして危険を冒してまでこんなところまで来たんだ?何か、理由があるんだろ?」
「俺たち、やっとギルドホームを買えるくらいまでコルが貯まって、ギルドホームに置く家具を買うコルを稼ぎに来たんだよ。それに、攻略組に入るのが俺たちの夢なんだ」
テツオが言ってきたことを聞き、ザックは10秒ほど考えて何か思いついたかのような表情をする。
「じゃあ、アンタたちがこの迷宮区で狩りをしている間、念のためにオレたちもついてくる。だけど、アンタたちが見つけたトレジャーボックスやモンスターは横取りしない。オレたちが危ないと判断した時は割って入ってくる。これでどうだ?」
「わかった。皆もそれでいいだろ?」
「うん、私はいいと思うよ」
テツオは納得し、サチたちもそれに賛成する。
そして、再び迷宮区の中を進み始める。
俺は黒猫団の皆がいるところから少し後ろに下がったところにいて、その隣にはカイトとザックがいる。2人のギルドメンバーは更に少し後ろにいる。
前にいる黒猫団の皆に聞こえないくらいの音量でカイトに話しかける。
「なあ、カイト……」
「どうした?」
「俺のことを知らないフリしてくれてありがとな」
「ソロのお前がギルドに入ったことはクラインから聞いていた。だけど、そのギルドは中層プレイヤーだったとはな……。俺たちが誘ったときは断ったのにな……。キリト、お前本当にうちのギルドに入る気はないのか?」
「悪いが、前と変わらず入る気はないよ……。お前たちに迷惑をかけるわけにはいかないからな」
俺は以前にもカイトとザックに自分たちのギルドに入らないかと誘われたことがある。これを聞いた当初は驚きを隠せなかった。カイトとザックの2人はずっとコンビでいるつもりでいると思っていたからだ。だが、2人には元βテスターを受け入れて共に戦ってくれる仲間が見つかった。
俺のことも受け入れてくると言っていたが、俺が入ったことでカイトたちもビーターの仲間として見られる可能性がある。そのため、誘いを断った。
「キリトにも色々と事情があるんだろ。それに、オレたちはお前が誘いを断ったことに何も文句は言わないからさ。それに気が変わって入りたいって思ったらいつでも来いよな」
「ザック……」
2人と話をしていると、ダッカーが隠し扉を見つける。
「なあ、あんなところに隠し部屋なんてあったか?」
「いや、攻略組がマッピングした時はなかったと思うぜ……」
ザックとあの隠し部屋があったか話している内に、ダッカーが隠し部屋に入ってトレジャーボックスを見つける。ダッカーに続いてテツオとササマルも隠し部屋の中に入る。サチは怖がってまだ隠し部屋には入っていない。
俺たちも急いで隠し部屋に入るとダッカーがトレジャーボックスを開けようとしていた。
「何が入っているんだろうな?」
「止めろ!開けるな!」
俺の言葉を無視して、ダッカーはトレジャーボックスを開けてしまう。すると部屋には大きなアラームが鳴り、扉が閉まる。そして大量のモンスターが現れる。
「トラップだ!転移結晶で早く脱出しろ!」
カイトが叫び、黒猫団の皆は転移結晶を取り出して使用するが脱出できない。クリスタル無効化エリアか。
「ザック!お前たちはソイツらを守れ!」
「おう!皆、こっちだ!」
ザックたちが、モンスターを倒しながら黒猫団の皆を部屋の隅へと連れて行く。
俺とカイトは背中合わせになって片手剣と刀を手に取り、大量のモンスターたちに囲まれる。
「キリト、お前にとっては久しぶりに見るヤバい場面だがいけるか?」
「ああ。ザックたちが黒猫団の皆を守っているから思う存分に戦える」
その直後、複数のモンスターたちが俺とカイトに襲い掛かってきた。
俺とカイトは、反動の少ない片手剣と刀のソードスキルを使用し、襲い掛かってきたモンスターたちを次々と倒していく。それでも何体かのモンスターはザックたちがいる方に向かう。だが、ソイツら黒猫団を守りながら戦っているザックたちによって倒される。
トラップが発動して数十分が経った。出現したモンスターはなんとか全て倒すことに成功し、全員無事に生き残った。
黒猫団の皆は無事だったことに喜んでいて、カイトたちもその光景を見て一安心する。
だけど、俺はそうはいかなかった。今回助かったのはカイトたちがいたからだ。もしも、ここにカイトたちがいなかったら……。
そんなことを考えてしまい、頭から離れなかった。
カイトたちと別れ、ケイタが待つ街へと戻った。
「皆、どこ行ってたんだ?ギルドホームならもう買い終わったぞ」
街で俺たちの帰りを待っていたケイタに、テツオが事の成り行きを教える。
「心配かけてゴメン。コル稼ぎに少し上の迷宮区に行ってたんだよ。そこでトラップに引っ掛かってな。でも、攻略組のプレイヤーたちとキリトがいてくれたから皆助かったんだ」
「あの刀使いは特に強かったけど、キリトもかなり強かったぜ!」
「キリトが黒猫団に入ってくれてて本当によかったよ」
「キリト、本当にありがとう。私、凄く怖かったから……」
テツオに続くように、ダッカー、ササマル、サチの順に言う。
それを聞き、ケイタは安心したかのような表情をして俺にお礼を言ってきた。
「そうだったんだ。キリト、皆を守ってくれてありがとう。君がいなかったら……。今度、その攻略組のプレイヤーたちにもお礼を言わないとな」
喜ぶ皆の姿を見て胸が痛くなる。俺がビーターで攻略組だということを隠してなければ、上の層に行くことを引き止めて皆をあんな目に合わせることもなかった。
やっぱり俺には……。
「遅くなったけど、これからギルドホームにでも……「待ってくれ!」」
「キリト、どうかしたの?」
サチが心配そうにして話しかけてきた。
「俺は《月夜の黒猫団》を抜ける……」
俺の言葉に皆は驚いた表情になる。
「急にどうしたの?何でキリトが《月夜の黒猫団》を抜ける必要があるの?今日だって私たちのこと助けてくれたのに」
「サチの言う通りだ。どうして……」
皆は納得がいかない様子である。
「俺がビーターだからだよ!」
「「「「「えっ?」」」」」
俺の口から出た『ビーター』という単語に皆は驚愕し、言葉を失ってしまう。それでも俺は正直に全て話す。
「実は、俺……ビーターで攻略組のソロプレイヤーなんだよ!このことを隠してなかったら、皆を説得してあんな危ない目に合わせることもなかった。もしもカイトたちがいなかったら……。だから、ビーターの俺が皆に関わる資格なんてなかったんだ!!」
そう言って、俺はこの場から逃げるように去っていく。
後ろの方から皆が俺のことを呼ぶ声がするが、振り返ることもなくただひたすらここから逃げるように走る。その時、眼からは涙がこぼれ落ちる。
ビーターの俺には1人でこの世界を生きていく道しかなかったことを思い知る。
2023年12月4日
黒猫団から抜けてもう少しで半年が経過しようとしていた。あれから俺は1人でこの世界を生き抜く力を手に入れるために、ひたすらスキルやレベルを上げまくって生きてきた。カイトやザック、アルゴ、クライン、エギルには無茶なレベル上げをしていることを知られ、彼らに何度も止められた。だけど、俺は聞く耳も持たず、それを止める気は一切なかった。
いつも通り、最前線にある高難易度のフィールドダンジョンにレベリングに向かおうとしたときだった。
「「キリト」」
「カイト、ザック。またお前たちか」
俺を呼び止めたのはカイトとザックの2人だった。ギルドメンバーの姿はなく、2人だけのようだ。
「アルゴから聞いたぞ。今のお前、オレたちよりレベルが10近くも上なんだろ。昨日だって、何時間もダンジョンに籠っていたらしいじゃないかよ」
心配そうにして話しかけてきたザックだったが、俺は彼から顔をそらす。
「これは俺の問題なんだ。もう関わらないでくれ……」
「関わらないでくれって。オレたちは……」
「もう関わらないでくれって言っただろっ!俺が死んだって別に問題はない!黒猫団の皆だってそう思っているに違いない!!」
俺はとうとう怒って叫んでしまう。そこへカイトが胸ぐらを掴み、低音ボイスで言ってきた。
「キリト、アイツらがお前のことを拒むようなこと言ったのか?聞いたのか?それで今こう思っているのか?」
「言わなくても聞かなくてもそんなこと分かる!黒猫団の皆はビーターの俺を絶対に拒んでいるに決まっているっ!!」
「いい加減にしろっ!!」
そう叫んだカイトは右手で拳を作って俺の顔を殴ってきた。
「カイト止めろ!」
ザックが割って入ってきて、怒るカイトを取り押さえる。カイトを落ち着かせると俺の方を面と見て言う。
「キリト、黒猫団の皆がお前のことをどう思っているか、今ここでそのことを確かめてみるか?」
「え?」
ザックの言っていることの意味がわからない。今確かめるってどういうことだ?
「皆、そろそろいいぜ」
ザックがそう言うと、2人のギルドメンバーが陰から出てきた。そして、彼らと一緒に何故か黒猫団の皆がいた。
「ケイタ、サチ、テツオ、ダッカー、ササマル……」
ケイタが俺に話しかけてきた。
「キリトやっと会うことができた。あの時、キリトがビーターだって知った瞬間、僕たちも流石に驚いたよ。正直、ビーターのキリトをどう受け入れればいいのかわからなかった。でも、皆で話し合った結果、ビーターのキリトは僕たちの友達のキリトと変わりないってことになったんだ」
「前に私が死ぬのが怖くて、夜中に宿屋から抜け出した時も、キリトがちゃんと見つけてくれて『君は死なないよ』って言ってくれたから今の私がいるんだよ」
「今まで俺しか前衛ができるのがいなかったから、キリトが黒猫団に入って本当に心強かったぜ」
「何だかんだで、キリトと過ごして楽しかったしな」
「あの時だってキリトが強かったおかげで、今も皆でこうしていられるんだぜ」
ケイタに続き、サチ、テツオ、ダッカー、ササマルの順に言う。
「皆……」
「流石に攻略とか強いモンスターと戦うことは無理だけど、私たちにできることがあったら何でも協力するよ」
最後のサチの言葉を聞いて、俺は泣き出してしまう。
「一件落着のようだな。これを祝してこれから皆で飯でも食いに行こうぜ。エギルたちが店で待っているしな。キリトもいつまでも泣いているなよ」
そう言って俺を慰めてくるザック。
これから暫くして、俺はアルゴから単独でクリスマスイベントに挑もうとするあるプレイヤーを止めて欲しいと頼まれることになる。アルゴからそのプレイヤーのことを聞くと、かつての俺みたい、もしかすると俺がそうなっていたかもしれないと思い、そのプレイヤーを救いたくて依頼を引き受けることにした。このことを皆に話すとエギルと黒猫団はクリスマスイベントに関する情報収集、カイトとザックのギルドとクラインのギルドは俺と共にイベントボス《背教者ニコラス》と戦ってくれることになった。
そして、俺はそのプレイヤーと出会うことになるのだった。
途中、キリトが深夜に迷宮区に行った際に見かけた3人のプレイヤーは名前はあえて言いませんが、あの3人になります。
再構成前ではキリト1人がモンスターを倒して全員無事でしたが、再構成版ではカイトとザックもいて助かったということにしました。仮にキリトとカイトの2人だけがあのトラップに引っかかっても大丈夫そうな気が……。
βテスターのときからキリトとは仲間であるこの2人は、クラインやエギルと同様に何かにキリトに気遣っています。実際、原作を読んだ時からユージオみたいに同性で同じ年頃で仲がいいキャラも1人くらいいてもいいんじゃないかと思ってたんですよね。この後のことも考えるとキリト1人に負担をかけ過ぎのような気がしますし。
次回はまたリュウ君の話に戻ります。