ソードアート・オンライン 狂戦士の求める物   作:幻在

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即撃の魔眼と氷の狙撃手VSミニガン使いと二丁拳銃

GGOのとある荒野。

ソラは自分のマグナムリボルバー、『S(スミス)W(ウェッソン) M29』の手入れをしていた。

この銃は、アメリカのスミス&ウェッソン社が作った回転式拳銃の事だ。

使用弾薬は『.44マグナム弾』。『.44スペシャル弾』を使用する『M1950』を原型としている。

発売当初はS&M社の最高級モデルの拳銃であり、ソラの使っているのは銃身が通常より長い8%銃身モデルのであり、二つある『ドロップ品』の一つだ。

この銃を手に入れたのは、ゲームを始めて三ヵ月。

始め、自分の容姿がどういうものかと確認したとき、まずとんでも華奢だという事に狼狽した。

髪は白髪ショートヘアで、顔立ちがあり得ない程美少女で、どうやら滅多に手に入らない『M9000番系』というカテゴリの内の一つらしい。

始め、とあるプレイヤーに譲ってくれといわれて、そのアバターを渡そうとしたら同じように可愛らしい容姿のシノンが・・・

『いいじゃない。可愛いんだし』

と、腹黒い笑みで、それを断ってしまった。

今になってはここまで育てたこのアバターを手放す気にはなれず、このアバターを使い続けている。

その代わり、女とまちがえて声をかけてきた奴は片っ端から背負い投げで撃沈させてきた。

そしてこの銃の事だが、シノンと共に、とある地下ダンジョンに入り込んだ時、とある地下トラップにハマり、かなり難易度の高い下層に入り込んでしまったのだ。

その際、シノンと離れてしまい、探していたら、フロアボスに遭遇してしまったのだ。

持っていたリバルバー拳銃を撃ちまくり、残弾全てを撃ち尽くし、ナイフで止めを刺したのだ。

そして、その時手に入れたのが、この『M29』だ。

一方でシノンの方も、フロアボスに遭遇し持っていたライフルの残弾を全て弱点である目玉に打ち込み、倒した時に手に入れたライフルが、対物狙撃銃(アンチマテリアルライフル)の、『ウルティマラティオへカートⅡ』だ。

そのシノンは、今ソラの横でそのライフルを抱いてうとうとしていた。

「おい、寝ると回線が切断するぞ」

「んん・・・だって~」

「夜遅くまで英語の勉強をしていたお前が悪い」

シノンは眠そうに目を擦る。

そこで、ソラとシノン以外の誰かの声が聞こえた。

「おいダインよぉ、本当にここで合ってんのか?」

「ああ、俺が直々に調べてきたんだぜ。間違いない」

とあるメガネ男の問いに答えたのは、カウボーイハットみたいな帽子を被った男が、おおぶりなアサルトライフルの弾倉に弾を込めながら言った。

ここにいるソラとシノン以外の五人のメンバーは、全員が同じスコードロン(ギルド)だ。

ここでソラが口を開く。

「ここを狩場にしている連中はMob狩り特化のスコードロン。更に折角の狩場を放棄したくない上に儲けを根こそぎされても、狩りで稼げばいいと思っているバカな連中だ。そんな奴らはあんたら対人スコードロンの絶好のカモ。そうだろ?」

「お、話が早くて助かるぜ即撃の魔眼(デッド・アイ)

「その名前で呼ぶな」

そこで先ほど問いかけてきた男がまた問いかける。

「でもなあ、対策ぐらいはしてきてんじゃねぇの?」

「翌日ぐらいは警戒したかもしれねぇが、次の日にゃ忘れたんだろ」

かってに話を進める二人を他所にソラはシノンの元に戻る。

すでに寝落ち寸前だ。

「てい」

「ふぎゃ!?」

とりあえずオデコにチョップを叩き込み、無理矢理現実に引き戻す。

「寝るな」

「うう・・・」

「本当にソラにはデレデレだなシノンはよ」

そこで、スコードロンのメンバーの一人であるひょろっとした男が声をかけてくる。

「なに?もしかして百合系?」

「おいテメェその口今すぐ閉じねぇとその喉もと撃ち抜くぞゴラァ!」

「わ、悪い、冗談だって。お前らがリアルでも付き合ってんのは解ってるから!」

「・・・」

必死に弁明する男に対し、ソラは渋々持っていたM29を右腰のホルスターにしまう。

「次は無いからな」

「お、おう・・・」

最後に一睨みし、岩に背中を預ける。

 

 

 

 

 

スコードロンの一人が双眼鏡を覗き込み、六人に向かって標的が来た事を知らせる。

「来たぞ」

俺は懐から双眼鏡を取り出し、その方向を向く。

「一、二、三・・・・全部で八人だな・・・・前回より二人増えてる」

「ああ、光学系ブラスターの前衛が四人。大口径レーザーライフルが一人。それに・・」

「《ミニミ》持ちが一人ね」

「慌てて、実弾系に取っ変えたんだな。だけど、全員分用意できなかったみたいだ」

「狙撃するならこいつだな。それと最後の二人は・・・だめだ。マントで隠れてて武装が分からねぇ」

そう言われた通り、最後尾の大男と細身の人物は全身を覆うフード付きマントで体を隠しており、武装が見えない。

先ほどの軽機関銃《FN・MINIMI》を持っている男がいるが、このゲームでは光学系の銃は防護フィールドによってダメージを半減させられるので、その《ミニミ》持ちが圧倒的の脅威だ。

狙撃するならこいつだが・・・・

「シノン」

「ええ、あのマント二人。なんだか嫌な予感がするわね」

この世界で、銃の種類は大きく分けて二つ。光学系と実弾系だ。

そのアドバンテージで違うのは、光学系は架空の名前と姿なのに対し、実弾系は現実にある銃をそのまま登場させている事だ。

「顔も見えないな・・・・」

「顔も見えないだって?」

そこで後ろにいるギンロウというあのダインに話しかけてきたプレイヤーが声をかける。

「あれじゃね?噂の《デス・ガン》と《デス・ブレット》」

「はっ、まさか。実在するものか」

ギンロウの言葉にダインは即否定する。

その事で俺は少しカチンときて、ダインを少しにらんだ後、また双眼鏡を覗き込む。

「それに片方はデカい。おそらく運び屋だろう。戦闘じゃ無視していいだろうな。だが、もう一人は分からねぇな・・・見るからに、ミニミ持ちの次でいいだろ?」

ダインの言葉に一同は賛成するが、俺とシノンは違った。

シノンが小声で言う。

「あの男、嫌な感じがする。最初に狙撃するのはあの大男の方が良い」

それでダインは眉をひそめる。

「何故だ?大した武装もないのに」

「根拠はないけど・・・不確定要素だから気に入らないだけ」

「それを言うならミニミの方が不確定要素だ。あれに手間取っている間にブラスターに接近されたら厄介だぞ」

防護フィールドに守られている。とはいっても、距離が縮まるにつれ、防護フィールドはあまり意味を持たなくなる為に、距離が縮まれば、至近距離での撃ち合いになれば装弾数で実弾系より多い光学系の方が圧倒する可能性がある。

そこで俺はこうした。

「分かった。俺があの小さい奴をやるから、シノンはミニミを落としたらすぐに大男をやれ。良いな?」

「分かった」

理解が早くて助かるぜマイハニー。

 

―――どういたしまして。

 

と、俺たちは視線で会話をして、俺は双眼鏡をしまう。

「じゃあ、当初の予定通り、俺たちは正面のビルに隠れて奴らを撃つ。良いな?」

「ああ」

そして、俺たちは戦闘を開始した。

 

 

 

 

 

ビルの二階に隠れ、奴らが来るのを窓から確認する。

俺のクイックショットを使えば六人同時に仕留められると思うが、二人残ってしまうので装填している間にやられておじゃんだ。

「位置についた。いいか?」

『問題ないよ、ソラ』

雑音混じりの無線から、シノンの声が聞こえる。

「よし、ダイン」

『こっちもOKだ。始めてくれ』

「分かった。シノン、Start sniper(狙撃開始)

Roger(了解)

そして五秒後、ミニミ使いの上半身が吹っ飛んだ。

対物と言われるだけの威力。

同時に地面も抉れやがった。

間髪入れずにもう一発が来るも、大男はそれを避ける。

狙撃には、一つメリットがある。

それは一発目は弾道予測線が見えないという事だ。

だが、今ミニミにそのアドバンテージを使った事により、大男にはシノンの弾道予測線が見え、躱せたのだ。

『第一目標成功(クリア)。第二目標失敗(フェイル)

「OK。ダイン!」

『行くぞ!GOGOGO(ゴーゴーゴー)!』

ダインの号令と共に俺は窓から飛び出す。

目標はこちらから見て右のマント。

空中で加速思考(アクセルブレーン)を発動し、周りから色を排除、思考を更に加速させる。

右腰にあるホルスターからM29を抜き、高速でそのマントに向ける。

そして、コンマ一秒で引き金を引く。

弾道予測線が見える前に放たれた弾丸は、真っすぐ右のマントの人物に向かっていく。

 

――当たりやがれ!

 

心の中でそう叫ぶ。

だが・・・・

その人物はまるでそれを予測していたかの様に体を右へ傾けかわした。

「な!?」

その事に驚きつつも、着地と同時に急いで物陰に隠れる。

「悪い、かわされた」

『ああ、見たよ。だけど引き続きそいつをマークしてくれ』

「あいよ」

俺は無線でダインと話しながら、物陰から敵を見る。

ギンロウが前に出てほど一人落としたのが見えた。

さて・・俺も・・・・

『ソラ!逃げて!』

「!?」

シノンの声が無線に響き、全力で上に飛ぶ。

瞬間、隠れるのに使っていたコンクリートが無数の弾丸によって粉々に砕け散り、ポリゴンとなって消滅した。

その弾丸の嵐はそのまま右へと薙ぎ払われ、ギンロウを襲い、ポリゴンと化して消滅させた。

「な・・・」

俺は着地と同時に大男の方を見る。

気付くと奴はマントを脱ぎ、その姿をさらしていた。

奴の腰には武装と呼べるものは無く、今まで大容量のバックパックと思っていたものが露わになっていた。

 

《GE・M134ミニガン》だ。

 

「ミニガンだと!?」

つい叫んでしまうのも束の間、レーザーライフル持ちがこちらに銃口を向けていた。

弾道予測線が見え、俺は慌てて左に緊急回避を行い、かわす。

「ありがとうシノン!助かった!」

『どういたしまして』

とりあえずシノンにお礼を言い、俺は物陰から敵の位置を確認する。

「!?」

すると、あの小さいマントの人物もマントを外し、こちらに向かって走ってきていた。

その正体は女性、F型アバターだった。

「おいおい・・・」

いや別にやりにくいって訳じゃ無いんだがなぁ・・・・

そう考えていると、ふとある事に気付く。

あれ、確かこのプレイヤーって・・・

それに至る前にその女性が動いた。

両手が両太腿のホルスターに伸びる。

あれは・・・・『ベレッタ92』か!

そして、ホルスターからベレッタが抜き放たれると女性はそのまま接近してくる。

まさか・・・・銃を率いた格闘戦をする気か!?

「く・・!」

接近される前に、俺は抜き撃ちを三連続を放つ。

予測戦が見えていない筈なのに、女性は大きく体を傾ける事で回避する。

こいつ、やはり見えてるんだ!

そのまま、近接戦闘に持ち込まれる。

右手が伸び、頭部にベレッタを向けられ、身体を捻り、引金が引かれる前に回避。

続けて、残り二発のM29を女性に向ける・・・のではなくグリップの底をぶつける様に右手を薙ぐ。

それを女性はしゃがんで回避。更に左のベレッタを腹に向ける。

それを左手で反らし、かわす。

ベレッタは、装弾数が十五発。

六発のM29じゃ、二丁で計30発の敵の装弾数に叶わない。

だから出来るのは、無駄弾を撃たせ、リロードまで誘う事。

すでに十発は使われたが、まだニ十発残っている。

くっそ。()()を抜く暇が無い!

俺は蹴りを放つが、女性は左に体の位置をずらす事で回避し、十一発目を右のベレッタで放つ。

『ソラ!しゃがんで!』

「!」

インカムからシノンの声が聞こえ、その通りに思いっきりしゃがむ。

すると、背後から遠いが轟音が聞こえた。

「チッ!」

女性の舌打ちが聞こえ、思いっきり転がる声が聞こえた。

『下がって!』

「分かった」

シノンの指示に従い、俺は全力で下がり、物陰に隠れる。

先ほどの戦いでついM29の弾全部使ったので、2秒で装填する。

『くそ・・・あいつら用心棒を雇っていやがった』

『用心棒?』

ダインとシノンの会話が聞こえる。

『知らねぇのか?あのミニガン使いだよ。アイツは北大陸を根城にしてる脳筋(マッチョ)野郎だ。金はあるが根性のねぇスコードロンに雇われて、用心棒の真似事をしてるんだ』

おい、お前よりよっぽど尊敬できる奴じゃねぇか。

まあ、ベヒモスの事はともかく、あの女の事で思いだした事がある。

奴は、ベヒモスとコンビを組んでいる二丁拳銃使い、《カルナ》だ。

集団戦で最強を誇るベヒモスの火力に、取りこぼした敵を殺すのがカルナがいれば、そのペアは無敵といっても過言では無い、という噂が立っている。

実際、奴らが負けたという噂は一度も聞いていない。

というか・・・・

「なんで前に出たんだよシノン・・・」

まあ、大体検討はつく。

戦場で笑えるだけの強さ。

本来、シノンは銃の事は克服しているから、この世界を楽しんでいるだけなのだが・・・・

 

シノンはこの世界を愛しすぎている。

 

本気でやって本気で勝つ。

その一瞬だけで良い。これを本物の戦いにする。

『なら死ね!』

シノンの声がインカムに響く。

『せめてゲームの中でくらい、銃口に向かって死んでみせろ!』

良いね。やっぱ好きだ。

「そうだな」

シノンが本気なんだ。彼氏の俺が本気出さなくてどうする?

「お前らはベヒモスを叩け!カルナは俺が倒す!良いな?絶対倒せよ!」

『OKよ』

『わ、分かった・・・』

さあ、始めよう・・・・・・・・・本当の戦いをッ!!!

俺は物陰から飛び出し、カルナに向かって走り出す。

同時にカルナも物陰から飛び出す。

さあて、ギアがフルスロットルの俺は、さっきの戦いの比じゃねえぞ!

中距離に入った瞬間、俺はM29の弾を()()()()()()

「!?」

それで驚いたのか、反応が遅れ、足に二発当たる。

それでチャンスと思ったのか、左のベレッタを向ける。

リロードしたのか残り残弾数は分からない。

だけど、完全フルスロットル加速思考(アクセルブレーン)絶対加速(アブソリュート・アクセル)モードの俺にはその軌道が予測戦が無くても分かる。

右手からM29の弾丸を空中に投げる。

同時にベレッタから撃ち放たれた弾丸を顔を傾けるだけで回避する。

そして、更に同時にM29から空薬莢を排出。右手を思いっきり引いて空中にある弾を()()する。

「な!?」

更に六連射!

マシンガン並みの銃弾の連続射出。

カルナは慌てて、更に右へ転がる。

俺は先ほどの方法でもう一度装填する。

そこでカルナは接近する事を選んだ。

中距離戦じゃ分が悪いと感じたのか、すぐさま戦法を近接戦闘に変えたのだ。

もう一度六発撃つ。

中段に水平に撃ったその弾丸は飛ぶ事以外に無理だ。

その予測通り、カルナは飛んだ。

右手で空薬莢を排出し、再装填の動作をしている間に勝負を決めるつもりだろうが、俺がいつ()()()()()()()()()

左のホルスターに左手を伸ばし、そこから一丁の自動拳銃を抜き放つ。

 

Desert Eagle(デザートイーグル)》、全ての自動拳銃の中で、最強の威力を持つ、マグナム自動拳銃だ。

 

引金を引くと、鋭い反動が左腕を襲う。

だが、筋力パラメータがシノン以上あるこのアバターはその反動を最低限に抑え、その銃口から『.357マグナム弾』が放たれる。

その弾丸は、真っ直ぐカルナに突き進み、空中で体を捻ったカルナの頬を掠める。

その反応速度、キリトに匹敵するぞオイ。

だが、あいつ程じゃない。

奴なら、()()()()()()()()()()()()()

M29の装填が完了すると同時にカルナが零距離に入る。

そこからは銃弾が至近距離で飛び交う近接戦。

だが、そこで先ほどとは違う点が一つある。

 

圧倒的に装弾数で劣る俺が遠慮せずに撃ちまくっているからだ。

 

ほぼ同じペースで失われる弾丸が、俺の方が先に弾切れになる。

だが、そんなもの関係ない。

デザートイーグルのマガジンを排出。

そのイーグルを持った左手で予備弾倉(サブマガジン)を取り出し、イーグルの上に三センチほどの高さで投げる。

当然、カルナはそれを阻止しようとする。

だが、二発残ったM29の弾丸を突き付け、()()()()()()()()()()

「!?」

そのままイーグルの装填を完了し、今度はM29の装填に移る。

先ほどと同じ、六発の銃弾を空中に投げ、敵の攻撃を回避、時にイーグルで反撃し、弾丸を装填していく。

所要時間はコンマ5秒。

さあて、そろそろ殺ろうか!!

「俺は速いぜ」

イーグルを真上に投げ、M29を持つ右腕の脇をしめ、撃鉄に左手を添える。

そして、

 

コンマ0.1秒で六発の弾丸を全て放つ。

 

予測戦の出現など許さない。ほぼセロ距離から撃たれたその弾丸は内二発が二丁のベレッタを破壊。

残り四発は二発は胴、もう二発は頭部を狙ったが、交差させた両腕によって防がれる。

だが、まだこれで終わりじゃない。

左手を頭上に向け、落ちてきたイーグルを掴む。

そして、それをカルナに向ける。

終わりだ(ジ・エンド)

引金を引き、ガードが外れかけたカルナの眉間に.357マグナム弾が放たれた。

 

 

 

 

 

戻ってみると、シノン以外には誰もいなかった。

「おかえりなさい」

「ああ、ただいま」

地面に仰向けに寝そべっているシノンの左脚は付け根から吹っ飛ばされていた。

「大丈夫か?」

「どうかしら。治るまで少し時間かかるかも」

「そうかい」

俺はポーチから回復アイテムを取り出し、シノンに渡す。

シノンは起き上がり、それを受け取る。

「ありがと」

「どういたしまして」

シノンはそれを飲んで、俺は彼女に手を差し出す。

その手をシノンは手に取り、俺は思いっきり引っ張り、立ち上がらせると同時に、彼女が抱えていたヘカートⅡと共に横抱きをする。

「きゃ!?」

「治るまでこうしといてやんよ」

「ありがと・・・・」

顔を少し赤くし、顔をそむけるその仕草がどうにも可愛い。

なんとか俺の野生の部分を理性で抑え込みながら、俺たちは街に戻った。




次回

お茶の水に来ている和人(キリト)
その理由はGGOで噂されている《デス・ガン》と《デス・ブレット》の調査だ。
そこにあるアミュスフィアでログインしたキリト。
コンバートなので、初期キャラでは無いが、そこでいきなり問題が起こった。

「な、なんじゃこりゃぁぁぁぁぁああああ!!!!」

とりあえずその『問題』は棚に上げておいて、キリトはGGOの街を歩く。
そこで出会ったのは・・・

「どうかしたの?」

「はい、道に迷ってしまって」
(この子には悪いが、勘違いされたままでいて貰おう)

一方で、その容姿で絶賛ナンパされているソラは、そのプレイヤー達から全力で逃げていた。

「いい加減にしろお前らぁぁぁぁぁああああ!!!」

『いいじゃねぇかよソラちゃ~ん!』

次回『なんちゃってF型』

次回もお楽しみに!

注:この作品で、作者は『M9000番系』を、ただ女性に似ている容姿がそういうカテゴリに入っていると思っております。
その事だけはご了承下さい。

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