夢見る乙女達と英雄王は舞踏会へ   作:969

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新年、明けましておめでとうございます!
今年も皆様、よろしくお願いいたします


番外…? 英雄達の舞踏会

ぐだ男side

 

舞踏会当日

 

宇宙に輝く星々が綺麗な頃合。

本来ならば皆でパーティーを楽しんでいる時間を過ぎているのだが…今現在、この城は…

 

 

白銀の城は襲撃を受けていた。

女性サーヴァントにだ

 

 

「女は普段相手にしねぇが…テメェなら殺り合えそうだなァ!?」

 

「マシュさん、杖を持っててもらえますか? 彼とは対話が必要なようです…女だからって舐めないでよね!」

 

ウォラァァァァ!!!という掛け声と共にベオウルフとマルタが殴り合いを始めている。

その殴り合いたるや資料でしか見たことが無い漢同士の喧嘩から友情へと発展するものだろう。

 

また離れたところでは一人の女性が他を圧倒していた

 

「貴様らに、私を止められるか? 4人に増えたからとて半人前が4つでやっと2人だ。

所詮2対1よ!」

 

「おい、他の俺! 怯むな、殺す気で行くぞ!!」

 

「せめて槍をくれ! ルーンじゃ勝ち目はな…ぐぁぁ!?」

 

「テメェら全員邪魔だ!!」

 

「オルタ、一人で突っ込むと…あぁ、言わんこっちゃねぇ!!」

 

クーフーリン4人は全員でスカサハ師匠を止めている。

そんな現状を見て王は激怒した

 

「えぇい、どうなっておるのだこれは!?」

 

「予告状効きすぎた…みたいですね」

 

「なんて書いたのだ二重人格!!」

 

招待状という名の予告状を書いたのはジキルらしい。

 

「簡単だァ… テメェら女全員で来なければマスターを殺すって書いたんだよ」

 

予告状を書いたのはハイドだ!?

え、俺殺されるの!?

 

「それがこの暴徒共か!! 太陽の戦士達、我と共に制圧をするぞ!!」

 

ギルガメッシュ王の号令と共に飛び出たのはオジマンディアス王とカルナ、それにガウェイン卿だ

 

いやいやいや、待って待って!

今日は戦いに来たんじゃなくて…

 

「みんな落ち着けーーーーーー!!!」

 

「先輩!?」

 

全力の叫びは会場に響き全サーヴァントの動きを停止した。

鶴の一声ならずマスターの一声というものかな?

 

「ギルガメッシュ王! 本当の目的を忘れちゃダメでしょ!?」

 

「む、むぅ…そうだったな」

 

「あの…一体どういう…?」

 

 

 

ここまで来たら全てを明かしてパーティーを始めるまで!

 

「実は…!」

 

 

 

 

 

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円卓騎士勢side

 

今ステージではカルデアアイドルユニットの『ふたりはジャンヌ★』が歌って踊っている。このサプライズについては我々どころか他のサーヴァント達も知らなかったようで面を食らってしまった。

 

ジャンヌ殿が黒い衣装を、オルタ殿が白い衣装を纏っていた。普段の印象とは真逆なモノを身につけており実に…

 

「可愛らしいですね」

 

「このような余興があるとは知らなかった」

 

ランスロット卿、トリスタン卿と共にワインを頂きながら虚しく過ごす

 

「皆さん、こんばんは! 余興として私達、ふたりはジャンヌ★のライブを観て頂いていますっ!」

 

「この為に多くの苦難がありましたが今日という日をジャンヌ・ダルクと共に迎えられたことを喜ばしく思います。

それと、ギルガメッシュPからエリザベートさんと、それにネロクラウディウスさんに伝言です。

『これが本当のアイドルだ!』らしいですよ?」

 

「「うぉぉぉ、ジャンヌゥゥゥゥ!!」」

 

最前線で叫ぶジル・ド・レェ卿達

信者というものだろうか

 

「私達の歌う次の曲が終われば舞踏会は開始します。思い思いのパートナーと共に踊ってみては如何でしょうか?」

 

「では聴いて下さい…Memories」

 

ダンス…ですか…

私に無縁で…ん?

 

「あぁ…私は悲しい。こうして円卓の面々が集まれたことは嬉しいのですが…このような素敵な出来事がある時、男同士でしか居られないとは」

 

「まぁ、そういうなトリスタン。私も此度は同じだ…共に酒を飲み語らおうではないか。 例えば…我らが王は誰と踊る…とかな」

 

「ランスロット卿、大丈夫ですよ。王が選ぶ相手は貴方や私…ガウェイン卿ですらないのですから」

 

「…ガウェイン卿は何処に?」

 

まさか、私が…

 

「ガウェイン卿?」

 

「は、はい。何でしょうか?」

 

「その様子、まさか誰かにダンスを誘われたのですか?」

 

「ま、まさか…私は王を守る騎士です。そのような事に現を抜かしている場合ではありません」

 

「あら…踊ってくれないの? 悲しいわ…」

 

「ま、マタ・ハリ殿! いいえ、このガウェイン…精一杯エスコートさせていただきます。ランスロット卿、トリスタン卿…では、後ほど」

 

「あぁ…私は悲しい。フェイルノートを使いそうになりそうです」

 

「ダメだ、トリスタン…後でゆっくりと話を聞こうじゃな………トリスタン、我が王に動きが!」

 

「お相手は…何者ですかあの赤き弓兵は!」

 

どうやら彼らはこの先も苦労しそうですね…

 

…おや、あれはマシュ殿…?

ランスロット卿の所へ…あぁ、そういうことですね

 

「お父さん、私をエスコートしてください」

 

「きゅ、急にその呼び方やめなさい! それにエスコート…?」

 

「はい、先輩が気を利かせて私をこちらに送ってくれましたので。ほら、早く行きますよ」

 

「あ、あぁ…わかっ…トリスタン! フェイルノートを下ろせ!!」

 

やれやれ…

 

 

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ゴールデンside

 

あのゴールデンキングが唐突にパーリィをしようって言ったときゃ、どうなる事かと思ってたがどいつもこいつもいい笑顔してるじゃねーか!

 

「はぁ…いくらパーティとは言え…私には向かないものだな。踊る相手なぞいる訳もない」

 

あん? ありゃぁ、スカサハ師匠じゃねーか。あの様子じゃ、踊る相手がいないってところか?

よし、ここはいっちょオレが…

 

「何してんだスカサハ! ほら、サッサと来い」

 

「クーフーリン? 何用だ、いきなり手を引いて」

 

「俺が一緒に踊るって事だ。俺たちゃ何時も戦ってばかりだが…今回は珍しくあの嫌味な金ピカがみんなの為にパーティーを開くときた…

これで1人でも楽しんでなかったら何をされるか分かったもんじゃねぇ!」

 

「仕方あるまい…ならしっかりとエスコートしろクーフーリン」

 

「あいよ!!」

 

…どうやら、オレの出番は必要なかった様だな!

 

「…メイヴ、オレ達も行くぞ」

 

「クーちゃん、私と踊ってくれるのかしら?

えぇ…えぇ!! いいわ、最高っ! 共に舞いましょうっ」

 

おうおう、次々組みが出来てくな!

 

 

……むしろオレがボッチって奴じゃねーか?

ま、まぁ、女と踊るなんてオレには分からねぇことだし仕方ないことはあるが…言い訳はゴールデンじゃねぇ…! こうなったら誰か誘うぐらい…

 

「金時はん、こんな所に居たんどすか。ずっと探しとったんどすよ。さぁ、うちと踊りましょうか」

 

「げっ、酒呑…!」

 

「げっ、とはご挨拶どすなぁ?」

 

「あらあら、蟲の気配がすると思えば…金時に湧いているとは…金時はわたしと踊るのです。邪魔だては許しませんが?」

 

「大将…!?」

 

最悪だ…! この組み合わせはゴールデンじゃねぇ!!

だ、誰か! 誰かいねぇのか!!

 

「あら、金時さん? そんな強ばった顔をしてどうしました?

お暇ならわたくしと踊っていただきませんか?」

 

「ふぉ、フォックス!!」

 

スリットが激しい見る所に困る蒼ドレスを着ていてとても一緒に居られねぇが背に腹は変えられねぇ!!

 

「あらあらー…そーんなに嬉しいんですか? あ、でもピリピリするから抱き上げるのはやめてもらえます?」

 

後ろで酒呑と大将が騒いでるが今は逃げるが勝ちだ!!

 

 

 

 

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エミヤside

 

やれやれ、やっと料理を全て出し終えたと思えば…

思い思いの相手と踊っているようだ。

黒髭はフランシス・ドレイクと踊っているようだ。マスターは…アン・メアリーとも踊り…多くの相手をしているとはな。

 

英雄王は…ジャンヌ達と話し中か

 

「ねぇ、あんた暇なの?」

 

「…あぁ、確かに暇だが。ダンスの申し込みでも来たのかね? 女神イシュタル」

 

記憶にはあるが経験をした訳では無い。しかし、彼女の見た目は酷く心を締め付けた。かつての聖杯戦争で出会った少女と同じ見た目…心無しか女神イシュタルの要素としてスタイルは良くなっているが

 

「そうよ、直々に女神が来てあげたのだから感謝なさい。ほら、グズグズしない手を引きなさい」

 

「了解した」

 

アマデウスが奏でる曲に合わせ、周りと共に踊る

優雅に華麗に大胆に…が彼女の謳い文句だっただろうか? ならばその通りに踊ってみせよう!

 

「ちょっちょっ!?」

 

踊ること数分、彼女がバテてしまったので会場の隅に座らせてきた。私も少々張り切ってしまったようだ。

 

「おぉっと、休憩は私と踊ってからにするんだな!」

 

「そ、その声は!!」

 

「最近召喚されたばかりのジャガーマン様だ! なーんか、身体がアナタと踊ってほしいみたい!!」

 

なんでさ…

 

まぁいいと踊ったことを後悔した。この後、アイリスフィールにイリヤスフィール、最後にはアルトリアまでやってきた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

一方その頃 カルデア内では

 

「まさか、ロマニ…こんなことを考えているとはね?」

 

「たまにはいいじゃないかレオナルド」

 

「はぁ…ま、いいけどさ。それじゃあ、ロマニ、共に踊ろうか?」

 

「えぇ!? 僕とかい?」

 

「謝罪も込めてさ」

 

「はいはい、分かったよレオナルド」

 

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英雄王side

 

会場を観れば太陽王はニトクリスという女性と、ニコラ・テスラは黒いドレスを纏ったアルトリアと共に踊っている。あれはランサーのか?

 

ステージが終わりやってきたジャンヌ共に激励の言葉でも送ってやるとするか。

 

酒を煽り2人に向き合う。

するとどうした事か、何故か泣いていた

 

「うぅ…上手く出来ました…!!」

 

「えぇ…私がアイドルになれるなんて…」

 

「阿呆! 貴様らが立つべきステージはまだまだあるぞ! ここはスタート地点だ!!」

 

「「はいっ!」」

 

――ッ!!

何なのだこの既視感…

 

『ギルガメッシュ、今日のステージ完璧だったっしょ★』

 

誰だ…貴様は誰なのだ?

我の記憶に居座るのは…

 

「どうしたのギルガメッシュ王…?」

 

「む…従者とマシュ・キリエライトか…踊ってきたのか?」

 

「はい、王が気を使ってくれたおかげで…ありがとうございます」

 

酒でも飲んで落ち着くか…

王の財宝から酒瓶を取り出すと1枚の紙切れが落ちた。

 

「あら、英雄王もこんな笑顔見せるのね…? それにこの周りの子達、服装を見るにアイドルかしら?」

 

「可愛い子ばかりですね」

 

「待て、その写真を寄越せ!」

 

右端で写る我

中心にはピンク髪をした女にオッドアイの女…活発そうな者も居れば大人しそうな女もいる………

 

そうか…そうか!!

 

「アルテラ!! アルテラは居るか!!」

 

「私を呼んだか、最古の王よ」

 

従者と盾のデミサーヴァント、ジャンヌ2人を引き連れ外へ出る。

 

「貴様の剣を振るう時が来た。空間を避け!」

 

「ちょ、王様何するつもり!?」

 

「質問はいらない! 貴様らはとにかく着いてこい!!」

 

アルテラが振るう軍神の剣が空間を裂く。その裂け目へエアを握りしめ飛び込んだ。

 

この時のためにカルデアから1つ聖杯を拝借してきた。

 

「貴様ら着いてきてるな!!」

 

「は、はい!」

 

「英雄王、どうするつもりですか!? アルテラが開いた時空も閉じれば私達は潰されるかも知れませんよ!?」

 

「先輩は私に掴まってください!」

 

「かつて世界を裂いた我が乖離剣よ! エアよ! 今一度…世界よりも大きなモノを裂くぞ!!

これより壊すは時空の壁! いざ行こう…」

 

聖杯が輝き我の忘れ物へと光を示す

 

「天地乖離す開闢の星!!!!」

 

 

「「「「うぁぁぁぁぁ!?」」」」


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