夢見る乙女達と英雄王は舞踏会へ   作:969

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いつの間にかお気に入りが500オーバーに!?

あ、ありがとうございます!
もうしばらくギルガメッシュと美嘉ちゃんのお話にお付き合いいただければ幸いです


王の思惑

美嘉side

 

シンデレラプロジェクトが始動して数日たったある日のこと

珍しくギルガメッシュプロデューサーと一緒に現場へ向かっていた時にこれまた珍しくとある提案を出された

 

「美嘉、次のソロライブにダンサーを付けてみようではないか」

 

「ダンサー!? え、いいの?」

 

「あぁ、だがシンデレラプロジェクトからバックダンサーを選ぶことだ。貴様がな」

 

あの子達から…? ははぁん、プロデューサーまた何か考えてるねぇ

おおかた、早めに挫折をさせようってところかな?

そうはさせないもんねっ!

 

「うん、わかった。3人でいいかな?」

 

「その辺りは貴様に任せる。期待してるぞ美嘉」

 

よーしっ、頑張っちゃう

 

…といっても、どの子達にしようかな?

莉嘉…にはまだ早いし…うーん

やっぱり高校生組だよねー…

 

「この3人…かな?」

 

手元の資料にある名前は島村卯月、渋谷凛、本田未央

 

うん、大丈夫だと思う

ふふ、楽しみだなぁ

 

 

 

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「えぇ!? わ、私たちが」

 

「バックダンサー…?」

 

「もうステージに立てるの!?」

 

反応は三者三葉

予想通りという感じだ。

 

「そっ、アタシのライブのバックダンサーね★ だから、これからダンスレッスンをしてもらうよッ」

 

「「「は、はい!」」」

 

うんうん、元気でよろしいっ

レッスンといってもこの日は3人の現状を見るだけにしておいた。初日からやっても無理がかかるだけだし。

 

 

卯月は養成所に通っていただけあって誰よりも基礎は出来ていた。

「うわわぁ!?」

うん、少しドジっぽいけどレッスンで何とかなる

 

 

凛は動きがまだ固いもののキレもよく通しで踊れるようになれば3人の中で一番映える感じ

 

 

未央は所々雑なものの誰よりも大きな動きをしていい意味で目立つ

 

 

「一長一短ってところだね」

 

「は、はい」

 

「ふぅ…きついね…」

 

「うへぇ…疲れたぁ」

 

「うーん、やっぱり卯月は体力あるけど2人はまだ足りないみたい。無理はしなくていいけど凛も未央もこれから毎日ジョギングした方がいいよ」

 

「ん、ハナコの散歩がてらするよ」

 

「しぶりん、私も一緒にいい?」

 

「わ、私も行きます!」

 

3人とも出会ったばかりなのに随分仲がいいようだ。 見ていて微笑ましい

 

「じゃ、明日はトレーナーさんが見てくれるから。頑張ってね!」

 

きっとこの子達なら大丈夫っ!

 

 

 

 

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「やれやれ、美嘉の早計も困ったものだ。間違いではないがそこまで急を要するものでもない」

 

レッスンルームをチラ見しその場を後にする王は誰も居ない空間に言葉を捨てるように呟く

 

「あの3人を選ぶのは流石だ。と褒めておくところだが問題はライブを成功させた後、おそらくは本田未央。奴がどうなるか…ふん、見物だな」

 

携帯を取り出し連絡先を呼び出す

呼び出した名はハニー(笑)と勝手に登録された名だった

 

「我だ。これから出てこい」

 

一言だけ吐き捨て電話を切る

 

打てる手は全て打つ

 

楽しませてもらおうじゃないか

 

 

 

 

シンデレラプロジェクトよ

 

 

 

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美嘉side

 

「3人とも大丈夫そうだしアタシも準備しないとねー」

 

すっかり日の暮れた街を歩く

金曜日の夜なだけあってか皆楽しそうだ

居酒屋に入っていく会社員軍団、おしゃれな店を回る女の子たち

 

「あれ…?」

 

そんな中、プロデューサーを見つけた

間違えるはずもない

 

「おーい、プロデュ…!?」

 

ついでにギルガメッシュに抱きつく女も

 

「おアツイ」

 

「嫉妬ね、わかるわ」

 

「べべべつに、しっ、嫉妬なんてしてないし!? だ、抱きつきたいなぁなんて思ったこともない!」

 

「あ、居酒屋入った」

 

「行きましょう美嘉ちゃん」

 

「し、仕方ないね! こ、これはプロデューサーが未成年に手を出してないか調べるため…なんで楓さんと瑞樹さん居るの?」

 

2人に手を引かれギルガメッシュプロデューサーが入った居酒屋に入る。案内された席は都合よく2人が見える位置だった。

 

「もー、ギルのせいで腰が痛いよ」

 

「あの程度で軟弱だな」

 

「それひどくない? こんなに可愛い子を捕まえてそんなこと言うなんてさ」

 

「戯け、何が捕まえてだ。貴様から迫ってきたのだろう」

 

迫って!? え、や、やっぱりそういう関係…?

 

「生2つの…オレンジジュース1つ」

 

「焼き鳥の五本セットが…食べる? あ、五本セット二つで」

 

「なんでそんなに冷静に注文してるの!?」

 

こっちは真剣にプロデューサーを見てるのに!

 

「ギルの激しいからキツいし」

 

「あれで激しいのならまだまだだな」

 

あわわわわ!?

 

「「カンパーイっ!」」

 

「プロデューサー!!!」

 

我慢ならず店に入り数分で問い詰めることになってしまったがここまで来たらヤケだ

 

「む、美嘉か。珍しいなこのような所で」

 

「お、城ヶ崎美嘉ちゃん?」

 

キョトンとしたプロデューサーと焼き鳥を咥えてこちらを見る女の子

 

「ぷ、プロデューサーとどんな関係なの!!」

 

「あー…ハニーとダーリンかな?」

 

「は、ハニー…」

 

「程々にしろよ、周子」

 

「ごめんごめん、ついつい反応が可愛くて?」

 

ハニー…ハニー…

 

「おい、美嘉。コイツは貴様の後輩にあたるアイドルだ。戯言を間に受けるでない」

 

「こ、後輩!?」

 

「そそ、ごめんね先輩。あたしはシューコ、塩見周子だよ」

 

「さっきのキツいってな、なんなの?」

 

「この人のレッスンキツくてね…」

 

「ふん、あの程度でキツいとは片腹痛い」

 

よ…よかったぁ…

 

「これからよろしくね?」

 

これがアタシと塩見周子との出会い

プロデューサーが引き合わせてくれた将来のメンバーの1人だった

この時はそんなこと気が付かなかったけど

 

 

 


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