ある日、紅魔館の中で咲夜は仕事をしていた。
(次は、パチュリー様の所で本の整理。その次は妹様との遊びね。)
咲夜は時を止めて紅魔館の掃除をする。
その為、紅魔館はいつも綺麗になっている。
(それが終わったらお嬢様を起こさないと…)
お嬢様(レミリア)は朝日が苦手な為、朝から起きることは少なく、昼に近い頃に起きる。
今の時刻は、10時30分。
妹様との遊びが一段落すればちょうど良い時間だろう。
その時…
『キャアアアアアアアアア!!』ヅドン
紅魔館の外から、門番の『紅美鈴』の悲鳴と共に壁が壊れる音がした。
(また中国、侵入者に入られたのね)
まだ、仕事は終わっていない。
咲夜は仕事を妖精メイドに任せて侵入者の撃退に向かった。
☆★☆★☆
「ぐっ…!ううっ…!」
「…………………………………」
現場に行くと、傷だらけになっている美鈴と、黒いローブを纏った男が立っていた。
「そこまでよ侵入者。」パンッ
「ううっ……咲夜さん…」
咲夜が時を止めて現れると、美鈴は喜びに道溢れた顔をした。
「……君が《未の十二神皇》の持ち主だな」
「ええ、そうよ。
どうやら私に用があるようね?」
「…単刀直入に言う。
…君の《十二神皇》を奪いに来た。」
男はそう言いながら、ポケットから【ソウルコア】を取り出した。
「なるほど。私の《十二神皇》を賭けて勝負と言うことね。
……良いわよ。直ぐに終わらせてあげるわ」
「なら、バトルアーマー!オン!」
男は【ソウルコア】を取りだし、空に掲げた。すると、【ソウルコア】が光り、男の体を光が包んだ。
光が収まった時、男の体には緑色のバトルアーマーが装着されていた。
男はその後、天空に舞い、デッキを左手に装着した。
「咲夜さん!気をつけて下さい!あの侵入者は危険です!」
「分かっているわよ美鈴。でも、お嬢様の為にも逃げる訳にはいかないのよ。」
咲夜も男のマネをして、【ソウルコア】を天空に掲げると、咲夜の体を光が包んだ。
そして、気がついた時には、体にはバトルアーマーが装着されていた。
「へえ、これは良いわね」
「…始めるとしよう。」
「「ゲートオープン!界放!」」
☆★☆★☆★
「…俺のターン」
男 手札5 リザーブ【4】
(手札とコアを自動で増える。そして、左腕のデッキケースからカードが出るのね…)
「…アルティメット召喚、《ビートルゴン》!」
フィールドに炎が現れ、炎の中から《ビートルゴン》が現れた。
ビートルゴン(1)LV3 BP4000 コスト【3】
「いきなりアルティメットを召喚とは、まるで霊夢みたいね…」
「…ターンエンドだ。」
男
手札4 リザーブ0 トラッシュ【3】ライフ5
ビートルゴン(1)LV3 BP4000
「私のターン、ドロー」
咲夜 手札5 リザーブ【5】
「ネクサス《城壁都市ウォールシープス》を配置。バーストセット。
ターンエンドよ。」
咲夜はネクサスを配置しただけでターンエンドした。
咲夜
手札4 リザーブ【1】トラッシュ4 ライフ5
城壁都市ウォールシープス(0)LV1 コスト4
「…俺のターン」
男 手札5 リザーブ【4】
「…《ビートルゴン》をLV2にアップさせる。」
ビートルゴン(1→2)LV4 BP6000
「《ビートルゴン》はLV4の時、メインステップに赤と緑のシンボルを1つずつ追加する。
…さらに《ホムライタチ》をフル軽減でノーコスト召喚。」
ホムライタチ(1)LV1 BP1000 コスト2→0
「…《ホムライタチ》もメインステップに緑のシンボルを追加する。
さらに《六分儀剣のルリ・オーサ》もフル軽減でLV2召喚。」
ルリ・オーサ(2)LV2 BP5000 コスト4→1
ビートルゴン(2→1)LV3 BP4000
「…《ルリ・オーサ》の召喚時効果発揮。自身と《ホムライタチ》にコアを1つずつ追加。」
ホムライタチ(1→2)LV1 BP1000
ルリ・オーサ(2→3)LV2 BP5000
「…これで最後だ。アルティメット召喚、《邪神官クリケッツ》!」
フィールドに究極シンボルが現れた。
そして緑の風が吹き、シンボルを包み込み、そこから《クリケッツ》が現れた。
邪神官クリケッツ【1】LV3 BP6000 コスト4→1
ルリ・オーサ(3→2)LV2 BP5000
ホムライタチ(2→1)LV1 BP1000
「…《ホムライタチ》と《ビートルゴン》でアタック。」
「ライフよ!」
直後、《ホムライタチ》と《ビートルゴン》が咲夜のライフを砕いた。
「くっ!」
咲夜 ライフ5→3 リザーブ【3】
「…ターンエンド。」
男
手札2 リザーブ0 トラッシュ2 ライフ5
ホムライタチ(1)LV1 疲労
ルリ・オーサ(2)LV2 BP5000
ビートルゴン(1)LV3 疲労
邪神官クリケッツ【1】LV3 BP6000
(コアブーストのスピード、無駄のないシンボル。完璧ね…)
咲夜 手札5 リザーブ【8】
「でも、こっちも負けられないのよ!
《ブリッツ・ラクーン》を召喚。」
小さな機械のアライグマが現れた。
ブリッツ・ラクーン(1)LV1 BP3000 コスト1→0
「さらにネクサス《No.18 グッドラックウェル》を配置!」
No.18 グッドラックウェル【1】LV2 コスト3→1
「バーストセット。《グッドラックウェル》のLV2効果でコアを1つ追加。」
No.18 グッドラックウェル【1→2】LV2
「誇り高き真白き姿!今、ここに現れよ!《未の十二神皇グロリアス・シープ》!!」
召喚と同時に『未』の文字が現れた。その後、フィールドが裂け、そこから《グロリアス・シープ》が姿を現した。
未の十二神皇グロリアス・シープ【4】LV2 BP15000 コスト6→3
No.18 グッドラックウェル【2】→(0)LV1
「…来たか《グロリアス・シープ》」
「《グロリアス・シープ》でアタック!」
《グロリアス・シープ》が耳に響くほどの高い声で鳴き、男にアタックした。
「アタック時効果!<封印>!!」
《グロリアス・シープ》の効果で自身に乗っていた【ソウルコア】が咲夜のバトルアーマーに装着された。
グロリアス・シープ【4】→(3)LV2 BP10000
咲夜 ライフ3→【4】
すると、男のスピリット達の足元に白の魔方陣が現れ、男のスピリット達の動きを封じた。
「残念だけど、<封印時>の《グロリアス・シープ》はブロックされないわよ」
《グロリアス・シープ》は男のスピリットをはね除けて、白の光線を発射した。
「…ライフだ」
男 ライフ5→4 リザーブ1
「エンドステップ。《グッドラックウェル》の効果で《グロリアス・シープ》は回復。
さらに《城壁都市ウォールシープス》の効果で1枚ドローするわ。」
咲夜
手札2 リザーブ0 トラッシュ4 ライフ【4】バースト デッキ33
ブリッツ・ラクーン(1)LV1 BP3000
グロリアス・シープ(3)LV2 BP10000 回復
城壁都市ウォールシープス(0)LV1
No.18 グッドラックウェル(0)LV1
「…なかなかやるな。」
男 手札3 リザーブ1→4
「貴方も、ね。」
「…なら、こちらも全力で行かせてもらう。
召喚、《金殻皇ローゼンベルグ》!」
フィールドに緑の風が吹き荒れ、風の中から巨大なスピリットが現れた。
金殻皇ローゼンベルグ(1)LV1 BP7000 コスト8→3
「…召喚時効果発揮。ボイドからコアを3つ、このスピリットに置く。」
金殻皇ローゼンベルグ(1→4)LV2 BP9000
「…増えたコアを使って、もう2枚目の《ローゼンベルグ》を召喚する。」
金殻皇ローゼンベルグ(1)LV1 BP7000 コスト8→3
金殻皇ローゼンベルグ(4→1)LV1 BP7000
ルリ・オーサ(2→1)LV1 BP3000
「2枚目…!どこまでコアブーストする気よ…」
「召喚時効果でコアを3つ追加。そして、増えたコアで《邪神官クリケッツ》をLV4に。」
邪神官クリケッツ【1→3】LV4 BP10000
金殻皇ローゼンベルグ(4→2)LV1 BP7000
「…アタックだ《ローゼンベルグ》。」
《ローゼンベルグ》が剣を振り上げて、咲夜にアタックした。
「《クリケッツ》LV4の効果、自分の赤/緑のスピリットの召喚時効果はアタック時に発揮される。」
「っ!?それじゃあ…!」
「…そう。《ローゼンベルグ》の召喚時効果を再び発揮。コアを3つ、このスピリットに置く。」
金殻皇ローゼンベルグ(1→4)LV2 BP9000
「さらに《ローゼンベルグ》のアタック時効果、BP+10000する。【連鎖】発揮により、カードを2枚ドロー」
金殻皇ローゼンベルグ(4)LV2 BP9000+10000=19000
男 手札1→3
「くっ!《グロリアス・シープ》の効果でデッキから6枚破棄してライフを守る!」
咲夜のデッキから6枚のカードが破棄され、咲夜のライフを守った。
咲夜 デッキ33→27
「もう1体の《ローゼンベルグ》でアタック。《クリケッツ》の効果、召喚時効果を発揮してコアを3つ追加。さらにBP+10000し、2枚ドローする。」
金殻皇ローゼンベルグ(2→5)LV3 BP11000+10000=22000
男 手札3→5
「もう1度、《グロリアス・シープ》の効果を発揮!デッキを6枚破棄してライフを守る!」
咲夜 デッキ27→21
「…ターンエンド」
男
手札5 リザーブ0 トラッシュ6 ライフ4
ホムライタチ(1)LV1 BP1000
ルリ・オーサ(1)LV1 BP3000
ビートルゴン(1)LV3 BP4000
邪神官クリケッツ【3】LV4 BP10000
金殻皇ローゼンベルグ(4)LV2 疲労
金殻皇ローゼンベルグ(5)LV3 疲労
(1ターンでコアを12個も追加…隙間より酷いことするわね)
咲夜 手札3 リザーブ5 デッキ20
紫も、2ターン目にコアを大量に増やす事はあるが、1ターンに12個ブーストして手札を4枚補充は紫もやった事はない。
「(なら、このカードでやるしかない!)
召喚、《己械合神マンモ・イージス》!」
突如、フィールドが真っ二つに裂け、そこから機械音を出しながら《マンモ・イージス》が姿を現した。
己械合神マンモ・イージス(1)LV1BP7000 コスト8→4
「召喚時効果発揮!相手の手札1枚につき、コアを1つ追加する。貴方の手札は5枚。5個追加させてもらうわ」
マンモ・イージス(1→6)LV3 BP12000
「さらに増えたコアを使って、召喚、異魔神ブレイヴ《頭突魔神》!!
さらに《ウォールシープス》をLV2にアップ!」
吹雪が吹き始め、その中から《頭突魔神》が姿を現した。
頭突魔神(0)LV1 BP5000 コスト5→3
マンモ・イージス(6→2)LV2 BP10000
ウォールシープス(0→1)LV2
「《頭突魔神》を《マンモ・イージス》と《グロリアス・シープ》に合体!!」
《頭突魔神》が発光し、両手から光線を発射して《グロリアス・シープ》と《マンモ・イージス》に力を与えた。
グロリアス・シープ(3)LV2 BP15000+(右)5000=20000
マンモ・イージス(2)LV2 BP10000+(左)5000=15000
「アタックよ!《マンモ・イージス》!《頭突魔神》の追撃!コスト6以上の《ローゼンベルグ》を手札に戻してしてコアを1つ追加!」
ローゼンベルグ(4)LV2 →手札
《マンモ・イージス》が白の光線を発射して《ローゼンベルグ》をフィールドを消した。
マンモ・イージス(2→3)LV2 BP15000
「さらに!《マンモ・イージス》の【合体時】効果で《ホムライタチ》を手札に戻して回復する!」
ホムライタチ(1)LV1→手札
マンモ・イージス(3)LV2 BP15000 回復
「…あまり、好きにはさせない。
マジック《インファナルウィンド》。《マンモ・イージス》と《グロリアス・シープ》を疲労させる。」
「っ!」
男の発動したマジックから緑の風が《マンモ・イージス》と《グロリアス・シープ》を包み込んで疲労させた。
インファナルウィンド コスト6→1
マンモ・イージス(3)LV2 疲労
グロリアス・シープ(3)LV2 疲労
「さらに、《ビートルゴン》と《クリケッツ》にコアを1つずつ追加する。」
ビートルゴン(1→2)LV4 BP6000
クリケッツ【3→4】LV4 BP10000
「でも、《マンモ・イージス》のアタックは続行してわ!2点ダメージを受けなさい!」
《マンモ・イージス》が男に向かって弾を2つ発射する。
「…そのアタックはライフで受けよう」
男 ライフ4→2 リザーブ4→6
「次のターン、《グロリアス・シープ》で終わりよ。
エンドステップに《グッドラックウェル》の効果で《マンモ・イージス》と《グロリアス・シープ》は回復。《ウォールシープス》の効果で1枚ドロー。
ターンエンドよ。」
咲夜
手札2 リザーブ0 トラッシュ7 ライフ【4】バースト デッキ19
ブリッツ・ラクーン(1)LV1 BP3000
グロリアス・シープ(3)LV2 BP20000
マンモ・イージス(3)LV2 BP15000
ウォールシープス(1)LV2
グッドラックウェル(0)LV1
「………………………」スッ
男 手札7→8 リザーブ6→14
男は無言でカードを引く。まるで嵐の前の静けさのようだった。
「…《ビートルゴン》の効果でシンボルを2つ追加。さらに《クリケッツ》をLV3に下げる。」
(また、さっきのようなコアブーストをするのかしら?)
ビートルゴン(2)LV4 BP6000 赤+緑
クリケッツ【4】→(1)LV3 BP6000
「…手札に戻された《ホムライタチ》と《ローゼンベルグ》を再召喚。召喚時効果でコアを3つ増やす。」
ホムライタチ(1)LV1 BP1000 コスト2→0 赤+緑
ローゼンベルグ(1→4)LV2 BP9000 コスト8→3
男 リザーブ【12】
「…そろそろ終わらせよう。」
男はカードを1枚、咲夜に見えるように見せる。そのカードは禍々しいオーラを纏っていた。
(なに、あのカード…。)
「…出でよ……魔界を切り裂く嵐。 強力無比なその力をもって世界を黒く覆い尽くせ! 」
カードから光が天空に放たれ、光を浴びた空は黒く染まった。その後、黒い雷がフィールドに降り注いだ。
そして、黒い雷が降り注いでいる真ん中に巨大な何かが黒い風を纒ながら現れた。
「アルティメット、召喚。
《獄風の四魔卿ヴァンディール》!!」
獄風の四魔卿ヴァンディール【4】LV4 BP22000 コスト8→2
「何て禍々しい力なの……」
「…これで終わりではない。さらに《光導星剣ゾディアックソード》を《ヴァンディール》に直接合体。」
黒い雷が鳴り響く空から、虹色に輝く剣が落ちてきて、フィールドに突き刺さる。それを《ヴァンディール》は自身の鎌と《ゾディアックソード》を入れ替えた。
光導星剣ゾディアックソード(1)LV1 コスト3→2
ヴァンディール【4】LV4 BP22000+5000=27000
「…《ゾディアックソード》の召喚時効果。《頭突魔神》を破壊する。」
《ゾディアックソード》は、自身から虹色の光を出し、《頭突魔神》を破壊した。
グロリアス・シープ(3)LV2 BP15000
マンモ・イージス(3)LV2 BP10000
「何でもありね…。」
「…《ヴァンディール》、合体アタックだ。」
《ヴァンディール》が羽をばたつかせて咲夜のライフを破壊する為に飛び立つ。
「《ゾディアックソード》の効果で相手のバーストを破棄して、コアを2つ《ヴァンディール》に置く。」
咲夜 バースト→《絶甲氷盾》
ヴァンディール【4→6】LV4
「バースト破棄は、やっぱり強いわね…」
「……これで終わりではない。発動せよ《ヴァンディール》!」
《ヴァンディール》に乗っている【ソウルコア】が男の頭上に移動する。
「……【ソウルドライブ】!発揮!」
その時、頭上に移動した【ソウルコア】の後ろに魔方陣が出現し、そこから現れた巨大な手が【ソウルコア】を粉々に砕いた。
ヴァンディール【6】→(5)LV4 BP27000
「【ソウルコア】を…破壊した!?」
「…【ソウルドライブ】の効果で、デッキの上から3枚、アルティメットが出るまでオープンする。
その時、アルティメットの召喚条件とコストを無視して召喚する。」
「アルティメットをノーコストで3枚も…!?」
ただでさえ、強いアルティメットをノーコストで3枚。
それはもう、普通の相手に取っては死刑宣告と同じようなものだった。
「…デッキからオープンだ。」
男のデッキからカードが大量にオープンし始めた。こうなったら咲夜にはどうしようもできなかった。
オープンカード
↓
①ホムライタチ
②邪神域
③絶甲氷盾
④アルティメット・マンティス 〇
⑤光導星剣ゾディアックソード
⑥神狼テンペスター 〇
⑦ホムライタチ
⑧金殻皇ローゼンベルグ
⑨アルティメット・トリックスター 〇
「出でよ、3枚のアルティメット達!」
デッキからオープンしたアルティメット達がフィールドに輝きを放ちながら姿を現した。
アルティメット・マンティス(3)LV4 BP21000
アルティメット・トリックスター(2)LV4 BP12000
神狼テンペスター(2)LV3 BP14000
ヴァンディール(5→3)LV4 疲労
ローゼンベルグ(4→3)LV2 BP9000
「《トリックスター》の召喚時効果でトラッシュの《インファナルウィンド》を手札に戻す。」
《トリックスター》が何かの呪文を唱えてトラッシュの《インファナルウィンド》を回収した。
「…《ヴァンディール》はLV4の時、自分のアルティメットのアタックで相手のライフを減らせば、相手のライフを1つボイドに送る効果もある。」
「つまり、アルティメットはダブルシンボルのようなものね…」
「…そう。そして、このターンで終わらせる。フラッシュタイミング、《インファナルウィンド》。」
「それは、前のターンに使ったマジック…」
インファナルウィンド コスト6→1
ビートルゴン(2→1)LV3 BP4000
「…このカードは【ソウルコア】が除外されている時、相手のスピリットすべてを疲労させ、ボイドからコアを3つずつ自分のアルティメットに置く。」
男の発動したマジックから、強大な緑の風がフィールドを大いに荒らした。
それはまさに台風並みに強いものだった。
ブリッツ・ラクーン(1)LV1 疲労
マンモ・イージス(3)LV2 疲労
アルティメット・マンティス(3→6)LV5 BP27000
アルティメット・トリックスター(2→5)LV5 BP18000
神狼テンペスター(2→5)LV5 BP30000
ヴァンディール(3→6)LV4 疲労
ビートルゴン(1→4)LV4 BP6000
クリケッツ(1→4)LV4 BP10000
「(酷い…)《ヴァンディール》のアタックは《グロリアス・シープ》の効果でデッキを破棄して無効よ!」
咲夜 デッキ19→13
破棄カード
↓
①機巧犬キシュードッグ
②乙機兵メェーシア
③絶甲氷盾
④己械人アイベリクセン
⑤シールド・スクーロル
⑥乙機兵メェーシア
「ここで《城壁都市ウォールシープス》のLV2効果発揮!《己械人アイベリクセン》を召喚するわ!」
破棄されたカードが《ウォールシープス》の中から召喚された。
己械人アイベリクセン(1)LV1 BP3000
ブリッツ・ラクーン(1→0)消滅
「召喚時効果発揮!《ローゼンベルグ》1枚を手札に戻すわ」
《アイベリクセン》が目から白の光線を発射して《ローゼンベルグ》1枚をフィールドから排除した。
ローゼンベルグ(3)LV2 →手札
「…なら、《アルティメット・マンティス》でアタック。【Uトリガー】ロックオン!」
男が指を銃の形にして咲夜をロックオンする。すると、咲夜の左腕のデッキからカードが1枚フィールドに放り出された。
破棄カード→《白晶防壁》コスト4
咲夜 デッキ13→12
「そのカードのコストは4。ヒットだ」
「くっ!」
「…《アルティメット・マンティス》の効果、このターンの間、自分の赤/緑/青のスピリット/アルティメットのアタックによって相手のライフを減らした時、
相手のライフのコア1個を相手のリザーブに置く。」
「っ!?」
《ヴァンディール》と《マンティス》の効果が重なり、ライフが1つでもアタックで削られれば、全部で3つのライフが飛ぶ。
「《アイベリクセン》でブロック!」
《アルティメット・マンティス》はブロックしに来た《アイベリクセン》を軽く踏み潰した。
アルティメット・マンティス(6)LV5 BP27000
vs
アイベリクセン(1)LV1 BP3000 破壊
「…まだ終わらない。《神狼テンペスター》でアタック。【WUトリガー】ロックオン!」
今度は両方の指を銃の形にして咲夜をロックオンした。
今度は咲夜の左腕からカードが2枚、フィールドに放り出された。
破棄カード→
《マンモ・イージス》コスト8
《辛機走兵キングチーター》コスト8
「残念ね。両方ともガードさせてもらうわ!」
「…なら、《テンペスター》の効果発揮。【Uトリガー】がカードされた時、相手のライフを1つ破壊する」
直接、咲夜のライフが《テンペスター》の起こした風の刃によって減らされた。
「んあっ!」
咲夜 ライフ【4→3】リザーブ2 デッキ12→10
「…《テンペスター》のアタックは続いている。このまま決めさせてもらう」
「まだよ!《グロリアス・シープ》の効果でデッキから6枚破棄してライフを守るわ!」
再び咲夜のデッキから6枚のカードが破棄され、咲夜のライフを守った。
破棄カード
↓
①リブートコード
②己械合神マンモ・イージス
③己械人アイベリクセン -機獣モード-
④シュライクン
⑤己械人アイベリクセン -機獣モード-
⑥絶甲氷盾
咲夜 デッキ10→4
「《ウォールシープス》の効果発揮!《己械人アイベリクセン -機獣モード-》を召喚!」
再び《ウォールシープス》の中から新たなスピリットが姿を現した。
己械人アイベリクセン -機獣モード-(2)LV2 BP6000
「召喚時効果発動!もう1枚の《ローゼンベルグ》も手札に戻すわ!」
ローゼンベルグ(5)LV3 →手札
「……なら、《クリケッツ》でアタック。アタック時効果で《己械人アイベリクセン -機獣モード-》を疲労させる。」
《クリケッツ》が起こした竜巻によって《己械人アイベリクセン -機獣モード-》が力を発揮できなった。
己械人アイベリクセン -機獣モード-(2)LV2 疲労
「くっ……!《グロリアス・シープ》、ブロック!!」
最後のブロッカーとなった《グロリアス・シープ》が《クリケッツ》を自身の砲弾を浴びせて破壊した。
クリケッツ(4)LV4 BP10000 破壊
vs
グロリアス・シープ(3)LV2 BP15000
「…《アルティメット・トリックスター》。アタックだ」
《トリックスター》が可憐な笑みを浮かべてフィールドを華麗に舞う。
「…【Uトリガー】ロックオン」
再び指を銃の形にして咲夜をロックオンする。すると、咲夜の左腕のデッキからカードが1枚フィールドに放り出された。
「…コスト4《ドリームリベンジ》よ」
「クリティカルヒット。トラッシュのトラッシュの《インファナルウィンド》を手札に戻す。
さらに、このカード以外のアルティメット全てを回復させる。」
《トリックスター》が魔法を唱えてトラッシュからカードを戻す。
その後、男のフィールドにいるアルティメット達に可愛くウインクをして、アルティメット達は回復した。
アルティメット・マンティス(6)LV5 回復
神狼テンペスター(5)LV5 回復
ヴァンディール(6)LV4 回復
「ぐうっ…!」
咲夜 ライフ【3→2】リザーブ1
「《ヴァンディール》の効果でさらに、もう1つライフをもらう。」
咲夜のライフが減った時、《ヴァンディール》の目が光を放ち、風の刃で追撃した。
「ああっ!」
咲夜 ライフ【2→1】
咲夜のフィールドには疲労したスピリットだけ。《グロリアス・シープ》はデッキが6枚以下なので効果は使えない。
咲夜にできる事は何もなかった。
「止めだ。《ヴァンディール》。」
《ヴァンディール》が風の刃を《ゾディアックソード》に込めて咲夜のライフを破壊した。
咲夜 ライフ【1→0】
咲夜は《ヴァンディール》の強烈なアタックを喰らい、フィールドから吹き飛ばされた。
そして、男は静かに言った。
「…順風満帆。追い風だ…」
☆★☆★☆★
「咲夜さんっ!!」
バトルが終わり、バトルドームから弾き出された咲夜が紅魔館の外壁にのめり込んだ。
「…少々、手間取ったな。」
男は気絶した咲夜から《グロリアス・シープ》を奪い、紅魔館の主が来る前に即座に姿を消した。
「お嬢様!!大変ですっ!」
美鈴は咲夜と自分のボロボロの体を引きずりながら、紅魔館の主、『レミリア』の元に向かった。
★☆★☆
男視点…
「…これで3枚か」
男は今までに奪った《十二神皇》を確認する。手に入れたのは《グロリアス・シープ》《ハヌマーリン》《カラミティ・ボア》
『マスター!ここから北に10㎞、西に5㎞離れた場所に《午の十二神皇》と《寅の十二神皇》の反応があります!』
「…そうか。」
男は《アルティメット・トリックスター》のカードから聞こえてくる、自分の相棒と話す。
『マスター、少し休んだほうが…』
「…心配いらないよ《スター》。俺はここで止まる訳にはいかないんだ。」
男には目的がある。それは暗黒バトラーと組む事で実現するとシシに言われて、彼は暗黒バトラーの味方をする。
それが、世界を破滅に導く『邪神皇』が復活すると分かっていても、彼は暗黒バトラーの味方をする。
「…次の狙いはこれか」
シシから預かった水晶で次の狙いの顔を確認する。そこに映っていたのは…
『マスター…』
「……こんな事もあるんだな」
男は水晶をポケットにしまい、狙いの人物への移動を開始した。
《クリケッツ》の効果って強いですよね…。