非力な私を許してくれ…
「そんな訳で我とその仲間達は《邪神皇》の復活を阻止する為に《十二神皇》を集める旅を始めた、のだが…」
「【スピリッツワールド】での最初のバトルに負けて《十二神皇》を取られた、って訳か」
バトルが一段落した後、俺達は駿太から【スピリッツワールド】の出来事について話を聞いていた。
半分は文から聞いていたが、まさか《十二神皇》がそんな大事なカードだったとは思いもしなかった。
「まあ、負けた理由は、あんたのデッキが弱かったからでしょうね」
「それについては返す言葉もない」
霊夢の言う通り、駿太のデッキはバトルして分かったが、まず《系統》が合っておらず、そして色もバラバラだった。
「金があまりなく、安いカードばかりを集めたデッキなのだ。それにバトルできるだけ我は良いと思っている。」
「駿太。お前、今までどんな生活してきたんだよ?」
「ん?……そうだな、まず家はないな。
6歳からテント暮らしだ」
「「「「……………………………」」」」
「それと、【スピリッツワールド】に召喚される前とかは金がほんとになくて霞を食べて飢えをしのいでいたな」
こいつ、霊夢よりも頑張って生活しているんだな。
と、言うか霞で飢えは凌げないぞ。
「…後で食べられるキノコと草、持ってきてやるぜ」
「そうですね。私も山菜持ってきます」
「…今夜は神社に泊まっていきなさい」
駿太の苛酷な生活話を聞いて、3人は駿太に優しくする。駿太の話を聞いていると自分が幸せだったと言う事を思い出した。
「フッ…礼を言うぞお嬢さん方。」
「こんな時でも、そのキャラ続けるんだな」
☆★☆★
「さて、駿太の話は一旦置いて…駿太、デッキを出せ」
「おっ!何だ 何だよ 何ですかぁ!バトルなら受けて立つぜー!」
「落ち着け。お前のデッキを強化するんだよ」
俺は神社の境内に胡座をかき、バックの中からなけなしのカードを出す。
「ほう…。良いだろう!我がデッキ、貴様に預けてやる!」
俺は駿太からデッキを受け取り、スピリットカードを並べて見る。
①ドラマル×2
②天使アエスタ×3
③ボーン・セーラス×1
④ミミズクロ×1
⑤ソウルホース×3
⑥アンモナイツ×2
⑦丁騎士シュバリエ×2
⑧ミサイリス×1
⑨ポニシード×2
⑩星弓竜カウス・ワイバーン×2
⑪太陽龍ジーク・アポロドラゴン×1
⑫寅の十二神皇リボル・ティーガ×1
こう見ると、統一性の欠片もないデッキだ。これは負ける…。
俺は出したなけなしのカードの中から、
《リボル・ティーガ》の効果を生かす効果をもつスピリット《キャノン・ピューマ》《コレオン》を3枚、《天使アエスタ》《アンモナイツ》《ミサイリス》と交換する。
「瞬、これもデッキに入れてあげて」
霊夢から《天火烈刀斬》のマジックを渡され、俺はそれを駿太のデッキに入れる。
マジックもスピリットと同じみたいになっているので、全く使わないカードと入れ換える。
「瞬、私のカードも頼むぜ」
「私もお願いします」
魔理沙からは《マジシャンズポーション》文からはリバイバルの《ハンドリバース》をもらい、駿太のデッキのマジックと交換した。
これで少しはまともになるだろう…
「ありがとよ…皆…」
駿太は涙を流して、カードを恵んでくれた全員に感謝の言葉を発していた。
☆★☆★☆
「に、してもこの《ハヌマーリン》が世界に1枚だけしかないカードだとはな」
「私の《ゲイル・フェニックス》も、そうだったんですね」
《十二神皇》が【スピリッツワールド】を救う為の切り札と言われ、魔理沙と文は信じられないと言う感じでカードを見ていた。
「でも、我としてはなんで《午の十二神皇》が世界に2枚もあるのか不思議なのだ」
「…駿太、言いにくいが、俺のいた世界では《エクゼシード》は何十枚もあったぞ」
「な、なんだと……!」
そう。俺の持つ《午の十二神皇》は、【スピリッツワールド】で駿太が取られた《十二神皇》。
それを俺が持っていると、見せたら駿太は信じられないと言う顔をした。
「………………………」スッ
「霊夢?」
そんな時、霊夢が唐突に立ち上がり、神社の鳥居の方をじっと見つめた。
「……駿太、どうやらあんたの《十二神皇》を奪った奴が来たそうよ」
「何っ!?」
霊夢に続いて神社の鳥居を見ると、太鼓のついた赤色の兜を付けた男が神社前の階段を登ってくるのが見えた。
「あいつはっ…!!」
駿太は男の姿を確認すると、男の元に全力で走り出した。
それを俺らは追いかけた。
☆★☆★
「む?お主は異世界からの偽勇者であるな」
「ああ…そうだ。貴様ら、さっさと我の《午の十二神皇》を返さんか!」
「ふん!負け犬の言葉など聞く耳は持たないのであ~る!」
男は、太鼓をポンッと叩いて威嚇しているようだ。
に、してもこの変な奴が暗黒バトラーか…
「この野郎…!」
「ふん!そんなにこれを返して欲しいのであるか。」
男はデッキの中からカードを1枚取りだし、駿太に見せる。
「我の《エクゼシード》…!」
「残念ながら、今は吾輩のカードなのであ~る!取り戻したいなら、お主の《寅の十二神皇》を賭けて決闘であ~る!」
「ぐっ…!」
駿太が悔しそうに下を向く。まだ、デッキを回しきれていない状態だ。今、やっても負けるのがオチだ。
なら、
「駿太、ここは俺にやらせてくれ」
「瞬……」
「む?貴様は何者であるか?」
「俺か?俺は、星空 瞬。駿太のダチで、《午の十二神皇》を持つ人間だ!」
俺もデッキから《エクゼシード》を男に見せる。すると、男は驚き、目を大きく開いた。
「ほう、貴様が持っていたのであるか!よろしい!吾輩が勝ったら、その《エクゼシード》は頂くのであ~る!」
「なら、俺が勝ったら駿太の《エクゼシード》は返してもらうぞ。」
俺はデッキを取りだし、男に向けるが、男はデッキではなく【ソウルコア】を取り出した。
そして、
「バトルアーマー!オン!」
言葉と共に、【ソウルコア】が光り、光が男の体を包むとバトルフィールドで着ていたバトルスーツが男に装着された。
男はバトルスーツを着た後、空中十メートルぐらいの高さまで飛んだ
「…………どう言う事だ?」
「バトルフィールドには入らないのか?」
隣で魔理沙が男の様子を見て言う。
「瞬、あいつと同じように【ソウルコア】を翳せ!それが【スピリッツワールド】の決闘のルールだ!」
「…こうか?バトルアーマー、オン!」
言われた通り、【ソウルコア】を空に向かって翳すと【ソウルコア】が光り、俺の体にいつも使うバトルスーツが装着された。
そして、装着した後、俺の体は男と同じ高さまで浮かび上がった。
「お、これは良い眺めだ」
「さあ!始めるのであ~る!」
「「ゲートオープン!界放!!」」
合図と、共に俺と男を囲むように青いドーム状のフィールドが展開された。この中でバトルをするらしい。
☆★☆★☆
「まずは吾輩、カブトーのターンなのであ~る!」
カブトー 手札5 リザーブ【4】
カブトーと言う男の腕に付けられたデッキから、カードが1枚飛び出し、カブトーはそれを手札に加えた。
「ネクサス《英雄皇の神剣》を配置。さらにバーストセットであ~る」
英雄皇の神剣(0)LV1 コスト3
「バーストセットにより、《英雄皇の神剣》の効果で1枚ドローであ~る!
ターンエンド。」
カブトー
手札4 リザーブ【1】 トラッシュ3 ライフ5 バースト
英雄皇の神剣(0)LV1
「俺のターン。」
瞬 手札5 リザーブ【5】
カブトーと同じようにデッキから飛び出したカードを手札に入れる。
「瞬!負けるんじゃないわよ!」
「あんな奴に負けんじゃないぜ!」
「ああ!当たり前だ!
まずは《壬獣ジャガーエッジ》を召喚!」
壬獣ジャガーエッジ【2】LV1 BP3000 コスト3
「《ジャガーエッジ》でアタック!
【ソウルコア】の力でカードを1枚ドロー!」
軽快な足音で《ジャガーエッジ》がカブトーに迫る。
「ぐっ…!」
カブトー ライフ5→4 リザーブ【2】
カブトーが《ジャガーエッジ》のアタックでバトルアーマーに付いたライフの5つの内、1つを破壊した。
「だが、ライフ減少でバースト発動であ~る!《エクリプス・ドラゴン》をバースト召喚!」
バーストが赤く光り、1体のドラゴンがカブトーのフィールドに現れた。
エクリプス・ドラゴン(1)LV1 BP4000
「…ターンエンドだ」
瞬
手札5 リザーブ0 トラッシュ3 バースト ライフ5
壬獣ジャガーエッジ【2】LV1 疲労
「吾輩のターン!」
カブトー 手札5 リザーブ【1→5】
「バーストセットして1枚ドロー。
そして《ワン・ケンゴー》を召喚なのであ~る!」
ワン・ケンゴー(1)LV1 BP2000 コスト3→1
「《ワン・ケンゴー》はバーストをセットしている時、LV3として扱うのであ~る!
さらに《エクリプス・ドラゴン》をLV2にしてアタックなのであ~る!」
エクリプス・ドラゴン(1→3)LV2 BP6000
ワン・ケンゴー(1)LV3 BP6000
「くっ!」
瞬 ライフ5→4 リザーブ1
《エクリプス・ドラゴン》の炎が俺に浴びせられ、ライフが1つ破壊された。
「ターンエンドであ~る!」
カブトー
手札4 リザーブ【1】トラッシュ1 ライフ4 バースト
ワン・ケンゴー(1)LV3 BP6000
エクリプス・ドラゴン(3)LV2 疲労
英雄皇の神剣(0)LV1
「俺のターン!」
瞬 手札5→6 リザーブ1→5
《エクリプス・ドラゴン》の効果でコスト3以下のスピリットのアタックではライフは減らない…。なら!
「《コレオン》を召喚。さらに《十二神皇の社》を配置!」
コレオン(1)LV1 BP1000
十二神皇の社(0)LV1 コスト3→1
「バーストセット。
そして…お前の出番だ!
炎を宿したその翼で敵をなぎ倒せ!《庚天獣レディアント・ペガス》!!」
フィールドに2つの炎の翼が現れると、炎が燃え広がり、1体のスピリットが現れた。
庚天獣レディアント・ペガス(2)LV2 BP7000 コスト5→2
壬獣ジャガーエッジ【2→1】LV1 BP3000
「召喚時効果発揮!デッキから5枚オープン!その中の、ブレイヴカードと系統《神皇》を持つスピリットカードを1枚ずつ手札に加える!」
オープンカード
↓
①壬獣ジャガーエッジ
②絶甲氷盾
③一角魔神
④コレオン
⑤エンペラードロー
「なぬ!異魔神ブレイヴであるか!?」
「来い!《一角魔神》!」
オープンした他のカードを破棄し、《一角魔神》を手札に加える。
「ターンエンド。」
瞬
手札3 リザーブ0 トラッシュ3 ライフ4 バースト
コレオン(1)LV1 BP1000
壬獣ジャガーエッジ【1】LV1 BP3000
庚天獣レディアント・ペガス(2)LV2 BP7000
十二神皇の社(0)LV1
「ぬぬぬ…!吾輩のターン。」
カブトー 手札5 リザーブ【3】
「もう1体《ワン・ケンゴー》を召喚であ~る。」
ワン・ケンゴー(1)LV3 BP6000 コスト3→1
「《ワン・ケンゴー》でアタックであ~る!アタック時効果!【激突】!」
「《レディアント・ペガス》でブロックだ。」
《ワン・ケンゴー》のアタックを防ぐ為、《レディアント・ペガス》が勢いよく突進し、《ワン・ケンゴー》を吹き飛ばした。
レディアント・ペガス(2)LV2 BP7000
vs
ワン・ケンゴー(1)LV3 BP6000 破壊
「もう1体の《ワン・ケンゴー》もアタックであ~る!」
「《ジャガーエッジ》でブロック。」
《ワン・ケンゴー》の頭に付いた刀で《ジャガーエッジ》が真っ二つに切り裂かれた。
ジャガーエッジ【1】LV1 BP3000 破壊
vs
ワン・ケンゴー(1)LV3 BP6000
「ターンエンドであ~る」
カブトー
手札6 リザーブ【2】トラッシュ1 ライフ4
ワン・ケンゴー(1)LV1 疲労
エクリプス・ドラゴン(3)LV2 BP6000
英雄皇の神剣(0)LV1
「俺のターン!」
瞬 手札4 リザーブ【5】
「貫け!我が魂と共に!異魔神ブレイヴ!《一角魔神》!!」
突如、フィールドに轟いた稲妻から、その異魔神ブレイヴは姿を現した。
一角魔神(0)LV1 BP4000 コスト5→3
「《一角魔神》!《レディアント・ペガス》と合体だ!」
《一角魔神》から放たれた赤色の光が《レディアント・ペガス》と《一角魔神》を繋いだ。
レディアント・ペガス(2)LV2
BP7000+(左)4000=11000
「アタックだ!《レディアント・ペガス》!《一角魔神》の追撃!デッキから3枚オープンして、マジックカードを1枚手札に加える!」
オープンカード
↓
①ヤシウム
②兜魔神
③エンペラーフレイム
「《エンペラーフレイム》を手札に!そして、《レディアント・ペガス》の効果で《エクリプス・ドラゴン》に指定アタック!」
《レディアント・ペガス》が《エクリプス・ドラゴン》と対峙し、互いの咆哮が鳴り響く。
レディアント・ペガス(2)LV2 BP11000
vs
エクリプス・ドラゴン(3)LV2 BP6000
「《レディアント・ペガス》の効果!BP10000以下のスピリットにブロックされた時、ライフを1つ破壊する!」
カブトー ライフ4→3 リザーブ【3】
「ぐぬぬ…!だが!ライフ減少でバースト発動であ~る!《天剣の覇王ジーク・スサノ・フリード》の効果でBP6000以下のスピリット2体を破壊する!
【強化+1】でお主の《コレオン》を破壊であ~る!」
「なにっ!?」
バーストが発動し、炎が俺のフィールド全体に現れ、俺の《コレオン》を破壊した。
コレオン(1)LV1 破壊
「そして、吾輩の切り札!《天剣の覇王ジーク・スサノ・フリード》をバースト召喚であ~る!!」
カードから、炎が天空に向かって上がり始め、今度は天空から炎を纏った剣が大量にフィールドに突き刺さり炎が巻き上がった。
最後に、炎の中から《スサノ・フリード》が現れた。
天剣の覇王ジーク・スサノ・フリード【3】BP10000
「だが、バトルは続行中だ!《エクリプス・ドラゴン》はもらった!」
「甘いのであ~る!マジック《覇王爆炎撃》!合体スピリットを破壊であ~る!」
覇王爆炎撃 コスト6→3
エクリプス・ドラゴン(3→1)LV1 疲労
ジーク・スサノ・フリード【3】→(2)LV1 BP6000
カブトーの発動したマジックから、火の玉が《レディアント・ペガス》に当たり、《一角魔神》のみを残して《レディアント・ペガス》は破壊された。
レディアント・ペガス(2)LV2 破壊
「くそっ…!ターンエンドだ」
瞬
手札4 リザーブ【5】トラッシュ3 ライフ4 バースト
一角魔神(0)LV1 BP4000
十二神皇の社(0)LV1
「どうした?もう終わりであるか」
手札6 リザーブ【5】
「言ってろ。最後は俺が勝つ」
「ほっほっほ!好きなだけ言うが良い!
吾輩は負け犬の遠吠えが大好きなのであ~る!
バーストセット!1枚ドローであ~る!」
新たにバーストがセットされる。
俺のフィールドはブロックできない異魔神ブレイヴ1枚のみ…
「…………………」にやっ
考えていると、カブトーがにやっとした。あれは切り札を引き当てた顔だ。
「運は吾輩についているようであ~る!
召喚!
《午の十二神皇エグゼシード》!!」
煌めく炎をその身に付けた見覚えのあるスピリット。このデッキの俺のキースピリットでもある《午の十二神皇エグゼシード》…
午の十二神皇エグゼシード【2】LV1 BP15000 コスト8→4
ジーク・スサノ・フリード(2→1)LV1 BP6000
「我の…《エグゼシード》……」
下の方を見ると、駿太が悲しそうな顔をして《エグゼシード》を見ていた。
「《エグゼシード》でアタックであ~る!」
カブトーの《エグゼシード》が嘶き、ブロッカーのいない俺のフィールドに突進した。
「<封印>!《エグゼシード》の【ソウルコア】を吾輩のライフに<封印>!」
フィールドの《エグゼシード》に乗っている【ソウルコア】がカブトーのバトルアーマーに装着された。
午の十二神皇エグゼシード【2】→(1)LV1 BP15000
カブトー ライフ3→【4】
「《エグゼシード》…お前のアタックはライフで受ける!!」
瞬 ライフ4→2 リザーブ【7】
《エグゼシード》のアタックを受けて俺の体が後ろに吹き飛ばされた。
「お主のブロッカーは0。これで終わりであ~る!」
「終わらねえよ!バースト発動!《アルティメットウォール》!アタックステップは終了だ!
さらにコストを支払い、《ワン・ケンゴー》を手札に戻す!」
俺とカブトーの間に巨大な氷の壁が出現し、スピリットの進行を止めた。
アルティメットウォール コスト4
「ぬ…ターンエンドであ~る」
カブトー
手札6 リザーブ1 トラッシュ4 ライフ【4】バースト
ジーク・スサノ・フリード(1)LV1 BP6000
午の十二神皇エグゼシード(1)LV1 疲労
英雄皇の神剣(0)LV1
「……(このターンで持ち返さないと!)俺のターン。」
瞬 手札5 リザーブ【3→11】
ドローカード→【午の十二神皇エグゼシード】
「……そこの紅いの。」
「ぬ?吾輩であるか?」
「ああ、そうだ。
お前に言いたい事があったよ」
俺はカブトーに指を指して、盛大に言ってやった。
「お前に…《エグゼシード》は似合わない!」
「なっ!?」
カブトーが驚いている間、俺は2体のスピリットを召喚した。
コレオン(1)LV1 BP1000 コスト0
セッコーキジ(1)LV1 BP1000 コスト1→0
「見せてやる!俺のキースピリットを!
疾風の如くフィールドを駆けあがれ!
《午の十二神皇エグゼシード》!!」
召喚と同時にフィールドに『午』の文字が現れた。文字が現れた後、紅い炎を纏った巨大な馬のスピリットが出現し、
馬のスピリットはフィールド全体を走った後、俺のフィールドに舞い降りた。
午の十二神皇エグゼシード【5】LV3 BP25000 コスト8→6→3
「ぬぬ!これは…正真正銘の《午の十二神皇》であ~る!!」
「《一角魔神》!《エグゼシード》に合体だ!」
《一角魔神》から放たれた赤色の光が《エグゼシード》と《一角魔神》を繋いだ。
午の十二神皇エグゼシード【4】LV3 BP25000+(右)BP4000=29000
「(これで《エグゼシード》はトリプルシンボル…防がれた時の事も考えると…)アタックだ!《エグゼシード》!」
《エグゼシード》が嘶き、カブトーのスピリットと本体のカブトーに向かってアタックした。
「《エグゼシード》LV2、3アタック時効果!《エクリプス・ドラゴン》を破壊!
そして《エグゼシード》の【ソウルコア】を俺のライフに<封印>!!」
カブトーの時と同じように《エグゼシード》の【ソウルコア】が俺のバトルアーマーに装着された。
エクリプス・ドラゴン(1)LV1 破壊
午の十二神皇エグゼシード【5】→(4)LV3 BP29000
瞬 ライフ2→【3】
「《エグゼシード》のアタック時効果で、相手の《エグゼシード》に指定アタック!
さらに《一角魔神》の追撃!手札の《エンペラーフレイム》をノーコストで使用!《ジーク・スサノ・フリード》を破壊する!」
《エンペラーフレイム》の効果でBP15000以下の《ジーク・スサノ・フリード》を破壊し、
俺の《エグゼシード》は相手の《エグゼシード》目掛けて一直線に走り出した。
ジーク・スサノ・フリード(1)LV1 破壊
相手の《エグゼシード》は、自分にアタックして来ていることに気づくのが遅れ、反撃をすることが出来ずに、俺の《エグゼシード》に貫かれた。
(瞬)午の十二神皇エグゼシード(4)LV3 BP29000
vs
(カブトー)午の十二神皇エグゼシード(1)LV1 BP15000 破壊
「ぬおおおおおおおおおおおお!
吾輩の《エグゼシード》おおお!!」
「バトル終了時、相手のライフを3つ破壊だ!」
《エグゼシード》がブロッカーのいなくなったフィールドを駆け巡り、カブトーにライフを減らした。
「ぬおおおおお!?」
カブトー ライフ【4→1】 リザーブ3→6
「返してもらうぜ…。駿太の《エグゼシード》を!《コレオン》決めろ!」
『にゃーん』と鳴いて《コレオン》が爪を立ててカブトーの最後のライフを削った。
「む、無念であ~る!!」
カブトー ライフ【1→0】
カブトーはライフのコアを全て失い、フィールドから外に飛ばされて行った。
☆★☆★
バトルが終わると、バトルフィールドは徐々に消えてゆき、俺は地上に降りた。
その時にバトルアーマーは自動的に消えて【ソウルコア】の中に光が吸収された。
「…………………………」パシッ
そして、カブトーが飛ばされて行った方角からカブトーが使っていた《午の十二神皇エグゼシード》が俺の所に来た。
俺はそのカードを手に取り、駿太の所に行き、《午の十二神皇エグゼシード》を駿太に渡した。
「駿太、今度は奪われるなよ」
「…サンキュ 瞬。」
駿太はそれを受け取り、嬉しそうにデッキに入れた。
「に、しても駿太が言っていた暗黒バトラーがここにいると言うことは…」
「そうだぜ。他の暗黒バトラーもいるかもしれないぜ」
霊夢と魔理沙の発言を聞いた駿太はこう言った。
「…次、暗黒バトラーが襲ってきたら、我が倒す。
そうしないと【スピリッツワールド】の奴らに顔向けできないからな!」
☆★☆★☆
「ぬぬぬぬ……吾輩としたことが、不覚であ~る…」
「お前、マヌケ。俺がまた《十二神皇》を奪ってヤル」
バトルに負け、遠くに飛ばされたカブトー。その近くには、たまたまいたイヌイ将軍がいた。
「俺がまた、偽りの勇者を倒す。」
次回!《イヌイ将軍vs星野 駿太》
早めの投稿を目指します。
カブトーの最後のバーストは《双翼乱舞》です。