次いでモモちゃんの追い上げがじわじわと……。
??日目 団体戦 副将戦・3
東三局 私の親で、ドラは東。
重要な親番なのに配牌を開くと一・二・四・四萬、四・六・六・七・九索・三筒・中・白・東・東の三向聴、ドラドラなのは嬉しいんすけど鳴いて動ける手じゃないっすねこれ……。
親じゃなかったら第一ツモを見て形を整えるんすけどね、染め気味に七対子ないし三暗刻を狙って見るしかないっすね。
満貫・跳満ラインを目指そうと思うとドラは外せないし、この状況だと役牌も第一打から外すのも控えたい、染め手気味に回すと考えてた私の指は浮いた三筒に伸びたのだけど、何気ない一打が後々に首を絞める事になると思い直して指を止める。
あんまり考えていると遅延行為として注意されるんすけど、時間ギリギリまでは考えられる、私は咲ちゃんやきょーさん達の様な麻雀を打てないっすから安易な打牌だけはできないっす。
今手牌の中で孤立しているのは三筒と中・白の三つ、三元牌は一枚来たら食っていけるし上手くW東を合わせれば跳満に持っていける、それに役牌だから染め手に使えるし場合によっては安牌として抱えるのも良い。
かと言って孤立している三筒も完全に不要かと言えば微妙だ。
配牌には一萬・二萬や四萬・四索がある、ツモの具合によっては三色同順や全帯も重ねられる、それに345の三色なら赤ドラを引いたとしても腐らせずに使う事が出来る。
散々悩んだ結果、結局私は役の事を考え三筒は外さずに打六索、三元牌はもう少し場を見てから整理する。
龍門渕さんは手出しの北、深堀さんは一索ツモ切り、おっぱいさんが手出しの西と、一枚も三元牌が見えずに私のツモ番に回る、残しはしたっすけど此処で白か中のどちらかが見えてくればスパッと切れたんすけどね。
そして私のツモは六筒、出来る事なら役牌か萬子を引きたかったんすけど、そうそう都合の良い引きはしてないんすよね……。
普段なら落としてるっすけど、点棒的には厳しめのこの状況、多少の無理をしなきゃ埋もれたままで終わるのは目に見えているので打四萬。
ポンチーの発生は無かったので周りも二、三巡で手が進む状態じゃ無い事が分かり、少しほっとする。
今の私の手じゃ速攻掛けられたら追い付けない、南場にも親番は回ってくるとは言え腰を据えて打てるのならそれに越した事はないっすからね。
鳴きが入らないまま三巡目に三萬引きの打一萬、四巡目に赤五筒を引きの打九索、五巡目六巡目で連続で東を引いたので白・中を落とし七巡目に四筒ツモ。
今の手牌の形は二・三・四萬、四・六・七索・三・赤五・六筒、東・東・東・東、ツモ四筒。
そろそろ周りも不要牌整理が終わっている筈、ドラを落として次のツモを見てから数牌を落とすか、或いは暗槓して嶺上牌に有効牌を求めるのかが悩みどころ。
ドラ落としは打点を一翻下げる代わりに国士以外100%安全な牌を三枚確保出来る、とんでもなお二人がいる状況で安牌三枚は大きい。
暗槓した場合、槓ドラや裏ドラを増やす事になるっすけど配牌の槓子をW東ドラ4の跳満で確定させられる、そうすれば三色などの役に拘る必要は無くなるっす。
……ただ、暗槓すると完全にW東の親っ跳が周りにバレるんすよねぇ。
少しの間私はどうするか考えていたんすけど、審判の咳払いの声にバツが悪くなり、結局暗槓を選択。
理由としては此処で東を外すときょーさんの言う流れを手放す様な気がしたのと、退路を考えた打ち方は甘さを生むと考えたからっすね。
…………新ドラは一索だったんできょーさんの言う流れ理論とは関係なかったっぽいっすけど。
掠りもしなかった新ドラともかく、肝心の嶺上ツモは六筒だったのでこれで聴牌、問題は四・七索のどちらを外すか、という段階になった。
此処で六筒引いての聴牌、きょーさんなら確実に七索外して嵌五索待ちにしつつ、次巡で三索ぶっこぬいて来て三色を完成させるんすけど、私はそんな事出来ないので素直に打四索でリーチを掛ける、新ドラが掠りもしない時点で三色は付けられそうにないっす。
五・八索の両面待ち、引けなくても跳満が見えているのだから周りは突っ張ってこないはず、振って万一裏ドラが槓子に乗ったら三倍満にまで膨れ上がるんすからね。
案の定三人とも降りを選択、切り出し方から回し打ちをしている感は無く、放銃のリスクも無いまま五巡後に八萬ツモ。
裏ドラは乗らず、立直・自摸・W東・ドラ5の倍満で8000オール。
苦い顔をしながら点棒を支払う深堀さんと、倍満ツモに慣れてるのか特にリアクション無く点棒を支払うおっぱいさんと龍門渕さん、三人の反応を見ながら私は自分の河を見る。
リーチ後の第一ツモが五萬、第二ツモが三索、第三ツモが赤五索と、三色を欲張ってればリーチに一発を加えての役満ツモだった事に目が行ってしまう。
…………一本場っすけど、この役満逃しがやーな予感しかしないっす。
悲しみの役満逃し、モモちゃんは悲しいかな役満を引いてこれるだけの腕前が無いので頑張って運も加えて漸く倍満・三倍満が限界です。
そして割と一打一打きっちり考えて牌を切るタイプなので制限時間付きだと審判にせっつかれる悲しみも背負ってます(白目