須賀京太郎の麻雀日記   作:ACS

117 / 138

四校合宿まで少し間が空きます(白目

その間になんやかんやする予定なので全国開始はまだ先。


八十九頁目

八十九日目 大会後

 

女子の大将戦が終わり興奮と熱気が冷めやらぬ中、俺は廊下で風越の部長と出くわした。

 

明石の一件以来目の敵にされていた俺だったが、少なくとも奴は俺への執着心を無くしていたし、自分の境遇にも嘆いてはいなかった。

 

つまり彼女が俺へ対する怒りを抱く必要はもう無いのだけど、それは俺側の理屈であって彼女の理屈では無い。

 

帰り支度を終えた風越の選手達が見えるので長話もできそうになく、どうやって和解した物かと考えていたのだが、結局麻雀で語るのが一番だと考えた俺は馴染みの雀荘の住所を教え『次の休日に一局打ちませんか? 言葉を交わすよりもそっちの方が早いですし』と言って返事も聞かずにその場を去った。

 

本当は明日でも良かったのだけど明日は女子の個人戦が開催され、入れ替わりに男子の団体戦が始まる、清澄は人数の問題で男子の団体戦に出場していないので明日は此処へ来る必要が無い。

 

応援に駆け付けても良かったのだけど、明日は大阪の方で代打ちの仕事が入っていて間に合いそうにも無い。

 

そんな事を考えて歩いていたら今度は龍門渕のみんなと出会った、俺が軽い挨拶を交わすと天江さんは『見事に敗北したよ、流石は貴様の幼馴染だな』と不敵に笑って居た。

 

負けたのに清々しい顔をしていたのが気になったのだけど、元々天江さんは勝ち負けよりも対等な相手を探す事が目的だったらしく、全国行きもほぼその為の手段でしかなかったらしい。

 

『今宵の試合は満足の行く物だった、正に完全燃焼と言っても良い。今夜は良い夢が見れそうだよ』彼女はそう言い残して龍門渕のみんなを引き連れて帰って行った。

 

こっそりと龍門渕さんは『また何時でも当家を尋ねて来てくださいまし、私達は何時でもお待ちしておりますわ』と俺に耳打ちして行った。

 

次に出会ったのはモモ達の鶴賀学園の選手、俺の姿を見たモモは『きょーさーん!!』と手を振って俺を呼んでいた。

 

『いやーやっぱりきょーさんは理不尽大魔王っすねー、最後の試合見たっすよ? 倍満ツモで希望チラつかせたと思ったら人和・地和・天和の理不尽コンボとか中学の時よりエグいっすよアレ』

 

すっごいジト目でそう言われたけど、いやほら、俺の腕じゃああしないと時間が掛かったし……。

 

そんないい訳じみた事を言っていた俺だったが、盛大にモモに呆れられてしまった。

 

『ワハハ……世界ジュニア優勝者はレベルが違うなー』と俺たちのやり取りを見て居た鶴賀の部長は引き攣った笑いを浮かべ、明らかにヤバイ奴認定されてしまった。

 

……初対面の人に初っ端から引かれるって久々だなぁ。

 





この後京太郎は合流した咲とハイタッチして帰宅しました。

原作では不明ですが、この作品では男女で団体・個人が入れ替わりの日程で行われてます。

つまり二日目は京太郎くん暇を持て余しちゃってます(白目

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。