読み返した時、おもんねぇーって自分で言ってしまったくらい。笑
なぜ作者は一巻毎にシリアスを入れてしまうのでしょう。そして、なぜそのシリアス具合が残念なのでしょう。さらには、それを直そうと思っても、なぜ他の展開が浮かんでこないのでしょう。
もう少しドタバタした方がバカテスらしいのは分かってるんですけどね……。
次はもう少しテンポが良いので、これで我慢してください!
それとこんなネガティブ発言した後に言うのも何ですか、お気に入り数が400を越えました!笑
これも皆様のお掛けです。こういうことがあると、小説的にも自分の人生的にも元気がもらえます。本当に感謝です!
鉄人から、僕が学園長に呼ばれている事を知らされ、少し重い足取りで僕は目的の部屋へと向かっていた。
着いたのは、朝にいつも職員会議を行う部屋で、この宿では職員室のような役割を果たしていた。
「失礼します」
「来たかい。まぁ座りな」
大きめで、いかにも偉そうな椅子に座る学園長にそう言われたので、僕は適当な席へと座る。
「まさか、合宿中に呼び出されるとは思ってもみませんでした」
「私も合宿中にお前を呼び出すとは思ってなかったんだがね。こうなったらそうもいかないだろう」
「こうなった、と言うのは?」
未だに何故、学園長が僕を呼び出したのかよく分からない。
「察しが悪いね。女子風呂の件だよ」
「あぁ、あの試召戦争っぽくなってるあれですか?」
僕は鉄人から昨日の夜の出来事を聞いていた。それは僕とメルさんが話をしていた時に、教員と殆どの二年生女子vsFクラス男となり、それが正面衝突したらしいと言うものだ。結果は当然“Fクラス男子の敗北”と言う形で終わったという話だ。
「そうそう、それさね。そこで私からあんたに頼みがあるのさ。まぁ頼み、と言うよりは命令に近いけどね。代理教師としてここに来ているから、それの役割とでも思っておきな」
なんとも身勝手な。僕を無理矢理、合宿に強制参加させたのは学園長だろうに。まぁいつもの事と言えばいつもの事だが。
「この戦い。日に日に規模が拡大してきている。私の予想だと、この後も段々と覗きの数が増えて、かなり面倒になること間違いない。だから吉井。あんたにはもし、戦争が昨日以上の規模になるようなら、他の教師と同じように覗きを阻止する役についてもらいたいというわけさね」
「えっと……簡単に言うと、覗きがFクラス内だけのことではなくなったら、僕がそれを阻止する役割になれと言う訳ですか?」
「だいたいそんなところさね。話はそれだけだから、もう自由にしてて構わないよ。急な呼び出し、悪かったね」
僕に謝るとは、学園長も随分と優しくなったものだ。
「失礼しました」
僕はそう言って学園長室をあとにした。
部屋に戻ると、何故か鉄人とメルさんがポーカーをしていた。なんとも奇妙な光景だ。驚いたせいで少しだけ硬直してしまった。それから硬直が解けた僕は恐る恐る尋ねた。
「………………何をしてるんですか?」
「おかえりなさいませ明久様。今、私と鉄人様でポーカーをしているのです」
「…………いや、それは分かるんだけどね」
「俺が暇そうにしているので、彼女がポーカーをやらないかと持ちかけてきたのだ。今日は珍しく仕事があまりなかったからな。この時間帯は暇なのだ。あとワーメルト、鉄人様は止めろ」
鉄人が僕の聞きたい事を言ってくれた。
「なるほど、そう言う事ですか」
しかしポーカーなんて楽しいのだろうか?ルールは知っているけど、まだ実際にやったことはないから分からないんだよね。僕がそんな疑問を浮かべながら、部屋の入口の前で立ち止まっていると、ふとメルさんは僕にこう持ちかけてきた。
「明久様も一緒にトランプ、やりませんか?」
笑顔でそう言う彼女の頼みを断れる訳がなく、僕は鉄人とメルさんと共にババ抜きをすることにした。しかも罰ゲーム付きの。こうして何故かババ抜きが始まり、しばらくしたところで鉄人がふと僕に問いかけてきた。
「そう言えば吉井。学園長に何を言われたんだ?」
「えっとですね。これ以上覗きの人数が増えるなら、僕も阻止する側にまわれと言われました」
言いながら僕はメルさんのカードを抜いた。ハートの9……。残念ながら手持ちには無かった。
「私も聞きおよんでいます。かなりの規模になっているとか」
「まぁ普通の試召戦争より大きいのは確かだな。お陰で毎晩、残業気分だ」
二日連続で、僕が寝る時間まで部屋に戻ってなかったのだ。寝れる時間も少なくなっているのだろう。
「これ以上大きくなりますかね?」
「可能性は十分ある。と言うより大きくなると確信している」
鉄人が僕のカードを抜く。……どうやらハズレだったようだ。
「言い切りますね」
「まぁFクラスには坂本雄二がいるからな」
Fクラスに雄二がいるのは当たり前だ。それとどういう繋がりがあるのだろう?
「分からないって顔をしているな、吉井。ならば教えてやろう」
鉄人がそう言って僕を見た。
「今回の戦争は、いつもの試召戦争と違い、作戦の立てようがないのだ。浴室に通じているのは、でかい一本道の廊下しかないからな。一階から下りて、裏へまわるなんてのは不可能だ。よって戦いに勝つには純粋な戦力補給と、士気の高さ、あとは戦局の状況によって陣形を変える判断力の全てが必要となるだろう。あの坂本ことだ。最後には全て揃えに来ると俺は予想している」
なるほど。そう言われると、このまま戦争が拡大するのは、もう避けようがないのかもと思えてくる。
「それにしても、随分と雄二をかってるんですね」
メルさんが鉄人のカードを抜いた。見事揃ったようで、ダイヤとクローバーの3を捨て場に捨てた。
「あいつはかつて、神童と呼ばれていたらしいからな。それに前回のFクラスの試召戦争の状態を見ていたから、と言うのもある。あの時のあいつの立ち回りや、指揮能力は目を見張るものがあったからな」
実質、姫路さんがいたとはいえ、BクラスをFクラスメンバーで倒したのだからすごいと思う。
「確かに悪知恵はよく働きますよね」
それを聞くと鉄人は苦笑した。
「その悪知恵のせいで、お前たちが一年の時は随分と苦労させられたな。まぁ、その分お前がバカだったから差し引きゼロと言ったところだがな」
なんとも酷い言い様だ。しかしその言葉を否定しきれないのでは、鉄人の言っていることは正しいのかもしれない。それからしばらく、僕と西村先生はそんな他愛ない話をしながらトランプをしていた。そう、だから気づかなかったーー。
「あがりです」
メルさんが勝負に勝ちにきていたことに。
「なっ!」
「しまった!」
僕と西村先生は同時に声をあげた。メルさんは、僕たちに優しく微笑みかけた。それは間違いなく、勝者の微笑みだった。
「…………西村先生、残念ながら勝たせてもらいますよ」
「…………吉井、教師が生徒に負けるわけにはいかない。勝つのは俺だ」
手持ちは僕が一枚、西村先生が二枚。と言うことは、西村先生はクローバーの11とジョーカーを持っていることになる。僕と西村先生は睨み合う。カードを引くのは僕だ。ここは迷っていても仕方がない。一気に決めて一気に抜こう。西村先生の手持ちを見る。右側のカードが少し上に出ていた。
…………これは罠だ。鉄人の罠だ。ならもう選択肢は決まっている!僕は思いきって左側のカードを引いた。
そしてその勢いのままカードを見る。
そこにあったのはジョーカーだった。
「Nooooooooooooooooo!」
「がっはっは、吉井。お前は本当に分かりやすいな」
くそっ、しまった!あれこそが鉄人の罠だったのか!
なら僕はその逆を突こう。僕も鉄人と同様に、右側のカードを上に少し出した。鉄人は僕がバカだと思っているから、自分と同じような真似を僕がすると思うだろう。なら僕はその逆を突いてジョーカーを右側にした。再び鉄人と対峙する。フフッ。僕の完璧な作戦で、見事な奇声を挙げさせてやる。鉄人の手がゆっくりと僕の持つカードたちへと伸びてくる。さあ、引け!右を引け!僕はひたすらにそう念じる。念じて念じて、その結果鉄人が引いたのはーー。
左側だった。
「いっyaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!」
「…………ここまで分かりやすいとはな」
「流石です、明久様」
その目を止めろ!僕を可愛そうな子を見る様な目で見るな!
「まぁ、決まりは決まりだ。罰は何がいいか…………。」
そんな重いものは嫌だ!
「鉄人!遊びなんだから軽い罰ですよね」
「…………そうだな。学校に帰ったらたっぷりと補習をしてやろう」
「なぜーーーー!」
そんな今学期最悪の悲劇に見舞われもしたが、それはそれで一旦落ち着き、それからも僕たちはしばらくトランプで遊んだのだった。
Fクラスが覗きをするために、大浴場に向かっていると言う報告を受けたのは、夕食を食べて少ししてからだった。しかも、今回はそれにEクラスとDクラスも加担しているそうだ。つまり、鉄人の予想が的中したということになる。一日で戦力を三倍以上にしてみせた雄二は、流石の一言に尽きる。そして報告を受けた僕は、女子風呂防衛ラインに向かっていた。Rクラスの象徴とも言える、全身を覆う純白のマントと動物を模様した仮面を付けて。
「明久様、私も行かせていただいて、よろしいでしょうか」
ふといつの間にか後ろにいたメルさんから声がかかる。どうやら言葉通り、僕を手伝ってくれるらしい。
「お願いするよ」
メルさんが付いてきてくれるなら心強い。それから僕たちはしばらく歩き続け、地下に続く階段を下り、長めの廊下を歩いていると、ボチボチと女子生徒達が見え始めた。僕たちの姿を見ると、どう対応したらいいか迷っているようで、彼女たちはあろおろし始める。
一々説明していては切りが無いので、そのまま歩いて行くと、目の前に大きな人の固まりが見えた。どうやらあれが最終防衛線らしい。
「貴方は吉井くん…………ですよね?」
防衛線に到着すると、高橋先生が僕にそう言った。高橋先生まで参加しているとは…………本当に僕の出る幕はあるのだろうか?
「はい、そうです。学園長の口添えで、僕達も今回から参加することになりました」
「なるほど。Rクラス生徒が味方してくれるなら百人力ですね。よろしくお願いします」
「任せて下さい」
僕が高橋先生にそう言うと、霧島さんが僕に近づいてきた。
「…………吉井も戦うの?」
「うん、そうだよ。よろしくね」
「…………よろしく。吉井がいるなら心強い」
霧島さんは、僕の後ろをチラッと見た。メルさんを見たのだろう。すると、メルさんは少し前に出て言った。
「Rクラス生徒のワーメルト・フルーテルです。Rクラスの専属メイドでもあります。よろしくお願いします。」
「…………本物のメイドさん?凄い、よろしく」
霧島さんは本物のメイドさんを前にして、感動したようにそう言う。
「吉井くん!もしかして味方してくれるんですか!?」
霧島さんと同じようにして現れた姫路さんが来て僕にそう言った。
「うん、いろいろあってね」
すると姫路の後ろから、島田さんもひょっこりと出てくる。
「へぇ~あんたはてっきり覗く側だと思ってたけど」
「そんなことないよ。流石の僕でもそんなことしないさ」
………………多分。
「でもあれだよね。そんなことしなくても、ボクに相談してくれたら見せてあげたかもしれないのにね」
「愛子。吉井君の前でそんなこと言わないの」
そう言ったのはAクラスの工藤さんと木下さんだ。
「それにしても吉井君が味方になるなんて、何か新鮮だね」
「そうね。敵として戦ったことしかなかったからこう言うのは初めてね」
それから僕たちは少しの間、ちよっとした世間話をした。メルさんは僕の知り合いの人達に挨拶して回ってたみたいだ。そして、ふと木下さんが僕達にこんなことを言った。
「ねぇ吉井君。私、Rクラスがどのくらい強いか少し興味があるの。今回の戦争、できるとこまでワーメルトさんと二人で戦ってみない?」
これは明らかにRクラスの戦力を確認しくて言ったのだろう。メルさんという新しいRクラス生徒が現れたから、その戦闘力の確認を。Aクラスはあの試召戦争以来、どうもRクラスにやたらと好戦的なところがある。特に木下さんはその傾向が強い。
「…………それは私も興味ある」
霧島さんも木下さんに同意した。これはどうしようか?春咲さん的にはRクラスの情報は、少しでも外部に露呈したくないんだろうけど、このAクラスの様子なら、またいつか試召戦争を申し込んで来るに違いない。その時までにメルさんの力を隠しておきたいのは事実だ。だが霧島さんなら直ぐに対策を立てて、そのくらいのことならカバーするに違いない。それに今回は多くのクラスが見てる前で、本気の点数で戦うことになる。ならこの事を利用して、Rクラスの威厳とやらを確立させた方がいいのかもしれない。
「…………どうする、メルさん?」
それだけでメルさんは、僕の意図を汲み取ってくれたようだ。
「どちらでもよいかと。どちらにしても、あまり結果は変わらないと私は思います」
よし。それなら、木下さんの提案を飲もうかな。点数が上がってから、その点数で戦ってないしね。
「いいよ、木下さん。あとそれなら、男子達が逃げられないようにしてくれないかな」
「分かったわ。もし、二人が危なくなったら直ぐに後退してね」
それから木下さんと霧島さんは、この事を防衛側の生徒達に伝えるために廊下の向こうへ消えていった。
「ちょっと、吉井。大丈夫なの?」
今まで黙っていた島田さんが僕に言った。その目は不安なのか、目線が少し下がっているように見える。
「大丈夫だよ。もし僕たちが負けても、その後には島田さん達がいるんでしょ」
「まぁそうなんだけど…………。」
何かを含んだ言い方だ。どうしたんだろう?
「吉井君、美波ちゃんは吉井君のから「ちょっと、瑞希!そんなわけないでしょ!」……もう、美波ちゃんたら」
何なんだ?島田さんは何を言いたかったのだろう?
「明久様、モテモテですね」
メルさんが小声で囁いてきた。何をどうすれば今ので僕がモテモテなるのだろう?
「ごめんなさい美波ちゃん。吉井君も気にしないで下さい」
「う、うん。分かったよ」
会話の内容が全く理解出来なかったが、姫路さんがそう言うならもう何も追求しまい。僕が強引に思考を切り上げると、さっきより廊下の向こうが騒がしいことに気づいた。顔を向けると、木下さんと霧島さんがこちらに向かって走ってきていた。
「吉井君、ワーメルトさん。男子達がこちらに近づいて来たわ。準備しておいて」
「了解」
「分かりました」
さて、メルさんと共闘するのは初めだ。上手くいくといいな。そんな期待と不安が入り交じった気持ちを抱きながら、僕はその時が来るのを待った。
そして今、雄二が率いるD、E、Fクラスの男子たちは、後ろを女子たちの壁に阻まれて後には退けない状態になっていた。彼らの目前には僕とメルさんがいる。
「…………こんな時に一番厄介な奴等が来るとはな。なぁ、明久!」
雄二が苦々しげにそう言う。
「残念ながらこれ以上は、学園長も見逃せないらしいんだよね」
「…………お前はそんなに言うことを聞く良い子ちゃんだったか?」
「…………さあね。でも教師代理として、Rクラスとしてここは退けないんだよね」
すると雄二は少し、閉口した後にこう言った。
「…………まぁいい。とにかく通らせてもらうぞ。行け!全員突っ込め!」
「「「「「「「
雄二の号令と共に後ろにいた男子生徒達が一斉に襲ってきた。
「「
僕とメルさんも召喚獣を呼び出す。
科目はもちろん日本史だ。
日本史
D、E、Fクラス 平均点116点×約60人
VS
Rクラス
こま犬 897点
&
ひつじ 943点
「な、なんだよその点数!?」
「教師より高いんじゃないか?」
「勝てるのか、こんなやつらに?」
周りから動揺する声が聞こえてくる。
僕もメルさんの点数を見たときは驚いたけどね。
「落ち着けお前ら!相手はRクラスだ、このくらいは当然だ!とりあえずあいつらを抜けて向こう側に行けば俺たちの勝ちなんだ!戦力を分担しないで一気に駆け抜けろ!」
さすが雄二だ。一番の弱点を直ぐに見つけて行動に移してくる。でもそれでは甘い。ただ点数が高いだけならそれで乗り越えられたかもしれないが、それだけでは僕たちは乗り越えられない。
「メルさん、作戦通りに」
「了解しました」
僕が前に出て、メルさんが僕の数メートル後方に陣取った。僕の目の前には大量の召喚獣の波が押し寄せて来ている。それを僕はできるだけ倒し、倒しきれない分はそのままスルーをする。後ろに抜けた召喚獣を今度はメルさんが、可愛らしいメイド服を着た召喚獣を操り倒していく。これで多分、全滅できるはずだ。
メルさんはここに来て間もないので、召喚獣の扱いには慣れていない。だから僕が前に出て粗方倒し、倒して損ねた召喚獣達をメルさんが倒す。これが先程、僕とメルさんで考えた作戦だ。バラバラに戦うよりも、こうした方が確実に倒しきることができる。
雄二からしたら、この戦いでのRクラスは悪夢としか言い様がないだろう。教師以上の点数を持ち、片方は召喚獣の扱いに慣れていて、物に触れる召喚獣を持つ。こうなると鉄人より遥に厄介な存在だった。結局、あのメルさんがミスをするはずもなく、雄二を残し他の生徒達は全滅した。
「……………………くそ!今回もダメか!」
雄二は床に座り、床を殴った。周りは決着がついたとみて、男子に追撃をかけようと動いた女子たちと、それから逃げ惑う男子たちでカオスな状態と化していた。
「………………………………。」
雄二は下を向き、無言で佇んでいる。
「………………………………。」
僕は黙ってそれを見ることしかできなかった。周りはうるさいはずなのに、なぜか僕はそう思わなかった。
音が消えたように静寂がそこにはあった。
「……………………明久、お前は変わったな」
ふと雄二が下を向きながらそう言った。
「…………いや、そう感じているのは俺だけなのかもな」
僕が変わった…………か……。
「…………僕は」
どうなんだ?僕は変わったのか?
「…………いいんだ、明久。すまない。少しイラついていたようだ。気にするな、忘れろ」
雄二はそう言って立ち上がり、人だかりの中に消えていった。僕は何も声を掛けられず、それを見ることしかできなかった。ふと鉄人との会話を思い出す。鉄人は僕を変わっていないと言ったが、実は自分の中の何かが変わったと、この合宿に行く少し前から感じるようになっていた。大して何かが変わった訳ではないし、自分でも何が変わったのか分からないから、気のせいだとそう決め込んでいた。でもあの雄二にそう言われると、それは違うのではないのかと思ってしまう。
もし仮に僕が変わっていたとしたら、それは何が変わったんだ?僕の何が変わったんだ?学力か?いや、そんな
「…………明久様」
そんな一人悩む僕を見かねたのか、メルさんから声がかかった。
「今日はお疲れになっている様なので、お早めに横になられた方がよいかと」
「…………うん、そうだね。ありがとう、メルさん」
確かに、これ以上考えていても答えは出そうにない。ならもう寝てしまうのがいいかもしれない。僕たちは人混みを掻き分けて上の階へと上った。
「…………明久様」
一階の廊下を歩いていると、急にまたメルさんが僕の名前を呼んだ。
「私は過去の明久様を知りません。ですが、今の明久様は充分魅力的なお方です。そうでないと、彩葉様はこうも明久様にお心お許しにならなかったでしょう。それに、私は自分が主と認めるほどのお方でないと、お仕えしないと決めております」
メルさんは僕を真っ直ぐに見てそう言った。僕が気落ちしていると思って元気付けようとしてくれたのだろう。本当、僕には勿体ないメイドさんだ。
「……ありがとうメルさん」
僕はそれだけしか返さなかった。返す必要がないからだ。それ以上何かを言うのは、メルさんに失礼だろう。
「はい」
そう微笑んだメルさんの笑顔は、僕の心を癒す様に軽くしてくれた。
終わりかたのアンケートはこれにて終了させていただきます。皆様の意見、とても参考になりました。結果から申しますと、ハッピーエンドになりました。あとは作者がいくつかあるハッピーエンド候補を自分で選ぶだけです。
本当はこの話、もう少し後に投稿して募集期間を延ばそうとしたんですが、現状でバットエンドが0人だったのでこれ以上待っても仕方がないと思い早めに切り上げました。バットエンドもそんなに悪い終わり方じゃないのよ。(・_・;
まぁ終わったことは仕方がない!ということで、新たなアンケートを取らせていただきます。それは、前回入れたあの『Contacuteシリーズ』です。そこまで不評はなかったので、不定期的に入れたいなと思いました。具体的には、誰と誰を絡ませたいのかというのを参考としてご意見願えたらなと思います。それにあたり、注意点だけいくつか申し上げていただきます。
・原則二人だけでの指名でお願いします。
・活動報告に募集の枠を作るので、そこに書き込んで下さい。感想のついでに指名するのはいいですが、指名だけを単体で載せるのは禁止です。
・シチュエーションは作者側で考えさせて下さい。(シチュエーション指定に答えられるだけの能力が無いので。)
・募集枠の中から作者がこれなら書けると思ったものや、これは面白いと思ったものを書かせていただきますで、必ずしもご意見してくださったものが選ばれるとは限りませんのでご了承下さい。
・注意点を無視した指名は無効にさせていただきますのでご了承下さい。
的な感じです。偉そうですみません。笑
たまには自分で考えた組み合わせも書いていきますが、自分では思いつかないようなものも書いてみたいと思い募集することにしてみました。ちなみに前回みたいに恋愛話になるとは限らないので、そこは誤解しないで下さい。こんな駄文を読んでくださり、本当にありがとうございました。
あっ、あとアンケート募集が終わった活動報告って消した方がいいんですか?それだけ誰か教えてただけないでしょうか?
後書きが800字を越えた……だと!?