この世界、あと5年で文明が滅びます。   作:白紫 黒緑

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タイトル短くしました。


泥臭ぇ奴らと錬金術

木漏れ日が指す湿地の石の上に座る影が一つ、

「ふう、……これだけ狩れば、いけるか?」

なんと言うか辺りが臭い、この辺りの魔物は可笑しすぎる。目的は土魔法と水魔法の習得(ステータス上)だったが、ターゲットが手足の生えたブリサイズのフナ、一匹で習得できないが、複数倒せば土魔法も水魔法も両方習得できるらしいが、…………そもそも何故こんな文字通りのモンスターがいるかと言うと、

 

鮒(大)

五十嵐釣り堀の名物魚で、食欲旺盛で、繁殖力が高いが、決して人を襲わない。

 

とのこと、ここは五十嵐釣り堀の敷地内ではない。元の世界でもよくあることだが、外来魚、ペットの放棄みたいなものだ、経営に困り捨てたのだろう。しかも、この鮒、さっき解体して確信したが、自然界に元から存在するものではない。骨とか訳わからんことになっとる。何らかのスキルが関わっているのは間違えない。

「しっかし、何匹いるんだよ、」

 

《1367匹います。》

 

えー……………、食欲旺盛とか繁殖力が高いとかあったけど、そこまで?何食ってんのこいつら?

 

《雑食です。》

 

いや、もっと具体的に言えや、と思ったが、そうとしかいいようないか、今までの流れでわかってると思うが、水陸両用なのだ、解体した感じ両生類ではなく、完全に魚類なのに、謎だ。………うわ、また来た。

「はぁ、………よし、ここで心機一転手足のある鮒との戦い方講座、」

鮒のエラに指をつっこみ、地面に叩きつける。その間に存在値奪い、倒す。最初は結界でこっちに持ってきていたのだが血の臭いを嗅ぎ付けてか、わらわらと来た。魚くらいと思って三枚に下ろしたせいなのだが、魔石も見つからなかった、………もう、ええって、また来たし、同じ動作で仕留める。

 

《水魔法を習得しました》

 

おっ、習得できたか、ヘイ!ギブミー、TUTIMAHOU!…………マジか、まだ狩らないかんのか、

 

「………あっ、北川さ………臭っ!」

うん、臭いね、泥臭+魚臭だもん、ついでに隔離した鮒とかもこれと同じ臭いがする。吐かせるとか、死んでるから無理、かといって捨てるのはあれだし、…………それはさておき、土魔法は習得できた。さて、本題はここからだ。錬金術が習得出来るかの挑戦だ。三種類の方法があるが、生け贄を使うものをシャーマン、材料を容器にいれて武器等を作る者をアルケミスト、そして俺が使う魔力で全てを作る方法を用いる者をクリエイターと呼ぶそうだ、何を作ろうかな?魔方陣や詠唱を考えるのは代行者に任せるとしても、作るものは決めておかないといけない。………うーん、俺に馴染みの深いものとかで任せていいか?

 

《候補を検索…………該当する物が三つあります。》

 

その三つ気になるな、それと金のインゴットの四つ挑戦しようかな?

 

- 三十分経過

 

代行者に伝えられたイメージを元に書いてみたが、ここからどうするんだ?どれがどれのかわからんが、

 

《魔方陣に魔力を流して下さい、規定の量に達すると発動するようになっています。》

 

だから、魔力がイマイチわからんのだ、前も触ってればOKみたいなのあったけど、その感じでいいの?

 

《それでも可能です。三十分掛かりますが、よろしいでしょうか?》

 

よろしくない。出来るなら早く、四つもあるんだよ、………あれを真似ればいけるか?目に見えるものじゃないから出来てるか不安はあるが、気と言うやつだ、よく耳にする人もいるだろうが、オーラ的な物をイメージする人が多いのではなかろうか?中国の武術や医学なんかで気血と言う言葉が使われることがある。気とは血の流れまたは血と同じように流れるものである。(持論ではリンパ?)ただ武術なんかでは手に血を集めてその手で攻撃する技や集める習練方なんかがある。(遠心力なんかを利用する)まあ、知ってるからと言って真似出来るわけではない、だが、

「…………イメージでなんとかなるか?」

魔法の応用にはイメージが密接に関わっている。その感じでできないだろうか?

 

結果できた、あと色々衝撃の事実がわかった、魔力1割くらい減った。これで少し安心できた。なんか訳のわからない物を消費している訳ではないと、そして出来たものは?

 

金のインゴット×7

彫刻刀

鉛筆

携帯電話

 

……………携帯電話とか、どうするんだよ、鉛筆と彫刻刀はありがたいが、通信環境のない異世界で何の役に立つのか、取り合えずポケットに仕舞っとく、残りは隔離した。それと金、これがどのくらいの値段になるか、町の状勢を見て売って行くつもりだ。それと芦原さんのスキルでお金代わりに使えるかも試そう。あともう一つ、書いた魔方陣は使い捨てのようだ。地面にクレーターを残して魔方陣は消えている。咄嗟の時には役に立たないスキルだな、さて、おれのステータスは、っと、

 

名前 北川 龍登

種族 #%5*;¥

 

パーソナルスキル 真理ノ瞳 万能結界 冒涜

 

スキル 芸術10 指導8 鑑定5 武芸4 隠密1 雷撃魔法5 火魔法4 水魔法2 土魔法3 錬金術ー 人形作成10 義体・義肢作成10 頑丈5 体力自動回復3 魔力自動回復2

 

耐性 炎熱無効 低温耐性7 雷撃・突風耐性6 衝撃耐性7 闇魔法耐性5 聖光魔法攻撃耐性6 精神攻撃耐性6 毒耐性2 麻痺耐性2 衰弱耐性4

 

称号 爆死 稀代の人形師  害虫ハンター

 

剣術7 体術8 棒術3 格闘術2 斧2

 

火40水1風19土17聖ー闇ー

 

ちゃんと取得出来たみたいだ、少し不安だったので前のリザードマンのスキルを還元したポイントを土魔法と適正に振っておいたのだ。まあ、今日はこの辺りで終わりにしておこうか、

 

「………これ本物かいな、」

「錬金術で作ってみました。それで、これをスキルのお金代わりに使えないか、試してもらってもいいですか?」

「それはええけど、…………はぁー、…………初めて見たわ、金の延べ棒、」

 

それは俺もね、

こんなもんいくらするかわかったもんじゃない。芦原さんのの手が触れるとその一つが消える。進化させる前は直接持ってる所持金でしか、買うことができなかったが、今はクレジットとして、入れておくことが出来る。まあ、出すことは出来ないのだが、

「えーと、一十百千万…………」

金は相場がかなり変動する。高騰すればたった1グラム4000円以上が当たり前だ、それが一キロ、

「4200万いっとる…………」

 

 

 

 

 

え?読み間違えてないか?

 

「………もう一回確かめて貰っても?」

「あ、ああ、………間違えなく4200万やな、」

この世界の金の価値が可笑しいのか、それとも…………、あー!もう!訳わからんことになっとる。代行者、原因は何?

 

《原因は様々ですが、主な原因は金です。》

 

高純度金 100%

 

錬金術スゲェ、あり得ない数字出しとるやん。18金や24金でも、100%はない。完璧な金なのか。これ、………いや値段つけられないじゃん、何本も持ってても仕方ないので、芦原さんに加えて三本クレジットにしてもらった。(4本で総額1億6800万分)

「………なんか落ち着かんな、」

すいません。残り2本は相場とかで変動するのか調べるためのものなので、もっと持ってもらうことになる、魔方陣を書けば作れるものなので気にしないでほしい。現金にするには酒にして何処かに売ればいい。原価なんて俺の魔力1割くらいだ。

「別に作れるので自由に使っていいですよ、経済的なバランスを崩さない程度でお願いします。」

「………こないな大金持ってるだけで怖いわ、自由に使え言われても………」

「また、金塊持ってきますからその時は…………」

「まだ増えんのかい!」

おう、ナイスツッコミ、まあ、芦原さんのスキルは進化させていくつもりだし、俺も欲しい物ができたら遠慮なく頼むつもりだ。その日の晩、芦原さんは高級な酒を真顔で飲んでいた。(多分大金のせい)

 


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