この世界、あと5年で文明が滅びます。   作:白紫 黒緑

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狩りの時間だ、

さて、スッキリしたし、改めて作業を開始しよう。少し眠いが、………っと、その前に、

「クロエ、索敵頼めるか。」

「は、はい!」

前、ドラゴンに遭遇したからな、何回も同じことを繰り返すつもりはない。レンズの役割を果たす水がクロエの前に3つ重なる。千里眼に比べれば劣るだろうが、もし、俺が能力を使えなくなった時、誰もできませんでは済まない。今は人形を作っている最中だ、索敵に割ける集中力はない。役割を与えた方がいいのだ、簡単な話この移動は安全だが、凄く暇を持て余す。芦原さんは酒飲んでるし、藤白は顔色悪いし、向日葵とアナスタシアは、ずっとこっち見てるし、………一番は自分の趣味なり、やりたいことを見つけてくれるといいが、

 

「何だ!このっ………!ぐっ!」

「うぐっ!………かっ!」

「誰だ!………ぶっ殺してやる!何がなんでも探………!うぶっ、」

三ヶ所で上がった声は直ぐに、呻き声か嗚咽に変わる。

オールブレンドカメムシは聴覚を除く、全てを徹底的に攻撃する。特に嗅覚を徹底的に破壊しているのは言うまでもない、彼らの屋敷の機能は何日も止まった。

 

中継地点を通過してからも特に何もなく飛行していた。藤白と芦原さんが時々リバースすること以外は、勿論、吐瀉物については結界の外に出るようにしてあるが、臭いと音はどうしようもない。今は換気中だ。

「飲み過ぎですよ。」

水の入った瓶を芦原さんの前に隔離で出す。

「ほかにすることないねんから、しゃーあないやないか、」

そう言ってから水を飲み干す芦原さん。確かに暇だ。俺は人形作りがあるし、時間はいくらあっても足りない。今度はタバコを吸う芦原さん。基本的にこのローテーションだ、不健康過ぎるし、いくら好きなものでも飽きる。

「降りて狩りでもしますか?」

作業を中止し、道具やらを纏めて隔離すると、代わりに刀を出す。

「もうちぃと、手応えのあるの戦いたいしな、………水、もう少し貰えるか?」

酔いは抜けてない筈だが、スイッチが切り替わった感じがする。藤白は………まあ、いいか、そんなこんなで着地、水も出す。狩りの対象を探す。千里眼で、…………えっと、野うさぎ、鹿、馬鹿デカイ蜂、例のカメムシ(赤)、いっぱいいるわ。蜂はマジ無理、野うさぎは鑑定してみる。

 

毛玉

毛皮が人気、が肉は少ない。乱獲で数が減っている。

 

耳長

足が早い、二つの意味で、その場で調理を推奨。

 

肉が硬いが、ペットとして人気、

 

数が少ない。非常に美味、臆病で罠でしか捕まらないとまで言われている。

 

毒があるが、美味。毒抜きをして燻製にすると旨味が増す。

 

兎だよな、何故毒?白いのをてきとうに一匹捕まえて、毛玉も何匹か捕まえる。勿論黒も、さて、狩りの対象はなにがいいか、

「何か要望とかあります?」

「うーん、………酒の肴になりそうなもんであるか?」

 

………それはちょっと無理、加工しないと、……………辛いもの、がいいのだろうが、胡椒の効いたもの、塩辛いものは大体加工済みだろう。海なら塩辛ぽいものがあるかも知らないが、代行者、別で準備しといてくれ、

「燻製や干したりするとして、肉行くか、」

尻尾の辺りが蛇みたいな鶏、トラック並みの牛、豚はオークでいいか。後鹿も(少しでかい)、

「こんなもんか、」

てきとうに隔離して呼び出す。

「どれにします?俺、余ったので、」

「………豚か、鳥で頼むわ、牛は頼む。」

「藤白は?」

「遠慮しておきま………」

「よし、牛でいいんだな?」

「………鹿で」

「芦原さん、どっちも行けそうならお願いします。」

「おう、任しとき、」

 

あまりにも呆気なかった。約三十秒のロデオを楽しんだ後、周りを見れば一撃で、角をへし折り頭蓋を粉砕された鹿とメイスを持つ藤白、切り捨てられたオークと、逃げる鶏と追う芦原さん。あっ、藤白また吐いてる。

「待たんか、コラァ!」

それは無理じゃない?殺すつもりなんだもの、相手も必死に逃げるわ、………首ちょんぱした。みんな終わったか。

「これも解体して貰いましょう。」

障壁を動かし、まとめて隔離する。

「マスター………、石化、」

 

は?石化?どう言うこと?体を見回そうと動いたとき、右足がぎこちないのに気づいた。膝から下が石になってる。なんで?…………もしかしてあの鶏、コカトリスなのか?

 

《正解です》

 

いや、もっと早い事言わんかい!!どうすんのこれ!

「ディスペル」

あ、治った。…………解呪の魔法だよね、それ、アナスタシアの聖光魔法がなんかおかしい。

「状態異常を解くのは一緒、」

魔法はイメージだ、出来たんだしできるものなのだと言う認識でいいだろう。あと平然と心の声と会話しないでくれるかな、

 

狩りをした後、移動を再開する。芦原さんには風魔法の練習を提案した。藤白については前より青い顔で吐いてる。うちの人形達は介抱してやる気はないようだ、ずーと、こっち見てるし、こう言うとき心が読めてるなら行ってやって欲しいが、視線を送ると目を逸らすアナスタシア、………かわいそうな奴だ、藤白。かく言う俺も人形作りに勤しんでいる訳だが、代行者あとどのくらいで目的地に着く?

 

《5キロ先斜め左方向です》

 

ナビみたいな言い方だな、まあもう暫くか、ゆっくり移動したので6日掛かった。人形の方も後は組み立てるだけだ、今回は何ヵ所か失敗するぐらい難しい刻印もあったからな、要望出したの俺だけど、さて、今日最後の仕事に掛かろう。




ほんと、ゲロばっかですいません。

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