私が天に立つ!?   作:不比等藤原

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霊術院の俺

1年後、

 

わ〜〜い!!!

霊術院に入ったよ〜〜!!!

 

……なんかあの書物はここの教科書も入っていたらしい。

どおりで何冊かだけ簡単だったわけだよ。

 

え?

なにが言いたいか分からない?

要約するとこうかな?

『授業マジ楽勝です』

うん。いやまじで。

流石に今更こんなレベルの事習うのはしんどいわぁ。

 

 

……なんて?飛び級制度?

いや、

なんであんな、俺優秀で特別です。

みたいな制度を使わにゃならんのだ。

まぁ確かに断った時に驚いた反応はしていたけど…。

でもこれから先の事を考えるなら目立つのは避けたい。可能性としてはまだ同じ名前というのも捨てきれないのだ。

というかそれを願う。切実に。

 

まぁなんにせよ入学したので寮?のようなところで集団生活だ。

因みに俺は1人部屋。

 

………え?なに?

 

……そうだよ、貯金が唸ったよ。

 

いやまぁここに来た当初は四人部屋だったのだが、ある日猫一さんが窓の外からこっちを見てるのを見つけてその日のうちには1人部屋になった。

え?

別に四人部屋でもいいだろ?

 

……いやいやいや、それどういう意味?

もしかして、

周りの奴らにも猫一さんを撫でさせろって?

 

…いや無理。

そんな事したやつがいたら殺しちゃうかも。

ていうか、

前に手紙を持たずに俺の部屋に来ようとしていた猫一さんを俺への嫌がらせに捕まえようとしてる奴らがいたんだ。

その時に見てた奴らも含めてその場にいた全員を霊圧で気絶させてしまった。

 

……うん。やってしまった。

内心周りに人がいないかとマジで焦った。

 

 

っていうか、

逃げてたじゃん。

嫌がってたじゃん。

マジでふざけんなよあいつら…。

 

 

 

 

 

 

……関係ない話だが、

最近奇妙な事件が偶に起こっていると先生から知らされた。

なんでも、同じ寮の生徒が急に行方不明になったらしい。

といってもバラバラになのでただ出ていった可能性の方が高いらしいが。

 

で、

それでも事件の可能性もゼロではないから成績の良い俺は特に気をつけて欲しいとも言われた。

 

まぁ今回の事に限らず、今後何かに巻き込まれるなんて事はないと思う。

 

え?

理由?

いやだって、

俺はいなくなった奴らみたいに誰にも言わず夜遊びにいったり、酒を隠してある林に夜1人で飲みにいったりしないからだ。

というか、

仮にしたとしても不測の事態が起こったら直ぐに助けを呼ぶ。

奴らも笑い声があんなにでかいんだから叫び声もでかいだろうに、なぜ呼ばなかったのだろうか。

 

……まぁ、どうせばれたくなかった辺りだとは思うが。

 

 

 

 

 

そういえば、

ここに来て多くの変化があった。

でもまぁ1番は、夜一さんが首輪を付けていることを自白してきた事だろう。

これ以上隠すのは無理だと判断したようだ。

 

 

……驚いただろ?

でもまだ驚くのは早いんだなこれが。

なんとその首輪の説明、

自分が黒猫だ。

というものではなかったのだ。

なんでも『実は、あの黒猫は儂の飼い猫でのぅ。同じ柄のネックレスを付けたのじゃ』だそうだ。

それを聞いた時少し笑ってしまった。

ほんと、いいわぁ〜。

 

でもその言い訳じゃ外さないからね?

 

なんで頑なに嘘をつくのか不思議だが、まぁ色々とあるんだろぅ。

そんなこんなで、

連絡手段というポジションを得た猫一さんはしょっちゅう手紙を持って現れる。

 

 

でも、手紙を持っていない時もある。

そんなときは霊術院を休んで1日中、下手をすれば2日以上休んで構う。

仕方ないよね。

猫一さん優先だもん。

だって行っても学ぶことないし。

 

 

 

次に虚化と崩玉だが、

やはりと言えばいいのか、虚化は強い魂魄でないともたないようだ。

そして崩玉だが、なんと原作に近付ける方法を見つけた。

 

最後はやっぱりこれ、

浅打だ。

取り敢えず最後の望みをかけてこいつの名前を知ろうと思う。

 

 

 

◇◇◇

 

 

2年経過、

 

2ヶ月ほど前のある日、

猫一さんが手紙を持たずに現れた。

 

というか、唐突に窓から手紙を持っていない時にするダイブでしがみついてきた。

……勿論、1日中撫で続けました。はい。

 

そして、それから2ヶ月間現れなくなり、昨日久しぶりに手紙を持って現れた。

なんでも当主と隊長、他にもよくわからん名前のものにもなったそうだ。

正装をして人が見てるなかゆっくりと運ばれるのがしんどいと書いてあった。

……確かにそういうの苦手そうだなぁ。

 

なんでも、

年寄り達が煩くてストレスがやばいとか。

最近は息抜きも出来ずに大変だそうだ。

そして此処からが問題なんだが、手紙には『うちに来い』と書かれていた。

丁重にお断りした。

浦原さんや砕蜂と仲良くなっていてください。

 

 

 

 

 

 

なんだっけ?

……とうぜん?

まぁ精神世界に行くあれだ。

それがなんとか出来るようになったんだけど、不思議な空間だった。正確には空と月と水面から咲く花と水面、そしてそれが水面に逆に写った光景が地平線まで広がっていた。

 

…もう間違い無いよね?

なので水面に写る自分を見続けた。

 

1分ほど経つと、

急に笑みを浮かべて姿を変えて出てきた。

 

……実は結構安心した。

正直30秒くらいから、これで違うかったら斬魄刀にどう思われるんだろう?とか思ってた。

 

で、此処で想定外がひとつ。

 

女の子だったよ。

 

鏡花水月、

 

女の子だったよ。

 

キラキラと光を反射するショートボブの桜色の髪の毛。同じ色の瞳。月と花の刺繍がされた薄い黄色とオレンジ色の着物を着た身長は150センチくらいの活発そうな、

女の子だったよ。

 

つい「鏡花…水月?」と呟いてしまって、

 

「え!?なんで!?なんでお兄ちゃん私の名前知ってるの!!?」と、とても嬉しそうに聞いてきた。

 

……俺、鏡花水月って動物ではなく無機物かな?とか、仮に人にしたとしても武士みたいな人か静かなお姉さんみたいな人だと思ってたんだけどなぁ。

 

 

 

話していくと、俺の斬魄刀…藍染惣右介の斬魄刀の能力は京楽春水の斬魄刀に似ているようだ。

 

言ってしまえば、『おままごと』。

 

 

私がお母さんで貴方が子供だ。

と言えば、

まるで魔法にかけられたかのように、誰も違和感なくその関係で遊びが始まる。

これはご飯ね?と言えば、例え砂だとしても握り飯にでも魚にでも生まれ変わる。

鏡花水月の能力はただその設定を現実に感じさせる、というものだ。

だからこそ、始解をする瞬間を見せる必要があるし、発動前に刀に触れられれば効かない。

何故なら、

設定を作る時にそこにいなければ、それはおかしな光景にしか見えないし、

頭を撫でている時に設定を決めても微笑ましいと思ってしまう。要するに魔法にかからないのだ。

 

だから、鏡花水月は特別強い斬魄刀ではないらしい。

寧ろ複数人での戦闘においては普通に弱いとも言っていた。

なぜなら、

戦い始めた後に来た敵には刀一本で戦うのと変わらなくなるから。

この斬魄刀が原作で異常なまでの力を発揮するのは、

子供の我儘というか、

私とおままごとを1度やったんだからやるよね?という理論で1度発動を見たらそれ以降は発動した瞬間に強制参加させることと、

藍染の席官全てと他の殆どの隊員にも始解を見せているという用意周到さゆえだ。

言ってしまえば

『私が最強でみんな勝てない』という設定を予め決めている様なものなのだ。

だからこそ勝てない。

 

 

……まぁでも、規格外の力や設定の隙を突いてダメージを負わせたものもいたな。

 

 

◇◇◇

 

 

数ヶ月後、

 

今日は少しテンションが高めで大部屋に座っている。

なんでも現役の隊長格が霊術院に来るらしい。

しかも理由は俺だそうだ。

え?目立つのは嫌じゃなかったのか?

そら嫌だよ。

でも今回のは理由は俺でも目的は俺じゃないのだ。

ほら、

俺名前分かってるから始解出来るじゃん?

だから実験を兼ねて周りに見せてあげてたんだよ。

因みに、

表向きの能力は原作と同じ『流水系の斬魄刀で霧と水流の乱反射で撹乱し同士討ちさせる』という事にしてる。

この文句いいわぁ。

すごい自然に人に見せれるもん。

まぁ、その結果みんな始解しようと躍起になったのだ。

でも教科書には刃禅のしかたみたいな事しか載ってない。

しかも質問できるのは同じ院生の俺しかいない。

と言うわけで誰でもいいからちゃんとした人に1度教えて欲しい!!!

という意思を汲み取って読んだのだそうだ。

一体誰が来るのか楽しみだ。

 

「ーーーでーーやーん」

「まぁーーーーーじゃーいか」

「ーーーりでええやーーーーでーーりもいんねん」

 

《ヒソヒソ》《ヒソヒソ》

『お、おい。来たみたいだぞ…』『うるせぇわかってるよ』『や、やば、緊張してきた』『俺昨日寝れてねぇんだよなぁ』『見ようと思えば見れるじゃん』『ばか!始解なんて見れねぇよ』……

 

《ガラッ》

 

 

「……………なんやねんこの空気。おっも!!お前らが呼んだんやろが。もっと歓迎せんかい!!」

 

「仕方ないよぉ〜。今の彼らからすれば僕らは雲の上の存在、緊張もするさぁ」

 

「それでもや!ほんまなんやねん重すぎるやろこの空気。俺らがこんな会話しとんのに笑い一つも起こらんねんぞ?あぁもう俺帰ってえぇ?」

 

「だめだよぉ。山爺怒らすと恐いんだからぁ。……それに、どうやら緊張してる子だけでもなさそうだよ?」

 

「あん?……あぁ、なるほどなぁ。

……おい、お前始解使えるらしいやんけ。ちょっと見せてみぃ。」

 

……なん…だと……?

まさか、この2人が来るとか…、俺の危険性に気付いてた2人じゃないっすか。

まじすか。

やばいよ俺もう一応崩玉とか虚化とか色々研究しちゃってるんだけど……。目立たないようにしよう。

……そんなこと考えてたら御指名、イタダキマシタ!!!

 

 

 

 

 




……うーん。
次ひと段落は隊長格達の虚化編までですね!!
(≧∇≦)


シリアス系かウフフ系かというのはもう分かっちゃいましたかね?笑

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