HAPPYきんいろモザイク   作:naogran

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ある日の学校、忍とアリスは花壇の花を見て癒されてた。廊下から陽子の声が聞こえた。

陽子「昨日空太と美月とゲームやったんだけどさー、全然勝てないんだよねー。」

そこに忍が走って来た。

忍「お姉ちゃーん!」

陽子「え?もしかして私に言った?」

忍「あ!あの間違えまし・・・!!」

我に返った忍が恥ずかしくなった。

綾「先生はお母さんって言っちゃうみたいな?」

忍「あー!恥ずかしいですー!!!お母さーん!!」

烏丸先生を見付けてお母さんと叫びながら抱き付いた。

アリス「シノ!?」

陽子「落ち着け!」

烏丸先生「ん?」

綾「・・・」


Episode5「おねえちゃんといっしょ」

教室に戻っても忍はまだ恥ずかしくなってる。

 

浩輔「それは災難だな。俺でも恥ずかしいな。」

 

綾「誰にでも1度や2度くらいはあるわよ。」

 

圭太「そうそう。お前だけじゃなんだ。元気だせよ。」

 

カレン「ヨウコとシノブはたまに姉妹に見えマース。」

 

陽子「付き合い長いからねー。圭太と浩輔も。」

 

アリス「そうなの?」

 

陽子「私達とシノは小学校からの幼馴染みなんだ。」

 

圭太「確か小学校に入学して間もない頃だったなー。」

 

 

 

 

 

 

小学校時代、陽子は忍が何をしてるかを見ていた。忍の顔が真っ青になってる。そこに陽子が忍に近寄った。

 

陽子『忍ちゃん何してるの?』

 

忍『お姉ちゃんを探していまして。』

 

陽子『居ねえよそこには!?』

 

ゴミ箱の中を探ってた。

 

 

 

仕方無く姉を探す事になった。

 

陽子『迷子になってたのかー。しょうがないなー。』

 

圭太『おーい陽子ー!』

 

途中で圭太と浩輔と出会った。

 

陽子『やっほー!圭太に浩輔ー!』

 

圭太『何やってたんだ?』

 

陽子『忍ちゃんのお姉ちゃんを探してるの。』

 

浩輔『そっかー。俺達も探してやるよ!一緒に行こう!』

 

こうして4人は忍の姉を探す。

 

忍『あ!ここです!お姉ちゃんのクラス!』

 

 

 

 

姉が居るクラスに到着した。忍の姉の勇が出て来た。

 

勇『あらまあ、忍を連れて来てくれたの?えっと、陽子ちゃん?それと圭太君に浩輔君?学校に居る間妹の事お願い出来る?』

 

陽子『え?』

 

浩輔『俺達が?』

 

勇『この子ぼんやりしてて危なっかしいから心配で。そうだ!いさと言う時はこれを鳴らして。』

 

取り出したのは防犯ブザー。

 

勇『すぐ飛んで行くから。』

 

陽子『使い方間違ってる!!』

 

 

 

 

学校からの帰り道、4人で帰る事に。忍は陽子の手を繋いで猫じゃらしを持ってぼーっと歩いてる。

 

陽子『確かにぼーっとしてるなー。』

 

圭太『誘拐されたら大変だなー。』

 

忍『陽子ちゃんはお姉ちゃんみたいですねー。』

 

陽子『お姉さんの代わりに私達が守らないとー。』

 

すると浩輔が何かの気配を感じてた。

 

浩輔『陽子、誰かが付いて来てるぞ?』

 

陽子『え?』

 

それに察した陽子。

 

陽子『つけられてる!!』

 

ランドセル付いてる防犯ブザーを鳴らした。

 

陽子『防犯ブザーの正しい使い方!!』

 

すると出て来たのは。

 

勇『何事!?』

 

陽子・圭太『お姉さーん!!』

 

忍の姉の勇だった。

 

 

 

 

 

 

陽子「と言う訳で今に至る、何か途中で勇姉の話になった気がするけど。」

 

アリス「へぇー。」

 

カレン「そうだったんデスカー。確かにヨウコは・・・」

 

陽子の肌を突っつく。

 

カレン「えっと・・・」

 

アリス「姉御肌?」

 

カレン「そう!それデス!アヤヤは・・・」

 

今度は綾の肌を突っつく。

 

綾「何?」

 

カレン「アヤヤ肌?」

 

綾「アヤヤ肌って何よ!」

 

圭太「あの時が懐かしいなー。」

 

浩輔「小学校時代からのツッコミ役の陽子、これぞまさにロリツッコミ!」

 

圭太「上手い事言ってんじゃねえよ。」

 

 

 

 

 

 

その後の休憩時間。

 

忍「綾ちゃん、勉強教えて下さい。」

 

綾「良いけど、シノさっきのテストどうだった?」

 

忍「それが、あんまり良くなくて。」

 

数学の小テストの点数は0点だった。

 

綾「0点!?あんまり良くないって・・・これより差の点数は無いわよ・・・・この点数は信じられナス!」

 

忍「ナス?」

 

綾「何でも無いわよ。ほあらそこ座って。」

 

前の席に座って勉強を始める。

 

綾「追試があるから、私の言った所を覚えれば大丈夫よ。頑張りましょ。」

 

忍「はいナス!」

 

 

 

数分後。

 

綾「ここはX=5でしょ?」

 

忍「はいナス!」

 

 

 

さらに数分後。

 

綾「まずはこの計算をして。」

 

忍「はいナス!あ、解けてましたナス!」

 

綾「もう!ちょっと噛んじゃっただけでそんな何回も言わなくても!」

 

忍「え!?テストに出るんだと思って。」

 

圭太「出ねえよ!」

 

綾「余計な事を覚えなくて良いから!」

 

アリス「ねえ!私にも教えて!」

 

綾「あ、良いわよ。」

 

陽子「あ、私も。」

 

浩輔「俺も俺も。」

 

カレン「私もお願いシマース!」

 

綾「じゃあ、皆で勉強会しましょうか。」

 

 

 

 

 

 

休日。忍の家で勉強会をする事に。陽子がインターホンを鳴らす。

 

綾「何だか緊張するわ。」

 

陽子「綾は勇姉に会うの初めてだっけ?」

 

綾「雑誌は何度も見た事ある。」

 

陽子「そっかー。私ファション雑誌とか見ないからなー。」

 

浩輔「勇さんに会うの久し振りだな。」

 

圭太「姉貴元気にしてるかなー?」

 

カレン「YES!女子高生との絶大な人気を誇るファションモデル!イサミに憧れる女の子は多いデス!サインは何枚までOKデスカネ!」

 

陽子「カレンが日本に来たのって最近だよね?」

 

 

 

 

忍の家に入った。

 

5人「お邪魔しまーす。」

 

そこに勇が出迎えてくれた。

 

勇「いらっしゃい。今日は何の集まり?」

 

陽子「やっほー勇姉。今日は勉強会をしに来たよー。」

 

綾「あの、これ皆さんで食べて下さい。」

 

差し入れを渡す。

 

勇「あらあらご丁寧にどうも。」

 

カレン「九条カレンと言います!勇さんの事は雑誌でお見掛けしてすぐファンになりました!宜しければサインを頂きたいと。」

 

陽子「カレンの日本語が流暢になってる!?」

 

綾「何で!?」

 

サインを貰ったカレンは元気にはしゃいでる。

 

圭太「外国人は日本の影響を受けやすいからな。」

 

勇「圭太君、久し振りね。」

 

圭太「そうだったな姉貴、久し振り。」

 

浩輔「勇さん!俺も忘れないでくれよー。」

 

勇「そうだったわね。浩輔君も久し振りね。」

 

 

 

 

忍の部屋で勉強会を始める。忍の私服はメイド服だった。

 

忍「あ、綾ちゃんこの問題・・・」

 

綾「ここはこの公式を当て嵌めて。」

 

陽子に勉強を教えてるのに夢中だった。

 

 

 

 

忍は勇にお願いしに行く。勇はリビングで雑誌を読んでた。

 

忍「お姉ちゃん、ここ教えて下さい。」

 

勇「良いけどタダじゃ教えないわよ?」

 

忍「お金ですか!?」

 

勇「何か頂戴よ。宝物とか。」

 

忍「仕方がありません。それでは。私の宝物の一つ!ベネチアの仮面を差し上げます!」

 

勇「いらないわそんなの。」

 

即却下された。

 

忍「私の宝物をそんなの呼ばわり!?」

 

 

 

 

その後も勉強会は続く。時間は12時20分を過ぎていた。

 

浩輔「圭太、これでどうだ?」

 

圭太「ん?」

 

浩輔の解答を見る。

 

圭太「大分合ってるな。お前この調子で勉強やったらどうだ?」

 

浩輔「俺にはやる事が山程あるんだ。」

 

圭太「山程?」

 

浩輔「それは・・・・皆でパラダイス!」

 

圭太「アホか。」

 

綾「そろそろお昼だけど。」

 

すると綾の腹が鳴った。

 

陽子「綾、今お腹鳴った?」

 

綾「私じゃないわ、陽子でしょ?」

 

陽子「えー違うよ。」

 

綾「だったらアリスね!そうでしょ?」

 

アリス「わ、私じゃないよ・・・」

 

悲しい顔を見て綾は反省する。

 

綾「わー!ごめんなさい嘘です!私のお腹が鳴りましたー!」

 

 

 

 

 

 

リビングで昼を食べる事に。

 

忍「綾ちゃんがお弁当作って来てくれました。」

 

綾が作った弁当を出した。

 

アリス「わー!凄ーい!」

 

勇「自分で作ったの?お料理上手ねー。」

 

綾「え!?」

 

陽子「綾は良いお嫁さんになれるなー。」

 

綾「そんな、そ・・・そんな事無いわよバカー!」

 

陽子「何で笑顔なんだ!?」

 

笑顔で否定する綾。

 

全員「いただきまーす!」

 

だがしかし。

 

陽子(ん?見た目完璧だけど味はあんまり、と言うか味付け薄!しかしこの笑顔、傷付ける事は言えないな・・・)

 

満面な笑顔の綾。

 

綾「どう?」

 

陽子「えっと、美味しい・・・」

 

アリス・カレン「これ味薄いよ(デス)。」

 

陽子「お前ら!そこは思いやりをだな!!」

 

圭太「素直に言いやがったこの金髪コンビ。」

 

 

 

 

その後弁当を完食。

 

全員「ご馳走様ー!」

 

皿を片付ける綾に勇が言った。

 

勇「綾ちゃんは和服似合いそうね。」

 

綾「え?この服似合わないでしょうか?」

 

勇「そんな事無いわ。自分に似合う服を選んで着れてると思う。やっぱり似合う服を着るのは1番だと思うわ。」

 

忍「あ。」

 

すると忍は照れた。

 

陽子「照れてる!?」

 

 

 

 

トイレから出たカレンが勇の部屋を覗いた。

 

カレン「失礼するデス。」

 

机に置かれてるカメラを見付けた。

 

カレン「わぁ、格好良いカメラデス。」

 

勇「カレンちゃん?」

 

後ろから聞こえた勇の声でビビったカレン。

 

勇「何してるの私の部屋で?」

 

カレン「す、すみません!勝手に・・・!」

 

勇「別に良いけど。」

 

すると勇のスマホが鳴った。

 

カレン「NO!警察は!警察だけはご勘弁を!!」

 

勇「友達からの電話よ。」

 

友達からの電話だった。

 

 

 

 

通話を済ませてカメラをリビングに持って来た。

 

勇「撮られるのは嫌いじゃないけど、撮る方はもっと好きなの。」

 

圭太「姉貴の自前のカメラかぁ。」

 

勇「誰か被写体に・・・」

 

すると勇は被写体を綾にした。

 

勇「はい。綾ちゃんポーズ。」

 

綾「え!?私!?」

 

被写体にされて戸惑ってる。勇がシャッターを押した瞬間、綾は一瞬にして陽子の後ろに隠れた。

 

勇「あれ?」

 

浩輔「この速度、まさに忍者だなおい。」

 

カレン「あの、私もモデルみたいに撮って欲しいデス。」

 

勇「良いわよ。ここじゃなんだし、近くの公園にでも行きましょうか。」

 

浩輔「よっしゃ!早速レッツゴー!」

 

圭太(あれ?勉強会はどうした?)

 

 

 

 

 

 

近くの公園に到着した。

 

勇「懐かしいです。小さい頃、お姉ちゃんとよくここで遊びました。」

 

アリス「そうなんだー。」

 

勇は、小さい時に忍と砂場で遊んでた頃を思い出した。昔を思い出した勇は忍の頭を撫でた。

 

勇「忍も大きくなったわね。」

 

忍「何ですか突然!?」

 

そしてカレンを被写体にする。

 

勇「それじゃ、準備は良い?」

 

カレン「はい!(毎日鏡の前で練習した成果を今)!」

 

1枚目は、カレンが男らしく膝に腕を乗せる。2枚目は、両手で指鉄砲をする。

 

勇「もっと自然体で・・・」

 

カレン「そんな!?」

 

勇「ん?」

 

すると勇は違う方へシャッターを切った。撮れた写真は圭太が右手を頭に乗せてるポーズだった。

 

勇「圭太君、良い写真撮れたわ。」

 

圭太「え?何時の間に?」

 

勇「凄くクールに撮れたわ。」

 

圭太「これが俺の自然体か。流石姉貴だな。」

 

陽子「勇姉も一緒に撮ろうよー!」

 

勇「良いわよ。忍、シャッターお願い。」

 

忍「はい。」

 

カメラを忍に渡して、被写体を勇と陽子と綾と浩輔の4人に向けた。

 

忍「良いですか?」

 

陽子「ちょっと待ったー!」

 

 

 

 

一旦中止。陽子と綾が考案中。

 

陽子「モデルと並ぶと顔の大きさが目立って恥ずかしいな。」

 

綾「私達はちょっと下がりましょ。」

 

浩輔「出来るだけ下がろう。」

 

気を取り直して撮影再開。

 

忍「では撮りますよ。」

 

陽子「オーケー!」

 

浩輔「何時でも撮れるぞー。」

 

3人は勇より大幅に下がっていた。

 

勇「おーい。」

 

圭太「遠!!」

 

 

 

 

 

 

夕方になった。

 

5人「今日はありがとうございました。」

 

勇「出来た写真は忍に渡すわね。」

 

カレン「良かったらモデルの撮影をしてるカメラマンさんに見せてもらいたいと!」

 

アリス「イサミ、何卒宜しくお伝え下さい!」

 

カレンとアリスが目をキラキラさせながらおねだりする。

 

勇「そうね・・・」

 

アリス・カレン「イサミー!」

 

陽子「お前らな・・・」

 

 

 

 

 

 

翌朝、勇は同級生の白川湊と登校してる。湊が昨日勇が撮った写真を見てる。

 

湊「この子が勇ん家でホームステイしてるイギリスの子?」

 

勇「そう。」

 

湊「日本語が喋れるって言っても同居ってどう?もう慣れた?」

 

勇「うーん・・・・妹が2人になったみたいで可愛いわ。」

 

湊「あんたなんだかんだでシスコンよね。しかもうちの弟この時もはっちゃけてるわね。」

 

 

 

 

 

 

ある日の休日。

 

勇『小さな頃、忍は何時もぼんやりした子で大丈夫かな?ってよく心配したものだけど、最近は熱中出来る物を見付けたからか、昔に比べるとしっかりしてきたように思う。』

 

忍「次はこっちを着て下さい!その次はこのドレスを!さあ!」

 

部屋で忍がアリスを着せ替えしてる光景を勇がこっそり見てた。

 

勇『妹の将来が心配です。』

 

 

 

 

 

 

ある日、陽子と圭太が窓から入って来る風に煽られてる。綾は陽子の胸元を見た。

 

綾「陽子、今更だけど制服ちゃんと着なさい。」

 

陽子「本当今更だな。式の時とかちゃんと着てるじゃん。」

 

圭太「式だけかよ。」

 

綾「普段からビシッとすべきだと思うの!」

 

制服を整える綾。

 

陽子「ボタン苦しい・・・!」

 

綾(は!な、何かこれって・・・)

 

察した綾が赤面した。

 

陽子「何で赤くなってるの?」

 

圭太「多分綾は察してるかもな。」

 

陽子「察してる?何を?」

 

綾「圭太!言わないで!」

 

圭太「すまんすまん。」

 

 

 

 

そして陽子をきちんとした服装にさせた。

 

陽子「どう?」

 

綾「良いわね!こんな陽子入学式以来だわ!」

 

忍「凄くしっかりして見えます!」

 

浩輔「普段より可愛く見えてるな。俺こっちがしっくり来るかも。」

 

陽子「普段の私って・・・」

 

圭太「まあでも良いんじゃねえか。」

 

カレン「ちょっとヨーコに聞きたい事が。」

 

アリスとカレンが来た。

 

陽子「何?」

 

アリス「あれ?ヨーコは?」

 

カレン「ヨーコ何処デス?」

 

アリス「ヨーコ?」

 

カレン「何処デース?」

 

目の前に陽子が居るのに全く見る気配は無いこの2人。

 

陽子「そんなバカなー!?」

 

浩輔「普段の陽子にしか目が無いのかこのコンビは?」

 

圭太「ある意味鬼畜だなおい。」

 

 

 

 

 

 

その後アリスは陽子にお願いをする。

 

アリス「ヨーコ!腕相撲で勝負だよ!」

 

陽子「アリスと?」

 

圭太「唐突だな。」

 

右手を掴んで構える。

 

圭太「じゃあ行くぞ。Ready・・・GO!!」

 

腕相撲スタート。アリスが力いっぱい陽子の腕を倒そうとするがビクともしない。すると陽子は笑い、わざと力を抜いてアリスに勝たせた。

 

アリス「あ、勝った・・・勝ったー!!」

 

陽子「わー、負けたー(棒)」

 

圭太(陽子、アリスにわざと負けたのか。)

 

アリス「ふぅ・・・これで熊と出会っても戦えるよ!」

 

陽子「私、熊じゃないからな!!」

圭太「陽子は熊じゃないからな!!」

 

次はボクシングでジャブをする。

 

アリス「こんな感じ!」

 

陽子「何の構えそれ?」

 

圭太「ボクシングかよ。」

 

アリス「せい!」

 

 

 

 

 

 

その頃カレンは思い荷物を運んでた。だがあまりにも重すぎてバランスが崩れそうにフラフラしてる。

 

陽子「大丈夫カレン?」

 

浩輔「倒れそうだな。」

 

そこに陽子と浩輔が声を掛けた。

 

カレン「ヨーコ、コースケ。」

 

陽子「教室まで運ぶの?手伝ってあげる。」

 

カレン「ありがとうデス。助かりマス。」

 

だが陽子は少々怒ってた。

 

カレン「それではお願いシマス。」

 

重い荷物を持ってるカレンをお姫様抱っこされてる。

 

陽子「おい。」

 

浩輔「軽々と持ち上げたな陽子。俺も手伝うぞ。」

 

 

 

 

そして教室まで運び終えた。

 

カレン「ありがとー!ヨーコとコースケはここぞと言う時に助けてくれるなくてはならない人デース!」

 

陽子「それはどうもー。」

 

浩輔「何か照れるなー。」

 

カレン「何時もはひっそり微笑んでるけど、ちゃんと私達の話を聞いてくれてて、暗い夜道出会えたらそれだけでホッと出来る、そう!まるでコンビニのような存在!!」

 

陽子「褒めてないだろそれ。」

 

浩輔「なあカレン、それは貶してるのか?」

 

 

 

 

 

 

教室に戻った2人は、悩んでる忍を見た。

 

陽子「シノ、その紙の山は何?」

 

忍「海外旅行のチラシです。実は昨日、危うくお姉ちゃんに捨てられる所だったんです!側から見ればただの紙切れですが、私にとっては宝物で!」

 

カレン「折り折りー♪」

 

浩輔「なあ忍、言いたい事は分かるが、お前の宝物が弄ばれてるぞ。」

 

何時の間にかカレンがチラシを折り紙にしていた。

 

忍「うわー!!!」

 

 

 

 

 

 

その頃綾は咳をしていた。

 

綾「コホッ、コホッ・・・」

 

圭太「どうした綾?お前具合悪いのか?」

 

綾「ちょっと風邪っぽくて・・・」

 

陽子「大丈夫?熱は?」

 

熱を確かめようと綾に手を差し伸べる。すると綾は陽子の手を叩いた。

 

綾「ね、熱が上がったらどうするのよ!!」

 

陽子「えーー!?」

 

カバンからマスクを取り出した圭太。

 

圭太「だったら綾、マスクすれば少しは落ち着くぞ。」

 

綾「ありがと・・・」

 

するとカレンは陽子を見て微笑んだ。そして陽子の背中をツンツンと突っついた。

 

カレン「肉まん1つー!」

 

陽子「コンビニから離れろ。」

 

お陰で陽子は不機嫌になってしまった。

 

陽子「はぁ・・・私って皆からどう思われてるのかな?自分の事って分からん・・・」

 

忍「では、グラフで表してみましょう!こんな感じに!」

 

小さい、金髪、可愛い、簪、ツインテが書かれたアリスのグラフを見せた。

 

陽子「おー!」

 

忍「そうですね、陽子ちゃんと言えば・・・」

 

思い付いたグラフを一気に書き記した。

 

忍「こうなりました!!」

 

グラフは全部ツッコミに埋められた。

 

陽子「私の存在って!!」

 

 

 

 

 

 

その後、カレンは陽子を観察してる。クラスメイトと会話してる時も、廊下に居る時も、水を飲んでる時も、そして全てを観察したカレンは早速グラフで表す。

 

陽子「ちょ!?何書いてんの!?凄ぇ気になる!!」

 

カレン「ふむふむ、陽子グラフ改訂版デス!今日1日陽子を観察してみましたが、このグラフは正しくないデス!」

 

陽子「つまり、私はただのツッコミキャラでは無いと!?」

 

カレン「そこでこの改訂版。そしてこれはシノが書いたグラフ。お分かり頂けただろうか?」

 

改訂版のグラフと忍が書いたグラフを黒板に貼った。クラス内の全員が注目する。

 

浩輔「あれが陽子のグラフか。」

 

圭太「随分改訂されてんな。」

 

陽子「やめろ!皆見てる!!」

 

改訂版を陽子に見せる。半分やさしいで半分ツッコミ。

 

カレン「このように、陽子の半分は優しさで出来てマス!」

 

陽子「えー?なんだよもう、照れるじゃん!」

 

アリス(それでも半分はツッコミなんだね・・・)

 

圭太「あれで納得すんのかよ陽子。」

 

カレン「因みにアヤヤのグラフも作ってみマシタ!」

 

綾「私のも!?」

 

グラフにはデレ屋とかしこいと巨大な空欄が記入されてる。

 

綾「ん?この1番大きな部分は何がしめてるの?」

 

カレン「そこはヨーコデスヨ!」

 

すぐに自分のグラフをクシャクシャにした。

 

陽子「綾のグラフ?見せて見せてー?」

 

綾「ゼ、0%とは言わないけど、しめでも5%だけなんだからね!」

 

陽子「何が?ってか、やっぱ熱があるのか綾は?」

 

綾「全然熱じゃないから!勘違いしないで!」

 

浩輔「ツンデレの典型だな綾は。」

 

忍「確かに、陽子ちゃんには優しさを感じます。例えるとお母さんやお姉ちゃんのような。」

 

陽子「シノの母ちゃんになった覚えは無いよ。」

 

綾「そう言えば、確か陽子をお姉ちゃんって間違えて呼んでたわね?」

 

圭太「あーあの時言ってたな。」

 

カレン「ヨーコはお姉ちゃんっぽいデスネ。」

 

陽子「そう?」

 

カレン「私は一人っ子デスから、お姉ちゃんって憧れるデス。」

 

綾「私も一人っ子だけど。」

 

アリス「私もー。」

 

浩輔「俺は姉ちゃんが居たな。」

 

圭太「俺も一人っ子だからな。」

 

浩輔「なんだよ圭太、お前の母さんお姉ちゃんみたいなテンションだろ?」

 

圭太「あんなテンションは元からだけどな。姉ちゃんのテンションってどんな風か分かんねえよ。」

 

アリス「ヨーコみたいなお姉ちゃんが欲しかったよー!」

 

陽子「何か嬉しいなー!」

 

するとアリスは陽子に抱き付いた。

 

アリス「ヨーコお姉ちゃーん!」

 

陽子「何だい妹よ?」

 

浩輔「あら〜。」

 

圭太「何だ?この違和感無い雰囲気は?」

 

綾「お、お姉ちゃん・・・」

 

カレン「じー・・・」

 

綾「あ!!」

 

 

 

 

 

 

英語の時間、忍が烏丸先生に質問する。

 

忍「質問です!先生は兄弟居るんですか!?」

 

烏丸先生「せ、先生は末っ子なのよ。上にお兄ちゃんが2人居て・・・」

 

全員「お兄ちゃん?」

 

皆がお兄ちゃんと連呼してる。烏丸先生は恥ずかしくなってた。

 

烏丸先生「あ、兄が2人です!授業に戻りますよ!」

 

浩輔(烏丸先生の意外な一面が見れたな。)

 

 

 

 

 

 

英語の授業が終わり、忍が職員室に向かう。

 

陽子「シノ、職員室行くの?」

 

忍「はい。」

 

陽子「もう学校内で道に迷わないんだなー。」

 

忍「もう、小学生じゃないんですから。陽子ちゃんに手を引かれなくても1人で大丈夫ですよ。」

 

そう言って職員室へ向かう。陽子はただ立ってる。

 

綾「どうかした?」

 

後ろに綾と圭太と浩輔が立っていた。

 

陽子「何か切ない気持ちになってしまった。高校生になって、特にアリス達が来てからシノは変わったと思って。」

 

目の前で忍がアリスとカレンと会話してる。

 

陽子「3人並ぶと、あのシノが姉ちゃんに見えるんだもん。」

 

3人を見つめてる綾。

 

綾「捕らえられた宇宙人に見えた。」

 

浩輔「俺もそう見えた。」

 

そう見えた綾。

 

陽子「台無しだよ!」

 

圭太「ロズウェル事件のリトル・グレイかよ。」

 

綾「心配しなくても、シノは1人でやっていける子だと思うの。」

 

カレン「私もそう思うデス。」

 

アリス「私も。」

 

浩輔「俺も。」

 

綾「例えば砂漠の真ん中に放り出されても、何食わぬ顔で帰って来そうだし。」

 

アリス・カレン「うんうん。」

 

綾「無人島に漂着しても逞しく生きて行きそうだし、エベレストに遭難しても。」

 

アリス・カレン「うんうん。」

 

圭太・陽子「お前ら忍(しの)を何者だと思ってるんだ!?」

 

綾「陽子がシノを妹みたい思ってるって事は分かったわ。」

 

陽子「小学生の時からそうだったからねー。でも私は長女だから本当は姉ちゃんに憧れるなー。弟も妹も可愛いけどさ。」

 

圭太「あー、あの2人か。」

 

アリス「ヨーコはイサミの事を勇姉って呼ぶよね?」

 

浩輔「そう言えば圭太も、勇さんの事を姉貴って呼んでたよな?」

 

陽子「うん、まあね。」

 

圭太「まあそうだな。」

 

 

 

 

 

 

小学生の頃。

 

勇『陽子ちゃんも妹みたいなものよ。それに圭太君は弟みたいなものよ。』

 

陽子『本当?』

 

圭太『俺も?』

 

勇『可愛いわ。』

 

陽子『じゃあ、勇姉って呼んで良い?』

 

勇『勿論!』

 

陽子の頭を優しく撫でる。

 

陽子『勇姉!』

 

圭太『じゃあ俺は、姉貴って呼んでもいいか?』

 

勇『ええ勿論。』

 

圭太『宜しくな!姉貴!』

 

 

 

 

 

 

その頃忍達が通ってる別の高校では、勇と湊が弁当を食べてる。

 

湊「今は何時?」

 

勇「えっとね・・・」

 

スマホで時間を見る。

 

勇「12時55分。」

 

すると画面がアリスと忍の2ショットに変わった。

 

湊「あんたシスコン度上がってない?」

 

勇「んー?そっかなー?」

 

 

 

 

 

 

放課後、忍とアリスが下校してる。

 

忍「お姉ちゃんはスカウトされてモデルになったんですよ。」

 

アリス「凄ーい!」

 

忍「丁度この辺りで声を掛けられたそうですよ。」

 

何時もの集合場所に止まった。

 

アリス「じゃあ、私達ももしかしたら声掛けられるかも!」

 

忍「スカウト待ちって奴ですね。」

 

こうして2人はスカウト待ちをする。

 

 

 

 

 

 

時間が過ぎて夕方。スカウトは来なかった。そこに綾が来た。

 

綾「2人共、先帰ったんじゃなかったの?」

 

結局スカウト待ち失敗。

 

「END」




         キャスト

      香川圭太:相葉裕樹

      白川浩輔:羽多野渉

       大宮忍:西明日香
アリス・カータレット:田中真奈美
      猪熊陽子:内山夕実
       小路綾:種田梨沙
     九条カレン:東山奈央

     烏丸さくら:佐藤聡美
       大宮勇:田村ゆかり
       白川湊:川澄綾子

忍「お姉ちゃんこの服どうですか?」

勇「忍にはもっと似合う服があると思う。」

忍「メイド服よりも・・・!?」

勇「着物はどう?タンスの上にいっぱい並べたいわ。」

忍「それただのこけしじゃないですか!?」

次回「金のアリス金のカレン」

勇「可愛いのに。」

作者『小学校時代の陽子可愛かったですね。』

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