HAPPYきんいろモザイク   作:naogran

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イギリスにある小さな町『コッツウォルズ』。この町に住む少女アリスは、夏休み中の1週間だけイギリスに帰省してる。




ある朝、アリスが起きて忍から貰った簪で髪を留めた。家のドアを開けると、愛犬のポピーが鳴きながら外へ出る。

アリス「ポピー!しーっ。」

そして愛犬のポピーと散歩に出掛ける。アリスは懐かしを感じながら散歩する。

アリス『日本ではね、朝は何時もシノを起こしてから外の郵便受けに新聞を取りに行くんだよ。寒い日は、半纏を羽織って出るの。暑い日は、玄関にお水もまくよ。それからシノのマムとイサミにおはようって挨拶して、もしまだシノが寝てたら起こしに行くよ。シノは朝に弱いの。』




丘の上にある木の木陰に座って一休みする。アリスはポピーを優しく撫でる。

アリス「ポピー、シノの事覚えてる?シ、ノ、ブ。中学生の時ホームステイに来たこけしそっくりの日本の女の子だよ。シノは仲良しのあだ名で・・・」

???「アリス。」

アリス「あ!シノ!!」

後ろに振り向くと、何故か忍がそこに居た。

忍?「アリスに会いに来ちゃいました!」

アリス「シノー!嬉しいよー!」

忍に出会えたアリスは喜んだ。すると忍の髪の毛を外した。忍の正体はカレンだった。

カレン「ふぅ・・・アリス、私もうシノごっこ飽きたデス・・・」

アリス「お願いカレン!もう1回やって!!」

ただの忍ごっこだった。


Episode24「なによりとびきり好きだから」(最終回)

カレン「イギリスに着いてから、アリスずっとシノの事ばかりデスね。」

 

ビデオカメラでアリスを撮影する。

 

アリス「だって、ん?カレン、イギリスに着いてからしょっちゅうビデオ撮ってるね。」

 

カレン「ハイ!日本では見られない風景皆へのお土産にするデス!!」

 

アリス「わあ!ナイスアイデアだね!じゃあもっと建物とか!」

 

カレン「NoNo!これはシノに会いたいしょんぼりアリス映像集デス!」

 

アリス「何なのそれ!!」

 

カレン「それじゃあ、今日はお土産買いに行きマショー!買い物ー!」

 

アリス「昨日山程買ったから十分だよ!」

 

カレン「えー?」

 

アリス「私達が無事帰る事が一番のお土産なんじゃないんかな?」

 

カレン「成る程デス・・・でも、帰るまでシノ、私達の事覚えてるデショウか?」

 

アリス「あ・・・!」

 

それを聞いたアリスの顔が真っ青になった。

 

カレン「もしかしたらもう・・・」

 

アリス「もー覚えてるよー!ホームステイの時は3年も離れてたけど大丈夫だったし!今回はたったの1週間だよ!」

 

カレン「だってシノこの間。」

 

 

 

 

回想・この間の忍。

 

忍『コペンハーゲンって何処の首都でしたっけ・・・?』

 

コペンハーゲンとはデンマークの首都である。回想終了。

 

 

 

 

カレン「って。」

 

アリス「ただの度忘れだよ!」

 

カレン「じゃ、シノはちゃんと覚えてマス?」

 

アリス「うん!私達と同じ会いたがってるに決まってるよ!(ね!シノ!)」

 

制服姿の忍がモザイクに掛かってる。私服姿の忍もモザイクに掛かってる。

 

 

 

忍『いとおかし。』

 

 

 

最終的に雛人形姿の忍が浮かんだ。

 

アリス「シノー!シノ大和撫子〜。」

 

カレン「アリス〜、シノの事ちゃんと覚えてマス?」

 

 

 

 

その後アリスの実家。

 

カレン「今日は何して遊びマス?アリスの好きな事で良いデスよ〜!」

 

アリス「本当?」

 

部屋で花札をする。カレンが有利な状況になってる。

 

アリス「もーカレン強いよー。」

 

カレン「ふっふっふー!花札久し振りにやりマシタ!」

 

アリス「シノともこの部屋でしたんだ。花札。」

 

するとカレンはポケットからスマホを出した。

 

カレン「アリス、シノに電話しマスか?」

 

アリス「え?あ・・・ううん、日本はもう夜だよ。」

 

カレン「Oh、そうでシタ・・・私、アリスやシノが携帯持ってないの不便そうだなって思ってマシタ。携帯あっても不便デスね。」

 

アリス「言いたい事があったら手紙で気持ちを伝えれば良いんだよ。私とシノだったらそうするよ!」

 

カレン「それはそれで時間掛かるデス。」

 

アリス「そっか・・・」

 

するとノックの音が聞こえた。アリスのママが部屋に入って来た。

 

アリスのママ「アリス、カレン、今スコーン作ってるんだけど。」

 

 

 

 

1階に降りて、お菓子作りをする。アリスとカレンがクッキーの生地を使って自分の名前の形にする。

 

カレン「KAREN参上デス!」

 

アリス「出来たー!」

 

更に忍の名前も出来た。

 

アリス「ハートいっぱい作ろー!」

 

カレンが鉄板の上にアルミホイルを敷いて、その上にクッキーの生地を乗せる。

 

カレン「これでOKデス?」

 

アリスのママ「ええ。カレン手際が良いわね。」

 

カレン「シノの家でも作ったんデス!」

 

アリスのママ「そうなの?」

 

アリス「皆でティーパーティーしたんだよ?シノ凄く燃えてたけど作るのに時間掛かっちゃって。結局次の日学校で食べたんだよね。」

 

カレン「中庭でレジャーシート敷いてピクニックデシタ!」

 

クッキーをオーブンに入れる。

 

アリス「カレンのゴマクッキーも美味しかったな〜。」

 

カレン「ホノカや先生達も喜んでくれマシタ!アヤヤの型抜き借りてハート型のクッキー!」

 

アリス「作ってる時、ヨーコが小麦粉ひっくり返したけどコースケが助けてくれたんだよねー。」

 

カレン「アハハ!ドジっ子ヨーコ!後ケイタが凄く作るの上手デシタ!」

 

アリス「カレンが来る前シノもオレンジジュースこぼしたんだよ?」

 

カレン「ドジっ子シノ!アハハハ!」

 

アリスのママ「うふふ。」

 

アリス・カレン「ん?」

 

アリスのママ「もっと聞かせて。日本の話。」

 

アリス「うん!」

 

カレン「YES!」

 

 

 

 

その後もアリスのママに日本でやった事を色々話した。話してる最中にクッキーが焼けた。そして中庭に移動してティーパーティーの準備をする。準備が完了し、ティーパーティーを始める。

 

 

 

 

カレン「わあ!美味しそうデ〜ス!」

 

アリス「うん!いただきます!」

 

アリスのママ「いただきます。」

 

カレン「いただくデス!」

 

焼けたクッキーをカレンがいただき、アリスがスコーンをいただく。

 

カレン「お上手デス!」

 

アリスのママ「アイスクリームもあるわよ?」

 

カレン「わーい!食べたいデース!」

 

 

 

 

 

 

そして数日後の夜、アリスの家で夕食を食べる。カレンも居た。

 

アリスのママ「1週間もあっという間ね。アリス、明日はパパがあなた達を空港まで送るわ。」

 

カレン「宜しくお願いします!」

 

アリス「カレンのパパとマムは?」

 

カレン「空港で待ち合わせデス!」

 

アリス「折角の家族旅行なのに、ほとんどうちに居たね。」

 

カレン「パパとママとまた来るデス!」

 

アリスのママ「2人共随分日本に慣れたみたいね。」

 

カレン「ん?」

 

アリスのママ「2人で話をする時、何時も日本語だし。」

 

アリス・カレン「あ!」

 

アリスのママ「何より・・・毎食納豆を食べるのが・・・」

 

納豆から遠ざかるアリスのママ。

 

アリス「折角日本から持って来たのにーーー!!」

 

更に納豆から遠ざかる。

 

 

 

 

 

 

その後アリスの部屋ではアリスとカレンが居た。

 

カレン「今度来る時は、皆で来られれば良いデスね。」

 

アリス「うん!アヤは飛行機苦手なイメージあるよ。」

 

カレン「ヨーコが行くならアヤヤも付いて来るはずデス!コースケが来ればケイタはコースケにつっこんで来マス!地球の裏側でも宇宙でも何処までもデス!」

 

 

 

 

陽子『イエーイ!』

 

綾『しょうがないわねー!』

 

浩輔『宇宙キター!!!』

 

圭太『お前の運命は俺が決める!』

 

 

 

 

アリス「凄〜い!」

 

宇宙を飛んでる4人を想像して2人は笑い合う。

 

アリス「日本に帰ったら夏休み終わっちゃうね。」

 

カレン「2学期楽しみデス!体育祭と学校祭!」

 

アリス「シノ記念日もあるよ!」

 

カレン「パーティーしなくちゃデスね!」

 

アリス「うん!楽しみだな〜!」

 

カレン「楽しみデス。」

 

するとカレンとアリスが眠たそうに欠伸をした。

 

カレン「移ったデス。」

 

アリス「うふふ。寝よっか。」

 

カレン「はい。」

 

電気を消して布団に入る。

 

アリス「カレン。」

 

カレン「ん?」

 

アリス「イギリス来るの誘ってくれてありがとう。」

 

感謝されたカレンは微笑んで目を瞑る。

 

カレン「早く寝ないと寝坊するデスよ?」

 

アリス「寝るよもう。」

 

カレン「おやすみデス。」

 

アリス「うん。おやすみ。」

 

2人は静かに眠る。

 

 

 

 

 

 

そして翌朝。遂に日本へ帰る準備が出来た。アリスのパパが車に荷物を入れる。そして家では。

 

アリスのママ「日本に電話するわ。」

 

アリス「着いた日はシノと電話出来なかったから今日こそは!」

 

カレン「1週間振りの会話緊張シマスねー!」

 

アリス「あ!!」

 

カレン「ドキドキ〜!」

 

アリス「や、やめてよカレン!どうしよう・・・手が震えて・・・」

 

緊張を解す為深呼吸をする。

 

カレン「深呼吸デスよアリス!」

 

アリスのママ(電話するだけであんなに。)

 

そして忍の家と回線が繋がった。

 

忍の母『はいもしもし?もしもーし?』

 

 

 

 

 

 

その頃忍の部屋では、今日も4人がお泊まりに来ていた。

 

浩輔「フォーカード!」

 

圭太「ロイヤルストレートフラッシュ!」

 

浩輔「またかよ!圭太お前何か仕組んでるだろ!」

 

圭太「仕組んでねえよ。俺に僥倖の女神が舞い降りただけだ。」

 

忍と陽子と綾がババ抜きをして、圭太と浩輔がポーカーをやってる。忍にまた眠気が来た。

 

綾「しの限界みたい。」

 

陽子「あはは。もう寝るか。」

 

綾「うん。」

 

浩輔「圭太!もう1戦!」

 

圭太「懲りねえなお前は。」

 

すると忍の母が部屋に入って来た。

 

忍の母「アリスちゃんから電話よ。」

 

忍「アリス!!!」

 

浩輔「うおっ!?」

 

突然忍の眠気が吹っ飛ばされた。

 

陽子「一発だな。」

 

圭太「完全に開眼だなおい。」

 

 

 

 

そして忍がアリスと電話する。

 

忍「アリスー!お久し振りですー!」

 

陽子「いやー良かった良かったー!やっとアリスと電話出来て。」

 

綾「ええ!しのも喜んで・・・って何か固まってるわ!?」

 

途中で忍が固まってた。

 

陽子「まさかアリスの身に何かあったんじゃ!?」

 

忍「アリスが、凄い勢いで英語を喋ってて・・・」

 

圭太「ただの照れ隠しかよ!」

 

 

 

 

アリス『シノ、元気?私は元気だよ。カレンもマムもダッドもポピーも元気だよ。これから家を出て飛行機に乗るよ。日本に着くのは日本時間で朝の9時くらいかな。カレンと一緒に沢山お土産買ったから楽しみにしててね。気に入ってくれると嬉しいな。イギリスは懐かしくて、楽しかったよ。マム達も喜んでくれたよ。イギリスの話、帰ったらいっぱいするね。久し振りに話すから、何話して良いか分からないよ・・・』

 

 

 

 

忍「ハロー。」

 

アリス『あ!こ、こんにちは。』

 

忍「ハロー!」

 

綾「会話してるみたいだけど。」

 

陽子「いやいやいや。」

 

浩輔「ハローで会話成立しねえよ。」

 

 

 

 

 

 

アリス「シノ、あのね、さっきはごめんね。」

 

カレン「アリス!ちょっと貸して下サイ!」

 

アリス「うん。」

 

今度はカレンに代わる。

 

カレン「シノ?元気デス?お土産いっぱい買ったから覚悟しておくデス!アリスも元気デスよ?イギリス懐かしいですってアリス言ってマシタ。はい!それじゃバーイ!」

 

そう言って切ってしまった。

 

アリス「えーーー!?どうして切っちゃうの!!!」

 

カレン「わあ!!ごめんデスつい・・・」

 

アリス「ついじゃないよーー!!!!」

 

切ってしまった事にアリスが怒ってしまった。ガッカリして縮こまってしまった。

 

アリス「全然喋れてないのに・・・」

 

カレン「アリス凄い喋ってマシタ!大丈夫!シノには通じたはずデス!」

 

アリス「あ、うん。」

 

カレンが何とかアリスを励ます。励ました結果アリスが少し元気を出した。

 

 

 

 

 

 

そして忍は、受話器を置いた。

 

陽子「またアリスと喋れなくて残念だったな。」

 

忍「いえ、今度は喋れましたよ。英語でいっぱい。ハローって。」

 

陽子「そっか!」

 

圭太「でも下手したらあの時みたいになっちまうぞ?」

 

それは、今年の3学期初日に起こったアリスが英語で喋ってる時の事だった。

 

 

 

 

 

 

その頃アリスは、部屋に置かれてるこけしを持った。

 

カレン「忘れ物無いデス?」

 

アリス「うん!これで全部!」

 

すると2人は、ひらがなチャートを見付けた。

 

アリスのママ「2人共ー、時間よー?」

 

アリス・カレン「はーい!」

 

 

 

 

そして日本へ戻る時間になった。

 

カレン「お世話になりマシタ!」

 

アリスのママ「体に気を付けてね。アリスの事宜しくね。」

 

カレン「OK!任せて下サーイ!」

 

アリス「もー子供じゃないんだからー!」

 

アリスのママ「また何時でも帰っていらっしゃい。」

 

アリス「うん。」

 

カレン「バーイ!」

 

車の方へ走るカレン。アリスも車の方へ歩くが、恋しくなってママに抱き付いた。ママは少し戸惑ったが、笑顔でアリスを優しく抱く。

 

アリスのママ「手紙、待ってるわ。」

 

優しく言うママ。アリスはママを離す。アリスは嬉し泣きしてる。

 

アリス「行ってきます!」

 

そして車に乗って空港へ向かう。アリスのママとポピーが空港へ向かうアリス達を暖かく見送る。そして飛行機に乗って日本へ旅立つ。

 

 

 

 

 

 

その頃日本では、朝になっていた。忍の家では、忍が何故かシャワーをしていた。

 

陽子「さて、もうすぐアリス達が帰って来るけど。」

 

綾「どうしてお風呂に入ってるのかしら?」

 

風呂から上がった忍は、今度はオレンジ色のドレスを着る。

 

忍「何処か変な所無いでしょうか?」

 

陽子「何時も通り変だけど。」

 

浩輔「制服より酷えぜ。目立ってしょうがないわ。」

 

忍「あ!そろそろです!」

 

綾「え!?外で待つの!?」

 

 

 

 

外に出た忍。すると車のドアが開く音が聞こえた。振り向くとそこには。

 

忍「アリス!!」

 

カレンとアリスの姿があった。頭にリボンがあった。

 

アリス「シノ!!」

 

忍「アリース!カレーン!」

 

アリス「ただいま!シノー!」

 

カレン「ただいまデース!」

 

1週間振りの再会を果たした3人は抱き合う。

 

忍「おかえりなさい!ようこそ無事に帰って来てくれました!」

 

アリス「長い1週間だったよー!」

 

綾「おかえりなさい!」

 

陽子「おかえり!」

 

圭太「おかえりさん!」

 

浩輔「おっ久!」

 

カレン「ただいまデス!」

 

アリス「来てくれたの?」

 

綾「ええ!見送り出来なかったから。所でそのリボンは何なの?」

 

カレン「お土産デス!!」

 

陽子「何だそのプレゼントは私みたいなのは!」

 

浩輔「こんなのお土産じゃないわ。ただのアリスとカレンよ。」

 

圭太「だったら受け取れば良いだろ!」

 

 

 

 

家に戻り、アリスとカレンがイギリスのお土産を出した。

 

カレン「皆の分もいっぱい買って来たデスよ!好きなの選んで下サイ!」

 

陽子「おー!凄え!」

 

綾「これ紅茶!可愛い!」

 

カレン「アールグレイデス!」

 

浩輔「こりゃあ凄え!たんまりありますぜ!」

 

圭太「浩輔早まるな。」

 

そこに勇が起きて来た。

 

勇「おかえり。」

 

カレン「イサミー!」

 

アリス「イサミもお土産選んで!」

 

勇「私は最後で良いわ。ん?」

 

テーブルの上に置かれてるビデオカメラを見付けた。保存されてる映像を確認する。するとコードをテレビに繋げて再生ボタンを押した。

 

 

 

 

忍(カレン)『大宮忍です!この映像はシノに会いたいしょんぼりアリス映像集デス!』

 

 

 

 

アリス「きゃああああああああああ!!!!!」

 

 

 

 

忍(カレン)『お!アリス絶賛しょんぼり中デス!私がシノのフリをして元気付けてあげマス!』

 

 

 

 

アリス「それはダメーーーー!!!」

 

圭太「カレンこんな事やってたのかよ。」

 

 

 

 

その後荷物を忍の部屋へ持って行く。

 

忍「時差ボケは大丈夫でしたか?」

 

アリス「うん!飛行機で寝たから。」

 

部屋に入ったアリスはとても懐かしく感じてた。

 

忍「実はアリスが居ない間、寂しくてちょっと泣いちゃいましたよ。」

 

アリス「シノ・・・!」

 

忍「イギリスでのお話聞かせて下さい。」

 

アリス「うん!あ、あれ?シノの夏休みの宿題真っ白!帰省中に終わらせておくようにって言ったのに!シノ、今度は違う意味で泣く事になるかも・・・」

 

忍「え?」

 

何と忍の宿題がほぼ真っ白になっていた。

 

 

 

 

 

 

そして2学期が始まった。アリスと綾が中庭の花壇に水やりをする。

 

綾「え!?夏休みの宿題今朝終わったの!?」

 

アリス「うん・・・」

 

綾「提出日ギリギリじゃない!アリスが居れば大丈夫だと思ったけど。」

 

アリス「力及ばずだったよ・・・」

 

綾「はぁ、しのったら相変わらずね。」

 

 

 

 

 

 

そんな忍は今、教室で金髪少女倶楽部の雑誌を読んでる。本当に相変わらず金髪に目がない。すると机の中から1枚のプリントが落ちた。

 

穂乃花「あ!忍ちゃん、落とし、はっ!!!ご、ごめんね!見てないから!!モザイク掛かって見えたなかったからー!」

 

浩輔「うお!?」

 

プリントを見て驚いた穂乃花が忍に返して浩輔を横切って走り去って行った。

 

浩輔「松原どうしたんだ?」

 

忍「どうしたんでしょう?」

 

穂乃花が見たプリントを綾が見て顔を険しくした。それは英語のテストだった。点数は5点。

 

綾「しの、これは何?」

 

忍「英語のテストです・・・」

 

綾「見れば分かるわ!!」

 

浩輔「これ酷いな・・・」

 

綾「いい加減勉強しなさい!後半年で受験生なのよ!」

 

浩輔「忍!この点数は酷すぎるぞ!俺はこの前のテストは前より良い点取れたんだぞ!」

 

するとそこにカレンが忍に抱き付く。

 

カレン「アヤヤ!コースケ!そんなにシノを責めないで下サイ!」

 

綾「カレン?」

 

カレン「確かに勉強はダメかもデスが、シノには色んな才能はあります。テストの点数はたったの5点デスが!」

 

忍「カレン声が大きいです!」

 

浩輔「カレン、忍の味方をするのは良いが、さっきの言葉は褒めてるのか貶してるのかどっちかにしろよ。」

 

綾「色んな才能ってどんな?」

 

カレン「えっと皿回しとか!クルクルクルクル〜。」

 

忍「私回した事無いです。」

 

カレン「大丈夫デス!結構簡単デス!」

 

忍「それなら私でも。」

 

皿に手を伸ばした瞬間、落として割ってしまった。

 

綾「回す前に割れたわ・・・」

 

浩輔「ダメじゃん。」

 

忍「お皿が・・・」

 

カレン「ドンマイ!次は腹話術デス!」

 

アリスと綾のパペットを取り出した。

 

綾「どうして一発芸系なの!?」

 

浩輔「成績関係ねえだろ!」

 

腹話術に挑戦。

 

忍「わあアリス綺麗な金髪ね!ありがとうアヤ!私がいただくわ!アリスの髪は蜂蜜味よ!きゃー!」

 

腹話術をする忍だが口が動いてる。

 

綾「私を変なキャラにしないで!」

 

浩輔「プラス口思いっきり動いてるぞ!」

 

忍「私って、何の才能も無いのですね・・・・」

 

才能が無くてしょんぼりしてしまった。

 

カレン「誰だって1回は上手く出来ないデスよ。さあ!もう1回皿を回すデス!」

 

浩輔「ええ加減にしろ!」

 

陽子「コンニチハ〜・・・」

 

そこに圭太とアリスと陽子が来た。陽子は元気が無い。

 

カレン「Oh!ヨーコまで落ち込んでマス!」

 

綾「どうしたの陽子?私は元気なあなたが好きだわ。」

 

腹話術をする綾。見事にこなした。

 

忍「綾ちゃんが腹話術を!」

 

カレン「上手デス!」

 

浩輔「隠れた才能が覚醒したのか!?それで陽子、そのクマのぬいぐるみは何だ?」

 

陽子「実は、昨日美月のクマを壊しちゃって・・・」

 

 

 

 

昨日、陽子が美月のクマのぬいぐるみの左腕を破いてしまった。

 

陽子『ああやべえ!!』

 

仕方無くガムテープで雑に直した。

 

陽子『ごめんな、わざとじゃないんだ。』

 

 

 

綾「直し方が雑!!」

 

 

 

美月『うわあああん!お姉ちゃんが!お姉ちゃんが!』

 

空太『よしよし。』

 

泣いてる美月を空太が慰める。

 

陽子『美月ごめん!ガムテープは無いよな!せめてセロハンテープだよな!』

 

美月『うわあああああん!!!』

 

 

 

 

そして現在に至る。

 

圭太「セロテープでもアカンわ!!」

 

陽子「私って何でこうがさつなのかな・・・」

 

忍「大丈夫です!クマ夫さん直りました!」

 

陽子「え!?」

 

忍「はい!これで仲直りして下さい!」

 

何と忍が一瞬にしてクマを直した。

 

陽子「今の一瞬で!?ありがとー!流石しのだよ!」

 

アリス「当たり前だよ!だってシノだもん!シノ最高!」

 

カレン「シノ最高!」

 

忍「大袈裟ですよ〜。」

 

綾「才能あるじゃない!しのなら将来プロの服飾職人になれるかもしれないわ!」

 

圭太「おお!服を自作出来るレベルなら売れる事間違い無しだな!」

 

カレン「成る程!シノ!デザイナーになるデス!」

 

陽子「デザイナー?格好良い!」

 

浩輔「その才能を活かせば将来大丈夫だろ!」

 

アリス「凄〜い!世界の大宮だね!」

 

忍「あの、私通訳者になりたいんですけど・・・」

 

6人「あ。」

 

アリス「シノ、人には向き不向きがあるんだよ?」

 

忍「ヒィッ!?」

 

陽子「アリスの一撃・・・」

 

圭太「結構辛口だな。」

 

アリス「でもそれでもシノが頑張るなら私は全力で応援するよ!」

 

忍「アリス・・・」

 

アリス「それでもダメだったら私が通訳者になる!」

 

浩輔「おいアリス、お前がなったら意味無えだろ。」

 

忍「分かりました!私頑張ります!」

 

6人「おー!!」

 

アリス「頑張ってシノ!それじゃ私応援するね!全力で!」

 

 

 

 

早速勉強を始める。

 

アリス「さあ!お勉強の時間だよ!英単語50個意味調べて書き取り50回ずつ!」

 

急にアリスが鬼教師ポジションになった。更に竹刀も持ってる。

 

忍「アリス厳し過ぎます!せめて10回で!」

 

アリス「今日はビシバシ行くよ!ビシバシビシバシ!」

 

忍「ひええ!!」

 

陽子「勉強って自分でやる気にならないと身にならないよなー。」

 

カレン「馬の鼻先に人参ぶら下げたらやる気になるデス!」

 

浩輔「それ良く漫画とかでやるよな。」

 

綾「しのには金髪ね!」

 

陽子「あはは!どうやって金髪ぶら下げるんだよ?」

 

アリス「よいしょ。」

 

するとアリスが忍の頭に顔を乗せた。すると忍のスピードが更に倍増した。

 

圭太「どう言う状況だこれ?」

 

カレン「でもやる気出してマス。」

 

圭太「金髪ボンベってこれか?」

 

陽子「好きこそ物の上手なれって言うし、しのは英語が苦手でも外国は好きでしょ?だったら大丈夫だよ!」

 

忍「陽子ちゃん・・・はい。私、アリスもカレンも大好きです!陽子ちゃんはご飯が好きだから食いしん坊なんですね!成る程!」

 

陽子「それはただの食欲だよ!」

 

浩輔「でも早弁してるから食いしん坊間違い無しだな。」

 

陽子「こら浩輔ー!」

 

 

 

 

 

 

そして放課後になっても忍は勉強に集中する。途中で綾が教えてあげたり、穂乃花と香奈が応援に来てくれたりもした。そして時間が過ぎて。

 

忍「予習復習宿題のプリント全部自分の力で終わらせましたー!」

 

陽子「それが普通だよ。」

 

予習と復習と宿題を終わらせた。

 

忍「凄く頭が良くなった気がします!皆さんありがとうございます!」

 

アリス「良く頑張ったよー。それじゃあ次の問題集だよ!もう一頑張り!」

 

忍「もう勘弁して下さい!」

 

圭太「はいこれで終わり。じゃあ皆帰るか。」

 

 

 

 

そして全員下校する。

 

忍「はぁ〜、頭使い過ぎてふわふわします。」

 

陽子「しのは何時もふわふわしてるけどなー。」

 

綾「帰りに何処か寄る?」

 

カレン「ハイハーイ!クレープ食べたいデス!」

 

アリス「クレープ!」

 

忍「良いですね!若者っぽいです!」

 

浩輔「俺達まだ若者だろ?」

 

陽子「私チョコカスタード!」

 

カレン「モダンチョコ!」

 

アリス「いちご入ってるのが良いな〜!」

 

圭太「俺バナナクリームにするか。」

 

浩輔「じゃあ俺キャラメル!」

 

忍「迷いますね。綾ちゃんは?」

 

綾「そうね、アップリシナモンにしようかしら。」

 

陽子「良いな!一口ちょうだい!」

 

綾「え!?」

 

陽子「私のもあげるから!予約ね!」

 

綾「勝手なんだから・・・」

 

 

 

 

そして外に出ると、真っ赤な夕日が浮かんでた。

 

忍「夕日が眩しいです。」

 

陽子「よーし!今日は体育が無かったから途中まで競争しようぜ!」

 

綾「え!?」

 

忍「良いですよ!」

 

陽子「走れー!」

 

忍「わーい!」

 

アリス「待ってシノー!」

 

圭太「負けるかー!」

 

浩輔「あ!ずりいぞ!」

 

カレン「GO!GO!」

 

7人が競争する。

 

 

 

 

後ろでは烏丸先生と久世橋先生が見ていた。

 

久世橋先生「青春。」

 

烏丸先生「え?」

 

久世橋先生「青春って良いですよね。私学生時代の頃は勉強ばっかりであんまり楽しめていなかった気がします。」

 

烏丸先生「久世橋先生、楽しめれば何時だって青春時代ですよ!」

 

久世橋先生「烏丸先生。」

 

烏丸先生「久し振りにハイタッチしてみましょう!」

 

久世橋先生「え?」

 

烏丸先生「ハイターッチ!」

 

だがずれてしまって失敗。

 

烏丸先生「上手くいかないものね。」

 

久世橋先生「烏丸先生・・・もう1回やってみませんか?」

 

烏丸先生「いきますよ!トーテム!」

 

久世橋先生「ポール!」

 

 

 

 

テニスコートでは穂乃花と香奈がテニスの練習をしていた。

 

香奈「きん!」

 

穂乃花「ぱつ!」

 

 

 

 

その頃カレンは。

 

カレン「ニャー!ニャー!ホノカに送るデス!」

 

猫を見付けて写真を撮って穂乃花に送信した。

 

 

 

 

そして陽子は、直ったクマのぬいぐるみを美月に見せた。

 

陽子「美月ー!しのが直してくれたぞー!」

 

美月「ありがとう。凄い綺麗な縫い目・・・」

 

陽子「だろー?」

 

空太「何でお姉ちゃんが嬉しそうなの?」

 

陽子「う〜ん、何か嬉しかったんだよね〜!しのはきっと通訳者になれるよ〜!小さい頃からずっと一緒の私が呼んだから間違い無い!」

 

空太「話が見えないけど、何か保護者っぽい。」

 

陽子「そう?しのは妹みたいな感じだからな〜。」

 

美月「妹・・・お姉ちゃんはその前に自分の心配したら?」

 

人の事言えない成績の矢印が陽子の体に突き刺さった。美月はぬいぐるみを持って走り去った。

 

陽子「美月まだ怒ってるの!?もう!!」

 

空太(妬いてる。)

 

美月はただやきもちやいてるだけだった。空太にはお見通しだった。

 

 

 

 

その頃綾は部屋で携帯を見ていた。

 

綾「陽子、美月ちゃんと仲直り出来たかしら?」

 

陽子にメールしようとするが。

 

綾「やっぱりダメー!」

 

 

 

 

その頃浩輔は部屋でゲームをしていた。

 

湊「浩輔ー、晩御飯よー。降りて来てー。」

 

浩輔「おいっすー!今行くぜー!」

 

 

 

 

その頃圭太は、母と一緒に外食していた。今回はファミレス。圭太はペペロンチーノ。圭太の母はハンバーグ。

 

圭太の母「もう2学期が始まったのねー。この先面白い事が起こるかもね。」

 

圭太「何で母さんが緊張してんだよ?」

 

圭太の母「何でだろうね。」

 

 

 

 

そして忍の家では、勇がテレビを観ていた。

 

忍の母「勇、もうすぐ忍達帰って来るわよ?夕飯の支度手伝って。」

 

勇「んー。」

 

 

 

 

その頃忍とアリスは、家の前に居た。郵便受けからエアメールが入ってた。

 

忍「エアメールです。アリスのお母さんからですよ!」

 

アリス「イギリスで撮った写真かな?」

 

忍「見るの楽しみです!アリス、お返事書く時私も書いて良いですか?」

 

アリス「え?」

 

忍「私も英語でお手紙書いてみます。辞書を引きながらなので時間は掛かると思いますが、これも通訳者になるための第1歩です!」

 

アリス「うん!私も手伝うよ!」

 

忍「はい!まずはローマ字で下書きです。」

 

アリス「日本語で書いてから英語にした方が良いと思うよ?」

 

忍「そうですか?最初のエアメールはローマ字で書いてましたよね?」

 

また新しい出来事が起こりそうです。

 

『THE END See you!!』




         キャスト

      香川圭太:相葉裕樹

      白川浩輔:羽多野渉

       大宮忍:西明日香
アリス・カータレット:田中真奈美
      猪熊陽子:内山夕実
       小路綾:種田梨沙
     九条カレン:東山奈央

     烏丸さくら:佐藤聡美
       大宮勇:田村ゆかり
     久世橋朱里:大西沙織
     松原穂乃花:諏訪彩花
      日暮香奈:中津真莉
      猪熊空太:藩めぐみ
      猪熊美月:村川梨衣
       忍の母:高橋美佳子
      圭太の母:桑谷夏子
    アリスのママ:大原さやか

作者『きんいろモザイクが終了しました。ここまで長かったです。そして次回からあんハピを再開します。』

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