HAPPYきんいろモザイク   作:naogran

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アリスが編入して来て数週間が経ったある朝、忍の部屋では眠たそうに忍とアリスが起きた。

アリス「おはようシノブ・・・」

忍「おはようございます・・・」

起きたが、また横になってしまった。

アリス『日本に来て数週間、生活にも大分慣れてきました。』

家のポストから新聞紙を取り出すアリス。

アリス『日本はっても住みやすい!』

女子高生「アハハ!マジウケる!」

アリス『外国人も沢山居るし。周りの人も皆優しいです。』

だがアリスは金髪の女子高生を外国人だと思ってた。制服に着替えたアリスは、外に水を撒く。そこに忍が来た。

忍「アリス、夏でもないのに水撒かないで下さい。」

アリス「日本大好き!」

また新しい日常が始まった。


Episode2「ちっちゃくたって」

その後リビングで朝食を食べる2人。アリスは和食、忍は洋食の朝食を頂いてた。

 

アリス『大宮忍。シノブはおっとり優しくて、大和撫子の鑑だよ。』

 

すると誰かがアリスの頬を突っついた。

 

勇「良いな〜。色白もち肌。」

 

忍の姉の大宮勇だった。

 

アリス「イサミおはよう。」

 

勇「おはよう。」

 

忍「お姉ちゃん、今日仕事でしたっけ?」

 

勇「そう。午後から。」

 

アリス『イサミはモデル。2人は姉妹だけど、あんまり似てない。こんな感じ!』

 

勇を舞妓で忍をこけしに例えた。

 

アリス・忍「行ってきま〜す!」

 

 

 

 

 

 

朝食が終わった後、登校する。

 

アリス「わーい!あっ!」

 

途中で松木さんを見て、アリスは少し怯えた。そして忍の後ろに隠れた。

 

忍「おはようございます。」

 

松木さん「おはよう。忍ちゃん、アリスちゃん。」

 

アリス「コンニチハ・・・」

 

 

 

 

 

 

2人は再び登校。

 

忍「アリスは人見知りですね。」

 

アリス『大人と話すのは、まだ緊張します。後あの犬!』

 

犬「ワンワン!!」

 

あの犬と会って、2人は怯えてた。

 

忍「アリス、まずはご挨拶からです・・・!」

 

アリス「怖い・・・・!!!」

 

 

 

 

 

 

その頃綾は、待ち合わせ場所で忍達を待っていた。

 

忍「おはようございます綾ちゃん。」

 

丁度忍とアリスが来た。

 

アリス「おはようアヤ。」

 

綾「おはよう。」

 

忍「陽子ちゃんは?」

 

綾「日直で先行ったわ。」

 

忍「圭太君と浩輔君は?」

 

綾「圭太と浩輔も先に行ったわ。」

 

忍「すみませんお待たせして。」

 

綾「早く行きましょ?遅刻しちゃう。」

 

アリス『小路綾。アヤは頭が良くてしっかり者。だけど時々・・・』

 

忍「綾ちゃん!タイツ履き忘れてますよ!?」

 

綾「え?・・・あ!!」

 

下を見ると、タイツを履いてなかった。

 

忍「わ、私の靴下を!」

 

綾「しのが裸足になっちゃうじゃない!あ!確か・・・」

 

カバンの中を探る綾。

 

綾「あった!」

 

中に運良くタイツが入ってた。

 

アリス『凄く、おっちょこちょい。』

 

 

 

 

 

 

学校に到着して教室に入ると陽子が居た。

 

陽子「おっはよー!」

 

アリス『猪熊陽子。ヨーコは明るくて元気。』

 

綾「おはよう。」

 

アリス「おはよう。」

 

陽子は何故か弁当を食べてる。

 

綾「朝ごはん食べてなかったの?」

 

陽子「え?食べたけど?」

 

綾「その、何か?みたいな顔やめて。」

 

アリス「いっぱい食べるのは良い事だよね。」

 

圭太「よう皆揃ったか。」

 

アリス「おはようケイタ。」

 

圭太「ようアリス。」

 

アリス『香川圭太。ケイタはシノブ達のクラスメイトで凄くクール。』

 

綾「浩輔は居ないの?」

 

圭太「彼奴トイレ行ってる。」

 

そこに圭太が戻って来た。

 

浩輔「よう皆、おはようさん。」

 

アリス『白川浩輔。ケイタ達の親友で、陽子と同じ明るい。』

 

圭太「そう言えば陽子、お前また早弁か?」

 

陽子「お腹空いちゃって。」

 

浩輔「胃袋の消化が激しいのか?」

 

 

 

 

 

 

そしてHR。

 

陽子「起立!」

 

全員起立する。

 

陽子「礼!」

 

全員「おはようございます!」

 

礼して挨拶。

 

アリス『アリス・カータレット。今日も目一杯日本の高校生活楽しみます!』

 

 

 

 

 

 

休み時間。

 

忍「アリスは、今年で幾つになるんですか?」

 

アリス「え!?皆と同じ高校1年生だよ!同じクラスでしょ!?」

 

忍「そうでした。」

 

2人は立って背比べする。

 

忍「でもその割には小さいですね。私が155センチですので、アリスは50センチくらいですかね?」

 

アリス「それは無いよ!?」

 

圭太達と会話する。

 

陽子「背が引くいのがコンプレックス?」

 

アリス「うん。」

 

圭太「確かにアリスは小さいしな。」

 

陽子「何で?小さいの可愛いじゃん。」

 

忍「そうですよ。」

 

浩輔「そうそう。小さい女の子は可愛いしな。」

 

圭太「おいロリコン野郎。」

 

綾「心配しなくても、これから伸びるわよ。」

 

アリス「でも私、小学生の時から3センチくらいしか伸びてなくて・・・」

 

それを聞いた途端、忍と陽子と綾と浩輔が逸らした。

 

綾「それはもう・・・」

 

忍「はい・・・」

 

陽子「ダメかも・・・」

 

浩輔「もう手遅れだ・・・」

 

アリス「そんな!?そんな事無いって言ってー!!」

 

ガッカリしたアリスは崩れた。

 

圭太「お前らちょっと大袈裟なんだよ。」

 

陽子「そんなに落ち込む事か?」

 

アリス「ヨーコ・・・」

 

心配しそうな顔でアリスを見る陽子。アリスは陽子の胸を見て、陽子の耳元に語った。

 

陽子「え?背が小さいから胸も小さいって?」

 

アリス「うん・・・」

 

浩輔「え?そこかよ?」

 

陽子「アッハハ、それは身長関係無いって。」

 

綾「そうよ。それこそ気にしなくても。」

 

陽子「良い例がここに。」

 

例えを綾に指した陽子。綾は怒って陽子を揺らす。

 

綾「どうせ無いわよ悪かったわね!!!!」

 

陽子「冗談!冗談なのにー!!!」

 

すると予鈴が鳴った。

 

浩輔「おい授業が始まるぞ。」

 

忍「やったー!1時間目英語です!」

 

アリス「シノブ英語好きなの?」

 

陽子「からすちゃんが好きなんだよねー。」

 

アリス「からす?」

 

綾「烏丸先生よ。担任の。」

 

圭太「ほら、メガネ掛けてるだろ?」

 

アリス「あー、メガネの。」

 

忍「そうです!優しくて美人で、英語ペラペラで、大人でジャージで!あんな人になりたいです!」

 

綾・圭太「ジャージは良いの!?」

 

 

 

 

 

 

英語の授業。黒板に英語を書く烏丸先生。

 

烏丸先生「っと、ここはこうなります。ん?」

 

アリスはずっと烏丸先生を見ていた。

 

烏丸先生「本場の方が居ると緊張しますね。先生の英語はどうかしら?」

 

忍「先生の日本語は日本一です!!」

 

突然忍が立って高らかに言い放った。

 

烏丸先生「まあ!ありがと!」

 

浩輔「忍の奴、烏丸先生好き過ぎるだろ?」

 

圭太「しかもあのセリフ、シュトロハイムの日本一ver?」

 

アリス「(ラ、ライバル!!)はい!!」

 

突然アリスが立った。

 

烏丸先生「アリスさん。」

 

アリス「Miss Karasuma,Your English sounds Little awkward(ミス・カラスマ!あなたの英語はちょっとだけ変です)!!」

 

全員「おおおお!!」

 

烏丸先生「凄いわアリスさん!皆さん、アリスさんがお手本を見せてくれますよ。」

 

アリス「え!?」

 

周りから拍手されてアリスは赤面する。

 

烏丸先生「それでは、40ページの最初から。」

 

アリス「あ、はい!」

 

教科書を持つ。

 

アリス(な、何でこんな事に!?)

 

 

 

 

 

 

英語の授業が終わった後、アリスは日本人形のパペットを動かしてた。

 

陽子「凄いなーアリス。手上げて。」

 

綾「やっぱり本物の英語は違うわね。」

 

アリス「えへへー。」

 

浩輔「俺英語分からないからお手本になってくれよ。」

 

アリス「え?」

 

圭太「おい何でアリスだ?烏丸先生でも良いだろ。」

 

忍「先生も喜んでました。」

 

アリス「え?」

 

陽子「しの、教科書あった?」

 

忍「ありました。」

 

綾「しの、筆箱は?」

 

忍「あ!!」

 

陽子「しのー。」

 

忍「すみません・・・」

 

 

 

 

 

 

授業道具を持って移動する。

 

アリス「ケイタ、シノって何?」

 

圭太「あだ名だよ。」

 

アリス「あだ名?」

 

圭太「簡単に言うと、仲良し同士が呼び合う名前だ。」

 

アリス「でもケイタとコースケは忍って呼んでるよね?」

 

浩輔「俺達はその方がしっくりくると思って忍って呼んでるのさ。」

 

アリス「仲良し・・・」

 

すると目の前に烏丸先生が歩いて来た。

 

圭太「お!烏丸先生!」

 

アリス(これだ!)

 

烏丸先生「顔がいっぱい重なってー♪」

 

アリス「先生ー!!」

 

烏丸先生「ん?」

 

アリス「私シノブの事を、シノって呼びます!」

 

突然周りに静かな空気が漂った。烏丸先生は嬉しい表情をした。

 

烏丸先生「まあ、仲が良いのね!」

 

忍「嬉しいです!」

 

周りの空気が和やかになった。

 

アリス「あれ!?何この反応!?」

 

圭太「アリス大丈夫か?」

 

恥ずかしくなってしまったアリス。

 

 

 

 

 

 

その後教室で。アリスがパペットで遊んでた時。

 

陽子「アリス萌えーーー!!!」

 

後ろから陽子が抱き付いて来た。

 

アリス「モエって何?」

 

陽子「可愛すぎて萌える!!」

 

浩輔「陽子が熱く燃えてる!!」

 

綾「馬鹿ね。字が違うわよ。」

 

と言って綾が黒板に書いた漢字は、草かんむりの下に月と古の漢字を書いて意味が分からない漢字だった。

 

綾「あれ!?何か違う!?」

 

もう1個書いた漢字は、菲だった。もう1個は、崩だった。

 

陽子「見れば見る程分からなくなる!!」

 

すると忍が黒板に萌え〜〜と書いた。

 

忍「これは当て字なんですよ。」

 

陽子「そうなの?」

 

忍「はい。元はピューンみたいな効果音が語源です。」

 

綾「またあからさまな嘘を。」

 

浩輔「擬音かよ。」

 

忍「本当は、可愛い物を見た時の効果音。」

 

陽子「成る程!萌え〜が変化して萌えになったのか!誰が考えたんだ?」

 

忍「私です!」

 

浩輔「お前かよ!!」

 

圭太「萌えの意味は、ある物や人に対してもつ、一方的で強い愛着心・情熱・欲望などの気持ちを言う俗語。必ずしも恋愛感情を意味するものではないと言う意味だ。」

 

陽子「成る程!」

 

浩輔「流石圭太博識だな。」

 

圭太「そうか?」

 

 

 

 

 

 

ある休日の日。綾は誰かを待っていた。

 

陽子「ごめーん、遅れちゃった。」

 

圭太「待たせたな綾。」

 

浩輔「来たぜ。」

 

綾「遅い!」

 

陽子「10分だけじゃん。」

 

綾「だけ?だけって何よ!私なんか1時間も前からここに居るのに!」

 

陽子「真面目だな・・・」

 

圭太「ずっと居たら疲れるぞ?」

 

浩輔「ん?忍とアリスは来てないのか?」

 

綾「そうなのよ。心配だわ、何処かで事故にでも遭っていたら・・・」

 

陽子「この差は何だ?」

 

浩輔「心配性が人一倍だなお前。」

 

忍「ごめんなさい!遅れました!」

 

綾「あ!」

 

圭太「来たか。」

 

丁度忍とアリスが来た。だがしかし。

 

陽子「何だあれ!?」

 

忍がメイド服なのかゴスロリなのか分からない服を着ていた。

 

陽子「しの、それは私服か?」

 

忍「はい!似合いますか?」

 

アリス「シノは何かの物真似をしてるんだよ。」

 

陽子「成る程コスプレか。えっと、メイド?」

 

綾「ゴスロリとか?」

 

浩輔「あるいは萌え?」

 

圭太「不思議の国のアリスか?」

 

忍「ブブー!正解は外国人でした!」

 

圭太・浩輔・陽子・綾「ざっくり!!」

 

 

 

 

 

 

一行はゲーセンに来た。クレーンゲームコーナーで熊のぬいぐるみを見てるアリス。

 

圭太「アリス、取ってやろうか?」

 

アリス「え?良いの?」

 

圭太「まあ見てろよ。」

 

100円を入れてアームを動かして、アームがピンポイントでぬいぐるみを掴み、全く落ちないままゲット出来た。

 

圭太「ほらアリス。」

 

アリス「うわー!ありがとー!」

 

ぬいぐるみを持って喜ぶアリス。

 

綾「上手いのね圭太。」

 

圭太「これくらい楽勝さ。」

 

浩輔「なあ圭太、その勢いで俺が欲しい景品ゲットしてくれるか?」

 

圭太「自分で頑張れ。」

 

次は文房具店。綾が取ろうとしたペンを、陽子が取った。綾は赤面した。次はインテリア。忍の目が輝いてる。次はペットショップ。忍とアリスと陽子と綾が子犬を見て、2人が子猫を見てる。外に出てベンチで休憩する。すると綾は何かを見た。

 

綾「あら?外国の方が居るわ。」

 

目の前に外国人の男女が立っていた。

 

アリス「旅行かな?」

 

忍「何か困ってるみたい、私行って来ます!」

 

綾「え!?ちょっとしの!」

 

外国人の方へ走る忍。

 

忍「ハロー。」

 

外国人は、忍に英語で尋ねた。

 

忍「アリス〜!!」

 

アリス「え!?あうん!」

 

英語が理解出来なかった忍は、アリスを呼んだ。アリスが外国人に話し掛ける。

 

陽子「何で行ったんだ彼奴?」

 

圭太「出来ると思って行ったんだろ。でも忍は英語が疎かだから無理がある。」

 

 

 

 

 

 

翌日、学校で陽子と綾と圭太と浩輔が忍に疑問を抱いてた。忍は新聞を読んでた。

 

陽子「最近、シノの外国好きがマニアの位置に達してる。」

 

綾「昔からホームステイするくらい好きだったのね。」

 

圭太「まあでもその内英語も喋れる様になれるかもな〜って英字新聞!?」

 

なんと忍が読んでる新聞は英字新聞だった。そして忍の目は白かった。

 

綾「でもあの顔は絶対理解していない!」

 

浩輔「目が死んでるぞ彼奴!」

 

新聞を見て忍はふむふむと頷く。

 

アリス「シノはヨーロッパが好きなの?」

 

忍「え!?ヨーロッパ?好きなのはイギリスとかフランスとか。」

 

アリス「ヨーロッパだよね?」

 

忍「え?ヨーロッパ・・・イギリス・・・何かよく分からなくなってきました!ちょっと紙に書いておきます!」

 

ペンの開けて、ノート1ページにでかい丸を描いた。

 

忍「私達の住む星は地球!」

 

綾・浩輔「そこから(そっから)!?」

 

 

 

 

 

 

放課後になると外は夕方になってた。圭太達6人は教室に居た。忍と綾はアリスの髪をブラシで整えてる。

 

忍「あ、私卒業したら髪の毛染めようかなって思ってるんです。」

 

陽子「へぇ〜、どんな色?」

 

忍「金色です!」

 

4人全員ドン引きし、寒気を感じてた。

 

綾「えっと、金はちょっと・・・」

 

忍「金って言うか、金に近い茶です。」

 

陽子「変わらねえよ・・・」

 

圭太「お前の髪グラデーションにする気かよ・・・」

 

浩輔「それこそ寒気を感じるわ・・・」

 

綾「でも、案外似合うかも!」

 

圭太・浩輔・陽子(綾!?絶対思ってないだろ!?)

 

心の中で3人同時にツッコんだ。そこにアリスが起きた。

 

アリス「シノ、金髪にするの?」

 

忍「はい。アリスとお揃いですね。」

 

アリス「似合わないよー!!」

 

綾「ハッキリ!」

 

陽子「流石!」

 

圭太「同感!」

 

浩輔「正論!」

 

ショックを受けた忍は窓の外を見て憂鬱になった。

 

忍「やっぱり金髪は変なんですね・・・」

 

アリス「シノごめんね、そんなつもりじゃ・・・」

 

忍「でも私が金色にすると、似合わな過ぎてモザイク掛かっちゃうかも・・・」

 

アリス「え?何の話?」

 

綾「まあまあ、似合う似合わないは人それぞれよ。」

 

そこに綾が元気付ける。

 

アリス「そうだよ!シノ、昨日の服は凄く似合ってたよ!」

 

綾(え?)

 

陽子(そうか?)

 

圭太(服かよ!)

 

浩輔(ぶべら!)

 

忍「本当ですか!?」

 

アリス「うん!あんなに可愛く着こなせるのはシノ以外いないよ!」

 

忍「ありがとうございます。あの服には金髪が似合うと思うんですよ。だから金髪に。」

 

アリス「NO金髪!」

 

即拒否したアリス。

 

忍「アリスの金髪はとっても綺麗です。」

 

アリス「ありがとー。」

 

忍「でも、私の方がもっと綺麗ですけどね。」

 

目の前に金髪の忍が居た。

 

アリス「にゃー!!」

 

泣きながら叫んだアリス。どうやら夢を見てたらしい。

 

陽子「どうしたアリス、怖い夢でも見たか?しのの顔でも見て落ち着きなよ。」

 

忍を連れて来た。

 

 

 

 

 

 

数日後。

 

烏丸先生「進路希望の紙、明日までですよー。」

 

忍「はい!先生!質問良いですか?」

 

烏丸先生「何?大宮さん。」

 

忍「先生はどうして教師になろうと思ったんですか?」

 

烏丸先生「先生は、そうね〜、気付いたらなってたわ。」

 

アリス(参考にならない・・・)

 

浩輔「先生それはどうかと思いますが。」

 

烏丸先生「でも学生時代は一番楽しいわよ。学生で大変な事と言えば・・・・睡魔との戦い・・・」

 

話す途中に睡魔が烏丸先生に襲って来た。

 

アリス(今も眠そう・・・)

 

忍「先生!こっち見て下さーい!」

 

烏丸先生「はい・・・」

 

 

 

 

 

 

休み時間、進路希望を考える。

 

アリス「進路なんて考えた事無いよ・・・」

 

忍「そんなに迷わなくても大丈夫ですよ。自分がどうなりたいか考えれば良いんです。」

 

アリス「(シノ凄い!)ハッキリとは決まってないけど、人の役に立てる人間になりたいな〜。」

 

忍「成る程〜。ちょっと良いですか?」

 

アリスの進路希望の紙を借りて書く。

 

忍「つまりこう言う事ですね。」

 

第一希望に人間と書いた忍。

 

アリス「大事な部分が抜けてるよ!!」

 

陽子が進路を考えてる所にアリスと忍が来た。

 

アリス「書けた?」

 

陽子「ん?う〜ん、そうだな・・・」

 

アイドルになった自分を想像する陽子。

 

陽子「アイドルになって武道館でライブかな〜?なんて。」

 

アリス「凄い!ヨーコならきっと叶うよ!私も応援するからね!」

 

陽子「え?アハハ!嘘だよ!ジャパニーズジョーク。」

 

アリス「あ!」

 

ジョークだと知ったアリスはショボンと落ち込んだ。

 

圭太「おい陽子、ジョークにも程があるだろ。」

 

陽子「ごめんごめん。しのは書けたの?」

 

忍「はい。書けました。」

 

陽子「早!」

 

忍「小さい頃からの夢があるので。」

 

綾「何て書いたの?」

 

浩輔「俺も興味あるな。」

 

忍「通訳者です!」

 

陽子「あー、宇宙人の。」

 

浩輔「あるいは地底人。」

 

忍「外国人ですよ!?最近アリスに英語習ってるんです。」

 

陽子「おー。それじゃあアリスの英語通訳してみて?」

 

忍「良いですよ。」

 

今から忍はアリスの英語を通訳する事に。

 

アリス「It`s been a few weeks since l arrived in japan and I am getting used the life here It`s great l could come to japan japan is such a suitable place for living. and everyone is just so kind。」

 

忍「略す前にどんどん喋らないで下さい!」

 

通訳出来なかった忍。

 

4人「えー!?」

 

圭太「忍はまだまだだな。アリス、今の英語もう1回言ってみろ。」

 

アリス「うん。It`s been a few weeks since l arrived in japan and I am getting used the life here It`s great l could come to japan japan is such a suitable place for living. and everyone is just so kind。」

 

またさっきの英語を言うアリス。

 

圭太「よっしゃ。『日本に来て数週間が経ちました。生活にも慣れてきました。私は日本に来られてとても嬉しいです。日本はとても住みやすいです。周りの皆は優しいです。』と言ってるな。」

 

アリス「凄いよケイタ!全部合ってる!」

 

陽子「圭太英語分かるの!?」

 

圭太「まあ俺暇になると何か調べる癖あるからな。」

 

忍「そんな・・・私よりも学力が高いなんて・・・」

 

浩輔「そう落ち込むなよ忍。」

 

アリス「そう言えば、ケイタとコースケは何て書いたの?」

 

浩輔「俺は、掃除屋かな?結構綺麗好きだし。」

 

アリス「ケイタは?」

 

圭太「俺はまだ考え中だ。」

 

浩輔「そう言えばこいつ、この前街中でスカウトされてたな。」

 

綾「スカウト?」

 

浩輔「芸能界にだ。この前渡された名刺を俺に見せてたんだ。なあ圭太、将来俳優になったらどうだ?」

 

圭太「あーそうだな、まあ卒業したと同時なら困らないだろ。」

 

アリス「今度から一語ずつ話すね。」

 

忍「いちご?苺はそのまま食べるのが好きです。」

 

アリスと忍は自分の席へ戻って行く。

 

 

 

 

綾「先は遠いわね。」

 

圭太「ああ。この先が思いやられそうだな。」

 

陽子「綾はお嫁さんとか書きそうだな。」

 

浩輔「何で?」

 

綾「か、書かないわよ・・・」

 

陽子「消してるじゃん。」

 

浩輔「書いてんのかよ。」

 

すると綾は陽子に消しゴムを見せた。

 

綾「消すわよ消しゴムだもの!誤字を消す為の道具だもの!」

 

机に両腕で”バンッ”と叩いた。

 

綾「もう!だったら何て書けば良いの!?」

 

陽子・浩輔「開き直った!!」

 

綾「はぁ・・・理想のプロポーズとか悩まずに書けそうなのに。」

 

陽子「どうした?乙女モード全開だな。」

 

綾「私は男らしく、ストレートに言うのが良いと思うのよ〜。」

 

陽子「どうしよ・・・絡み辛い・・・」

 

圭太「綾戻って来い。陽子、何か言ってやれ。」

 

陽子「何かって・・・ん?例えば!」

 

綾に顎クイをして陽子がこう言った。

 

陽子「俺の嫁になれ!とか?」

 

綾「っ!?やめてよバカ!!」

 

言われた綾が赤面して陽子を叩いた。

 

浩輔「キマシタワー。」

 

圭太「おいこら。」

 

 

 

 

 

 

その後、アリスは廊下から外を眺めていた。忍達は隠れながらアリスを見ていた。

 

陽子「アリスが物思いに耽っている・・・」

 

綾「進路で悩んでるのかしら?」

 

浩輔「いや、あの視線の先は・・・」

 

忍「イギリス?」

 

4人「ホームシック!?」

 

圭太「そげなバカな。」

 

アリス(眠い・・・)

 

だがアリスは、ホームシックでは無くただ眠いだけだった。

 

忍「あんなに小さいのに、外国で独りぼっち!」

 

陽子「そりゃホームシックになるよ!」

 

綾「私達が守ってあげなきゃ!」

 

浩輔「圭太、俺3人の意見に賛同してアリスを守るぜ!」

 

圭太「好きにしな、俺の手には負えねえよ。」

 

 

 

 

 

 

その後、アリスは教室で席に座っていた。すると机の隅に置かれたハムスターの消しゴムが落ちた。

 

陽子「私が拾うよ!」

 

 

 

 

 

 

次は古典の授業。アリスが当てられた。

 

アリス「春は・・・あげ、ぽよ・・・」

 

陽子・綾・浩輔「!?」

 

そこに綾が立った。

 

綾「その問題はアリスには難し過ぎます!私に答えさせて下さい!」

 

 

 

 

 

 

そして夕方の放課後。日誌を書き終えたアリスに圭太が寄って来た。

 

圭太「アリスお疲れさん。」

 

アリス「ケイタ、お疲れ様。」

 

圭太「職員室へ一緒に行こうか?俺烏丸先生に用があるんだ。この進路希望用紙を出さなきゃな。」

 

アリス「うん。」

 

 

 

 

 

 

2人は職員室へ向かう。廊下に4人が居た。

 

忍「アリス!圭太君!何処へ!?」

 

綾「私達と一緒に!」

 

4人は2人を追い掛ける。

 

アリス「職員室に行くだけだよー!」

 

浩輔「圭太お前!アリスを取ろうとしてんのか!?」

 

圭太「んな訳無えだろ!俺も職員室に行くんだよ!」

 

 

 

 

 

 

その後何とか振り切って職員室に入った。

 

アリス「先生、日誌。」

 

圭太「先生、これ進路希望を持って来ました。」

 

烏丸先生「アリスさん、丁度良い所に。」

 

アリス「ん?」

 

烏丸先生「アリスさんは、猫だと思う?うさぎだと思う?」

 

アリス「え?う、うさぎ?」

 

烏丸先生「じゃあ香川君、アリスさんは、猫だと思う?うさぎだと思う?」

 

圭太「俺もですか?えっと・・・うさぎですかね?」

 

烏丸先生「やっぱり!うさぎよね!」

 

そこで烏丸先生がアリスに被せたのは、うさ耳だった。

 

アリス(何これ?)

 

圭太「先生何被せてるんですか?」

 

烏丸先生は喜んでた。相当喜んでる。日誌と進路希望の用紙を拝見する。

 

烏丸先生「はい確かに。香川君、今後も頑張ってね。」

 

圭太「はい。」

 

烏丸先生「アリスさんの字、とっても綺麗ね。」

 

アリス「え?あ、ありがとうございます・・・」

 

烏丸先生「日本の学校にも慣れたみたいで良かったわ。お友達も沢山出来て。」

 

アリス「友達?」

 

烏丸先生「ええ!」

 

アリスは忍達が言ってた言葉を思い出す。

 

忍『アリスは今年で幾つなんですか?』

 

陽子『凄いなアリス!手ぇ上げて!』

 

綾『その問題はアリスには難し過ぎます!』

 

浩輔『圭太お前!アリスを取ろうとしてんのか!?』

 

アリスは憂鬱になった。

 

烏丸先生「違うの?」

 

 

 

 

 

 

職員室から出た2人は教室へ向かう。

 

圭太「アリス、俺も居るから安心しろ。相談なら彼奴らだけじゃなく俺にも相談しろよ?」

 

アリス「そ、そうだね。」

 

うさ耳を外す。

 

アリス「ケイタ、皆私の事どう思ってるんだろう?」

 

圭太「あ〜、まあ様子を見れば分かるかも知れないな。」

 

 

 

 

 

 

その頃教室では。

 

忍「ハムスターだと思います!」

 

4人がアリスのポジションについて話あっていた。

 

陽子「え?うさぎじゃん?」

 

浩輔「もしくは猫とか。」

 

アリスと圭太はこっそり見ていた。アリスは心配してる顔をして、圭太はドン引きしていた。

 

忍「あ!戻って来ました!今日は帰りに寄り道しようって話てて、皆でまたペットショップに・・・」

 

圭太「おい黒板に書いてあるハムスターとうさぎと子猫は何だ?」

 

浩輔「アリスのポジションを書いてたんだ。」

 

圭太「いや何で小動物なんだよ?アリスはペットじゃねえよ。」

 

アリス「シノ!」

 

忍「え?」

 

アリス「正直に答えて!シノは私の事をどう思ってるの!?」

 

忍「どうって・・・(まさか告白!?)急に言われても困ります。」

 

告白されてると勘違いしてる忍。アリスはガーンとなって教卓の下でシュンとなった。

 

圭太「忍お前、勘違いしてね?」

 

忍「でも、アリスは大事なお友達ですよ。」

 

アリス「え!?本当!?」

 

忍「はい!」

 

アリス「うさぎやハムスターよりも?」

 

陽子「ん?」

 

忍「勿論です!」

 

アリス「良かったー!」

 

忍「良かったですねー。」

 

綾「何が?」

 

陽子「ホームシックが治ったって事か?」

 

浩輔「おい圭太、説明してくれるか?」

 

圭太「あの時廊下でアリスが外を見てただろ?あれはホームシックじゃなく、ただ眠たかったってアリス言ってた。」

 

3人「え!?」

 

とんでもない勘違いしてしまって恥ずかしくなった3人。

 

 

 

 

 

 

その後下校する。

 

綾「そう言えば、アリスは何で日本へ留学しに来たの?」

 

アリス「シノと同じ高校に行きたかったからに決まってるよー!」

 

綾「そんなお手軽な理由で良いの!?」

 

陽子「どんだけ愛されてるんだよしの!?」

 

浩輔「愛着され度半端無い!」

 

圭太「愛着され度って何だ?」

 

忍「私もずっとアリスに会いたかったです。」

 

アリス「!」

 

忍「大人になったら、もう一度イギリスに行きたいと、アリスが会いに来てくれたので、夢が叶っちゃいました。」

 

アリスは嬉しくなって微笑んだ。

 

綾「あ、飛行機雲。」

 

空に飛行機雲が現れた。

 

アリス「あの飛行機、イギリス行きかな?」

 

飛行機にアリスが指差す。

 

綾「あれは多分東京行きよ。方向的に。」

 

陽子「え!?空気読めよ!」

 

圭太「良い雰囲気が台無し!」

 

浩輔「ダメだこりゃ。」

 

更にアリスとの友情が深まった5人であった。

 

 

 

 

 

 

後日、英語の小テストの結果の日。

 

烏丸先生「小テスト返しまーす。アリスさん!」

 

アリス「はい!」

 

呼ばれたアリスはテストを受け取る。

 

烏丸先生「アリスさん凄いわー。100点よ。」

 

全員「おー!」

 

烏丸先生「見てここ!特別に花丸あげちゃいましたー!しかも旗付き!」

 

アリス(担任のミス・カラスマ。ちょいちょい子供扱いします。)

 

「END」




         キャスト

      香川圭太:相葉裕樹

      白川浩輔:羽多野渉

       大宮忍:西明日香
アリス・カータレット:田中真奈美
      猪熊陽子:内山夕実
       小路綾:種田梨沙

     烏丸さくら:佐藤聡美
       大宮勇:田村ゆかり
      松木さん:片貝薫

綾「アリスは髪染めたりって興味ある?」

アリス「色んな色に出来て面白そー!」

綾「そう言えば、外国の人には黒髪が人気だって聞いた事が。」

浩輔「そうなのか?アリス、何時か黒髪に染めたらどうだ?」

忍「綾ちゃん!浩輔君!やめて・・・やめて下さい・・・」

圭太・陽子「マジ泣きだ!」

次回「どんなトモダチ出来るかな?」

アリス「See you next time!」

作者『次回であの少女が登場します。』

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